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10488ホラーのつもりが途中からバトロワ化した小説翠雨4/24 19:53:462182cfk7qZ5dVLLPc
こんばんは**
バトルロワイヤル(BLっていうんですかね)みたいなそうじゃないようなそんなお話を書いていきたいと思いますw

現実離れしすぎてますが、突っ込まないでください(-_-;)

注意点等あれば今後の糧にしたいので、教えてくださいね。
これでも、表現には結構気をつけているつもりですが………。

では、書き始めていきます。感想はもうだいだい歓迎です(*^_^*)

翠雨4/24 19:54:292182cfk7qZ5dVLLPc||649


「 佳奈美ってうざくね?いっつも話に割り込んでくるしさあー。しかもデブスだし。 」

「 じゃあいじめちゃおー。 」

あたしは、こんな簡単な話で、同級生の中尾佳奈美をいじめることにした。

そのときは、いじめなんて簡単なものだと思っていた―。


 

佳奈美が泣くのをみていると、もっとやりたい、という欲望がわいてくる。

「 あははははは… 」

佳奈美をいじめてるときこそ最高のひととき。仲間と笑顔で笑い合える。

例え其れが佳奈美の不幸の上に成り立つ幸せだとしても、自分さえ楽しければよかった。

翠雨4/24 19:54:382182cfk7qZ5dVLLPc||303

「 もう…やめてよ 」

佳奈美が涙声で必死に請う。

「 ざけんなよ! 」

佳奈美を蹴飛ばす。

そんな楽しい毎日が続いたある日、佳奈美は学校へこなくなった。

「 ねえどうする?あいつこなくなっちゃったじゃん。 」

「 まあいいじゃん。どうせ暇つぶしだったし。 」

今日もあたしは、平然といつものように話してた。


そして―

佳 奈 美 は 自 殺 し た 。



翠雨4/24 19:54:532182cfk7qZ5dVLLPc||836

もちろんあたしたちは葬式に出席した。

あたしは、悲しくもなかった。むしろ嬉しかった。だけど偽りの涙を流して、

「 中尾さんが…なんで死ななければいけなかったのか…あたし、わかりません…。明るくて、いい子だったのに… 」

と先生に言う。

もちろん、嘘。


「 佳奈美が死んでからさー。あたしたち先生の株?アップしたよねー。 」

「 うんうん。つーかさ、佳奈美の葬式で泣いたのあたしたちと先生だけだよねー。 」

確かにそうだった。


翠雨4/24 19:55:442182cfk7qZ5dVLLPc||435

佳奈美は友達がいなかった。だから、あたしたちのグループに近づいてきた。

それがウザかったから、いじめたってわけ。


「 佳奈美もかわいそうだよねー。誰も本気で泣いてくれなかったしいー。 」

いつもの、トイレを舞台に笑い合う。

あたしたちのグループは、無敵だった。

翠雨4/24 19:56:272182cfk7qZ5dVLLPc||745
そのとき、真昼間にも関わらず、トイレの中が真暗になった。

「 あんたたちの友情、切り裂いてやる。 」

呟くようで、はっきりとした声がする。

「 なにこれえ??まさか佳奈美の幽霊だったりしてー。あはははははっ… 」

グループの辻雅華がいう。

「 雅華幽霊なんか信じてんの?ありえないしー。 」

これは、あたし。

「 …でも、なんでいきなりこんな暗くなるわけよ? 」

少し大人っぽいオーラをまとう、城崎智香。

あたしたちのグループは、あたし、雅華と智香のほかに柊夏輝、斉藤美和、後藤さくらがいる。

リーダーは、もちろんあたし。

佳奈美のイジメも、あたしが中心になってやっていた。


翠雨4/24 19:56:442182cfk7qZ5dVLLPc||481
「 てゆうーか。夏輝。電気つけてきてよ。 」

あたしが命令する。

「 はーい。 」

夏輝が動いたのが、音でわかる。

パチッ…パチッ

「 あれ、つかないなあー。 」

夏輝が能天気な声でいう。

「 ちょっとまって!まだなんか聴こえる… 」

さくらが言う。

「 これは、罰よ 」

さっきと同じ声。

「 罰だって。何だろ?つーか誰が言ってんの? 」

「 あたし知らない 」

翠雨4/24 19:57:192182cfk7qZ5dVLLPc||671


「 …では、これから貴方達に殺し合いをしてもらいます 」

声の主はふっと笑ったようだった。

もう誰も言い返すものはいなかった。

本気で怖くなってきたのだろう。

翠雨4/24 19:58:172182cfk7qZ5dVLLPc||321
ふらっ…

足がもつれる。あたしは、その場に倒れこんでしまった。薄れ行く意識の中、皆も倒れていくのが視界に入った―。


 
そして宙に浮くような脱力感が体に残る中、あたしは目を覚ました。

紅い月、ごつごつした岩。茶色い岩がごつごつしている、奇妙な所だった。

あたしの倒れている所は、大きな岩の上。

何故か金縛りのように、体がびくとも動かない。

あたし1人しかいない。皆は?

すると、またあの声が頭の中に響く。

翠雨4/24 19:58:432182cfk7qZ5dVLLPc||305


「 これは、ゲームです。…殺し合いの。あなたたち6人に殺し合いをしてもらいます。 」

頭が痛い。

「 自殺をするのは…あり。最後に残った1人だけ、元の世界に返してあげましょう。 」

何を言ってるのかわからない。理解できない。

「 武器はありません。素手で戦います。…では、私は見学しています。スタートの合図がでたら、動けるように成ります。 」

要するに…あたしたち6人が殺し合いをするってこと?

