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1515第二章〜魔剣〜「気術師レン君」いおり♪7/10 17:48:72101cfD6H8OCKlkfY
魔剣物語二作目です。一作目はhttp://chibifantasy.com/bbs/t12-1482.htmlです。
読んでくださった人は感想や意見、印象などなどくださいね。待ってます!

 あらすじ
私は一穂。魔術師のお師匠様と修行の旅をしているんだけど、私はなぜか魔術は全く伸びなくて、剣術ばかり強くなっちゃうの。
お師匠様も呆れるほどです。
とある町に向かう途中、山賊に絡まれたけど、私が追っ払ってやったから大丈夫だった。けど、お師匠様に小言を聞かされて嫌だったなぁ。(なんだこのあらすじは)

いおり♪7/10 17:48:442101cfD6H8OCKlkfY||561
1000年前、魔界と人界の間に戦争が起こった。人間と魔族が戦い、ある人間の活躍で魔王は倒れ、魔界と人界は完全に隔離してしまった。
人界には魔物も魔族もいなくなったのだ。

そして、今、昔起こった戦争は皆の記憶には伝説としてしか残ってないが、ただ一つ唯一、この世界に魔王がいた痕跡が、
              『魔剣』
しかし、その存在もまた謎であり、ほとんどの者からは伝説の一つとして信じられる事はなかった。

しかし、ここに魔剣を持つ少女がいる・・・

いおり♪7/10 17:50:82101cfD6H8OCKlkfY||564
 道なりに進んでいくと大きな門が見えてきた。―スピリト 気術の町―と書かれた門をくぐり、最初に見えてきたのは、やはりこれも大きな広場だった。
小さな子供達やその親や老人など、たくさんの人達がこの広場を憩いの場として使っていた。
「大きな町ですね。お師匠様」
私は大きく深呼吸する。とても空気が澄んでいて気持ちがいい。
「ええ、ここは気術を教えている有名な道場があるところですからね」
お師匠様が優しい口調で教えてくれた。

いおり♪7/10 17:51:22101cfD6H8OCKlkfY||889
「へぇ〜、凄いんですね!・・・ところでお師匠様、気術ってなんですか?」
             ズルッ・・・
へ?今一瞬お師匠様がこけそうになったような・・・私、そんなに変な事聞いたかなぁ?
「あ、あのね・・・一穂さん・・・」
あ、お師匠様の頭に怒りの青筋がうっすらと現れてる。もしかしてちょっと怒ってる?
「あなたはどうしてそんな常識的な事も知らないんですか」
「うーん、なんでだろう?」
私ってそんなに物知らずなのかなぁ?

いおり♪7/10 17:51:562101cfD6H8OCKlkfY||329
「じゃあ、この際だから説明します。簡単に言えば、気術というのは人間の力の源である「気力」といものを自在に操る術です」
ふ〜ん、そうなんだ。知らなかったなぁ。やっぱりお師匠様は物知りだね。
「じゃあ、魔術と似たようなものですか?」
            ドテッ!!
あ、今度は本当にこけた。
「お、お師匠様!!?大丈夫ですか??」
「あたたた・・・一応大丈夫です」
お師匠様はゆっくりと起き上がる。
「あのね、一穂さん・・・」
お師匠様の青筋が一気に増えたような・・・もしかしてむちゃくちゃ怒ってる?
「あなたは魔術師の弟子なのになんでそんな事聞くんですか!」

いおり♪7/10 17:52:422101cfD6H8OCKlkfY||762
「うーん、やっぱり分かりません」
そんな事言われても、分かんないものは分かんないんだもん。
「・・・魔術は気術と基本的に違います。具体的に言えば、魔術は人間が使う「気力」ではなく、魔族の力の源である「魔力」を利用します。だから、人間が魔術を使う時は魔族と契約を交わす呪文が必要になるわけです」
へぇ〜内容は難しいけど何とか分かった。魔術に呪文が必要なのはそういう訳なのかぁ・・・ん?という事は・・・
「じゃあ、魔族が気術を使う時も契約が必要なんですか?」
私がお師匠様に質問すると今度はこけなかった。というよりも、今度は少し驚いているようだ。

いおり♪7/10 17:53:82101cfD6H8OCKlkfY||573
「その通りですよ、一穂さん。珍しく鋭いですねぇ、雪が降らなければいいのですが」
むぅ・・・そんなに珍しがる事ないじゃないですかぁ。私だってやる時はやるんですから。
「まぁ、魔族が人間と契約する時は呪文じゃなくて他の方法を使うんですけどね」
「それはどんな方法なんですか?」
「秘密です♪」
でた。お師匠様の必殺技、『都合が悪い事を聞かれるときは秘密にしちゃうぞ作戦』が。
うーん、なんで隠すんだろう?お師匠様が知らないわけないし、もしかしてとてもややこしい方法なのかな?どうせ、私が理解できないような複雑な内容だから説明を省いたのかもしれない。

