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11436b⊃氷河3/9 14:2:192201cfB9KHRrRuuWc
私が生まれてから、どれ位が経っただろうか。人型戦闘用ロボットとして生まれた私の名前。

ML-10。MLシリーズの後継機種として生まれた、最後のMLシリーズだった。

しかし、戦争は私の生産直後に終結。不可侵条約が結ばれ、私達は居場所を失った。
ML-1からそれぞれ処分されていく。あぁ、私もあの冷たい溶鉱炉の中に堕ちて逝くのか。

そんな時だった。
「ちょっと待ってくれ!そのロボット、俺が買った!」

あなたが来た。

氷河3/9 14:13:452201cfB9KHRrRuuWc||686
生まれてから初めて出会った、温もりを感じる人間だった。
人口皮膚では感じられない、温もり。

彼は、兵器である私を住み込みのメイドとして雇ってくれた。
賃金も与えられ、メンテナンス等は彼がしてくれるのだそうだ。

…メンテナンス費は、賃金の何倍もかかるというのに。
初めは、何て偽善者なんだろう、と思った。どうせロクな事にはならないのだろう、と。
きっと、私に搭載された慰安婦としての機能を利用するだけなのだろう。と

氷河3/9 14:14:422201cfB9KHRrRuuWc||513
そんな私の暗い予想は見事に外れた。彼は、本当に私をメイドとして扱ってくれた。
一人の人間として、扱ってくれた。私に、名前もくれた。

――自分のおかしな考えが、恥ずかしくなる位に。

「そうだな…。ML-10というのか。でもそれじゃあちょっと呼び辛いよな。
 うーん…決めた!君の名前は、これから「メルト」だ。ML-10だから、メルト。
 良い名前だろ?」

「クス…えぇ、良い名前です」
私の顔から、不思議と笑顔が漏れた。

氷河3/9 14:22:142201cfB9KHRrRuuWc||488
本当に平凡で、平和な日々だった。

あの日までは。…不可侵条約の突然の破棄が、行われるまでは。
すぐさま私は最前線へと呼び戻された。

当然、私と彼は離れ離れになった。居心地の良い日々に、後ろ髪を引かれる想いはあったけれども、仕方が無い事だった。
きっと、彼も私の事をあきらめて、次のメイドを雇うだろう。

私自身も、すぐに納得できたし、元より覚悟していた事だった。
それに、私は兵器なのだ。人殺しの道具として利用される、兵器。
所詮は相容れぬ運命だったのだ。

氷河3/9 14:33:582201cfB9KHRrRuuWc||893
――――帝国118年某国、湾岸に於いて…戦闘開始。

最初に、軍列を飛び出し人を殺しにかかったのは、私達MLだった。
廃棄処分時に生き残ったMLシリーズは、私を含めて6機。

MLシリーズを束ねる小隊長として私は選出され、最前線で指揮を執っていた。
「目標確認、ML-1、ML-3は迎撃用意!ML-5、ML-8、ML-9は電磁シールド展開用意!」

「Yes Mam!!迎撃用ML搭載型ミサイル、MI-9使用許可を待ちます!!」
「電磁シールド展開準備完了!!何時でもどうぞ!!」

氷河3/9 14:34:32201cfB9KHRrRuuWc||215
戦闘は、順調だった。初めて使用される機体故に、多少の不安はあったらしいが、そんな不安は吹き飛ばせた様だ。戦闘開始から二時間程で、私に小隊に関する全権が委ねられた。

私達に下された命令はたった一つ。
――生きて帰れ。

敵兵の声、足音を私の眼がキャッチした。
静かに、呟く。

「砲撃許可。敵を殲滅せよ」

氷河3/9 14:50:192201cfB9KHRrRuuWc||633
轟音と共に、ミサイルは発射され、敵の中隊の中心へと射ち込まれた。
中隊は壊滅状態に陥る。そして、そこからはML-8、ML-9と、私の仕事。

白兵戦での使用を考慮され、強化が成された我々上位機体で、敵陣地へ飛び込む。
降って来る弾丸を避けながら、搭載された鉤爪型のナイフで敵の喉元を切り裂く。

そして、十人程切り裂いた所で、敵陣地を離脱。その理由は―――。

氷河3/9 14:50:282201cfB9KHRrRuuWc||593

響く怒号。我々の小隊に気を取られて居た敵軍への突然の攻撃。
それは、味方の援軍だった。我々の活躍を見て士気が上昇した援軍は、冷静さを失わず、後方の殲滅を開始。
そして、陣が崩れ始めた頃合を見計らい、横から、陣の腹を抉り取る突撃。

この攻め方は、かの有名な知将であるユーク中将の戦法であろう。
古い攻め方だ、と思った。銃器等が開発される前の歩兵と騎兵での戦闘の仕方だ、と思った。

しかしながら、混乱した敵軍は照準を合わせる間も無く殲滅されて行く。

氷河3/9 15:21:342201cfB9KHRrRuuWc||493
その日の戦闘は、自国軍の大勝に終わった。
――戦場に送られて、一月程経った頃だった。

戦闘地域に、一人の民間人が紛れ込んでいるとの情報。
その民間人の保護へ向かえ、との要請。

「…全く、上層部の連中は何を考えているのかしらね…。私達は何でも屋じゃないのに」
「ハハハッ、まぁそう言いなさんなって。アタイらが生きているのも、不本意ながらその上層部のお陰なんだから」