…そんなわけないか。

悪い夢なのかなあ…。早くさめたい。

翠雨4/24 19:59:52182cfk7qZ5dVLLPc||538


あたしと同じように、雅華、美和、夏輝、智香、さくらもこの声を聞いていた。

「 スタート! 」

聞きたくなかった、この言葉。

皆、怖くて泣いてしまったらしい。


あたしも、スタートが始まると同時に、取り乱してしまった。涙が止まらない。
 


「 怖い…怖いよォ 」

震えもとまらない。



翠雨4/24 19:59:422182cfk7qZ5dVLLPc||588

「 雅華…美和…夏輝…智香…さくら…どこにいるの…? 」

震える足で、一歩踏み出す。


地面は、硬く、冷たい。ゴツゴツしている。

翠雨4/24 20:0:122182cfk7qZ5dVLLPc||441
辺りが暗くなっていく。上靴はすりきれて、ぼろぼろだ。どれだけ歩いただろうか―。

夜もまた怖い。

鳥1匹いないこの世界は、とても静かだ。

ただ、あたしの歩く足音が聞こえるだけ。怖くて、めったに歌わない歌さえ歌ってしまった。

寒い。

いつもなら、暖かい布団の中で、眠っているころだ。

―そういえば、佳奈美…自宅の倉庫で首をつって…一晩誰にも気づいてもらえなかったんだっけな。

翠雨4/24 20:0:492182cfk7qZ5dVLLPc||850


もし死者に感情があるとしたら、既に死んでいるとはいえその一晩はすごく辛かったと思う。

真暗な中で1人ぼっちというのはとても怖い。身をもって痛感した。

今、ここで眠ったら―明日の朝にはいつものベッドの上で目を覚ますことができるだろうか?

…無理だろうな…誰も死んでないと思うし。

半ば絶望的な思いを抱きながらその場に座り込んだ。あたしはそこで一夜を明かした―。

翠雨4/24 20:1:202182cfk7qZ5dVLLPc||424
朝、目が覚める。紅い月は一段度赤みを増して、不気味なようにも見えた。

あたりを見回すと、そこは昨日自分が目を閉じた場所そのまま。

昨日は一日中泣きはらして、もう涙も出ない。

喉が乾く。お腹もなる。

「 水… 」


しばらく、うろうろする。空を見上げても、雨なんか一滴も落ちてきそうにない。

湖か何か、ないだろうか。


パシャ…

幻聴かもしれないが、水の音がした。

あたし、おかしくなったのかな。このまましんじゃうのかな…。

翠雨4/25 15:33:412182cfk7qZ5dVLLPc||472
パシャ…パシャ

 

水の音はまだ聞こえる。気になって、まだ見ていなかった大きな岩の向こうを覗く。

 

すると、大きな湖が広がっていた。

 

そして、音の源は雅華だった。


雅華が水を飲んでいる。


「 雅華! 」

おもわず顔が、ほほえんでしまった。不安が一気に打ち消される。とても嬉しかった。


殺されるかもしれない、という恐怖も全くといっていいほどなかった。

翠雨4/25 15:33:512182cfk7qZ5dVLLPc||653

雅華が「 え? 」とこちらを向いた時には、あたしは雅華の側へ行って、水を飲むことも忘れて雅華を強く抱きしめていた。

「 理奈…! 」

雅華を抱きしめた肩がぬれるのがわかった。雅華が泣いているのだろう。

あたしも泣いた。

あたしたちは、2人で泣き続けた―。


 

翠雨4/25 15:35:12182cfk7qZ5dVLLPc||627
ようやく泣き止んだころはもう、昼頃になっていただろうか。なにしろ、時計もないから時間がわからない。

「 理奈…私、昨日の夜、怖かった。ずっと泣いてた。 」

雅華の身体が小刻みに震えている。

「 あたしも…ほんと、雅華に会えなかったらあたし…。死んじゃってたかも… 」

「 美和と夏輝と智香とさくらは…どうしてるだろうね… 」

そうだ、あたしたちはいずれ殺しあう運命にある。それを忘れてはいけない。

たとえ雅華に対してでも気を抜いてはいけないのだ…。


翠雨4/25 15:35:52182cfk7qZ5dVLLPc||196
どうか殺し合いなんて、なくなりますように…。

「 ! 」

「 どうしたの?雅華。 」

「 うん!いいこと思いついた、私達殺し合いなんかしなくたっていいじゃない。このままここで皆で暮らせば―。 」

雅華とあたしの顔に笑顔が戻る。

翠雨4/25 15:35:202182cfk7qZ5dVLLPc||998
「 そっか!そうすればいいんだよね。 」

あたしも賛成する。

でも、湖は見つかったけど…食べ物は見つかってない。

翠雨4/25 15:35:442182cfk7qZ5dVLLPc||816


「 ふふ、やっと気づきましたか?皆で仲良く暮らすなんて不可能なんですよ。 」

…つまり、仲間を…

「 無理!そんなの絶対・・無理! 」

思わず叫んでいた。

どの道、あたしたちは殺しあうしかないらしい。

「 どうしたの、理奈? 」

雅華があたしの顔を覗き込む。さっきの声は、雅華には届いていなかったようだ。

「 あ、うん…。なんにもない。 」


雅華の背後に広がる大きな湖。

  