いおり♪7/10 17:53:402101cfD6H8OCKlkfY||874
「そういえば、最近はここの道場の師範代が死んで、まだ若い息子が道場を預かっているって聞いていますが、結構な達人らしいですよ」
へぇ〜、若いのに道場を開くっていうのも大変だろうに凄いなぁ。
「さあ、これでこの町のことは少し分かったでしょう?しばらく自由行動を取りましょうか」
お師匠様がそう言ったので、私もお師匠様と離れて別行動を取る事にした。
「集合場所はこの広場ですからね!迷わないで下さいよ」
「いつまでも子供扱いしないで下さいよぉ」
私だっていつまでも迷子になったりしませんよ〜だ。この前迷ったけど・・・

いおり♪7/10 17:54:342101cfD6H8OCKlkfY||365

 私は小さな商店街に来ていた。小さいけれど、たくさんの人で賑わっている。そして私の右手には冴えないデザインの財布がある。別に拾ったわけじゃない。さっき山道で気絶させた男からこっそり抜き取ってきたのだ。
「さあて、お師匠様がいない間にこのお金を使っちゃお♪」
お師匠様がいたら、人様からお金を盗んではいけませんって叱られる所だもんねぇ。別に悪人からお金を盗ったって他人に迷惑がかかるわけでもないのにね。
しばらく歩いていると、小さいけど色々小物を売ってそうな店が目についた。
「よーし、ここにしよう!」
私が店に入ると同時に玄関のドアのベルがカランカランという音がして店の奥からおじさんが出てきた。

いおり♪7/10 17:56:192101cfD6H8OCKlkfY||46
「へい!いらっしゃい!」
店のおじさんが景気よく挨拶してくれた。私は軽く挨拶を返して色々と物を物色する。
「おじょうちゃん、かわいいから一品おまけしよう!」
「わぁ、ありがとうございます!」
気前のいい店の人だなぁ。まあ、一つくれるっていうのなら他にも買ってあげなきゃね。それが商売なんだし。
「えっと〜それじゃあ・・・」
              カランカラン
私が買う物を決めたと同時に店のドアベルが鳴った。私が玄関の方を見ると私と同い年ぐらいの男の子が店に入ってきた。中国の武道家が着るような動きやすい服を着ている。
「へい!いらっしゃい!」
店のおじさんは私の時と同じセリフを言った。

いおり♪7/10 17:57:62101cfD6H8OCKlkfY||561
「蓮君、久しぶりだね!でも、今は道場に行く時間じゃないのかい?」
どうやら男の子は店の主人と知り合いらしい。おじさんに「蓮君」と呼ばれた男の子は少しうつむいている。
「ああ・・・今日は休みなんだ・・・」
男の子は気のせいか少し元気がないようだ。道場ってもしかして気術の道場かな?
「じゃあ、おじさん!このアクセサリーとペンダントなんかをください!」
私は店の商品から気に入ったものを選んで言った。
「まいどあり!おや?おじょうちゃんも剣術を習っているのかい?」
おじさんは私の背中に背負っている剣に気づいたようだ。

いおり♪7/10 17:57:372101cfD6H8OCKlkfY||101
「え、ええ・・・まあ、そんなところです」
本当は魔術を習ってるんだけど・・・どうして剣術ばかりうまくなるんだろう?なんだか悲しくなってきたよ。
「それより、「も」って・・・」
「ああ、そこの蓮君も剣術をやってるんだよ」
へえ、じゃあ道場って剣術の道場なのかな?
「あ、ああ・・・まあ、剣術は趣味でやってるだけだよ。実際は道場で気術をやってる」
男の子が答えてくれた。それなら、私と一緒だね。私も魔術を習ってるけど趣味で剣術やってるもんね。まあ、剣術の方がうまいけど・・・
「あんた、その剣もしかして・・・」
男の子が私の剣をじいっと見つめている。やばい、気づかれたかな?この剣のこと・・・

いおり♪7/10 17:57:562101cfD6H8OCKlkfY||811
「な、何?」
私はなるべく平静を装う。
「いや、なんでもない・・・」
何だか暗いなぁ・・・というよりも元気ない?何かあったのかな?まあ、私には関係ないだろうけど。
「じゃあ、私はこれで・・・」
何だか重い空気だったので私は店を後にした。

