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10776君と過ごした夏を僕は忘れないキーア7/15 17:42:42191cf/cZWdmfTKcw
―僕は忘れない

 あの日の事を―・・・

 あの夏 僕はきっと・・・いや絶対に忘れる事はないだろう―・・・

 僕にとって 一番の思い出に残る

 たった一度きりの

 あの 夏を―・・・

キーア7/15 17:46:412191cf/cZWdmfTKcw||117
 夏休み直前スペシャル!―君と過ごした夏を僕は忘れない―

 ミーン...ミーン...ミーン...
7月中旬、セミは、うるさいくらいに鳴いている。
つい最近まで、大雨が降っていた梅雨の時期だったのに、今ではもうすっかり夏だった。

 もうすぐ、学校も終わり、子供たちにとっての一台行事ともいえる、「夏休み」がやって来る。

夏休みか―・・・
ふと、藍川 涼太は思った。

キーア7/15 17:49:542191cf/cZWdmfTKcw||219
 夏休みは、いつもコレと言って大きなイベントがある訳でもない。
いつも夏休みの初めは、補習授業を受け、その後は部活で、後は家に帰ってゴロゴロしているだけ。
そんな夏休みは、涼太にとって、嬉しいことではなかった。

 中学2年の夏。涼太は中学に入って2度目の夏を迎えようとしていた。
部活はサッカー部。特にモテルという訳でもなく、ただ普通にやっている。

「ああぁ・・・夏休みなんて・・・」

そう呟いていた。だが、この年の夏休みは違った。

キーア7/15 17:52:352191cf/cZWdmfTKcw||574
 夏休みに入って、初日の補習授業が行われた。
時間は午前9時。グラウンドでは、野球部やサッカー部、ソフトボール部などが、
暑い日差しの中、熱心に練習していた。
そんな中で、数名の生徒は補習授業に出ていた。
その中に、涼太も居る。

「こら!!藍川。外ばっかりみとらんで、集中せんか」
「・・・ほーい・・・」

気の抜けた返事をして、涼太は配られたプリントに目をやる。
分からない問題がほとんどで、涼太の手は、ほとんどと言っていいほど、動かない。

キーア7/15 17:58:542191cf/cZWdmfTKcw||289
 そんな涼太に、隣の席から声がかけられた。

「ねぇこの問題の答え、教えてあげよっか?」

軽い女の子の声だった。
ふと、右隣の席を見ると、短く黒い髪で、前髪を2つのピンで止めていて、
美少女とは言わないかもしれないが、それなりに可愛い生徒だった。
しかし、その女子生徒には見覚えがなかった。

「えっと・・・誰だっけ」
「あ、ゴメン。最近、B組に転入してきた、居城香苗って言うんだ。よろしくね」

キーア7/15 18:1:192191cf/cZWdmfTKcw||246
涼太は、転入生か・・・と、小さく聞こえないくらいの大きさで呟くと、
とりあえずあいさつを交わした。
それから、香苗は、涼太の手元のプリントの答えと解き方を教えた。

「よく分かるんだね。補習授業に、何で来たの?」
「・・・ちょ、ちょっと分からないところがあってね」

 その口調は、少し焦っていたようにも見えたが、そんなに気にはならなかったので、
涼太はそのまま、プリントに集中した。

 彼女のおかげで、何とか理解が出来るようになり、プリントは順調に終わった。

キーア7/15 18:9:92191cf/cZWdmfTKcw||506
「よぉ藍川。今日の練習は終わったぜ」
「・・・そっか」

部活に行こうと、グラウンドへ向かってみると、そこにはきっちりと片付けられた、
グラウンドだった。
同学年の山本にそう言われて、涼太は、とぼとぼと正門を出た。

 少し先を見れば、先ほどの女子生徒、居城香苗があたりをうろちょろしていた。
何をしているのか、少し気になった涼太は、話しかけた。

「何してんだ居城?」
「・・・!!藍川君!!?え・・・えっと・・・その・・・」

キーア7/15 18:16:572191cf/cZWdmfTKcw||263
少しうろたえている居城に、俺は少し首をかしげた。
漫画だと、頭の上に「?」が3つほど浮かんでいるだろう。

