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10798君と僕との秘密の日記キーア7/22 19:5:222191cf/cZWdmfTKcw
*短編小説*
・君と過ごした夏を僕は忘れない【http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10776.html】

キーア7/22 19:8:392191cf/cZWdmfTKcw||987


「また会おうね。わたし、絶対に会いに来るから」


彼女が最後に僕に言った言葉―・・・。
あの日は、よく晴れ渡っていた日だった。
心に刻んだ・・・あの言葉 あの笑顔 あの涙
全てを僕は心に刻んで、記録した

キーア7/22 19:9:322191cf/cZWdmfTKcw||462


君と僕との秘密の日記



キーア7/22 19:13:132191cf/cZWdmfTKcw||872
 太陽が昇り始めた頃、とある学校の近くにある丘の上で、人が学校を見下ろしていた。
年齢は10代半ば頃と言った所だろうか。右手には、木で作られたホウキを持っていた。


「―滝菅中学―」


そう口にすると、その人影は、どこかへと消え去った。
その時は、周りには人影がなかった。

キーア7/23 17:40:562191cf/cZWdmfTKcw||329
「あー・・・かたったりぃなぁ・・・って遅刻じゃん!!」

などと呟きながら、風間恭介は学校へ向かっていた。
時刻は朝の8時30分。学校では、朝のSHRが始まっている頃だ。
(ちなみにSHRとは、S・・・ショート H・・・ホーム R・・・ルームであって、
 短いホームルームと言う意味だ)
完全遅刻。そう恭介は頭の中に浮かびつつ、歩いていた足を速めた。

 *

それから数分後、学校では朝のSHRは終わり、一時限目の前にある、
10分間の短い休み時間に入っていた。

キーア7/23 17:50:62191cf/cZWdmfTKcw||408
「ふー・・・間に合わなかったかぁ・・・」
「遅いぞ風間。もうとっくに朝のSHR終わってんぞ」

風間の友達、坂夜一。そこそこ頭はいいらしい。
恭介は、荷物を机の上に置くと、席に着いた。
“学校なんて、かたったるい。ダチと喋ることしか楽しみはねぇ。”
そう思っている。何のために勉強するんだ?そう聞いても、大人は皆、
“お前の将来のためだ”とか何とか言って、簡単に終わらせてしまうものだ。

「注目。突然だが、転入生が来た。少し到着が遅れたようだから、今から紹介すんぞー」

キーア7/23 18:2:212191cf/cZWdmfTKcw||315
「いや、遅すぎじゃね?」

と、恭介は軽く呟いたが、誰も聞こえてや居ないだろう。
そして、教室の前のドアから1人の少女が入ってきた。
黒と茶色の髪が入れ混じったショートカットの少女だった。

「えー転入生の戸田蓮香だ。戸田は、最近この近くに越してきて、一人暮らしだそうだ」

別にこれといって興味は無かったが、彼女の席が自分の隣になっていた。
彼女はおとなしい性格ではなく、何かとうるさい性格に近いようだ。

キーア7/23 19:53:462191cf/cZWdmfTKcw||985
そんな彼女の周りには、女子が沢山集まってきた。
色んな質問が行きかう中、彼女は全て笑顔で答えていた。

 *

「ふぅー・・・」

彼女が溜め息をついた。
周りに居た女子達の質問に答えるのに疲れたのか、かなり顔が疲れきっていた。
彼女はそのまま、休み時間も席を立つことはなかった。

俺はすることがないため、彼女の隣の席で座ったままだった。

キーア7/23 19:57:82191cf/cZWdmfTKcw||271
「えっと・・・風間恭介・・・君だっけ?」

ふと彼女が話しかけてきた。俺はチラっと横目で彼女を見た。
机に肘を置き、頬杖を付いている。

「そうだけど。何?」
「え、いや・・・その・・・。隣だから名前とか確認しといた方がいいんじゃないかな・・・と思ったからさ」

興味がない俺は、彼女の言葉をさらりと流した。
不良と普通生徒の間の俺。女子生徒から話しかけられる事は、あんまりない。
たまに顔を赤めてみる奴もいるが、俺はほっておいている。

