1304 | 小説「DeathLost」 | イクス | 7/2 17:21:55 | 2202cfwKIgBablNMk |
エピローグ 雑踏。 そこに一人の男がいた。 「神様を信じる?」 どこからともなく声が聞こえた。 小さな男の子のような声だ。 「分かり切った事を聞くな。」 男は苛立たしげに答える。 その時、怒号ともつかない悲鳴が起こる。 「ほうら、おいでなすった。行くぞハウル。」 「うん。分かったよ、キル。」 男は最後にこう言い捨てて走り去る。 「神は誰も救わない。」 |
イクス | 7/2 17:22:24 | 2202cfwKIgBablNMk||680 | ||
「神」 高層ビルが立ち並ぶ大都市。 そこに一軒の教会が建っていた。 ステンドグラスにはマリアが刻まれ、カラフルな朝日を教内に注いでいる。 中には一人の女がいた。 修道服は着ていない。手を組んで何ごとかを祈っている。 「神に祈るのは止めろ。神は誰も救わない。」 |
イクス | 7/2 17:22:43 | 2202cfwKIgBablNMk||203 | ||
突然かけられた声に女は驚いて振り向く。 「あなたは誰ですか?」 女の目には、毒々しいまでに黒い髪をした男が、靴まである黒いコートを着て腕を組んでいる姿が映っていた。 「あんた、教会の人間じゃないな?」 男は質問に答えずに言う。 「ええ、そうです。それが何か?」 半ば挑戦的な口調。 男は溜め息をついて言う。 |
イクス | 7/2 17:23:9 | 2202cfwKIgBablNMk||17 | ||
「いや、・・・何でもない。悪かったな。」 男はそう言って立ち去ろうとする。 「ちょっと!あなたは?」 「俺か?俺はキル。」 「時間食っちゃったね。」 教会から出てきたキルに声がかかる。 まるで子供の声だ。 「へいへい、私が悪かったんです。」 キルは戯けた口調で呟やいて続ける。 |
イクス | 7/2 17:23:27 | 2202cfwKIgBablNMk||819 | ||
「今でも神に祈ってる奴を止めたくなる。馬鹿か?俺は。」 「ウン馬鹿だよキルは。」 キルは胸のペンダントを掴んで覗き込む。 ペンダントは扉をモチーフにした小さな鏡で、古めかしいデザインと雰囲気を 漂わせている。 「割るか?・・・」 鏡の中にはコウモリと人間を足して、二で割ったような生き物がいた。 それは、耳元まである大きな赤い口を開いて言う。 「や、止めて〜〜。」 「だったら!・・・分かったな、ハウル?」 「武力行使反対〜〜。」 |
イクス | 7/2 17:23:42 | 2202cfwKIgBablNMk||851 | ||
キルは再び鏡を覗き込む。 「・・・・」 ハウルは沈黙する。 キルは整えられた近代的な通りを彷徨っていた。 いくつかのビルを通り越したところで、キルは何気なく上を見上げる。 そのビルはデパートだった。 コーナー別に階が分けられ、今は買い物客で賑わっている。 「ここか・・・」 キルはそう言って中に入る。 バタン!! ドアが乱暴に開く。 |
イクス | 7/2 17:23:57 | 2202cfwKIgBablNMk||546 | ||
「こんにちは、死に神さん。」 「久しぶりだな、神様よぉ。」 そこでキルは不敵に笑う。 そこは屋上だった。二人の小年以外に人間はいない。 キルは「立入禁止」と書かれたドアを背にして言う。 「今日こそ息の根止めてやるぜ!覚悟しろよ。」 「君もしつこいねえ。もう百年は追い回してないかい?」 キルが話している少年、それはキルとは対照的な白いシャツと白いズボンを履いた 金髪の男だった。 ゆっくりと微笑む。 |
イクス | 7/2 17:24:19 | 2202cfwKIgBablNMk||895 | ||
「あんたに言われたくはないな。生に執着した化け物め。」 「そっちこそ人間の寄生虫のくせに何を言う。」 「フン、ごたくはいい。さっさとやろうぜ。」 キルはそう言って背中に手を伸ばす。 コートの中に手を入れ、引き抜く。 それは漆黒の大剣だった。 スラリとした腕ぐらいの刀身に刃渡りは車ぐらい、半透明で美しい 剣だった。 「ちょうどいい、僕にもいいコマが手に入ったんでね。」 |
イクス | 7/2 17:24:44 | 2202cfwKIgBablNMk||575 | ||
自称神は手を合わせる。 そしてゆっくりと離していった。 手があった空間は青色に染まった。 その不安定な青の揺らぎから人が浮かんでくる。 くたびれた茶色い帽子をかぶった、黒いワイシャツを着た十代半ばの男だった。 瞳のない目をしている。 そしてゆっくりとキルをその瞳のない目で見る。 「では命令〜そこにいる人を抹殺した後、人間を絶滅させてねえ〜。」 |