一思いに

   


雅華を―…。

翠雨4/25 15:36:22182cfk7qZ5dVLLPc||514


―やっぱりできない。

雅華を殺したら―あたしは、また1人になってしまう。そんなのいやだ。

それにしても

人間は食べ物なしでどのくらい生き延びれるのだろうか―。
  


3日?5日?10日?…とにかく、日がたたないうちに5人を殺さなければ、あたしが…。

でも、親友を殺すなんて、無理だよ…


 

翠雨4/25 15:36:262182cfk7qZ5dVLLPc||787

そのまま生きて帰ったって一生心に残る。

死んだら―楽になれるかな。

 
「 じゃあ、すむところさがさなきゃね。―…お父さんやお母さんにはもう二度と… 」

元気だった雅華の頬を涙が一滴伝った。

 

「 …きっと皆でかえれるよ 」

あたしは、できもしないことを言って雅華を抱きしめた。

 

「 よしっ! 」

いきなり、雅華があたしの胸から離れた。

 

翠雨4/25 15:36:592182cfk7qZ5dVLLPc||146

「 いつまでもくよくよしてたって、駄目だよね。理奈!すむところ、探しに行こう。 」

雅華がハイテンションになる。

 
  

その笑顔は、寂しそうだった。けど一生懸命笑ってるんだろう。

あたしも、むりやり笑った。

 

無理やりでも笑ってたら、楽しくなってくる。

「 なんかさー、原始人みたいじゃん? 」


雅華の言葉に、本気で笑った。

佳奈美をいじめてたときの数倍も楽しい。こんな楽しさをあたしは、知らなかった。

翠雨4/25 15:37:192182cfk7qZ5dVLLPc||502


「 マンガとかだったらこういうところに、洞窟があるのになー… 」

雅華がだれたように言う。
  


「 そんなうまくいかないって 」

あたしは、苦笑した。

  

「 だよね 」


翠雨4/25 15:37:292182cfk7qZ5dVLLPc||89

雅華もわかっている。

「 まあ別に洞窟じゃなくてもいいじゃん。湖のそばはどう? 」

やっぱり暮らすなら湖のそばがいいだろう。

水が身近にある。

当分は生きることができる。だけど…そのぶん、殺されやすくなる―。

だけど、雅華はまだ、食べ物については気づいてないし、しばらくのあいだは雅華を信用しても大丈夫だと悟った。

「 うん!じゃあ、もうここでいいじゃん。―のこりの4人も、水探してるだろうし、ここにいればきっと会えるよ。 」



翠雨4/25 15:37:552182cfk7qZ5dVLLPc||763

日が暮れた。あたしと雅華は、岩に凭れ掛り、肩を寄せ合って目を瞑る。

早いもので、雅華はもう寝息をたてている。

 
あたし、信用されてる…のかな?
  

なんとなく、嬉しかった。


 
  

翠雨4/25 15:38:32182cfk7qZ5dVLLPc||750


―あたし、元の世界に…帰りたい、けど雅華たちを失いたくない。

でも、ここにいたっていずれは死ぬ…。

それに、まだ残りの4人が見つかってない。4人に会うまで、あたしの体力は持つのだろうか。

食物といえば、ここにいる―



翠雨4/25 15:38:132182cfk7qZ5dVLLPc||335


駄目だ。駄目だ!雅華に対してこんなこと考えたくない。考えたくないけど―

…現実を見つめろ、理奈!


自分で自分を励ます。

今こそ考えなくてはいけない。これからどうするかを。


雅華も完璧には信用できない。

いつあたしを殺そうかともくろんでいるかもしれない。


翠雨4/25 15:38:222182cfk7qZ5dVLLPc||221

『殺される前に殺せ』いつかどこかで知ったこの言葉が脳内に思い浮かぶ。

雅華の顔を見つめる。


相変わらず幸せそうな寝顔だ。

翠雨4/25 15:38:342182cfk7qZ5dVLLPc||461
まぶしい光が瞼を通して伝わってくる。あたしは目を開けた。


あたりはやっぱり昨日と変わらない。隣には、雅華が居る。

「 雅華! 」


 
あたしは、突然の事に焦ってしまった。

雅華が、はあはあ喘いでいる。頭にも血がついている。

「 理…奈 」


翠雨4/25 15:38:492182cfk7qZ5dVLLPc||295

雅華が少しほほえんで、理奈のほうを向いた。

「 どうしたの?雅華…大丈夫!? 」

 