「えっとね、あの・・・コレくらいの小さな棒を落としちゃって・・・探してるんだけど、
 なかなか見つからないの・・・」

人差し指と親指で、サイズを表し、辺りをうろちょろと見回している。
そんなに大切な物なのかどうかは、一目見れば、分かる。

「何処でなくしたの?」
「え?えっと・・・この辺りから学校の間なんだけど・・・」

キーア7/15 18:24:72191cf/cZWdmfTKcw||598
そう言われて、一瞬考えながらも、地面を見回しながら、学校の方面へと向かって
歩いていった。
彼女は、不思議そうな顔をして、俺の顔を見ていた。
その視線を感じていたものの、特に何も言わず、あたりを見回していた。

「え・・・藍川君?」
「・・・暇だから、探すの手伝ってやるよ。大切なんだろ?それって」

 聞いてきたことには、ちゃんと答えた。
困っている人間をほっておけないのが、俺の癖でもあった。
居城は、嬉しそうな顔をして微笑むと、一緒にあたりを探し回った

キーア7/15 18:58:572191cf/cZWdmfTKcw||353

 時間はどんどん過ぎていった。
あれだけ高く上がっていた太陽も、今では随分沈んだものだ。
辺りは薄暗くなり始め、通行人も数が減ってきた。

「・・・・・あ。もしかしてコレか?」

少し影になって隠れていた所為で、よく見えなかったが、何かが光ったため、
見つけることができた。
それは、綺麗に輝く小さなビー玉の様な玉が付き、
不思議な装飾のかかった、小さな杖のようだった。

「あっ!!それだ!!ありがと!!藍川君」

キーア7/15 19:11:332191cf/cZWdmfTKcw||502
 彼女は、傷が付いた顔を笑顔にかえ、跳ねて喜んだ。
その小さな杖を大事に手に握り締めると、何回も杖を見ては笑っていた。

「そんなに大事なの?それ・・・」
「うんっ!!命の次に大切な物なんだ」
「ふぅーん・・・」

そんなに興味はなかったが、どうしてそれほどまでに、この小さな杖を大切にするのか、
涼太には分からなかった。
それから、彼女とは別れ、俺は1人で沈む夕日を背に家へと帰っていった。

キーア7/15 19:14:562191cf/cZWdmfTKcw||146
 次の日
涼太は、エナメルバッグを肩にかけ、一人で暑い日差しの中、学校へ向かった。
教室には、人の姿はなかった。
1人、自分の席に鞄を置いて、席に着いた。

「はぁ・・・めんどい」

そう呟いた。額から汗が流れ落ちる。
何もしていなくても、かなり暑い。
今日もまた、部活に出れないんだろうな・・・。
そう考えると、涼太はだんだんとやる気をなくしていった。

「お、おはよう藍川君」

キーア7/15 19:23:532191cf/cZWdmfTKcw||378
 次に教室から入ってきたのは、居城香苗だった。
彼女は、俺を見つけるなり、声をかけてきた。
俺も、あいさつを返した。

「昨日は・・・本当に有難う。おかげで助かったよ」
「いやいや・・・。っていうか、あの杖、何なの?」

あまり、気にはなっていなかったのだが、喋る事もないと思い、
俺は聞いてみた。
彼女は少し黙り込んでしまったが、少し口を開いて、喋った。

「お守り・・・見たいなものかな」

キーア7/15 19:28:82191cf/cZWdmfTKcw||507
「へぇ・・・」

お守り・・・・・。確かにお守りのような感じもしないではない。
それ以上深くは聞かなかったが、何だか彼女は不思議なオーラを出していたように感じた。

「今日もさ、分からない所があったら教えてあげるよっ!!」

そう言って彼女は微笑んでみせた。
その微笑に、俺は少し顔を赤らめた。
何故だかは、その時分からなかった。心臓がドクンドクンと小さくなっている。

キーア7/15 19:35:472191cf/cZWdmfTKcw||214
 今日の分の補習授業も終え、涼太は家へ帰ろうとしていた。
その途中、暗い通りへ入っていく彼女を見かけた。
声をかけようとしたが、彼女はどんどんと通りの奥へと入っていったため、声が届かなかった。
涼太は、彼女が入っていった通りを奥へと追いかけるようにして入っていった。

