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10935ぼくの夏休み――小説の夏休みキキョウ8/29 16:6:02192cfBkVEKUKuVbY
こんにちは^−^
夏休み中にパソコンが壊れ、最近やっとこれるようになったキキョウです(汗
イベントが開催されるとは知らず・・・ということで飛び入り参加させていただきます!

キキョウ8/29 16:8:82192cfBkVEKUKuVbY||294

     ハニー・ドロップス

キキョウ8/29 16:12:592192cfBkVEKUKuVbY||406
「勘弁してくれよ、マジで」

 誰に向かってでもなく、俺は言った。
太陽は今日もぎりぎりと、人間たちを苦しめている。

「我慢しろよ、夏ってこういうもんだ」

 俺の独り言に答えたのは、頑固で強気な奴。こいつは、時に俺を叱り、時に励ましてくれる。結構いいヤツだ。

「面倒臭くなんない?早く家に帰ってクーラーがんがんにしてさ、さもなきゃ今すぐ死んじまおうよ」

 言ったのは、面倒臭がりでイジワルで、思いやりを知らない嫌な奴。
俺はこの少年のことが大嫌いだ。

キキョウ8/29 16:16:82192cfBkVEKUKuVbY||190
「すぐ言うんじゃねぇ、死ぬなんて。そんなに死にたいなら残りの寿命誰かに分けてやれ」

 優しくて素直で人が良い、俺の好きな奴が言った。俺が目標とする純粋な少年の姿だ。
奴がいなかったら、俺は今ごろしょうもない人間になっていただろう。

 俺は「まあ、まあ」と面倒くさがりな奴と優しい奴をなだめた。こうしないと、面倒くさがりな奴が優しい奴に殴りかかってしまうのだ。
実際、そうなったら優しい奴は潰れてしまう。

優しい奴がかなり小柄なのに対し、面倒臭がりは背が高くて、横幅もあるからだ。
頑固な奴は、丁度その中間くらいといったところである。

キキョウ8/29 16:19:162192cfBkVEKUKuVbY||687
「きゃあっ」

 突如、背後から悲鳴が聞こえた。俺が振り向くと、そこには、転んだらしくアスファルトに両手をついている老婆がいた。
老婆の右手にはスーパーマーケットの袋があったが、中身は少ししか入っていず、
そして、老婆の前方にたくさんの梨と桃、それから何かが入ったトレイが散らばっていた。

俺は、転んだ老婆が、買ってきた食べ物を地面に転がしてしまったのだと察した。

 真っ先に飛び出したのは優しい奴だった。その後を、頑固な奴が追うようにして小走りに老婆のもとへ向かう。
俺もそっちへ向かって歩き出そうとした。

「待てよ」

キキョウ8/29 16:22:122192cfBkVEKUKuVbY||853
 言ったのは面倒臭がりだ。

「暑いんじゃなかったのかよ。早く帰ろうぜ、そんなの放っといて。
さもなきゃ暑くって死んじまうよぅ」

 優しい奴と頑固な奴が、面倒臭がりをにらみつけた。面倒臭がりも、二人をにらみ返す。
そのやりとりを見ていた俺は、面倒臭がりに「死んでしまえ、お前なんか」と心の中で言いながら、奴をにらんだ。
俺ににらまれた面倒臭がりは何も言えなくなり、口を結んだ。

キキョウ8/29 16:24:112192cfBkVEKUKuVbY||275
「大丈夫ですか?」

 俺は老婆に声をかけ、返事がこないうちに、梨を手にとって老婆に差し出した。
老婆は一瞬きょとんとしていたが、にわかに笑顔になった。
顔にいっぱいしわを寄せて、それはもう嬉しそうに、笑った。

「ありがとうねぇ」

 俺は笑顔で返事をして、引き続き散らばった物をかき集めては老婆に渡した。
老婆は自分で梨や桃を拾いながら、それでも、俺に向かっての笑顔を忘れはしない。

キキョウ8/29 16:26:332192cfBkVEKUKuVbY||886
「ありがとう、本当に」

 食べ物を全部拾い終えた時、老婆はまた嬉しそうに笑った。
そして、スーパーマーケットの袋からひとつ、梨を取り出すと、それを俺に差し出した。

「ほんのお礼だよ」

 落ちちゃったやつだけどね、洗えば大丈夫だよ、と老婆は言った。
俺は照れ笑いをしながら、ありがとうございます、と梨を受け取った。

老婆は、それじゃあね、ありがと、本当にありがと、と言い、顔をしわくちゃにして去っていった。

キキョウ8/29 16:30:42192cfBkVEKUKuVbY||298
「梨もらっちゃったよ、ラッキィー」

 俺は独り言を、小さな声で言った。優しい奴が、にこにこしながら俺を見ていた。頑固な奴は、「よかったじゃん」と笑っている。

面倒臭がりな奴は、ただひとり気にいらなそうな顔をして、そっぽを向いている。

「あっ」

 優しい奴が何かを思い出したかのように、ポケットに手を突っ込んだ。それを見た頑固な奴も、同じ動作をする。

キキョウ8/29 16:34:42192cfBkVEKUKuVbY||673
二人がポケットから取り出した物は、ドロップの缶だった。
優しい奴がその缶を小さく振ると、カランコロン、と音がした。