「 私…さくらに 」

嫌な予感がした。


「 さくら…会ったの? 」


恐る恐る聞く。

「 …うん。私、夜喉渇いて…湖で水飲んでたら…いきなりさくらに頭、岩で殴られて 」


雅華の頭に血がついている理由がわかった―。

翠雨4/25 15:39:02182cfk7qZ5dVLLPc||971

「 …このままじゃ殺されると思って…私…さくらがもってた岩を奪ってさくらを… 」

雅華が泣き出す。瞼が腫れている事から、昨日の夜も泣き明かしたのだろう。見ているのも辛かった。


「 …ごめんね、あたし気づいてあげられなくて… 」

「 うん…。さくら、さくら…さくらが死んじゃったあ…! 」

取り乱す雅華を抱きしめて、あたしはじっと前を向いていた。そこには―さくらが倒れている。

不思議なくらい、あたしは冷静でいられた。


こんな場面をなんども頭の中で回想したからだろうか。



翠雨4/25 15:39:392182cfk7qZ5dVLLPc||960

倒れているさくらは、ピクリとも動かなかった。

「 どうしよう!あたし…。さくらを… 」


「 落ち着いて!雅華。さくらが先にやってきたんじゃん。雅華悪くないよ!ねえ雅華!! 」

「 さくら… 」


雅華は、あたしのいう事も聴こえてないみたいだった。でも、あたしもいずれ、雅華のように、だれかを殺してしまうかもしれない―。

翠雨4/25 15:39:532182cfk7qZ5dVLLPc||513
「 おなかへった… 」

もうまる2日、水だけしか飲んでない。体も、汗と泥で、異臭を放っていた…。

「 …うん。ねえ理奈…私たちイジメやってたとき…佳奈美に臭いんだよとか…ひどいこと言ったよね… 」

「 うん…あたしらのほうが臭いよね 」

あたしは、笑って言った。雅華は笑わない。―というか、笑えなかった。

「 う… 」


雅華がふいに、苦しそうな顔をする。

「 大丈夫?!まさか…あたしの膝の上に乗って 」


「 理奈…ごめん 」

翠雨4/25 15:40:72182cfk7qZ5dVLLPc||702

「 何いってんの?雅華あ… 」

 
不安になって、あたしは泣いてしまった。雅華も泣く。

 

「 みんなで…帰れなかった…ね。ごめ…ん 」

雅華が微笑む。


「 ちょっと、雅華!! 」

 

「 …ありが… 」

がくっと雅華の首がだれる。膝から、雅華の体が冷たくなっていくのを、あたしは感じた。
 

怖くて身動きとれなかった。

 

翠雨4/25 15:40:162182cfk7qZ5dVLLPc||160


「 ずるいって雅華。あたしだって怖いのにさっき死なないでよ…! 」

涙が溢れ出した。


もう涙なんか出ないと思ってたのに…


翠雨4/25 15:40:412182cfk7qZ5dVLLPc||398

そして夜が明けた。雅華はもう動かない。さくらも倒れたままだ。


ぐううう…

   

お腹がなる。


もう、3日目だ…そろそろ、お腹の空き具合も限界に近い。でも、あたしはまだまだ生きなければならない。

残り…美和と夏樹、智香に会いたい。


…いや、会わないほうが幸せかもしれない…。

会わずに逃げ続けて、3人が死ぬのを待つのも残酷だが1つの選択かもしれない。
  

  

あたしは

   

会いたい


翠雨4/25 15:41:12182cfk7qZ5dVLLPc||534

けど
 

あたしらは…敵。

  

でも、あっちだってそろそろ、限界に近いはずだ。あたしが知る限り、湖はここにしかない。

仮にあったとしても、食べ物がない。


  
しかし、それはあたしも一緒。

…ふと、倒れている雅華とさくらへ目をやってしまう。今、あたしの空腹を癒してくれるのは―

翠雨4/25 15:41:182182cfk7qZ5dVLLPc||592


「 ごめんね、さくら… 」

  

雅華はもう少し…きれいなままで、眠らせてあげたい。


さくらを湖に引きずっていって、さくらの腕をあらう。

尖った石は、そこら中に転がっている。

  


つ…

石を、さくらの腕にあてがう。


  

翠雨4/25 15:41:422182cfk7qZ5dVLLPc||311

ためらっている暇はない。3人に遅れをとることはできない―。

ざしゅ…

 
顔に、血が飛び散る。

吐きそうになった。


あたしはただの中学生。やはりこういうものは刺激が強すぎる。
 


 

翠雨4/25 15:41:532182cfk7qZ5dVLLPc||889

だけど、生きたいという気持ちがある限り、あたしは―どんなことでも、する。

雅華やさくらのように、死にたくない。


ざしゅ…ざしゅ…ざしゅ…


翠雨4/25 15:42:162182cfk7qZ5dVLLPc||336


湖の水が、赤に染まる。怖かった。すごく怖かった。今までの何よりも怖かった。震えもおさまる気配がない。


そうして肉片を、取り出す。

  


怖い。

もともと、ホラー映画やミステリーは大丈夫なほうのあたしだったからいいものの怖がりな人だったら気絶してしまうに違いない。

  

実を言うと、あたしもぎりぎりだった。気分が悪い。


さくらの肉片を口へ持ってくる。


  

食べるしか―ない。

翠雨4/25 15:42:552182cfk7qZ5dVLLPc||503

 
体が拒否反応を起こしている。食べたくないけど、食べるしか、生き延びる道はない―。
 
   

一思いに、

   
 

あたしは

“さくらだった”肉片を

  
 
食べた―。


気分が悪くなってくる…。

 
 
  

翠雨4/25 15:43:132182cfk7qZ5dVLLPc||254

「 うっ 」


吐き気に襲われる。だけど吐いてしまったら今までの苦労は水の泡だ。なんとか抑える。

  

湖の中では、さくらの髪が、服が、静かに舞っている…。

血も、絶え間なく流れ出ていた。

  

とてつもない恐怖に襲われる。


だけど、食欲だけは一向に減らない。あたしは“さくら”をもう一切れ食べた―。

翠雨4/25 15:43:322182cfk7qZ5dVLLPc||527
そうして数日。さくらはもう、ぐちゃぐちゃな塊と化していた。今では、人間の面影もないほどに。


腕や足のほうはもう、骨が見えている。

  


