10986 | STRAY−7 | ×バツ× | 9/16 11:48:14 | 2191cf3FxbkUGsvHc |
誤植を発見したので、作り直しです。 1.http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10530.html 2.http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10562.html 3.http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10602.html 4.http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10635.html 5.http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10666.html 6.http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-10852.html *前回のあらすじ* 俗に言うストリートチルドレンのミラヴィアスは、ある日不思議な青年と出会う。その青年に連れられて行ったのはブランド店の一角で、そこで青年の弟だというツバサと世話係のスイと出会う。果たして、バラッドの目的とは。 |
×バツ× | 9/16 11:48:45 | 2191cf3FxbkUGsvHc||260 | ||
「俺、十歳より前の記憶がないんです。だから、出身地とか知りません」 意識しているわけでもないのに、少しだけ拗ねた言い方になってしまう。しかも、失礼にもため息混じりだ。 「記憶がない? じゃあ、偽名か?」 第一の疑問が偽名問題か。普通、記憶喪失の問題に行くだろうに。 「や、たぶん本名です。当時、借金の借用書見せつけられて、払えって追われてましたから」 あれは怖かった。今思えば、よく無事だったよな、自分。たかだか十歳の子どもに、三百万返せって迫ってくる大人も大概だが。 |
×バツ× | 9/16 11:49:10 | 2191cf3FxbkUGsvHc||126 | ||
「借金か……いくらくらいだ?」 「もう全額返しましたけど……えーと、三百万くらいでした」 「返したのか? 三百万も?」 けろっとしたミッラの物言いに、びっくりしたようにバラッドが返してくる。 「えぇ……どこかおかしいですか?」 あまりにびっくりしているから、何か変なことを言ったのかと不安になってくる。きょとんとしていると、少しだけ考え込んでから一人納得したように質問を再開する。 「いや………どうやって返したのか気になっただけだ」 絶対そうじゃないな、と確信しながらも嘘をつく必要性も見つけられず、真実を答える。 |
×バツ× | 9/16 11:49:33 | 2191cf3FxbkUGsvHc||333 | ||
「そりゃ、普通に働いて返しましたよ。まぁ…ちょっとヤバめなこともやりましたけど」 「ヤバめなことって…?」 興味津々という風情で、新しい玩具を見つけた子どもさながらに聞いてくる。 「それは…まぁ……簡単な運び屋、とか…」 大きな声では言えないようなことを、結構やったのだ。危ない仕事なだけに、報酬もやたらとよかったからやっていたのだが、本当に死にかけてからは仕事内容を確認してから、安全だと思うものだけをチョイスしてやっていた。我ながら懲りないなと、よく思ったものだ。 |
×バツ× | 9/16 11:50:6 | 2191cf3FxbkUGsvHc||746 | ||
「ふぅん……三百万を返せたってことは、それなりに肉体労働もやったんだろう。あぁ…そういえば、さっきツバサが筋肉質だとか言ってたな」 「そうですね。肉体労働のが割が良いので、夜間工事とか、交通規制とか…」 割の良い夜間、しかも肉体労働で鍛えられた自分の身体は、同年代の少年よりはずっと筋肉がついていると思う。ミッラにしたら、身体を鍛えながらも賃金を貰えるため、一石二鳥だとか思っていた頃もあった。実際は、そんなことを考える暇もないほど多忙だったのだが。 「記憶がないと…言っていたな」 「はい」 |
×バツ× | 9/16 11:50:33 | 2191cf3FxbkUGsvHc||897 | ||
バラッドは少し目をすがめ、まるで面接の試験官みたいにミッラを凝視している。ミッラは今気づいたのだが、バラッドは誰かと話すとき必ず、ちゃんと相手の目を見ているのだ。ツバサと同じ、綺麗な金髪と青い瞳でじっくり見られるこっちの身にもなって欲しい。気後れしてしまう。 「調べようとか、手がかりを探そうとか思わなかったのか?」 「思いました。……でも、借用書に書いてあった名前以外、手がかりがなかったんです。たぶん俺は、ここの人間じゃあなかったんでしょう、フランスにでもいそうな名字ですし」 |
×バツ× | 9/16 11:51:19 | 2191cf3FxbkUGsvHc||194 | ||
本当に、誰も自分のことなんて知らなかった。さりげなく聞き回ってみたこともあったが、もし自分や両親が指名手配とまではいかなくてもお尋ね者だとしたらと考えると、公に聞いてみることすらできなかったのだ。 「…名前、まだ聞いてなかったな」 ツバサにバラッドの名前を聞いていたし、彼には名乗ったせいか、バラッドにもしたと思いこんでいた。ミッラは焦って、あわあわと答える。 「あ、えぇと……ミラヴィアス・ジュベールと言います」 「俺は、バラッド・L・リースディーンだ。その分だと、ツバサからいろいろ聞いてきたんだろう」 |
×バツ× | 9/16 11:51:39 | 2191cf3FxbkUGsvHc||378 | ||
「いろいろってほどじゃ…」 そう言いかけてから、世話係という単語が頭に浮かんできた。モデルになってくれと言われたことまで一気に甦ってきて、不自然に言葉が切れてしまう。 「…何をどこまで聞いた?」 そんなミッラの心情などお見通しのようだ。まるで子どもに事情を聞いているようなバラッドの口振りに、居心地悪くなりながらもぼそぼそと答える。 「貴方が世話係を探していて、俺はその候補だと」 「余計なことを…」 |
×バツ× | 9/16 11:51:57 | 2191cf3FxbkUGsvHc||258 | ||
バラッドは、今にも舌打ちしそうな勢いで眉を顰める。 「他には」 「……特には」 名前や関係性くらいしか話していないのだから、答えようもない。聞かれると何かマズいことがあるのかな、などと暢気なことを考えていると、バラッドはふっと小さく息をはく。 「確かに探してはいるが、いろいろ条件があるし、気に入らない人間を傍に置きたくはない。だから、今日この後すぐに、一緒に来てくれなんて言わないから、重く考えなくていいぞ」 |
×バツ× | 9/16 11:52:9 | 2191cf3FxbkUGsvHc||837 | ||
完了です。 |
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