1754 | 第五章〜魔剣〜「不気味な影」 | いおり♪ | 7/20 18:40:11 | 2202cfhF6BXvvoJwM |
魔剣物語第五章!この章は本当に苦労した・・・だから、皆さん読んでくださると嬉しいです!意見、印象、感想などありましたら書いてくださいね。 なお、今までの話しは 第一章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1482.html 第二章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1515.html 第三章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1544.html 第四章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1688.html です。 |
いおり♪ | 7/20 18:41:26 | 2202cfhF6BXvvoJwM||819 | ||
1000年前、魔界と人界の間に戦争が起こった。人間と魔族が戦い、ある人間の活躍で魔王は倒れ、魔界と人界は完全に隔離してしまった。 人界には魔物も魔族もいなくなったのだ。 そして、今、昔起こった戦争は皆の記憶には伝説としてしか残ってないが、ただ一つ唯一、この世界に魔王がいた痕跡が、 『魔剣』 しかし、その存在もまた謎であり、ほとんどの者からは伝説の一つとして信じられる事はなかった。 しかし、ここに魔剣を持つ少女がいる・・・ |
いおり♪ | 7/20 18:41:40 | 2202cfhF6BXvvoJwM||487 | ||
私達三人は道場の人達と一緒にレン君の道場で食事を取らせてもらっていた。レン君が「うちの奴らが迷惑かけたお詫び」とか言って誘ってくれたのだ。 「・・・それにしても姐御は強いですねぇ」 ベックさんが口に食べ物を含みながらしゃべっている。それにしても姐御って私の事なのかなぁ? 「そうそう、なんたってレン兄貴と戦って互角だもんなぁ」 次々と道場の人達が色んな事を言い始めた。 「まぁ、『剣術だけ』ですけどね。魔術もそれくらい強いといいんですがねぇ」 うう・・・お師匠様、そんな事言わないで下さいよぉ。 |
いおり♪ | 7/20 18:41:56 | 2202cfhF6BXvvoJwM||576 | ||
「そういえば、レン兄貴と戦ってた時も魔術らしき物を使ってましたね」 らしきってなによ。らしきって・・・私はちゃんと魔術を使ってるわよ。 「こらこら、元はと言えばお前らが原因で一穂と戦う事になったんだ。ちょっとは反省の色を見せろ」 レン君が道場の人達を叱った。うんうん、レン君の言う通りだ。 『はい・・・すみません』 道場の人達が声をそろえて言った。実はあの時、山道で私を襲ったのはレン君を除いた道場の人達全員だと言うから驚きだ。誰か止める人はいなかったのかなぁ。 「でも、やっぱりあなた達は気術士より、山賊の方が似合ってる気がするよねぇ」 だって、本当に山賊みたいな感じだったもの。 |
いおり♪ | 7/20 18:43:20 | 2202cfhF6BXvvoJwM||777 | ||
「そんなぁ。それはひどいですよぉ。あねご」 「だって、本当にセリフが山賊ぽかったもんね。」 皆が一斉に笑った。 「それはふいんきって奴ですよ」 「ふーん、でも「覚えていやがれ!」っていうセリフは山賊と言うよりも、情けない奴のセリフでしょ」 私の言葉にベックさんを始めとする道場の人達が顔を見合わせる。 「・・・誰か言ったかそんな事?」 ベックさんが道場の人達に聞いた。 「いや、俺は言ってねぇ」 「俺も言ってないぞ」 「俺も」 「俺もだって」 おいおい、誰も覚えてないのかよ。 「じゃあ、残るは・・・」 道場の人達の視線が一点に集中する。 |
いおり♪ | 7/20 18:44:25 | 2202cfhF6BXvvoJwM||932 | ||