未だに、美和、夏樹、智香とは会えていない。だけど、この世界から戻れないということは、3人はまだどこかで生き延びているのだろう―。


会うのが怖かった。

   


できればその日がこないでほしかった。

だけど、いつか“さくら”も“雅華”も骨の髄まで食べてしまったとき、あたしは生きていけなくなる。

 

翠雨4/25 15:43:412182cfk7qZ5dVLLPc||474

だから―

早めに出会わなければいけない。

  


でも、湖からは離れられない。のどの渇きがあるからだ。

翠雨4/25 15:44:42182cfk7qZ5dVLLPc||957
そうしてもう数日がたつ。


雅華もさくらも、もうその形はなくなっていた。
  


胃やなんかは、食べれそうにないのでとってあった。

「 雅華、さくら、ばいばい。 」


あたしは、2袋の“胃”にありったけの水を詰め込んだ。ついでに、あたしの胃にも。


  
十分に喉の渇きを潤してから、ストックとして水の入った2つの胃袋を手に、あたしは歩き始めた。

「 痛っ 」


 
  

翠雨4/25 15:44:222182cfk7qZ5dVLLPc||469

道が険しくなってくる。


ここを歩いていけば、皆に会えるだろうか。

 
   

歩いて、歩いて、歩く…。水もすべてのみほしてしまった。


不安になってくる。

  

この先どれほど歩けばみんなのところへたどり着けるかもわからない。

「 きゃははははは… 」
  

ふと、耳に笑い声が入った。


   

一筋の光が見えた気がする。あたしは、期待しながら、声の元へと走っていく。

翠雨4/25 15:45:142182cfk7qZ5dVLLPc||369


目に映ったのは、夏輝のくちゃくちゃになった死体を目の前に笑う、智香と美和。


「 智香!!美和! 」
  
  

あたしは、何のためらいもなく2人に声をかけた。

2人があたしの方を向く。

 

「 理奈… 」

  

「 夏輝…殺したの? 」

恐る恐る、問う。


  

翠雨4/25 15:45:282182cfk7qZ5dVLLPc||143

2人の顔から笑みが消えた。

 

泣き顔になる。


  


「 せっかく忘れようとしてたのに…思い出させないでよお!夏輝、石を胸に指して…自殺しちゃったの… 」
 

美和が涙声で言う。
 


  

翠雨4/25 15:45:432182cfk7qZ5dVLLPc||390

「 ごめん…そうだったんだ… 」

唖然としてしまった。

  

「 うん…あたしたち、夏輝を食べるのもつらかった。けど、生きたかったから… 」

智香が言う。

  

「 実は…さくらと、雅華も… 」

あたしは、今までのいきさつを話した。


「 えー?!理奈、2人も食べたの?!あたしたち、2人で1人しか食べてないのに…。って、何かへんな会話だよね。 」

  

美和が盛り上げようと、必死で笑うが、誰も笑わなかった。

智香とあたしは、泣いてしまった。


 

翠雨4/25 15:45:582182cfk7qZ5dVLLPc||802

「 ちょっと…暗くなんないでよね… 」

美和も泣き始めた。

 

あたしは、これからどうすればいいかわからなかった。美和と智香を殺すことができるだろうか?

それとも殺されるだろうか?


  
相手は2人だ。いざとなったらあたし1人なんてすぐやられてしまう。

 
「 …あ。理奈。飲み物はどうしてた?あたしたちは、飲み物っていえるかわかんないけど…夏輝の血のおかげでなんとか生きてこれた。 」
 

智香が言う。


翠雨4/25 15:46:62182cfk7qZ5dVLLPc||133


「 あたしは…湖、あったから。 」

「 えー。いいなあー。血なんて気分悪かった、あたし。でももう、血もなくなっちゃったし…湖、どこにあるの? 」

美和がそういって、「気持ち悪いなんていうな」と智香に肘でこづかれている。

翠雨4/25 15:46:202182cfk7qZ5dVLLPc||481

 
「 ほら! 」

あたし、美和、智香、3人の目の前には広大な湖が広がっていた。


「 すげえ! 」


 
美和が驚きの声をあげる。―だけど、本当にここを教えてしまってよかったのだろうか?

下手をすれば―殺されるかもしれない。


突き落とされれば、あっというまだ。
  



翠雨4/25 15:46:532182cfk7qZ5dVLLPc||272

それに

食べ物も、もうなくなってしまった。


早めに殺さなければ―いけない。


  

あたしは、誰も殺した事がなかった。雅華はさくらに、さくらは雅華に、夏輝は自殺。

それは、美和と智香もだが。
 

今、笑っている美和と智香も、少なからず不安はあるだろう。絶対に信用は禁物だ。


「 きゃあ 」

  


ふと、美和が小さな悲鳴を上げる。湖の水が赤く染まっている。

「 雅華と…さくらの? 」


翠雨4/25 15:47:72182cfk7qZ5dVLLPc||793

智香は至って冷静で、聞いてくる。

「 …うん。 」
 


その血の源は、ぐちゃぐちゃになった雅華とさくら。


「 いやあ… 」

 

美和が泣き出す。

「 美和。…大丈夫よ 」


翠雨4/25 15:48:32182cfk7qZ5dVLLPc||1

智香が美和を優しく抱きしめる。

 

「 …そんな暇があるのですか?食べ物がなくなった今、あなたたちは殺し合いをしなければ、命も持ちませんよ。 」

またあの声が響く。


しかも、美和と智香にも聴こえたようだった。
  
 


