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10463セイクリッド・ブルー第五部(1)istint4/17 23:17:546056cf2lg7mXfAo2U
前回の話        http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10424.html

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暗雲の塔から解き放たれたデビルの大群がグランデュールの空を埋め尽くす。
デビルは緑色の肌で人間よりも遥かに強力な肉体を持つ魔界の生物だ。
彼らはかつて闇ソーサラー達によって魔界を制圧された折、契約によって闇に従属する事を強いられた。

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元来デビル族は神と並び畏れ敬われ、時には信仰の対象になり、魔法儀式によって召喚され、様々な奇跡をもたらした。
今は闇王の尖兵と成り果てた為、その尊厳は失われてただ悪戯に魂を駆るだけの存在になったのだった。
その力までは失ったわけでは無いので地上の生き物にとっては危険極まりない。
グランデュールは強力な結界に守られているため、中心市街地はまだ安全だったが、住人は眠れぬ夜を過ごしていた。

istint4/17 23:19:406056cf2lg7mXfAo2U||521
しかし、今回はいつもと様子が違う。
グランデュールから少し離れたエルフ村へと続く森の中でそれは起こっていた。
信じがたい事にデビルの死体が積み上げられているのだ。
ある者は腕を斬りおとされ、首を跳ね飛ばされている。
その異変の中心には二人の男がいた。

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若い長髪の女性と見紛うほどの美しい青年はその赤い髪をなびかせながら目にも止まらぬスピードで立ち回っていた。
手には煌々と輝くダガーを持って一瞬で間合いを詰めて、動脈を切る。
デビルたちは青年に近付く事を止め、離れたところから一斉に魔法を放った。
凄まじいスピードで大気を唸らせながら飛んでいった光弾は確かに彼を直撃した。

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しかし、彼は強力な結界を自分の周囲に張り巡らせ、魔力を完全に遮蔽していた。
手に持ったダガーは長剣へと変貌を遂げ、まばゆい光を放っている。
華麗な風貌とは裏腹に、彼は荒れ狂う暴風のようにデビルを蹴散らす。
デビルの硬い皮膚も彼の前には一切の抵抗をすることもなく引き裂かれた。

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もう一方の男は若い男に比べて一回りほど立派な体躯をしている。
身長もあるが、その肉体は美術品のように絞られ、全く無駄が無い。
ピッタリとした黒い鎧を身につけ、差し渡し二メートル近くもあろうかという剣をまるで己の腕の一部であるかのように操っていた。

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戦っているというより舞を舞っているように美しい動きだ。
力強く、だが流れるような剣捌きでデビルの身を削いでいく。
彼の剣に迷いは無く、まるで相手がいることなど気にも留めていないかのようにただ剣を振るっていた。
もちろん、デビルの攻撃はかすりもしない。
身体を思い切り捻り、遠心力をつけて剣を跳ね上げるとまるで竜巻に巻き込まれる枯れ木のようにデビルたちはズタズタに引き裂かれる。

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小一時間もすれば、そこに立っているのは二人の男たちだけだった。

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「あのデビルの大群には参りましたね。」
ムスティンの長く美しい髪が風になびく。

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レンティーニとムスティンはエルフの村へ向かう途中、デビルに襲撃されたのだ。
デビルは強靭な肉体と生命力を誇る魔界の生物だった。
生き残る事が出来たのは彼らの強さの証だろう。

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しかし、彼らはもっと強くならねばならなかった。
万全ではなかったとはいえ、レンティーニはシェリフェルに敗北を喫してしまった。
たとえ万全であっても彼には敵わなかっただろう。
彼はもう負けるわけにはいかなかった。

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敗北は様々なものを失う事になる、ということを彼はよく理解していた。
ムスティンもまた、生まれて初めて無力感を味わい、ここへ戻ってきたのだ。
エルフの村へ到着すると、長老が出迎えてくれた。
ここはまだ魔物に襲われることも無く、平和を保っていた。

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「長老様、ニーベル様はどちらに?」
ムスティンが尋ねた。

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ニーベルとはムスティンに暗殺術を仕込んだ師であった。
エルフの王家を守るために絶対的な強さを身につけた者がロイヤルガードと呼ばれる。
現在はムスティンがニナのロイヤルガードだったが、亡き先代の王家を守りぬいたのはニーベルだった。
ニーベルはムスティンをエルフの歴史に稀に見る逸材と称しており、実際ムスティンは天才だ。

