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11012Cinderella_Complexティアラ9/29 16:4:206041cfDNAwiiENm52
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     ヒロインと5人の兄と1人の姉

  7人兄弟の(彼らにとっては)日常のお話

 
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ティアラ10/5 10:5:86041cfDNAwiiENm52||707
 

  *:..。o○ 四男(16)と五男(15) ○o。..:*  

 

ティアラ10/5 10:6:06041cfDNAwiiENm52||15
 
竜也の前でしゃがみ込んでいた菊斗兄さんが、ゆっくりと立ち上がった。
あ、今ちょっとだけ百輝兄さんビクッてなった。

 
「さて、これでは説教大会になってしまうな。誰か1人を選びなさい」
 

1人の問題にみんなが集まると、その1人が自分の意見を言い易いようにって、いつも菊斗兄さんはその1人に自分の気持ちを聞いて欲しい人を選ばせる。
こうなるともう、選ばれた人しかその問題の本当のことを聞けないし、また同じことを繰り返したときしかその問題に触れちゃいけないっていう暗黙のルールが出来る。
 

ティアラ10/5 10:6:246041cfDNAwiiENm52||726
 
このとき、みんなは状況によって菊斗兄さんを選んだり、かおりとか玲兄さんを選んだりするんだけど竜也は違う。
絶対にかおりしか選ばない。
どうなるんだろう…菊斗兄さん以外は、不安そうな顔してる。
こういうときも発揮される菊斗兄さんの天然って、ちょっと厄介だなって思う。

 
「タケヤータケヤがいいー」
 

急に竜也がソファの上で膝を抱えながら、僕を指さして笑った。
いつも通り駄々をこねるのだろうと思ってた菊斗兄さん以外のみんな、驚いた顔をして僕と竜也を見てる。
そんな反応されたって、僕だってビックリしてるのに…。
 

ティアラ10/5 10:6:466041cfDNAwiiENm52||808
 
「よし、じゃぁ話が終わったらかおりの部屋に来るんだ。みんな、そこで待ってるからな」
 

そう言い残して菊斗兄さんが出ていくと、慌ててみんなも出て行った。
…そういえば、タケヤと2人きりなんて小学校以来かも…。
仲が悪いとかじゃなくて、竜也はいつも家ではかおりにベッタリだから…。

 
「勘違いしないでね」

「へ?」

「いつもかおりが、もし私が居なかったらタケヤを選んでって言ってるから、タケヤを選んだだけだからね」

「わ、分かってるよ…」
 

ティアラ10/5 10:7:236041cfDNAwiiENm52||176
 
とか言ったけど、結構ショックかも…。
でも、かおりは僕を信用してくれてるんだから、頑張らないと。

 
「僕は何にも話すことないから、タケヤが何か話してー」

「じゃ、じゃぁ聞くけど…」

「何ー?」

「かおりが傷付いてるっていうのは、分かってるよね?」

「うん。アイツらが子猫イジメたからねー」

「そうじゃないよ。竜也もかおりを傷付けたんだ。分かってるよね?」
 

あ、これは言い方がキツかったかもしれない。
いつも竜也は、かおりが傷付くのを極端に嫌がるから…。
怒るか拗ねるか暴れるか…どれにしたって、あんまり良い反応はしない。
 

ティアラ10/5 10:7:486041cfDNAwiiENm52||424
 
「何で!僕はかおりと子猫をアイツらから守ったんだ!かおりは喜んでる!」

「竜也が一番よく分かってると思ってたのに…」

「かおりのことなら、僕が一番よく知ってる!誰にも負けない!」

「じゃぁ、そのかおりが傷付くことって何!?」
 

思わず怒鳴っちゃった…でも、こうでもしないと竜也は僕の話を聞いてくれないし…。
俯いたまま動かなくなっちゃったけど、暴れたりしないよね…?

