1111 | 僕の居場所で。 | 浅漬け | 6/23 20:50:52 | 2211cfwdGUp7imX5Q |
浅漬けです。現を待ちて、ご愛読下さった方へ向けた 短編小説です。更新が手つかずで本当に申し訳ございません。 謝罪の意味と伝えたい想いをコレに書いてお伝えします。 あと少ししたら復帰する予定です。頑張ります!でわ、お楽しみ下さいませ。 |
浅漬け | 6/23 20:54:51 | 2211cfwdGUp7imX5Q||651 | ||
僕は 生きている意味など無かったのだろうか。 何も 救えなかったのだろうか。 この手で。 ―――――僕の居場所で。――――― 日曜日。僕はいつものように外に出掛けた。 絵を求めて。 舞い落ちる桜とか 悲しみに暮れた黄昏時の空は いつも僕を絵筆に向かわせる。キャンパスに書き留めるために。 今日もそんな素材を探しに向かった。 僕を狂わせるぐらいに 素晴らしい素材がないかと。 |
浅漬け | 6/23 20:59:57 | 2211cfwdGUp7imX5Q||418 | ||
そして僕が こんなにもキャンパスに向かうのには理由があった。 ・・・その事は思い出したくないのに 今も色褪せず強い記憶で縛られている。 「今日は桜公園に行ってみようかな。」 桜公園とは 僕のウチの近くにある公園で 春には狂ったように桜が咲き誇る そしてそこには噴水があり、僕のお気に入りの場所の一つだ。 「・・・噴水か。」 今日目に留まったのは 美しき飛沫(しぶき)をあげて 水がサラサラと流れ落ちる 噴水だった。描いてみたい。 この水の流れを。 そして僕はいつものようにキャンパスと絵の具を取り出して スケッチを始めた。 この記憶があせないように 鉛筆を走らせて。 |
浅漬け | 6/23 21:4:56 | 2211cfwdGUp7imX5Q||33 | ||
鉛筆を走らせ終えたら 水色と紺色の絵の具で塗りつける。 水の飛沫をどうしたら上手く出せるか 考えながら そんな風にして、いつもの休日を過ごしていた。 が。 「綺麗な噴水ですねぇ。素敵です。」 ・・はい?そう思って顔を上げた。僕の目の上にいたのは 流れるような漆黒の髪に 澄んだ瞳の とても綺麗な女性だった。 「お上手ですね。憧れます!」 ・・いや、感想は良いんだけどさ。だからアンタは誰だっての。 「・・すいません。アナタは誰ですか?」 「あっ、ごめんなさい!あまりに綺麗だったモノで、自己紹介を忘れていましたね! 私は美風。綺良 美風(きら みかぜ)といいます!」 |
浅漬け | 6/23 21:11:54 | 2211cfwdGUp7imX5Q||104 | ||
「あ、はぁ・・そうですか。」 「あなたは?アナタは・・何というのですか?」 ・・僕も自己紹介するのかよ。 「・・僕は空風 秋夜(そらかぜ あきや)と言います。とりあえず絵を書くことを趣味としています。」 「素敵ですねぇ!いいなぁ・・私はこんな風に綺麗に書けないです・・。 素晴らしい才能って奴ですよね!」 ・・才能なんかは僕にはない。ただ、描いているだけのこと。それだけだ。 才能って言うのは・・あの人の為にある言葉だ。 「・・僕には才能なんてありませんよ。ただ水の流れを書き留めていたかったから ココでスケッチしてるだけの事です。」 |
浅漬け | 6/23 21:17:56 | 2211cfwdGUp7imX5Q||792 | ||
「そうですか?・・こんなに素敵な絵を描けるんですもの。立派な才能ですよ。 ・・でも・・なんていうか。少し寂しげな噴水ですね。」 ・・アナタはどうしてそんな風に誉めるんだ。昔のあの人みたいに。僕の心を見透かしているみたいに。 「あなたもお世辞が上手い方ですね。僕には才能なんて一欠片もない。」 「・・・どうしてそんな風に自分を責めるんですか?」 「さぁ・・ただ時の流れに向かって描いていただけの話を、綺麗事を並べられるのは 嫌なだけですよ。」 「そうですか・・・。」 ・・・何故そんなに寂しそうな目をするんだ。あの人の面影と重なってしょうがない。 |
浅漬け | 6/23 21:25:0 | 2211cfwdGUp7imX5Q||623 | ||