翠雨4/25 15:48:412182cfk7qZ5dVLLPc||947
こうなれば…

あたしは
  

命を狙われるだろう。
 
 

美和と智香は2人でいた時間が長い分、団結力も硬くなってるはずだ。

  

だから

真先に命を狙われるのがあたしであることは、ほぼ―確定。

 
細心の注意をはらわなければならない。

  

2人を相手にするのは、難しい。
  
 

だから―

1人づつ…

   


 
殺 し て い こ う 。

 

翠雨4/25 15:48:542182cfk7qZ5dVLLPc||518

2人が湖のほとりではしゃいでいる中、あたしは1人で高い岩の上に腰をおろし、作戦を練っていた。

いつ、どこで、どうやって、誰を殺すか。


まずは、美和の方が殺しやすいかもしれない。

智香は、注意力が高い。しっかりしている。その点、単純な美和だったらすぐに―罠にはまってくれるだろう。


“罠”を考えなければならない。

―そんな考えに耽っている中、


「 何やってんの?理奈!理奈もこっちおいでよ。一緒に遊ぼう! 」



翠雨4/25 15:49:102182cfk7qZ5dVLLPc||930

能天気な美和の声。

あたしは「 うん! 」と一言、返事をして美和と智香のところへ向かった―。


ふと、美和が笑いながら、水をかけてくる。

「 このお! 」


あたしも、笑いながら、返した。そしてついでに、智香にもかけてやった。

「 あーっ! 」


智香も、返してくる。

楽しかった。


―けど

このひとときもすぐに終わってしまう…。


翠雨4/25 15:49:212182cfk7qZ5dVLLPc||972

あたしの頬を涙が伝った。

「 理奈?大丈夫? 」


こんなに優しい美和と智香を、あたしは手にかけようとしていた。必死で作戦を練っていた。

自分が恥かしくなってしまった。涙は止まることなく流れ出る。

翠雨4/25 15:49:362182cfk7qZ5dVLLPc||652


ふと、顔をあげる。


 
「 理奈…ごめん 」

美和と智香が呟くように言う。


「 え?え?な… 」

美和と智香が、涙を流しながら、つらそうな顔で、でも精一杯の力をこめて、あたしを―突き飛ばす。あたしの背後には湖。


「 いやああああ!やめてっ 」

あたしは、必死で叫んでいた。藁にも縋る思いで、必死に美和の足を掴んだ。


翠雨4/25 15:49:512182cfk7qZ5dVLLPc||88

「 離して!離してよ!離せーっ! 」

美和が狂ったように、足を振る。


あたしはこの足が命綱だ。絶対に離したくない。力をこめる。

  

「 美和っ! 」

智香が美和の身体を支え、あたしを足で―蹴飛ばす。


―あのときの、佳奈美の気持ちってこんなものだったんだ…。

いつだったか、佳奈美を蹴った事があった。


佳奈美の表情は、曇っていた。悲しそうだった。


翠雨4/25 15:49:592182cfk7qZ5dVLLPc||208


そしてあたしは

佳奈美のことを考え、気が緩んだのか


美和の足を離してしまった―。

翠雨4/25 15:50:152182cfk7qZ5dVLLPc||894

「 いやああああああっ 」


起き上がる。あたしの目には涙が溢れていた。

―あれ?あたし、生きてる…確か湖に落ちたはずなのに…。


「 どうしたの理奈?!大丈夫? 」


 
智香が寄ってくる。

「 え、なにがあったの? 」


美和も、心配そうな表情をしながら、寄ってくる。


 

翠雨4/25 15:50:532182cfk7qZ5dVLLPc||357

「 あは…怖い夢みちゃった。 」


 
―そう。夢だったんだ。あれは、夢だったんだ―。

本当に、気が抜けたあたしは、ふらっとその場に倒れこんでしまった…。耳元ではしきりに、美和と智香の声が聞こえる…。
 

気がつくと、あたしは岩陰に凭れ掛っていた。美和と智香が動かしてくれたのだろう。

パシャパシャ


 

翠雨4/25 15:51:02182cfk7qZ5dVLLPc||105
雅華とであったときと同じ、あの心地よい水音が聞こえる。

美和と智香が湖の側で、遊んでいる光景を、あたしは微笑みながら眺めていた。動く気力はなかった。


もう、精神的にも辛くなってきていた。

 

美和と智香は、さらに体力面でも辛くなってきているはずだ。あたしは、1人で雅華とさくらを食した。

あの2人は、2人で夏輝1人しか食べることができなかったのだ。

 

翠雨4/25 15:51:102182cfk7qZ5dVLLPc||384

次第に元気が沸いてくる。さっそく美和と智香のもとへ、駆け出そうとした。

―しかし、動けない振りをすれば…


動けない振りをすれば、それほど相手は警戒しなくなってくる。

 

そして、すきを見せた瞬間に、殺す。

あたしの中で、もうプログラムはできあがっていた―。

翠雨4/25 15:51:232182cfk7qZ5dVLLPc||604

「 あたし、ちょっと…トイレ、行ってくる。 」

夜、あたしたちがうとうとしかけたころ、智香がたった。もちろん、ここにはトイレといえるようなトイレはない。

だけど、いくらなんでもあたしや、美和の目の前でするわけにはいかない…。


智香はそそくさと、岩陰へ消えていった…。

美和は、もう眠っている。



翠雨4/25 15:52:532182cfk7qZ5dVLLPc||168

あたしは、美和の顔をみつめてみた。

すぐそこの湖へ落とそうと計画していた。


これは“賭け”である。

美和と湖の距離は、さほど遠くもないが、少し距離がある。その距離をどうやってわたるか、だ。

 