「やった、二つ入ってる」

「俺はひとつだ」と頑固な奴が言った後、面倒臭がりが突然、口から何かを吐き出した。

 奴の口から出た物は小さくてやや四角く、黄色をしている。ドロップだ。
奴が吐き出したドロップは地面に落ちると、ものすごい速さで溶けていく。

やがてドロップが形をなくして液体になると、アスファルトに黄色い染みを残すことなく、跡形もなく消えていった。
その光景を見た後、優しい奴と頑固な奴は缶からドロップを取り出し、それぞれひとつずつ口に放り込んだ。

キキョウ8/29 16:36:272192cfBkVEKUKuVbY||27
 優しい奴は口に放り込んだものとは別にもうひとつ、手にドロップを乗せていた。
それはやや四角くて黄色い ―面倒臭がりが吐き出した物と同じドロップだ。

奴らは俺が何かするだんびに、黄色いドロップを食べたり吐いたりする。
たくさん食べるほど奴らは背を伸ばし体重も増やすが、逆に吐けば吐くほどやせて小柄になっていくのだ。

今、面倒臭がりが太っているのは、俺がいままで散々悪さをしてきたからだと言えよう。

キキョウ8/29 16:37:432192cfBkVEKUKuVbY||46
 ちなみに、奴らが食べたり吐いたりしているドロップが何の味なのか、俺は知らない。

レモン味かもしれないし、パイン味かもしれない。でも俺は何となく、はちみつ味
―ハニー・ドロップなんじゃないかな、と思っている。


 何となく、だけどね。

キキョウ8/29 16:42:262192cfBkVEKUKuVbY||397


「ただいま」

 家に着くと靴を脱ぎ、リビングに入った。リビングには母がいて掃除機をかけている。俺の顔を見ると、母は掃除機のスイッチを切った。


「おかえりぃ、暑かったでしょ」


 リビングは冷房がきいていて、涼しい ―といいたいところだが、まだ汗が引いていなくて暑い。


「やっと涼しい我が家に帰ってきたぜえ、なあ?」

「暑いからってお婆ちゃん見捨てようとする気にはならないけどネーっ」


 面倒臭がりの言葉を、頑固な奴が針で突いた。優しい奴が、面倒臭がりの仏頂面を見てくっくと笑う。
俺もつられて、口を閉じたままだが少し笑ってしまった。

キキョウ8/29 16:45:122192cfBkVEKUKuVbY||659


「何ひとりで笑ってんのよ。何か良いことでもあったの?」

「え?別に」

「何よ、変なの」


 母は困ったように笑った。
俺は自分の部屋に行こうと母に背を向けた。


「あれ、どうしたのそれ」


 振り向いて母を見、その目線をたどると、俺の左手の梨があった。


「ああぁ、これね。食べたいなーと思って買ってきた」

「ふうん。珍しいわね、自分で買ってくるなんて」


 一瞬びくりとして冷や汗をかいたが、咄嗟に作り笑いを浮かべて見せた。

キキョウ8/29 16:48:162192cfBkVEKUKuVbY||872
「じゃあそれ、冷蔵庫に入れといてよ。後でむいてあげるから」

 うん、と俺は言った。
そして梨を冷蔵庫の中の残ったおかずが入ったタッパーの横に置いて、閉めた。


「あ、母さん」

 俺は言ったが、母はすでに掃除機かけを再開していて、音がうるさく聞こえなかったのか返事はなかった。

今度はもう少し、大きな声で ―

キキョウ8/29 16:49:282192cfBkVEKUKuVbY||280
「母さん」


 母は俺の声に気づいたようで、掃除機のスイッチを切った。

「何?」

「あのさ、さっきの梨、むくとき洗って」


 俺は、自分でもなんだかわからない笑みを浮かべた。


「帰りに一回、落としたやつだからさ」

キキョウ8/29 16:52:182192cfBkVEKUKuVbY||299
「何で言わなかったんだ?お婆ちゃん助けた時にもらったって」


 自室に戻ってから、頑固な奴に訊かれた。


「嫌じゃん、なんか」と俺は言った。

頑固な奴は「そんなもんか」と言うと、部屋の空気の中に姿を消した。
優しい奴も面倒臭がりも、いつの間にか消えていた。

キキョウ8/29 16:56:202192cfBkVEKUKuVbY||964
 奴らは、俺にしか見えない。
でも俺には霊感とかそういったものは、ない。そもそも、奴らは霊ではないのだ。

 では、奴らは何者なのだろうか。他の人間は、どうすれば奴らを見ることができるのだろうか?