キーア7/23 20:2:102191cf/cZWdmfTKcw||289
「風間君って、いつも休み時間、こうして過ごしてんの?」
「そうだけど」

イチイチ答えるのが面倒だったので、適当に返事をしていたが、
彼女はしつこく質問をしてきた。
周りの生徒は、そんな俺達を気にしてはいない。

「ねぇ。学校案内してよ」
「は?」
「だって、ここの学校よく分からないし、教えてよ!」

彼女のいきなりの言葉に、俺は思わず頬杖をやめ、顔を上げて彼女を見た。

キーア7/23 20:4:382191cf/cZWdmfTKcw||118

 *

放課後。何やかんやで、彼女に学校を案内する事になった。
もうすぐ夏休みとあってか、部活もそれなりに準備しているようだった。

「風間君って部活入ってないの?」
「ん。入ってねぇよ。つーか何で俺が案内しなきゃなんねぇんだよ」
「えー。だって、何かいつも暇そうな顔してるから」
「意味わかんねぇよ」

俺っていつもそんな顔してんのか。と思った。

キーア7/24 19:33:372191cf/cZWdmfTKcw||906
だが、彼女はそんな俺に笑顔を向けてくる。
自然と顔が赤くなるのが分かってきた。

「今日はありがと。また何かあったらよろしく〜。じゃあね!恭介!!

彼女は俺の名字でなく、名前を呼んだ。
手を振って、そのまま廊下を真っ直ぐ走っていった。

「変な奴―・・・」

呟いた俺は、そのまま学校を後にした。

キーア7/24 19:37:122191cf/cZWdmfTKcw||625
 *

それから数日、俺はいつの間にか、彼女と親しい仲になっていた。
毎日のように顔を合わせ、何故か自分から話しかけるようになった。
まるで、幼馴染のような感覚で―・・・。

「よぉ蓮香。今日、大掃除だぜ」
「大掃除ぃ?マジで?・・・はぁ・・・。今日早退しよっかなぁ・・・」

俺達の班は、廊下と階段あたりだった。
東棟と南棟、北棟の3棟の掃除をしなければいけなかった。

キーア7/24 19:39:162191cf/cZWdmfTKcw||960
「じゃ、私と恭介のペアで東棟でよくない?」
「ま・・・他の奴等勝手に決めてるしな」

などと気楽に話していたのだが、いざ東棟へといくと―・・・。
人気のない、暗い棟だった。
これは教室というのだろうか?などと思うほど、ほこりやちりにまみれた場所だった。

「と、とりあえず窓拭きでもするわ」

蓮香は、濡れた雑巾で窓を拭き始めた。
窓のレールにまたがり、両面を拭いていく。

キーア7/25 9:37:182191cf/cZWdmfTKcw||812
「あーめんどくさい。っていうかホント、何で私達がしなきゃいけないの?」
「しらねぇよ。俺だってこんな事すんの初めてだぜ?」

いつも大掃除の時は、学校を休んでいた。
だが、今日は違った。
蓮香がいるから、大掃除の日も登校した。
何故だか、彼女と居る時が、一番楽しいと思えたのだ。

「恭介さぁ・・・もっと手を動かしてよね!私ばっかじゃん!!」
「動かしてるよ!お前こそもっと動かせよバーカ」

キーア7/25 9:44:132191cf/cZWdmfTKcw||259
二人でほこりにまみれた窓を拭いていく。
その内、真剣になっていく所為か、交わす会話も少なくなっていった。
数分経つと、窓はさっきまでとは違い、綺麗に透き通ったガラスになった。

「やっと終わったぁ・・・。あとは向いの窓かぁ・・・ちょっと休憩しない?恭介」

そう笑顔で言葉をかけられ、何故だか俺は顔を赤めて目線を反らした。
何故だか蓮香と目を合わせる事ができなかった。
その理由が分かり始めてきた気がする。

「どうした??そんな暗い顔しちゃって〜。そんなに掃除がいやなのか!」

キーア7/25 9:57:552191cf/cZWdmfTKcw||36
そう言って、彼女は下を見たままの俺に覗き込むようにして顔を見てくる。
俺は握っていた拳の力を緩め、顔をあげた。

 *

私はこの時、何が起こったのか分からなかった。
さっきまで、何事もなかったのに―・・・この瞬間は違った。

恭介が、顔をあげて、私の唇に恭介が自分の唇を当ててきたのだった。
それから恭介は後を向いて、

「ごめん」

とだけ言って、走っていった。

キーア7/25 10:1:142191cf/cZWdmfTKcw||630
私は自分の手を唇にそっと触れた。
“今のは・・・なんだったの?”
そう思った。何であんな事をしたのか・・・分からない。

蓮香は、またがっていた窓から飛び降り、向いの汚い窓の前を通った。
通り過ぎた後の窓は、綺麗にホコリ一つない窓になっていた。

 *

それから次の日。
昨日はあれから恭介と会う事はなかった。

キーア7/25 10:14:52191cf/cZWdmfTKcw||743
今日は会えるだろうと思って学校にいってみたが、
恭介の姿は見当たらなかった。

学校が終わり、もう夏休みとあって、学校に残る生徒も少し居た。
私は学校の校門を出ようとした時だった。
校舎から爆発音が聞こえた。後ろを振り向くと火が校舎の一部を包んでいた。