ML-8と、ML-9のそんな話を聞いて、ふと思い出してしまった。
あの、幸せな日々。…戻りたい、と考えてしまった。

氷河3/9 15:21:532201cfB9KHRrRuuWc||940
そして、保護に向かった先に居たのは、彼。
「よっ、久しぶり。迎えに来たよ」なんて、そんな事を言いながら、私を抱きしめる彼。
「本当に――会いたかった。大好きだよ」

――恋に、落ちる音がした――。

氷河3/9 15:22:52201cfB9KHRrRuuWc||394
そして、後ろから聞こえた声。
「さっ、隊長。逃げちゃいなよ。上の連中には罠だった、って報告しておくからさ」
「そうですよ!こんなチャンス、滅多にありませんよ?」

仲間達だった。戦場で背中を預け、長引く戦闘の時は交代で見張りをした。
そんな仲間を私は、果たして見捨てていけるのだろうか。
「…でも…私は…ただの兵器で…人間と…「バッカじゃないの?隊長!」
ML-9に頬を叩かれた。初めて体験する、鋭い痛み。

何故なのか。痛覚神経は、シャットダウンされてるハズなのに。
身が朽ちるまで戦えるハズなのに。こんなにも、痛い。

氷河3/9 15:22:292201cfB9KHRrRuuWc||290
「ここまで、私らを助けてくれたのは、隊長だよ。それに、隊長は私らの姉でもある」
「そうですよ。姉妹の門出を祝わない姉不孝が居るものですか。さっさと行って下さいな」
二人が、教えてくれる。私がどうするべきか。背中を押してくれる。
ならば、行かない訳には行かないだろう。こんなにも、私の幸せを願ってくれる。
…悲しくないのに、涙が出てくる。そう、これは懐かしい感情。歓喜の涙。

最後に、二人に言葉を託した。
「他の、『姉妹』にも伝えて欲しいの。…また、会おう…って。次は、戦場なんかじゃなくて、もっと平和な国の、どこかで。って」

氷河3/9 15:23:382201cfB9KHRrRuuWc||340



――私が生まれてから、どれ位が経っただろうか。
人型戦闘用ロボットとして生まれた私は、人として生き始めた。

彼との、生活を始めて数ヶ月が経つ。平和に暮らしている。
また訪れた、懐かしい日々。

きっと、いつの日か、仲間にも会えるだろう。何処かの国で。
平和で、戦争を認めない、国で。

おしまい。

氷河3/9 15:30:152201cfB9KHRrRuuWc||264
―――――――――――――――
今回は、初音ミクというソフトを利用して作られた楽曲、「メルト」を題材にしてみまんた。

ML-10でメルトです。ちなみに、作中に登場する武器、MI-9はミクのつもりです。
すいませんでした。
今作に関しては、戦闘物の練習と考えて頂ければ、と思います。
思わぬ長文になってしまったのが唯一の心残り。

読者の方が読んでて苦にならない、テンポの良い小説が書ける様にがんばります。
今作に関しては、展開が速すぎましたorzタメを作らないとw

それでは^^w感想等、ありましたら是非宜しくお願いします♪

3年B組青姦先生3/10 1:45:432221cf.oECK.82JPg||180
何にもないですぅ♪

りゅ3/10 17:31:132184cfAU0jy/xyg/w||315
さて、いろんなとこで見かける人はほっといて。

機械と人間の恋愛物ですか。いや、恋愛物かけるなんて凄いですわ。
初音が題材ってのもすごいです。
タメを作るのであれば、もう少し長くしてみるのも手ですよ。
ただ自分みたいに長々としすぎてしまうことには注意です。
ではでは〜♪

バルトーク3/11 20:50:452212cfBcsmysAsVME||827
ボカロの楽曲では、メルトよりも、自分的にはココロって曲のほうがこういう小説にはしっくりくるかなーてな感じでした。……いや、正直あれを聞くと人とロボットが無条件で書きたくなりますよね!?

それはともかく、出来は小気味良くまとまっていて、さすが!!って感じでした。戦闘シーンも特に問題はないっというか、自分好みですv 彼に戦場で会うところなんかニヤニヤものですよー。

それと、展開が速すぎた―――ってことなのか分かりませんが、全体的に恋愛パートとか戦闘パートがイマイチ読後に消化不良な気がしました。それでも強いて挙げるならって感じですけど^^;;
でわっ、次回もどんなのが出てくるのか楽しみにしてます。

氷河3/13 1:9:362201cfkAuyJp5uJgQ||477
>りゅ様

いえいえ…恋愛モノもどきになっております。。
初音が題材になったのはメルトが好きだったからですねw

ティッシュ姫にヤラれましたw あのベースラインはコピーしたくなりますもの。
というわけで、一人でよくメルトを弾いてるので、題材がメルトになりました。

長くすると文章が纏まらずにグダグダになってしまわないかが少し心配なのです。
ですが、長い文章が書けないと駄目ですよね^^; 挑戦してみますッ!

ありがとうございました^^w


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