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その彼が生まれて初めて挫折を味わったのが、シェリフェルとの戦いだった。
シェリフェルの暴力的な力の前に彼はなす術が無かった。
技術ではない、単純にその力の前に彼の全ての技が通用しなかったのだ。

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「ニーベルはお前が来るのをずっと待っておったよ。
 どうやら、あやつには判っておったらしい。
 奥のいつもの場所でいるそうだ。」

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ムスティンは長老に一礼すると、走り去った。
レンティーニは長老に連れられて、屋敷へと向かった。
長老はいきさつを聞いて驚いた。

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「レンティーニ様ほどのお方が敵わぬ相手が人間におるとは…。」

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無理も無かった。
レンティーニはダークエルフで、しかも最期の王だ。
ダークエルフは肉体的にはほぼラロッシュ(古代人が創りだした戦闘生命体)と変わらない。
その王家ともなれば色濃く一族の血を受け継いでいるので、地上で最も強い者と言っても過言ではなかったのだ。

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「長老、俺はこれから黒夢洞へ行こうと思う。」

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黒夢洞はダークエルフの聖地だったが、そこへ行って帰ってきた者はいない。
古い書物によれば、内部にはかつて封じられた魔龍ティアマトの霊が未だ彷徨っており、生きた者を喰らうというのだ。
勿論、長老は止めた。
しかし、レンティーニはそれを聞くような男でもない。

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「俺が行ってる間、ティアの世話を頼む。
もう、時間が無い。
 闇に堕ちたアイシスの力は凄まじい。
 あの巨大なグランデュール城を剣の一振りで破壊したんだ。
 あいつは堕ちる前でさえ俺たち三騎士の中でも最高の実力を誇っていた。
 それに、シェリフェルの力は闇ソーサラー・ベアンを殺した時のアイシスの力に酷似している。
 そんな男を野放しにしていたら、いずれ闇に魅入られて第二のアイシスが生まれるだろう。
 俺は龍の血を啜り、肉を喰らってでも高みに昇らねばならん。」

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レンティーニには時間が無かった。
闇の大幹部である闇ソーサラーが自ら手を下しにやってくる事は彼らが地上制圧に向けて何らかの動きを見せる兆候だろう。
暗雲の塔も本格的に魔界の生物による侵攻が始まればグランデュールはおろか、エルフの村も滅ぼされてしまう。
そして、地上侵攻の拠点になるのはかつての人類の砦であったグランデュールだ。
聖蒼教団の動きも気に掛かる。
彼らは宗教を隠れ蓑にして世界を支配しようとしているに違いない。

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しかも教団の将軍は全てレンティーニクラス、もしくはそれ以上の実力者達だった。
人類の脅威ではないが、ルヴィンたちの障害になること間違いなかった。
彼は、翌朝早くに屋敷を出て単身黒夢洞へと向かうのだった。

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ムスティンが村の奥にある神殿へと足を踏み入れると、奥からは並々ならぬ気配がした。
ニーベルの気配に違いなかった。
彼はそのまま足を進め、更に奥へと向かう。
大広間の中央に、ニーベルが立っていた。
ニーベルの年齢は既に百を超えていたが、エルフの寿命は長いので、まだ若々しさを保っていた。

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彼は一線を退いて久しいが、全身から鋭く研ぎ澄まされた刃のような核力を放っていた。
立っているだけだと言うのにも関わらず、圧倒的な存在感、そして静かな殺気。
対峙したものに絶対的な死を覚悟させるだけの迫力が彼にはあった。
彼はムスティンをじっと見つめる。

istint4/17 23:25:486056cf2lg7mXfAo2U||865
「…来たか、ムスティンよ。
 何も言わずとも判っておるぞ。
 更なる力を求めておるな。
 しかし、ワシが教えられる事は全て授けた。
 お主の資質はこのワシよりも遥かに優れておる。
 そのお主が恐れる程の男がまさか人間にいようとはな。」

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ムスティンはその場に跪いた。
師には話さずとも全て見抜かれていた。
同時に、自分の不甲斐なさが申し訳なく感じられる。

istint4/17 23:26:206056cf2lg7mXfAo2U||274
「しかし、私はもっと強くならねばなりません。
 もう一度、修行をつけて頂きとうございます。
 シェリフェルの力は異常です。
 あれを止めるだけの力が私は欲しい。」