美和が、起きないように抱きながら、ゆっくり、ゆっくり行くのか…

それとも、強引に素早くひっぱっていって、美和の気がついた頃は湖の底に沈んでいたということにするのか…


翠雨4/25 15:53:52182cfk7qZ5dVLLPc||415

プログラムではそこまで考えてなかった。あたしは、迷った。だけど早くしないと智香が戻ってくる。

「 えーい、いちかばちか… 」


あたしは、美和を抱き上げようと、背中へ手をまわす。美和は、ぴくりと反応して

「 ン… 」

と寝ぼけた声をあげた。あたしはギクリとしながらも、美和を抱き上げる…。


翠雨4/25 15:53:182182cfk7qZ5dVLLPc||780

美和はあたしの腕の中で眠っていた。

しかし、きつい…。


美和は太っている方でもないが、痩せている方でもない。所謂ぽっちゃり型なのだ。

幸い、湖との距離が離れていないからよかったものの…。



翠雨4/25 15:53:372182cfk7qZ5dVLLPc||587

そうして、とうとう湖を目の前にした。

夜の湖は、水面に紅い月を映し出し、底は真暗で、不気味だった…。


あたしの心臓が、高鳴る。

早くしないと、美和がおきてしまう。だけど人1人殺すというのは、勇気のいるものだ。

さくらも、雅華もすごい…。


 
美和の手がぴくっと動くたびに、あたしは冷や冷やしていた。

「 んー… 」


異変を感じたのか、美和は目をあける。

翠雨4/25 15:53:592182cfk7qZ5dVLLPc||247

不安を感じたあたしは、突発的に美和を湖に投げ落とした。


―が


 
そこまで遠い所へ投げれたわけでもなく、美和が着地したところは、まだ浅い所だった。

落とされた衝撃、冷たさを感じて美和は、さすがに目が覚めてしまう。

 

あたしは、失敗したと感じた瞬間、とっさに岩陰に身を隠した…。

翠雨4/25 15:54:202182cfk7qZ5dVLLPc||33


岩陰の裏、あたしは座り込んでしまった。緊張から、息が苦しくなってきた。はあはあ喘いでしまう。


心臓の音は、美和に聴こえてしまうのではないかと思うほど、高鳴っていた。


 
ぽちゃぽちゃ…

髪から雫が落ちる。美和を落としたときにはねてきた水だ。

―どうしよう、もう、戻れない…


今戻っても、智香や美和から“裏切り者”として殺されてしまうだろう。
 


翠雨4/25 15:54:342182cfk7qZ5dVLLPc||820

これで、2対1の状況になってしまった。

―どうか、美和が死んでいますように。


とあたしは、縁起でもないお祈りをしながら、岩陰で一夜をすごした。

朝。


湖の方へふと顔をだす。―美和はいるだろうか?



翠雨4/25 15:54:482182cfk7qZ5dVLLPc||839

…いない。

智香が1人、いるだけだ。

ふと、美和を突き落とした水面へ、顔をやる。あたしが突き落としたところよりも少し遠くに、美和の上靴が浮かんでいた。

 

―なんで?

あの深さなら、美和はあがってこれたはずだった。なのに、なんで?

翠雨4/25 15:55:52182cfk7qZ5dVLLPc||866

智香に気づかれないように、あたしは湖に近寄った。そうして、水面をのぞいてみる。


―美和!

美和が、深い水の中に沈んでいた。


水の中で、美和の長い黒髪が舞っている。あたしは、身震いをした。

美和の顔は、美しかった。紫色に変色した唇も、大きく見開かれた瞳も。


上に突き出された細い指先も、何もかも。


翠雨4/25 15:55:212182cfk7qZ5dVLLPc||852

―もしかしたら、智香が…。

そうだ。今美和がいるところは、あたしが突き落とした場所ではない。


智香以外に―考えられない。

 

だとしたら、今智香に見つかると厄介な事になる。

智香も、必死のはずだ。


あと、あたしさえ殺せば、元の世界に戻れるのだから。

暫く、姿は隠しておかなくては。その間にじっくり計画を練ろう―。あたしはそう考えていた。

翠雨4/25 15:55:402182cfk7qZ5dVLLPc||200

―時間がない。

あたしは、なるべく早めに智香を殺してしまいたかった。体力的にも、精神的にも。


やはり狙うなら、美和のときと同じ―夜。

 
 
しかし

智香もバカではない。やはり、あたしがどこに居るかわからない以上、細心の注意をはらっているだろう。


こっちも気をつけなければならない。

―あたしは、今夜は眠らないつもりだった。


翠雨4/25 15:55:592182cfk7qZ5dVLLPc||381


…喉が渇いた。

智香が消えた隙に、あたしは湖の側へ、こそこそと寄り、水を―
 

「 理奈 」

 

名前を呼ばれて肩がビクッと反応する。

「 ―智香。 」


智香が、湖にかがみこむあたしの後ろに立っていた。この体勢はまずい。智香が蹴ってきたら―あたしは落ちる。
 


「 後は…あんただけ 」

智香の静かな声。そして、腰に衝撃が走る。あたしは、深い、深い、湖の中に―。




 