「ココ・・・随分暗い通りだよな」

暗い通りの先に、彼女の姿はあった。
彼女は、右手に杖を持ち、何かを呟いた。
その瞬間、杖が光った。

キーア7/15 19:39:52191cf/cZWdmfTKcw||706
「な・・・なんだ!!?」

光がなくなると、涼太は目を開けた。
そこには、今までと違った姿をした彼女が居た。
その姿をボーっと見ていたため、方にかけていたエナメルバッグを落としてしまった。

「だ、誰!!?」

その音を耳にした彼女は、とっさに俺の方を向いて叫んだ。
俺の姿を確認すると、彼女は言葉をなくした。

「あ・・・。藍川君。どうしてここに・・・」

キーア7/15 19:45:402191cf/cZWdmfTKcw||774
「居城を見かけたから、声をかけようと思って・・・。居城こそなんだよ!!」

彼女は黙り込んでしまった。
しかし、訳の分からない俺は、黙って答えを聞くしかなかった。

「ゴメン・・・私、あんまり詳しくは言えないけど・・・。魔法使いなんだ」

魔法使い。そんなの、幻想でしか有り得ないと思っていた言葉だった。
彼女の姿、あの小さな光り輝く杖。
それらは、まるで魔法使いの小さな道具や姿に見える。

「この世界じゃそう呼ぶ見たいだね」

キーア7/15 19:48:192191cf/cZWdmfTKcw||768
彼女は、今までの笑とは違った笑みを見せた。
何故だか分からないが、嫌な予感がした。

「と言っても、私はまだ見習いでね。この世界でいろんな事を勉強してこい。って
 言う指令が出たんだけど・・・正体をばらしちゃったら意味ないんだよね・・・」

彼女は少し悲しそうだった。
それでも無理して笑っているように、俺には見えた。
何故だろう。彼女の無理な笑いに、俺の胸は痛んだ。

「・・・お別れだね」
「え・・・」

キーア7/15 19:51:512191cf/cZWdmfTKcw||492
『お別れ』その言葉を聞いたとき、俺は、その嫌な予感が、
こんな意味だったと思い知った。
たった2日間だったが、彼女はとても強く頭の中に残っている。

「昨日の事は、本当に感謝してるよ。ありがとう。
 この杖がなかったら・・・私、二度と元の世界へ戻る事が出来なかった―・・・」

あの時、真剣に探していたこの杖は、魔法を使うために大切な杖だった。
見習いだからこそ、この杖無では、魔法を使う事ができないのだ。
涼太は、まだ嘘か本当か分からない様子だったが、自分の心が痛む事には、
分かりきっていた。

キーア7/15 19:55:432191cf/cZWdmfTKcw||269
「私ね、初めて“人間”に優しくしてもらったんだ。
 初めは冷たい世界で、この世界がいやになってたんだけど・・・藍川君に出会えて、
 本当によかった」

彼女はうっすら涙を見せた。
その涙は、笑と一緒に消えた―・・・。
最後に彼女は、杖を一振りして、姿を消した。

 俺は、体の中から、何か重い荷が一気に消えたような感じがした。
これも―・・・彼女のおかげなのだろう。
しかし、消えないものも、その分あった。

キーア7/15 19:59:32191cf/cZWdmfTKcw||533
彼女が消えた深い傷―・・・。
何故か微笑む笑顔に、心が響く―・・・。

彼女が消えて、俺は初めて思い知らされた―・・・

短い2日間だったけど、俺はその間に―・・・

彼女の事を大好きになっていたのだ―・・・


*おわり*

キーア7/15 20:0:172191cf/cZWdmfTKcw||84
あとがき

久しぶりの登場に、短編作。
当分は、短編作で行って見ます。ハイ。
何か・・・よく意味分かりません。次回は、頑張って、意味が分かるような
物語にします・・・。
あとがきもあとがきじゃねぇだろ!!見たいな感じなんですけど・・・
許してください...。

キキョウ7/16 8:53:172192cfBkVEKUKuVbY||438
こんにちは〜

確かに・・・夏休みが少々暇でつまらないという気持ちもわかる。
魔法使いと普通の人間との2日間の恋・・・
あ、今「こい」って打ったら「鯉」って出てきた(どーでもいい
淡くて、甘酸っぱい鯉というのはこれのことでしょうか。

それでは、次回の短編も楽しみにしております〜ノシ

空夕9/18 3:9:332202cf5UZxRcTh/Y.||403
昔の思い出がよみがえってくるようでした。
転向してしまった&半分けんか別れで。
といっても、僕の場合はここまではっきりと好意を伝えてもらえなかったけど。


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