「火事だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

そう叫ぶ生徒と先生。
校舎内にいた生徒達は、一斉に外へ非難している。

キーア7/25 10:16:372191cf/cZWdmfTKcw||775
火元は、理科実験室らしい。
火はあっと言う間に広がっていく。

「そういえばさぁ・・・」

とある生徒が友達と会話していた。

「何かさっき、東棟に風間って奴いなかった??」
「え〜気のせいじゃない?あの棟に居るわけないじゃん」

風間―・・・。
そう耳に聞こえていた時には、体が勝手に動いた。

キーア7/25 10:24:232191cf/cZWdmfTKcw||515
東棟には既に火が燃え移っていた。
必死で恭介の姿を探していた。

「どこ!!?どこにいるの!!?恭介・・・・・」

ふと、昨日の事を思い出した。
3階・・・廊下側・・・。
昨日、掃除していた場所を探した。そこには、人影が見えた。

恭介!!

思いっきり叫んだ。その人影は、窓から私を見た。

キーア7/25 10:35:112191cf/cZWdmfTKcw||749
「蓮香!!? お前・・・早く逃げろ!!」

紛れも無く恭介だった。
しかし、恭介のいる場所には、既に火が燃えてきていた。
もう5分と持たないだろう。
どうすれば?どうしたら恭介は助かる?
消防士が付くまでには10分はかかる。その中で方法はたった一つだけだった。

―魔法で助け出す―

魔法なんで非現実的なものは無いと思うだろう。
それはただの人間だったらそう思う。
けど、私は違う

キーア7/25 10:47:62191cf/cZWdmfTKcw||786
近くに立てかけてあったホウキを手にとると、
私はそれにまたがった。

「蓮・・・香?」

そして、ほうきを握る手に力をいれ叫んだ。

とっべぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

ホウキはゆっくりと宙に浮いた。
そして、ホウキはスピードをあげ、3階の恭介がいる所まで跳びあがった。

キーア7/25 19:46:32191cf/cZWdmfTKcw||331
誰もが驚くが、恭介はあっけにとられていた。

「恭介!!早く乗って!!」
「えっ・・・あ、あぁ」

何が何だか分からなくなっていた。
手を差し伸べられ、その手を捕った。
蓮香の後に乗ると、そのままゆっくり地面に着地した。
火は完全にさっきまで、恭介が居た場所を炎で包んでしまっていた。

「ふぅ・・・何とか間に合った〜」

キーア7/25 19:49:142191cf/cZWdmfTKcw||707
大きく両手を上に伸ばすと、蓮香はホウキを元の場所へ立てかけた。

「お、おい・・・なんだったんだよ・・・・・・・・・・今の」
「あ・・・」

思わず魔法というモノを使ってしまった。
しかも、恭介の目の前で―・・・。

「い、いや今のはなんて言うか・・・ワイヤーアクションっていうか・・・えっと」

言葉がつまる。
なんて答えればいい?実は魔法使いなんです。なんて言える訳がない。

キーア7/25 19:56:142191cf/cZWdmfTKcw||552
「ご、ごめん―・・・ここじゃちょっと言えない・・・」

 *

あの爆発から1時間が経った。火はようやく収まり、東棟は、ほとんどが焼けた。
そして私と恭介は、近くの公園のブランコに座っていた。
何を話せばいいのか分からない。

「あ、あのさ・・・さっきのアレ、何だったんだ?」
「・・・・・・・・・・・」

黙ってしまう。言ってしまってはいけない掟だけど、
あんなものを目の前で見せてしまったのは、紛れも無く私だ。

キーア7/25 20:16:02191cf/cZWdmfTKcw||845
「魔法」
「は?」
「・・・信じないかもしれないけど、私は人間じゃない。
 違う世界から来た。この世界で言う魔法使いみたいなモノ」

言ってしまった。
言ったからこうというわけではないが、言ってはいけないことを言った。
恭介だったから、余計に言わなきゃいけないと思ったのかもしれない。

「私はこの世界に、色んな事を学びに来た。
 初めて知った。魔法を使わずに生活する事―・・・。私にとってはかなりしんどかった」

キーア7/25 20:20:112191cf/cZWdmfTKcw||531
蓮香はブランコから降りた。
そして、どこかへ歩くようにして、公園を出て行く。
その後を恭介は追いかけるようにして付いていく。