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「フム…お主の記憶を探るにその男は殺嬰を身につけておる。
 殺嬰とは暗殺術の奥義の一つでな、長いエルフの歴史でも体得したものは我が流派でも初代様のみよ。
 勿論、ワシにも使えぬ。
 奥義書には具体的な事は何も書いておらん。
 ただ、こう記されておるのじゃ。
 『殺嬰とは、命に魂を宿らせぬ』とな。

istint4/17 23:26:506056cf2lg7mXfAo2U||502
 奴の剣にはためらいが無かっただろう?
 それは、覚悟などという次元のものではない。
 攻撃の対象を木や石のように魂の宿らぬものと同義に考えるのだ。
 しかし、完全にその考えに徹してしまえば、相手の魂の動きを読めぬ為、逆に一瞬のうちにお前が殺されるであろう。
 それがこの技の難しさよ…。」

istint4/17 23:26:596056cf2lg7mXfAo2U||276
「ですが、奴の強さの秘密を手にしなければあの男に勝つ事はおろか、これからの戦いを生き抜いていけるとは思えません。
 何か助言をいただければと思ったのですが…」

istint4/17 23:27:106056cf2lg7mXfAo2U||790
突如、ニーベルが手に持った剣でムスティンの顔を突いた。
ムスティンは難なくそれをかわした。

istint4/17 23:27:216056cf2lg7mXfAo2U||39
「流石よな、して、今の攻撃はなぜかわせたのかな?」

istint4/17 23:27:346056cf2lg7mXfAo2U||591
ムスティンは敵の攻撃を避けるときは、まず心眼で殺気を捉え、肌で空気の流れから攻撃の軌道を読み、最後に鍛え抜かれた動体視力で見切るのだ。
彼の動体視力は雨粒さえも鮮明に捉えることが出来る。
しかも、殆どの攻撃はせいぜい二段階目の空気の流れで見切ることが出来、その一瞬のうちに自らの膨大なデータから対応策を練り上げるのだ。
しかし、シェリフェルにはそんな彼の戦術の宝庫とも言うべきデータが全て通じなかった。
今までに無いタイプの敵だったし、それよりもレベルそのものが違いすぎて戦術以前に純粋に力でねじ伏せられたのだ。

istint4/17 23:27:446056cf2lg7mXfAo2U||329
「おぬしは天才ゆえに、相手の攻撃を心眼によって先読みする事に長けておる。
 しかし、目を閉じ、心眼も閉じなければ見えぬものもあるということよ。
 さて、助言は与えた。
 後は自らの力で見出すが良い。」

istint4/17 23:27:546056cf2lg7mXfAo2U||514
ムスティンは自らの戦術理論に忠実だったので、この修行は彼にとっては想像を絶する苦痛を強いられるものになるのだった。

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吐き気と眩暈を催すほど濃い血と、腐った肉の臭いが漂う部屋で闇ソーサラーザファの手によって、新たな種が生み出されようとしていた。

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幾人もの犠牲と死と苦痛の狭間で彼は産声を上げたのだ。
巨大な水槽が割れて、粘膜と血の入り混じったような液体で全身を不気味に光らせているモノが姿を現した。
まだ完全に皮膚が張っていないため、筋肉や血管が剥き出しの醜い姿だが、それはヒトを模して造られたものだということは容易に見て取れた。

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ジスティとは違い、彼には痛みの感覚も、魂も存在する。
しかし、世界中の恐怖と苦痛にまみれた何人ものヒトの魂を自身の内に混在させている為、知性はあるがひどく”それ”は不安定だった。

istint4/17 23:28:576056cf2lg7mXfAo2U||816
「ワレハ…ナゼココニイル…? 
 オ前ナゼ俺造ッタ?」

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ザファは投げかけられた質問を聞いて冷酷な笑みを浮かべる。

istint4/17 23:29:196056cf2lg7mXfAo2U||347
「ククク…塵芥(ちりあくた)から造られたゴミの様な存在の貴様が自身のレーゾンデートルを欲するか。
 貴様には存在意義など必要ない。
 ただ、私の目的の為に働け。
 用が済んだら元のゴミに戻してやろう。」

istint4/17 23:29:376056cf2lg7mXfAo2U||449
その言葉を聞くとそれは己の中に、何かモヤモヤするような、気持ちの悪い感覚を宿した。
目の前の小さな男を叩き潰してやりたいという衝動に駆られる。
それは、ザファに向かって長い腕を振り下ろした。
グシャっという音とともに、ザファの頭蓋は砕け、脳漿が辺りに飛び散る。