「俺な訳無いだろう」 レン君が黙々とほうれん草を食べながらきっぱりと言った。 「ははは・・・そうですよね。冗談ですよ、兄貴」 ベックさんが苦笑した。 「まったく、誰がこんな事計画したのよ」 私は呆れながらも聞いた。 「誰だ?」 ベックさんが道場の皆に聞いた。 「いやぁ、俺じゃねぇ」 「俺も違う」 「俺も」 「俺だって」 なんじゃそりゃ?私は眉をひそめる。 「だあああああぁ!!!!自分の言った事ぐらいちゃんと覚えとけ!」 ついにレン君が暴れだしてしまった。自分が座っていた椅子を持ち上げて今にも投げそう・・・ 「落ち着いてください!兄貴!!!」 |
いおり♪ | 7/20 18:44:41 | 2202cfhF6BXvvoJwM||8 | ||
「そうですよ。そんな事小さな事ですって」 道場の人達がレン君をなだめる。私はレン君の気持ち分かるなぁ。こんな人達をまとめなきゃいけないレン君も大変だね。 「ただ、なぁ・・・」 道場の人達の一人が声を上げた。 「ああ、ただ・・・」 その人の隣の人も同じように声を上げる。 「ただ、なんだよ?」 レン君が落ち着いて椅子に座りながら聞いた。 「ただ、誰かが「この町の近くの山道で旅人を襲えば簡単に金が入るんじゃないか」って言ったのは確かなんですよ」 ベックさんがレン君の質問に答えた。 「で?誰がそれを言ったか覚えてないと・・・」 「あ、怒らないで下さいね。兄貴」 レン君はぁっとため息をついた。 |
いおり♪ | 7/20 18:44:53 | 2202cfhF6BXvvoJwM||280 | ||
「まぁ、俺の道場が潰れかかってるのは確かだが、お前達が心配する事じゃないんだからな」 レン君は優しくそう言った。 「わかりました・・・」 ベックさんはうつむいてしまった。自分がしてしまったことが恥ずかしくて仕方が無いようだ。 「そういえば、なんでレン君の道場が潰れかかってるの?」 私はレン君に聞いた。 「・・・親父がちょっと前に多額の借金をしてな。そのまま親父が死んじまったんだ。結局、親父が残したのは借金とあの剣だけさ・・・」 レン君は少しうつむいてしまった。 「あ、ごめん。変な事聞いて・・・」 |
いおり♪ | 7/20 18:45:5 | 2202cfhF6BXvvoJwM||399 | ||
「いいよ。俺も何とかしようとしてるんだが、うまくいかなくてこの有様って訳だ」 そうなんだぁ。本当に大変なんだね。 「それより、あんたのお師匠さんはどこに行ったんだ?」 「へ?」 私はレン君に言われて辺りを見回す。 「あれ?さっきまでここで食べてたのになぁ」 お師匠様が座っていた席はいつの間にか空席になっていた。 「・・・不思議な人だな」 「うん・・・私もそう思う」 お師匠様はとても不思議だし謎が多い。でも、私はそんなお師匠様が好きなんだ。だからお師匠様の弟子になったんだもん。 |
いおり♪ | 7/20 18:45:17 | 2202cfhF6BXvvoJwM||452 | ||
ザザザザザザザッ 風の音と暗闇にまぎれてローブを着た青年が現れた。いや、実際は見た目よりもっと年を召しているかもしれない。青年は端整な顔立ちをしている。 青年がいるところは暗い街中の夜道、ほとんど人がいなく店も閉まっている。しかし、そんな中たった一つだけ明かりがついている店があった。不気味で怪しげなふいんきを漂わせる店。その建物の中に青年は入っていく。 「いらっしゃい」 青年が中に入るとこれまた怪しげなふいんきを漂わせる内装をしていた。その店のマスターらしき人間は青年の顔を見るとちょっといぶしげな顔をする。 |
いおり♪ | 7/20 18:45:26 | 2202cfhF6BXvvoJwM||38 | ||
「・・・ここはあんたのような若造が来るところじゃないよ。帰んな」 マスターは青年と目をあわせずに言い放った。 「ちょっとした仕事をやりたいのでね。2,3紹介してもらえませんか?」 青年はマスターの態度を気にする事なく言った。 「・・・着いてきな」 マスターは青年の顔をチラッと見て店の奥に入っていった。 |
いおり♪ | 7/20 18:46:17 | 2202cfhF6BXvvoJwM||593 | ||
