11148 | +7?g?p?s?A?ő哼 | ジグザグナイブズ | 11/23 16:16:47 | 2182cf848vIk8It8Q |
ラスティ・ローンテイル (主人公) |
ジグザグナイブズ | 11/23 16:34:55 | 2182cf848vIk8It8Q||974 | ||
そこに、この世界の闇があった。 腐敗し続ける世界を正常な状態に保つための人柱、「姫」と呼ばれているが、ソレが一人の男に連れ去られたのだ。 そして、その男は俺の目の前にいる。 黒色の液体。 部分的に手や足が生えている。 それは、確かにこの世界の闇だった。 |
ジグザグナイブズ | 11/23 16:43:29 | 2182cf848vIk8It8Q||43 | ||
この世界には「黒化」と呼ばれる現象がある。 過去に「何か」があって、それが生まれたのだ。 俗に腐食と呼ばれているそれは、世界を蝕み、人を蝕んでいる。 それを止めているのが「姫」だ。 蝕まれた場合、人は人で無くなる。 目の前の男のように。 |
ジグザグナイブズ | 11/23 19:17:13 | 2182cf848vIk8It8Q||985 | ||
「英雄気取りノ無知なガキが一人で来タか……」 ゴボゴボという音を混じらせて男が声を発する。 「無知とはご挨拶だね、『黒化』なんてヘマした間抜けが何を言ってくるかと思ったら。」 「姫」は男の背後に倒れている。 つまり、意識が無い。 「に、しても厄介だよ化け物。『黒化』した化け物のくせに何で意識保ったままなんだ?」 |
ジグザグナイブズ | 11/23 19:28:37 | 2182cf848vIk8It8Q||261 | ||
普通の化け物は自我が消滅する。 激痛や、異形に変化する化け物へのカミサマからのささやかな慈悲…などいくつかの理由が挙げられているが正確なことは不明だ。 「貴様が知ル必要なド無イ。貴様はこコで…」 「死なないから聞いてんだろ化け物。もとは人間だろうが…な。まぁいいか。取り合えず『姫』は返してもらうよ。」 液体ってことは、弱点は粉末状の何か。 例えば…砂だ。 もちろんナメクジと違って殺すまでには至れない。 |
ジグザグナイブズ | 11/23 19:51:28 | 2182cf848vIk8It8Q||229 | ||
「あー…塩とかあれば1番なんだろうが……」 もちろんラスティはそんなモノを持っているわけも無い。 砂というにも、ここは廃棄された要塞の最深部だ。大量には用意できない。 「なら、これだろ?」 球状の火薬。いわゆる爆弾というものだ。しかし爆弾と呼ぶには馬鹿馬鹿しい程度の威力しかない。 しかし、この下には地下室がある。 老朽化が進み、床を強く擦っただけで床石がボロボロと崩れるこの場所で使ったらどうなるか。 |
ジグザグナイブズ | 11/23 19:59:34 | 2182cf848vIk8It8Q||360 | ||
「楽しみだなぁ、化け物。」 ラスティはその球状の爆薬を3つ取り出し、1つを「姫」の約5メートルほど前にに投げ、さらに一つを軽く手前に投げる。 「あと2秒だ!」 導火線の長さは均一。 化け物の退路は俺の背後。 つまり…… |
ジグザグナイブズ | 11/23 20:16:26 | 2182cf848vIk8It8Q||627 | ||
俺が軽く投げた方の爆薬の火を自分の体で消しに来る! ここからはスピード勝負。 俺が「姫」にたどり着くのが先か、逃げられるのが先か。 走り出すラスティと、ビタビタと派手な音を立てて移動する化け物。 「姫」側の爆薬が弾けて、人二人が通れる程度の穴が開く。 化け物が爆弾の火を消した!ラスティも「姫」の元に着いた! 化け物が退路を塞ぎ、袋のネズミの状態になったわけだ。 |
ジグザグナイブズ | 11/23 20:27:29 | 2182cf848vIk8It8Q||904 | ||
「さて化け物。これからどうなると思う?」 「最初かラ決まッテいるコとだ。」 その言葉にラスティの口元が緩む。 「あぁ、そうだな。決まってる。お前は逃げなきゃいけないんだ。今すぐ。」 「なニヲ……」 「化け物。アンタの弱点を見つけた。」 |
ジグザグナイブズ | 11/24 8:23:8 | 2182cfomK0RvhXo1o||840 | ||
バシャバシャという水の砕ける音ではなく、ビタビタという粘液に包まれた生物が跳ねるような音。 さらに、足があるのに使わなかった事。 つまり液化していても分裂はできないということだ。 そして弱点は自分の体で消しに行ってしまう事。 ラスティは取り出しておいた最後の一つに火をつける。 爆発までは3秒。 1秒我慢して、化け物の後方、つまり出口に投げる。 |
ジグザグナイブズ | 11/24 8:40:46 | 2182cfomK0RvhXo1o||131 | ||
当然化け物は火を消しに行く、出口は一つだけで、液体の自分は穴が開いたらと通れなくなるからだ。 化け物の不幸は1秒の誤差。 届くと思っても、ソレはもう届かない。 化け物が爆薬を包み込もうとした瞬間に爆発が起こったのは最高の偶然だ。 化け物の体は吹き飛ばされる。 言葉の通り、飛んでいた。 分裂せずに。 |
ジグザグナイブズ | 11/24 8:57:38 | 2182cfomK0RvhXo1o||231 | ||
「おー、よく飛ぶよく飛ぶ。」 なんて事を言っているうちに、化け物は眼前に迫ってくる。 よっ。という掛け声と共に上着を脱ぎ化け物に投げる。 そしてそのまま、最初の火薬で開いた穴へ落とす。 ゴボゴボという音が聞こえる。 形が安定しないため声にならないようだ。 「さて、「姫」様持って逃げますかなっと。」 |
ジグザグナイブズ | 11/24 8:58:3 | 2182cfomK0RvhXo1o||956 | ||
一話おわりー 感想あったらどぞー |
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