イクス | 7/2 17:25:19 | 2202cfwKIgBablNMk||86 | ||
神の声が終わったとたん男は動き出す。 一瞬でリヴォルバーを抜いて照準を合わせる。 撃った。 流星の様な火球が唸りを上げて飛ぶ。 キルはそれを、爆風で倒されないように剣先ぎりぎりでかすめ斬る。 斬った瞬間にキルはさらに踏み込んで間合いを詰める。身三つ程の距離が一気に縮まる。 横一文字に黒い残像が残る。 男の姿は無い。 真上からいくつもの火球が降り注ぐ。 キルは舌打ちして五メートル程バックステップで一瞬で下がる。 |
イクス | 7/2 17:25:38 | 2202cfwKIgBablNMk||727 | ||
「キル!横!!」 そこには空中から降ってきた男がいた。 空中回し蹴りを放ちながら降り立つ。 予想外の攻撃にキルはガードで衝撃を吸収しけれず吹き飛ぶ。 男はすぐに追い打ちをかける。 リヴォルバーを乱射。 その火球のいくつかがキルに当たる。 立ちこめる煙の中でキルは言う。 「やるじゃねえか・・・よ!」 |
イクス | 7/2 17:25:54 | 2202cfwKIgBablNMk||241 | ||
凶暴な笑みを浮かべたキルは煙から飛び出す。 離れた所にいた男を蹴り上げる。 空中浮いた男のさらに上に回り込んでキルは言う。 「さよならだ・・・」 そして振りかぶった大剣を宙返りながら振るう。 「あり・・・が・・とう。」 男は蒼い光の集まりとなって消える。 地面に立ったキルは言う。 「残念でした。俺は死ななかったよ。」 「はあ〜いいコマだったのに。僕はこれから本格的に動き出す・・じゃあね。」 つまらなそうに言う。 |
イクス | 7/2 17:25:59 | 2202cfwKIgBablNMk||944 | ||
「待てよ!!」 神はキルに光を投げかけて消える。 光を刀身の横で受け止めたキルはくそ!、と言いながら光をはじく。 「また逃がしちまったよ。ハウル、いつものパターンだ・・・え?」 大剣は折れていた。根元からポッキリと。 「どうするつもり?」 非難するような声が飛ぶ。 「え、・・・ああ、直す。」 キルは動揺を隠さないで言う。 「じゃあ、行かなきゃね。」 「分かりましたよ・・・地図にない街だろ。」 「お、珍しい。」 「・・・割るか?」 夕陽が彼らを照らしていた。 |
イクス | 7/2 17:41:41 | 2202cfwKIgBablNMk||159 | ||
<あとがき> いや〜長くなってすいません ここまで読んでくれた方、ありがとうございました^^ と共に、すいませんでした^^; くそおもしろくない世界観を押しつけられて苛ついてる方、 もう一話我慢して下さい。 感想(くるかな?)やコピペミスなどのご指摘なども大歓迎です。 <追伸> それと・・・アドバイス欲しいんですが。 戦闘シーン短いですか? これ以外のアドバイスでもいいので是非 お願いしますm(_ _)m |
ベベル | 7/2 17:46:1 | 2031cf8yZvb79X0LI||297 | ||
こんです(o*。_。)oペコッ ハウルとキルのやりとり面白いですwww 私はスゴク読みやすく感じましたヽ(=´▽`=)ノ 次回も楽しみ^^ |
イクス | 7/2 17:50:22 | 2202cfwKIgBablNMk||165 | ||
ありがとうございます^^ こんなに早くレス帰ってきたのでちょっと驚いてます。 最速記録です。 べべルさんの詩も読ませていただきました。 注目しているスレッドの一つです これからもがんばって下さいね^^ |
銀月 | 7/2 19:5:35 | 2182cfLMvpixotkc6||750 | ||
こんです^^ノシ やはり、戦闘シーンがお上手ですね(〃▽〃) アドバイスになるかどうか・・・文章の割合的に丁度いいかなぁと 思いました。 そして、自称神・・・めっちゃ好みです(爆 |
イクス | 7/2 19:29:49 | 2202cfwKIgBablNMk||466 | ||
今晩は^^ 感想ありがとうございます アドバイスありがとうございます^^ 前回は中途半端な所で止めてしまい本当にすいませんでした;; では^^ |
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