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10963ぼくの夏休み−−小説の夏休み魅蜘9/7 0:46:172191cfSgdya1L0lOA
――――叶うはずが無かった。


―――――瞳の輝きを失った。あの日から。


そして寂しく朽ち果てる――――?


そんなの―――――死んでも嫌だ。

魅蜘9/7 0:47:142191cfSgdya1L0lOA||641
暑い、熱い、夏の日、僕等は夢を見た。


僕等の中で何かが弾けて一つの塊となった。


________あの、野球というスポーツに全てを感じたからだ_________

魅蜘9/7 0:47:592191cfSgdya1L0lOA||976
気づけば僕は頬に何か熱いものが流れているのを知った。

「これで本当に最後____。」

先輩が、無意識のうちに発した言葉が今も鮮明に僕の耳に、胸に、鳴り響いている。

「お前等は、後1年ある。頑張れ――――。」
先輩の苦笑いが胸に、激痛を与える。

3年生にとって最後の高校野球。

2年生にとっては___。

1年生にとっては___?


―――――――――僕等はその意味をまだ僕等は理解できずに居た。

魅蜘9/7 0:49:282191cfSgdya1L0lOA||746
寮に帰るのか、、、、とあるときに、監督は無表情で話す。


「3年生は夕飯後、グラウンドに集合。」


―――ここまで、苦痛な夕食は無かっただろう。
   
  誰も喋らず、無表情。ただ無我夢中で空かした腹を満たそうとしていた____。

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             マシバ レイ
沈黙を破ったのは、キャプテンの真柴 苓だった。

「3年。全員食い終わった様だな。・・・・グラウンドに向かうぞ。」

「・・・・あぁ。」

僕等2・1年は、食堂の窓を開けて、できる限り目耳に集中することしかできなかった

魅蜘9/7 0:51:382191cfSgdya1L0lOA||939
監督は既に腕組みをしながらグラウンドのど真中に立っていた。

「遅れて申しわけ有りません。」

真柴が詫びを入れる。

「構わん。あえて時間設定はしなかったのだからな。」

無表情のまま監督は続ける。

「お前達、今日の試合は如何だったと思う?」

全員がギクッとした質問だった。

魅蜘9/7 0:52:192191cfSgdya1L0lOA||953
「自分は・・・・精一杯、全力で挑みました。」
「俺もです。」「私もです。」

  
「じ・・・・自分、自分のせいで相手に点を与えてしまいました。
 其のせいで、チームはこの大切な試合に『敗北』という結果に導いてしまいまし・・・た。
 しかし、やはり自分も、精一杯、自分の出しえる力は出し切りました!
 仲間には大きな迷惑を与えてしまいましたが、後悔はしておりません!!!


・・・そして、皆、本当に申し訳なかった」

                カナワイ コウ 
チーム1真面目で、スポーツマンシップがある哉賄 恒は、頭を地面に擦り付けながら、今にも泣き出しそうな顔で、謝る。

魅蜘9/7 0:52:512191cfSgdya1L0lOA||275
「恒・・・・。何言っている?」

「何って、それは今日俺がミス・・・『自分独りで背負い込むなよ。』


「・・・・・・・え?」

「今日の失点はお前だけのせいではない。監督であるこの俺にも責任は勿論ある。

 そして、カバーしきれなかった仲間にも責任はある。と真柴は言いたいのだ。」

真柴とその他の仲間が頷く。

「でも僕は・・・」
「終わったことをいつまでも悔やんでいるのは負け犬だ。」

「!」

魅蜘9/7 0:53:562191cfSgdya1L0lOA||227
「覚えているか?恒。俺が初めて点を奪われたとき、落ち込んでいた俺をお前は励ましてくれたよな。
あの時に、お前に支えられてから、いまの俺は居るんだぞ。」

「それは・・・」

「良いか、哉賄。」

徐に監督が口を開く。

野球とは一人でやるものだったか?違うよな。
 仲間があってこその野球だ。
 其の内の1人が得点を入れたのなら、皆で喜べるだろう?
 だが、内の1人が失態を犯したのならば、それは皆の失態だ。
 喜びを皆で分かち合うのならば、当然悲しみも分かち合うはずだろう?
 そして、次の点へと希望を燃やすのが、スポーツなんだ。」

「監督。。。」

魅蜘9/7 0:54:112191cfSgdya1L0lOA||367
そしてだ。どれだけ、ミスをしようが、得点を稼ごうがな、
 精一杯やり、後悔の無い奴はスポーツマンだ。
 だからお前は、立派な1スポーツマンなのだよ。。。」

「スポーツマン・・・・。」

魅蜘9/7 0:59:132191cfSgdya1L0lOA||733
「そして、このことは全員だ。よく聞け。お前等はまだ、野球をプレーする、という人生が終わったわけではない。
 戦いは、まだまだこれからが勝負なんだ。プロに入っても続けられる。
 だから、終わりだなんて思うな。絶対に思うな。まだ、まだ、お前等は野球男児なんだ。
 お前等は一人じゃない。いつも皆が居る。俺だって居る。今も・・・・そしてこれからもずっとな。」

「監督・・・・・。。。」


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先輩方は、皆、歯を食いしばりながら、うつむいている。

「いつまでも、いつまでも、俺の胸の中での誇り高き戦士でいてくれるな____?」

―――――うつむいていた誰もが、監督の顔を見上げた瞬間だった。


―――――――――そして、あの、僕等の尊敬する戦士が、一気に泣き崩れた瞬間だった―――――――――

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僕等は、雄叫びを上げ、男泣きする先輩方を、
ただただ、歯を食いしばってみているしかなかった。

魅蜘9/7 1:4:282191cfSgdya1L0lOA||629
そして、次の日の朝。
先輩は引退なので、これからは1・2年での練習になる。

皆、疲れきっていた。
試合の事もあったが、それ以上に昨日の光景がみんなの頭に取り付いて、離れられなかったと思う。


だが、朝は、いつもと代わらぬ光景がグラウンドには広がっていた。

魅蜘9/7 1:10:272191cfSgdya1L0lOA||97
「先・・・輩?」
「おぅ!やっと来たな。」
いつも道理の朝の先輩。

「引退・・・」
「何言ってる。お前等には俺等の全てを叩き込むまで引退なんかできるわけが無かろう。」
満面の笑みで微笑む先輩。
「・・・ッハハ!なんだ。。。って、地獄!?」
「・・・・・・そうかそうか。そんなに筋トレがしたいか。
 ダッシュ200本追加な。」

・・・地獄だな。と思っている半面で、凄く、安心している自分が居た。
凄く、凄く、安心していた。


皆このときばかりは同じ気持ちだったと思う。
皆ホッとしていた。そして、
辛かった。

一番辛いはずの先輩方が、一番練習を頑張っていたのだ。
だから、僕等も負けられない。


魅蜘9/7 1:12:432191cfSgdya1L0lOA||968
そして、先輩から全てを受け継ぐ僕達は、

過去にあの戦士達が達成できなかった夢を、

あの時理解できなかった答えと共に、

成し遂げているのであろう_______。


                                     ~終~


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