翠雨4/25 15:56:212182cfk7qZ5dVLLPc||282


目をあけると、水色の世界が見えた。口からは泡が流れていく。―苦しい…

美和も、こんな気分だったんだろうか…。


あたしの体は下へ、下へと落ちていく。

 

―岩でできた壁が、ごつごつしているのが目に入る。

あたしは、咄嗟にその壁を強く掴んだ。

―絶対に、死ぬもんか…


翠雨4/25 15:56:382182cfk7qZ5dVLLPc||689

コケに覆われた岩は、ぬるぬると掴みにくい。あたしはしっかりと爪をたてて、あがっていく。

ざぱあ


「 はあっ、はあっ、はあ… 」

 

息が荒くなる。

今、智香は…あたしを殺そうとした。―闘うしかない。


「 くっ 」

智香の視線が、あたしの方を向く。


あたしは、なんとか湖から重い体をひきあげた―。

翠雨4/25 15:57:162182cfk7qZ5dVLLPc||45

智香が戸惑っている中、あたしは石を握る。プログラムからはそれてしまったが、まあいい―。


がつん

「 ぐ… 」


智香がよろめく。

中学生のあたしの一撃だけでは、駄目かもしれない―。あたしは、何発も、何発も狂ったように智香の頭を殴り続けた。


 
智香は最後に血を吐いて


  
 

 
動かなくなった―。

翠雨4/25 15:57:432182cfk7qZ5dVLLPc||140


ふと、あたしの目からは大粒の涙があふれていた。―終わったんだ…。

  

あたしは、その場に座り込んでしまった。

恐怖から免れた喜びと、親友を殺した脱力感であたしの中はいっぱいだった。


 


「 ―終わったようですね。では、元の世界へ返してあげましょう… 」

あの声が響く。


 
『 …きっと皆でかえれるよ 』


翠雨4/25 15:58:22182cfk7qZ5dVLLPc||864

あたしは、いつの日かあたしが言ったこの言葉を思い出していた。―さくら、雅華、美和、智香、夏輝―…ばいばい。

5つの魂は、永遠に成仏できないまま、この地を彷徨う。

 

それが、敗者の運命―。


そして、次第に、この荒れ果てた風景がぼやけていく―…

翠雨4/25 15:58:342182cfk7qZ5dVLLPc||730

  
ちっちっちっ

雀のなき声に起こされて、あたしは目覚めた。ベッドの上にあたしは寝転んでいた。


   

そこは、紛れもないあたしの部屋だった―。

 

「 理奈ー。朝ごはんできたよー。 」

お母さんの声がドア越しに聞こえてくる。あたしは、ベッドの上で、今までのことを思い返した。


―長かった。

 

  
また、この平穏な生活が戻ってきたのが、夢のようだ。あたしは元気よく「 はーい! 」と返事をした。

翠雨4/25 16:2:232182cfk7qZ5dVLLPc||374
* 後書き *

やっと終わりましたあっ!実は、ラストはいろいろ考えてたんですよ。

これは、4(3?)パターンのうち1パターンですね。


残りの2つはといいますと…1つ目。理奈は元の世界で幸せに暮らす。

そこで視点がかわり、また昔の理奈と同じような人がうつしだされ、いじめをして、
いじめられた人が自殺する。そして

「 …では、これから貴方達に殺し合いをしてもらいます 」

で終わる予定でした。これならホラーって感じですよね(・∀・)


翠雨4/25 16:2:282182cfk7qZ5dVLLPc||293
もう1こは、学校にいったらトモダチはみんな死んでしまったので理奈はもちろん1人。
その理奈もまたいじめられて、自殺して、いじめた人たちがあの世界に飛んで―…
みたいな繰り返し。

もう1つは―「〜と返事をした。」の続きです。
それから学校にいくんですが、時間が戻って皆生き返っている話。そして佳奈美とも仲良くなれる話。
これは実際に書きましたが、こっちにはあえて書きません(汗
希望あれば書きます*

最後までお読みくださったかたがた、本当にありがとうございました。


バルトーク5/1 22:28:272212cfBcsmysAsVME||708
こんばんわ^^
初めまして、でしょうか。

なにやら力の入っていそうなお話なのでついつい読ませていただきました。
読んでいくなかで地獄少女をなんとなく思い浮かべてしまったわけですが、いやー(;゚∇゚)_
BLは、ほんと難しいお題だと思っております。
極限状態での精神状況。そして、そこで繰り広げられる限界ギリギリの緊迫した展開。
それを、なかなかうまく料理されているな。とは思ったのですが、やはりホラー風味という事もあり、やや過激に過ぎたかな・……という感じもしないこともないです。

なかなか作品をお見かけしないのですが、みかければ、密かに読ませていただきます(゚▽゚*)

翠雨5/10 17:40:575819cf94a.ilvYpUA||267
こんにちは^^初めましてですね。
けどイベント板とかで何度かお名前はお見かけしてました。

全部読むのは大変だったでしょう^^;ありがとうございます。

地獄少女っていうのは本屋さんで何度か見かけるし、掲示板でも時々見かけるので
なんとなく知っています。

パソコンで0時に…みたいな。

…、自分でもどこが過激かは思いっきりわかってます(笑)
あそこですよね。(笑)

翠雨5/10 17:42:75819cf94a.ilvYpUA||568
作品は…ほんとたま〜にしかかきませんね。
昔に描いてた奴がいくつかあったと思うのですが…

けど最近は全くかいてません^^;

また連載??みたいなしてみたいとおもいます。

ありがとうございました。


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