 ―残念ながら、俺以外の人間はどうやっても奴らを見ることはできない。
老婆が奴らを無視し俺にしか梨を渡さなかったのも、母が俺にしか話しかけなかったのも、無理はない。


 俺の他の誰にも、俺の心なんて見えるはずがないのだから。

キキョウ8/29 16:57:432192cfBkVEKUKuVbY||946
 俺は優しい奴が好きだ。頑固な奴は、長所も短所もあって、いい奴だと思っている。
 ただ、面倒臭がりでイジワルで、思いやりを知らないあいつのことは大嫌いだ。永久に俺の中から消えてくれ、そう思う。

 でも、最近気づいた。

キキョウ8/29 16:59:392192cfBkVEKUKuVbY||377

 小さな優しい少年、
  中くらいの頑固な少年、
   図体ばかり大きい面倒臭がりな少年。

いい奴も悪い奴もみんな、紛れもなく、俺だ。


―END―

キキョウ8/29 17:10:362192cfBkVEKUKuVbY||534
読みづらっ(焦
誰かよんでくれるのかな・・・(更に焦

飛び入り参加のクセに長くてへちょい小説を書かせていただきました。
これを投稿している間に、読みやすさへの興味関心がわいてきて、途中から行の間隔が変わっていると思いますが気にしないでください。

設定は一応、「俺」が主人公、「母」が主人公のお母様、「奴ら」は・・・
「頑固な奴」⇒「俺」の中の頑固で強気な心
「優しい奴」⇒「俺」の中の優しくて強い心
「面倒臭がりな奴」⇒「俺」の中の面倒臭がりでイジワルでどーしよーもない心
てな感じです。
「俺」の心の中の葛藤を描いた物語でした。あーへちょい。

キキョウ8/29 17:12:112192cfBkVEKUKuVbY||3
それでは感想・アドバイスやアドバイス、アドバイスなど、どうぞ(・w・)ノシ

☆桃☆8/29 17:56:151255cfQ5dkjPmxSls||644
こんにちは〜

あら、梨と一緒に桃も散らばっていたのですね(黙
俺の心の中を描いた…
凄いです〜w 私の心の中にはきっと、面倒くさがりな奴
しかいないでしょう(ぁ

今気付いたこと。
感想・アドバイスやアドバイス、アドバイスなど…
うーむ、アドバイスが多いわw

キキョウ8/29 20:32:452192cfBkVEKUKuVbY||335
☆桃☆さん

こんにちは〜^−^
あ、桃・・・さん・・・(汗
失礼しましたw
☆桃☆さんの心のなかには、きっとあんな奴やこんな奴がいますよ!(誰
感想ありがとうございます^−^

アドバイスが多いのは、この作品には「面白い」とかの優しいお言葉よりもそっちの方がお似合いだと思ったからでございますw(ぁ
では〜ノシ

☆桃☆8/29 20:44:421255cfQ5dkjPmxSls||846
今晩は〜

いや、謝らないで下さいw
あー、桃だー と思っただけなので(幼
あんな奴・こんな奴…うーむ、 いるかな?(聞くな

バルトーク8/30 20:12:522212cfBcsmysAsVME||22
こむばんわー。
精神の内面を書いた作品。自分の好きな部分もあれば、嫌いな自分もいるもんですよね。だけど、それを全部ひっくるめて自分とか。うん、その通りっす。

アドバイスー。と書かれているので、及ばずながらアドバイスを。
途中、やっぱり読みにくいと感じる部分もありました。最低限、地の文の開始位置は空けるなら空ける。空けないなら空けないと揃えたほうがいいかなって。
それと、最後のほうは不必要に行間が空き過ぎかなーと。いや、これはこれで良いと思うのですけどね。
オチのつけ方は好き。
へぼっちいアドバイスですが、参考になれば幸いであります!

キキョウ9/1 10:42:332192cfBkVEKUKuVbY||440
バルトークさん

こむにちわー(殴

おっ(・0・)アドバイスだっ
地の文の開始位置っといいますと、あれですね、あれ。
あの〜・・・あれ!(黙れ
あとは、そうですね〜^−^;
最後のほう、もうちょっと行間をあけたほうが読みやすいのかなーとか思ってみたら
あんな事態になってしまったわけでw(蹴
確かにあれはあけすぎですね、さすがに^^;
これからもっと読みやすさを研究していきたいと思います。

全くへぼっちくない貴重なるアドバイスをありがとうございましたm(_ _)m

キキョウ9/1 10:44:412192cfBkVEKUKuVbY||746
☆桃☆さん

あ、桃だ〜ですかw
あんな奴やこんな奴(?)は誰にでもいますよ、必ず(??)


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