「あ、じゃぁ・・私はコレで失礼させて貰います。・・また会えるとイイですねっ!」 ・・僕は会いたくない。あの人の面影と重なってしまう。アナタのその澄んだ瞳が 僕を余計に縛り付けるから。 ・・だぁっ!あの人と話してたらもうこんな時間だ! 夕方じゃないか!・・全く。僕は何をしているんだか。まぁとりあえず絵の具を少しは塗ることが出来たし。 また明日ココへ来よう。・・・学校の帰りにでも。 ・・・朝だ・・・。あっという間だな。睡眠なんてとってないんじゃないかと思える。 とにかく早く支度をして学校に行かなきゃ・・。 学校も材料の一つなのだし。キャンパスに向かうための。 |
浅漬け | 6/23 21:32:50 | 2211cfwdGUp7imX5Q||43 | ||
「よー秋夜っ!またキャンパスに絵の具塗りたくってんのか?」 「そんな風に言うなよ宏人(ひろと)・・・。世間一般では描くと言うんだ。」 「そういうもんなのか!よし覚えておこう。」 「全く・・・。」 宏人は僕の唯一の友人というか、・・・親友って奴で。親しくしてるのはコイツだけだが まぁイイ奴で。・・馬鹿なところが玉に傷なのだが。まぁとにかく割と何でも話せる友人だ。 ・・まぁあの事だけは話していないがな。 ふぅ。今日は学校で何も見つからなかったなぁ・・・。また公園に寄ろう。 |
σ(´∀`)σ | 6/24 18:46:25 | 6034cfBlyyuHF4ySc||928 | ||
始めて浅漬けさんの小説を読みました。 すごく私のに比べると内容がおとなっっぽいなぁと思いました。 素晴らしいです!!! |
ベリ子 | 6/24 19:21:2 | 2031cfmsEA.FDLOL6||726 | ||
浅ちゃんやっほ^^ 何か出演者は綺麗な名前ばっかだねぇ~ww(ぁ でも浅ちゃんの書くのは全部スキだからこれからも頑張ってね☆ 宣伝かもしれないけど私も久しぶりに詩を書いたよw上の方に・・・w暇だったら見てみてね。多分わらっちまうかもね。。。笑わないかもしれねいけどw |
浅漬け | 6/24 22:30:28 | 2211cfwdGUp7imX5Q||52 | ||
・・いた。 あの長い漆黒の髪をまとって、澄んだ瞳で噴水を見つめている女性。 ・・美風・・という方だったか。 まぁ僕にはそんなことはどうでも良い。絵が描きたい。思いをのせた絵を。 「あっ!秋夜さん!こんにちわぁ!」 ・・気付かれたか。 君は・・やっぱしその目で僕を見るんだね。記憶が縛り付けている目。 「あぁ・・こんにちわ。」 「今日も絵を描かれに来たんですか?」 「まぁ・・。昨日は途中で描くのを止めてしまったので。」 「・・見てていいですか?」 「まぁ・・。どうぞお好きに。」 |
パワポケZ | 6/25 18:37:35 | 2206cfdeg1u1Ae/Aw||215 | ||
おぉ~、さすが浅漬けさんです>∀< 短編といえど、良いですねぇ~^^ |
浅漬け | 6/25 21:24:44 | 2211cfwdGUp7imX5Q||555 | ||
皆様感想を色々と有り難うです;; 励みになります!頑張っておりますv でわ続き。 |
浅漬け | 6/25 21:50:45 | 2211cfwdGUp7imX5Q||933 | ||
また僕はキャンパスに向かった。 絵筆が昨日より早く進む。水色と紺色が溶けていく。 やはり絵筆を動かしているときは最高の時間だと言えよう。 こんなに素晴らしいことはないと感じてしまう。 ・・こういう風に絵を描いていると、あの人の目を思い出す。 強い、あの澄んだ眼差し。あの人の絵に対する情熱も 強いモノを感じた。思わず焦がれて惹かれるような、強いまなざし。 ・・あの瞳を思い出すと 今でも胸が締め付けられるけど。 「・・やっぱし素敵ですねぇ・・。秋夜さんの絵。」 ・・だからそんな風に誉めないでくれ。哀しくなる。 |
ベリ子 | 6/26 13:16:5 | 2031cfmsEA.FDLOL6||219 | ||
哀しまないで~ |
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