istint4/17 23:29:486056cf2lg7mXfAo2U||349
”それ”はその瞬間空虚な己の中が満たされ、奇妙な快感(いや安堵感というべきものだろうか)を覚えた。
それの頭の中にそれの父親の声が響く。

istint4/17 23:29:596056cf2lg7mXfAo2U||160
「ククク、そうだ、貴様はそうやって他者を破壊することで己を満たすがいい。
 それすら出来なければ貴様は本当にゴミだがな。」

istint4/17 23:30:226056cf2lg7mXfAo2U||942

istint4/17 23:30:436056cf2lg7mXfAo2U||578
闇の神殿はアスモデが滅ぼされたニュースで持ちきりだった。
闇ソーサラー達もそれぞれの思惑を重ね、彼の死について考えていた。

istint4/17 23:30:556056cf2lg7mXfAo2U||993
「フッ、あの臭えドラゴンは人間に殺られちまったのかい。
 大した事ねえなあ。
 それから、あのナントカってエラドのお気に入りの暗殺者も消えちまったんだろ?
 ざまあねえよな!ヒャーッハッハ!」

istint4/17 23:31:256056cf2lg7mXfAo2U||162
彼は闇ソーサラー『ベルゼビュート』。
黒衣は纏わず、上半身には衣服を身につけていないが、ジャラジャラと首から何重もネックレスをぶら下げている。
このネックレスは一本一本全て魔神の魔力が込められており、普通の人間なら触れるだけで塩の柱と化す。
顔立ちは人間の青年のようだが、身体は腹と胸以外茶色の体毛で覆われている。
爪先には蹄が付いていた。
彼は魔界出身で、闇ソーサラーの秘術で肉体を乗っ取られる前は、魔界随一の剣の使い手だった。
その為、彼はいつも身の丈に合わぬ巨大な剣を二本、身につけている。

istint4/17 23:31:376056cf2lg7mXfAo2U||894
「なあ、あんたもそう思うだろ、クックック」
剣を振り回しながら話すのは彼の癖だ。
その剣の切っ先は現在の闇ソーサラー”ベアン”に向けられた。

istint4/17 23:31:496056cf2lg7mXfAo2U||553
ベアンは元、地上最強の王国三騎士の一人、アイシスだ。
そして彼はルヴィンの父親でもある。
ベアンは微動だにせず、答えなかった。

istint4/17 23:32:36056cf2lg7mXfAo2U||382
「ああん?つまんねえ野郎だな、オイ。
 じいさんはどう思う?
 まあ何だっていいんだけどよ、ゲヘナの剣は俺が頂くぜえ。」

istint4/17 23:32:176056cf2lg7mXfAo2U||562
じいさんと言われたのは、闇ソーサラー随一の魔力を持つザファだ。
彼は一番最初の闇ソーサラーで、闇王に最も近い魔力を持つと言われている。
最も彼の興味はそんな権力には無く、人体を使った研究に終始しているのだ。

istint4/17 23:32:316056cf2lg7mXfAo2U||123
「相変わらずのおしゃべりね、あなたが一番初めに殺されると思ってたんだけどがっかりだわ。」
そこへプロセルピナが姿を現した。
ベルゼビュートは舌打ちをしながら剣を地面にたたき付けた。

istint4/17 23:32:426056cf2lg7mXfAo2U||707
プロセルピナはそんな彼には目もくれずにザファに語りかける。
「それよりザファ、あなたの可愛い坊やが出来たんでしょう?
 おめでとう。」

istint4/17 23:33:26056cf2lg7mXfAo2U||442
「ククク…相変わらず耳聡い奴だ。
 一体何を企んでおるのか…。
 アレは子飼いと呼ぶ価値も無い、ただの肉の塊だよ、ゴミだ。
 興味本位で造ってはみたがアレが壊れようが、私には何の影響も無いね。
 貴様にもいるだろうが、優秀な子飼いが。」

istint4/17 23:34:36056cf2lg7mXfAo2U||316
「あら、そういう言い方をされるなんて心外だわ。
 彼は子飼いではないし、ほんのジョークのつもりだしね。
 私はあの子がどこでのたれ死のうが興味ないわ。
 フフフ、最もそう簡単には死なないんだけどね。
 それに、子飼いなら彼のほうが恵まれているわよ。
 なんせ、優秀な息子が”二人”もいるんだから、ね?ベアン。」
プロセルピナの瞳が怪しく光る。