 
「かおりが…嫌がること…」
 

ティアラ10/5 10:8:126041cfDNAwiiENm52||486
 
僕が一人で焦っていると、竜也は突然喋り出した。
相変わらず俯いたままだから、どんな顔してるのかは分かんない。
でも声が震えてる…嗚呼、僕は竜也を傷付けちゃったのかもしれない…。

 
「悪口言うこと…動物イジメること…大きな声で怒鳴ること…独りぼっちになること…誰かが怪我すること…」
 

少しずつ喋り始める竜也を、僕はじっと見つめる。
肩が震えて来た…これは本当にマズイかもしれない。
でも、何でなのかな…今の僕は、暴走した竜也も受け止められる気がしてならないんだ。
いつもは慌ててかおりを呼びに行くのに…可笑しいな。

 
「暴力…振るうこ、と……」
 

ティアラ10/5 10:10:06041cfDNAwiiENm52||515
その言葉に辿り着いたとき、竜也は静かに泣き始めた。
ゆっくりと僕は、竜也の前にしゃがみ込んだ。

 
「僕、が…いちばっ…傷付け、たんだっ…!わ、悪いこと…しちゃ、った…!」

「悪いことをしたら、どうするとかおりは喜ぶのかな?竜也なら…分かるよね?」
 

これ以上傷付けないように、そっと竜也を宥める。
顔をゆっくりと上げた竜也に、僕は頬が緩む感覚を感じた。

 
「うっ、僕…かおりに…謝って、来る!」

「うん、いってらっしゃい」
 

ティアラ10/5 10:10:446041cfDNAwiiENm52||476
 
すぐに立ち上がってリビングを出て行った竜也を、僕は微笑みながら見送った。
それから、僕も部屋から出て行こうと立ち上がると、玲兄さんがいつの間にかドアに背中を預けながら立っていた。
 

ティアラ10/5 10:10:536041cfDNAwiiENm52||199
 
「お見事。あの竜也を一人で宥めるなんて、お手柄だねタケヤ」

「玲兄さん…。かおりが僕を信用してくれてたんだから、これくらいはしなくちゃ」

「信用、ねぇ…。そっか…じゃ、かおりの部屋に行くとしますか」

「っ……」

「?…どうかした?」

「えっ…な、何でもないよ」

「もしかして、僕に見惚れちゃったとか?ダメだよ、タケヤ。僕は女の子専門だからね」

「見惚れてなんて無いよ!変なこと言ってないで、早く行こ!」

「はいはい」
 

ティアラ10/5 10:11:296041cfDNAwiiENm52||250
 
本当に、見惚れてたワケじゃないんだけど…。
玲兄さんが―信用、ねぇ…―って呟いたとき、本当に一瞬だけど…寂しそうに笑った気がした。
自嘲気味っていうのにも近い、かな?
とにかく、いつもの玲兄さんの笑顔じゃなかった。
いつもそうだ…玲兄さんは、いつも僕たち家族を深く理解してるのに、自分のことは少しも教えたりしない。
何でなんだろう…何でこんなに、悲しくなるんだろう…。

 
「開けるよ、タケヤ」
 

ティアラ10/5 10:11:556041cfDNAwiiENm52||984
 
かおりの部屋のドアノブを握りながら、玲兄さんが問い掛けて来て僕はハッとした。
慌てて頷くと、部屋の中では竜也が泣きながらかおりに抱きついてた。
周りでそれを茫然と見ていたみんなが、一斉に僕を見る。
僕は、そんなみんなを苦笑いでかわしながら、竜也とかおりを見ていた。

 
「うわーん!ごめんね、かおり!」

「確かに人を殴っちゃったけど、子猫を助けるためだもんね。ちゃんと分かってるよ」
 

ティアラ10/5 10:12:246041cfDNAwiiENm52||392
 
そう、かおりは分かってた。
みんなには、それぞれのやり方があるってことくらい。
菊斗兄さんと玲兄さんは巧みな言葉遣いで…百輝兄さんとカナ姉さんは威圧感のある睨みで…僕とかおりはひたすら粘って頼み込んで…竜也は怒りに任せて今日みたいに突っかかって行く…。
だから、かおりは竜也を怒ったりしなかったんだ。
いつもみたいに、抱きついてくる竜也を拒んだり嫌がったりすることなく…ギリギリのトコロで受け止めてたんだ。

 

 
やっぱり、この家ではかおりに敵う人はいないね…。
(…そういえば、玲兄さんがいつの間にか部屋に居ない…)
 

ティアラ10/5 10:20:96041cfDNAwiiENm52||967
 
  *〇゚+・。.。・+゚〇**〇゚+・。.。・+゚〇**〇゚+・。.。・+゚〇**〇゚+・。.。・+゚〇*

おはよう御座います♪
体調崩したって全然元気なティアラです*
小説書くためにスレ1人占めしてると、色んな乱数に出会いますね…++
(どうした私w)
あ、これでこの事件は終わりです〜v

次回は、この兄妹のお姫様を…
(新事件発生の予感ですー)

付き合って下さり、ありがとう御座いました^^*
 


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