「でも人間にとっては普通の事。ホウキで通学できないし、何より、体育なんてなかった。
 友達っていうのも人間には沢山居るし、掃除だって自分達でしなきゃいけない」

蓮香は言い続ける。
こんなに話してはいけないのだが、話してしまう。
恭介は、蓮香の話を真剣に聞いていた。

キーア7/25 20:22:542191cf/cZWdmfTKcw||940
「何より人間は優しいって事が初めて知った」
「魔法使いは・・・そうじゃないのか?」

恭介が蓮香に聞いた。
蓮香は、顔を少しだけあげて言った。

「姿かたちは変わらないのに・・・不思議だよね。全く・・・世界が違うよ」

どこか切ない感じがした。
魔法使いがいる・・・蓮香の世界は、一体どんな世界なんだ?
そう恭介は思った。

キーア7/25 20:27:492191cf/cZWdmfTKcw||265
「あ、そういえば・・・恭介、昨日の事なんだけどさ・・・アレ、なんだったの?」

昨日―・・・。
掃除をしている時、恭介が取ったこと・・・。

「・・・今言うのも変だけどさ、蓮香・・・俺と・・・付きあわねぇ?」

予想もしなかった告白だった。
付き合う??その意味が、分かっていてもなかなか理解できなかった。

「俺さ、あんま友達居なかったし、勿論喋る奴って言ったら男ばっかでさ・・・。
 こんな風に話したことなくってさ・・・蓮香が初めてだった」

キーア7/25 20:30:522191cf/cZWdmfTKcw||746
蓮香は、さっきまでとは違い、恭介の顔を見る。
恭介は顔を少し赤くすると、続ける。

「最初はただの友達で、これからもそのつもりだった。けど―・・・。
 蓮香と一緒にいるうちに、だんだん好きになった」

その言葉が、蓮香の心に届いたかのように、蓮香も顔を少し赤くした。
初めてだった。告白されたのも―・・・何もかも。

「ごめん・・・。私、魔法使いだから」
「俺は魔法使いだろうが何だろうが、蓮香が好きだ―・・・」

キーア7/26 9:45:152191cf/cZWdmfTKcw||252
そんな恭介は、真剣だった。
恭介と会って数日間、とても楽しかった。
恭介と話す時間が、とても嬉しかった。
何故だか・・・ずっと前から知っていた・・・幼馴染のような気がしてならなかった―・・・

「でも・・・ごめん。私は・・・自分の居た世界に帰らなきゃいけないから―・・・」
「え?」
「普通、こんな事言っちゃいけないんだよ。
 自分が違う世界に居て、自分が魔法使いだ。なんて・・・言ったらだめなんだよ」

それでも私は恭介に話した。
恭介にウソをつくのが・・・いやだった

キーア7/27 13:13:352191cf/cZWdmfTKcw||286
「じゃあ何で喋ったんだよ!!」
「恭介だったから」
「えっ・・・・・?」
「相手が恭介だったから喋った。それだけだ」

私は自分のホウキを手に持った。
そして、それにまたがった。そろそろ時間だ。

「そろそろ行くわ。もう時間だし」

人間に喋るつもりもなかったし、こんなに親しくなってしまう事も考えていなかった
恭介に出会えて―・・・

本当によかった

キーア7/27 13:21:532191cf/cZWdmfTKcw||201
私は宙へ飛んだ。
最後に見たのは、笑顔を浮かべていた恭介だった―・・・。
私は目に涙を浮かべ、流れまいと必死で涙をこらえ、笑顔で言った。

「また会おうね。わたし、絶対に会いに来るから」

彼女は最後に、大きな粒の涙をこぼし、俺の目の前から姿を消した。
その瞬間から、彼女の存在を覚えている者など、いなかった。

ただ、俺だけは・・・心の中にずっと彼女がいるのだった。


〜おわり〜

キーア7/27 13:25:122191cf/cZWdmfTKcw||68
**あとがき**
 夏休み突入スペシャル「君と僕との秘密の日記」終了。
いや、どこが日記なんでしょうね??思いつかなかっただけ。ってのもありますけどw
次回作について、困っています。「君と僕との」シリーズ続行か、
白夜火を少し改良し、はじめからという案も出ています。

まぁ・・・その時によりますが。


空夕9/18 3:30:212202cf5UZxRcTh/Y.||801
僕のレビューなんかたいした事無いですが・・・
100%友情でもないし、恋人でもない。
中間って言う感じでもない。
ただ、お互いが、なんか好きなんだっていうのが、好感を持てました。



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