istint4/17 23:34:246056cf2lg7mXfAo2U||514
「オイオイ!
 お前等俺を無視すんじゃねえよ。
 それよりオッサン、ガキがいんのか?
 何なら俺が連れてきてやるぜえ、その可愛い坊やたちをよお!
 勢い余って殺しちまうかも知れねえがなあ!ヒャハハ!
 ついでにあの教団のジジイどもも皆殺しにしてきてやるよ、暇だしな。
 ククク…ヒャーハッハッハア!」

istint4/17 23:34:486056cf2lg7mXfAo2U||180
ベルゼビュートは狂気に駆られたように笑いながら部屋を後にした。

istint4/17 23:36:86056cf2lg7mXfAo2U||691
「よいのか、ベアンよ。
 奴は頭は悪いが腕は魔界随一と言われた男ぞ。
 人間時代のお前、アイシスですら奴の剣の足元にも及ばぬ程よ。
 前回の大戦時でも奴は単体で戦闘兵器ラロッシュの大軍を蹴散らし、聖獣どもを剣の錆びにした程の力を擁しておる。
 それに奴は全ての生体金属の適合者でな、どの武器を持ってもその力を引き出せる能力を備えておる。
 ナンバー0には手を焼いていたがな。
 お前の息子では奴に傷一つ付けられぬであろうな。」

istint4/17 23:36:246056cf2lg7mXfAo2U||907
ベアンは既に部屋の出口に向かって歩き出していた。
「ならばそれまでの存在だという事。」
そう言い残し、彼は部屋を後にした。

istint4/17 23:36:396056cf2lg7mXfAo2U||234
プロセルピナが氷のような微笑を浮かべ、その後姿を見送る。
「あなたも人が悪いわね、フフフ。
 そのようにベルゼビュートを作ったのはあなたじゃない。
 全ての生体金属の適合者…フッフフ。
 虚ろなる彼を定義付ける為にね、それともただのモルモット?」

istint4/17 23:36:556056cf2lg7mXfAo2U||854
「何度も言うが、私は闇王の為にのみ存在している。
 貴様もそれを忘れるなよ、何を企んでいるのかは知らんが。
 ククク、それにしてもアイシスの魂はいい。
 奴の魂は闇から出でし者どもよりもカオスに満ちておる。
 貴様も気付いておるだろう、奴のこの世に対する怒りを、憎しみを。
 今にも奴の気でこの神殿も崩壊しそうだよ、ククク。」

istint4/17 23:37:76056cf2lg7mXfAo2U||572
「それもあなたの思惑通りなのかしら?
 あの十神老の坊や達もあなたの…フフフ」

istint4/17 23:40:166056cf2lg7mXfAo2U||96
今回はここまでです。
シェイラさんに詩を褒められるなんて嬉しいです!
でもあれ以上のは無理です。想像も出来ないし、何も思い浮かばないです´`;
話を考えるのもいっぱいいっぱいで…。
いや、話は出来上がってもそれをハードに出すとなると…

シェイラ4/20 1:18:452184cf/BXuJCmai6s||301
こんばんわw
気になっていたレンティーニとムスティンが出て来てくれてとっても嬉しいです。
彼らが今後、どれだけ強くなってルヴィン達と合流するか楽しみです♪
いつもいつも深い物語に惚れ惚れしています!
自分、一直線の物語しか書けないんで伏線の効いたあっと驚くような物語が書けるistintさんは憧れです☆
詩、本当に素晴らしいですよ。もっと自信持って下さいよ〜。
話をひねり出すのって本当に難しいですよね。
文章にする段階になると話がどんどん書き辛い方向に流れてしまったりして、わたわたしてます。
お互い、大変ですが一緒に頑張っていきましょう!

バルトーク4/23 21:21:392212cfBcsmysAsVME||959
こんばんわー
ご無沙汰しておりました^;

相変わらずのノンストップファンタジーにメロメロです。
こう、神話的な用語とか出てくると、ファンタジー厨のおいら的にはそれだけで満足!!
闇ソーサラーや、レンティーにやら魔族やら様々な要素がとても魅力的にまぜられていて、酔ってしまうくらいです。
このような多種の設定を一つに纏められるのは、ここまでの時間の蓄積+センスでしょうか。

個人的には、造り手にもゴミと呼ばれる人造生命体。
彼?は果たして破壊の先に何を見るのかー!!って。
これからも楽しみなお話。
ぜひ頑張って下さいv


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