いおり♪7/10 17:59:192101cfD6H8OCKlkfY||141

 数分後、私は町の大通りを歩いていた。しかし・・・
「だああぁぁぁ!?迷ったぁ!?」
私は見事に迷っていたのである。だって、この町広いんだもん、大きいんだもん、複雑なんだもん・・・そんな事言ってもしょうがないのでお師匠様と待ち合わせしている広場を探しながらあてどもなくさまよっていたのであった。
「ふぇ〜、どうすればいいんだろう・・」
もう歩くのやだなぁ・・・でも、待ち合わせに遅れるとお師匠様怒るだろうし・・・お師匠様怒ると怖いんだよなぁ。
「あんたどうしたんだ?」
私が途方にくれていると急に誰かに話しかけられた。

いおり♪7/10 18:0:262101cfD6H8OCKlkfY||643
「あ、君は・・ええと・・」
私が話しかけられた方を向くとさっきに店であった男の子がいた。
「俺の名前は蓮、レンと呼んでくれればいい」
「私は一穂、かずほでいいわ」
「わかった。それより、何かあったのか?暗い顔をして」
「ええっと・・・道に迷っちゃって、広場に行きたいんだけど」
道に迷ったなんて恥ずかしいけど、隠してもしょうがないので正直に話した。
「そうか、だったら俺が案内してやるよ。ついて来い」
おお!助かったぁ。これでお師匠様に怒られなくてすむ。
「ありがとぉ!」
っと私が喜んでいるその時、悪魔の足音が近づいてきたのだった。

いおり♪7/10 18:0:542101cfD6H8OCKlkfY||982
           ドドドドドドドドドッッ!!
「あにきいぃぃぃぃぃ!」
何かを叫びながら、男がもの凄い勢いで私達に向かって走ってくる。
「兄貴!」
男はレン君の目の前で止まって「兄貴」と叫んだ。
「ど、どうしたんだ!?そんなに血相を変えて・・・」
レン君が目をぱちくりさせながら聞いた。なんだぁレン君のお友達だったのかぁ・・・でも、この人どこかで見たような・・・
「兄貴!聞いてくれよ!それがひどいんだ。さっき、この町の近くの山道でとても凶暴な女に出会って、服をずたずたに切られて、さらには財布まで盗られた!」
へえ、世の中には怖い人もいたもんだ。服をずたずたに切った上に財布まで盗るとは・・・

いおり♪7/10 18:2:192101cfD6H8OCKlkfY||326
「何!?で、どんな奴だった?」
「ええっと・・・確か年は16、7ぐらいで白い胴着を着て、背中に剣を背負っている・・・」
男はちらっと私の方を見た。
「そうそう!ちょうど、この人みたいな・・・・」
そこで、男の言葉が止まった。なんだか、恐怖で顔を引きつらせているようだ。
「あの女だあぁぁぁ!!!!」
へ?ま、まさかこの人・・・
「な、なんだと!?」
男はレン君の後ろに隠れる。まさか・・・着ている服が違ってたから気づかなかったけど・・・さっき山道で倒した山賊さん?

いおり♪7/10 18:2:442101cfD6H8OCKlkfY||835
「あ、兄貴!この女をやっつけちゃってください!」
ああ!勝手なこと言うなそこ!悪いのはそっちなんだから!でも、そう言っても聞いてくれそうになさそう・・・なんかやばそうなふいんきになってきたなぁ。
「よおし、わかった」
レン君、目がマジです。やばいです。
「ちょっと待ってよ!悪いのはそっち・・・」
「でも、さっき一穂が店で使っていた財布は確かにこいつのと一緒だった」
う・・・反論できないよぉ。ああ・・・洞察力が鋭いのね。レン君って・・・
「でも・・・」
「問答無用!」
こうして私は町のど真ん中でレン君と戦闘する事になりました。

いおり♪7/10 18:5:402101cfD6H8OCKlkfY||131
戦闘だぁ!っと言うことで次回は戦いが始まります。剣術はうまいけど魔術がからっきしだめな一穂と気術も使えて剣術も使える蓮君!どっちが勝つんでしょう?それは次回のお楽しみ♪
感想、意見、印象があったらくださいね。待ってます。

イクス7/10 19:26:62202cfwKIgBablNMk||672
こんにちha^^
結構おもしろいです
笑いのつぼが刺激されて七転八倒してしまいました^^;
これからもがんばって下さい
ね^^

転生卿7/10 20:44:492184cfVAYlnNjcXQk||691
お師匠様なにげにツッコミがウマイ

いおり♪7/10 20:52:452101cfD6H8OCKlkfY||894
イクスさん>感想ありがとうございます!なるべく面白く書こうと思ってます。

転生卿さん>前回に続き感想ありがとうございます。ボケが一穂で突っ込み役がお師匠様wそれもいいかも知れませんね。

マジュニア7/11 0:44:122031cfrCElKs3k6LI||910
頑張れ〜

いおり♪7/11 11:30:582101cfD6H8OCKlkfY||152
ありがとうござます!


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