次の日の朝が来た。いつまで経ってもお師匠様が帰ってこないので私はレン君の道場に泊めてもらう事にした。 「お師匠様どこに行っちゃったんだろう?」 でも、しばらくすれば帰ってくるよね。私は目が覚めると顔を洗って昨日の夜、道場の皆と一緒に食事をした場所にやってきた。 「おはよう!」 私はレン君を見かけたので思いっきり挨拶をした。 「おはよぉ・・・」 レン君はちょっと眠そう。 「まだ、あんたのお師匠様は帰ってこないのか?」 「うん、多分そのうち帰ってくると思うんだけど・・・」 「そうか」 レン君はそう言って朝食を食べ始めた。 「ねぇ、道場の人達は?」 |
いおり♪ | 7/20 18:46:54 | 2202cfhF6BXvvoJwM||963 | ||
「今日は道場が休みだから、皆家に帰ってるよ」 あ、そうか。道場に住んでるのってレン君だけなんだね。てっきり皆で住んでるのかと思っちゃった。 「まぁ、最近は道場を休ませてる事も多いんだがな」 「そっか・・・」 ちょっと気まずいふいんきになってしまった。しばらくの沈黙の後、私は口を開く。 「あのさ、お金が必要ならギルドに行かない?」 「ギルド?」 「うん、あそこなら仕事もたくさんあるし、内容にもよるけど結構簡単にお金が手に入るよ」 私も旅をしている身だから、ちょくちょくギルドに行って簡単な仕事をこなしたりしている。 「この町にもギルドはあるんでしょう?」 「ああ、そういえばそうだな」 |
いおり♪ | 7/20 18:47:8 | 2202cfhF6BXvvoJwM||9 | ||
「じゃあ決まり!朝食食べ終わったら早速行こう!」 私は元気よく言った。 「ちょっと待った。一穂は行かなくてもいい、俺だけでいくよ」 「え?なんで?」 私は気分をそらされてしまった。せっかく、一緒に行こうと思ったのに・・・ 「これは俺達の・・・いや、俺の問題だ。一穂には関係ない」 「そんなの気にしない!ここで会ったのも何かの縁だし、食事に誘ってくれた礼でもあるしね」 そうそう、私もベックさんの財布少し使っちゃったし・・・ 「・・・ありがとう」 レン君は聞こえるか聞こえないかの声で言った。 |
いおり♪ | 7/20 18:48:2 | 2202cfhF6BXvvoJwM||660 | ||
私達はギルドに来ていた。ギルドには色々な仕事の内容が山のように掲示板に書かれている。 「人探し、素行調査、開拓調査・・・うわ、猫探しなんてのもある」 私は膨大な資料から適当な仕事を探していた。 「ドラゴン退治とかなら、お金が手に入りやすいんだけどなぁ」 私はあんまり割りの良い仕事が見つからないのでがっくりした。 「それって危なくないか?」 レン君が恐る恐る私に聞いた。 「大丈夫よ。私達二人にあの剣があれば楽勝でしょ?」 |
いおり♪ | 7/20 18:48:15 | 2202cfhF6BXvvoJwM||359 | ||
「まぁ、そうかもしんないけど・・・」 しかし、実質、ドラゴン退治なんてものはそうほいほいとある物ではない。ドラゴンはわざわざ人のいる所まで来て襲ってきたりしないし、ドラゴンが住んでいる所は大体洞窟の一番奥等へんぴな所が多い。貴重な鉱脈があるとかで無ければ、誰もわざわざお金を払ってまでそんな依頼はしないだろう。 「そういえば、借金ってどのくらいあるの?それによってどの仕事にするか計画立てないとね」 私が聞くとレン君はそこら辺にあった紙とペンを取って、なにやら数字を書き始めた。直接口で言えばいいのに・・・ 「このくらい」 私はレン君が差し出した紙に書かれている数字を見てみた。 |
いおり♪ | 7/20 18:48:30 | 2202cfhF6BXvvoJwM||768 | ||
「へ?」 私は目を疑った。あまりにも数字が大きすぎる。た、確かにこれじゃあ口では言いにくいよ・・・ 「もし毎日ドラゴン退治をしたとしてもどのくらいかかるんだろう?」 「まぁ、おじいさんにはなってるわな」 ひええええぇ!それじゃあ、私はおばあさんですか。 「じゃあ、ギルドの仕事を引き受けても意味ないんじゃあ・・・」 自分で言い出した事なのに・・・私はギルドに行こうっと言った事を今更ながら後悔した。 「まあな。だが、何もやらないよりはましだ」 そ、そうだね・・・私はもう言葉が出なかった。その後、私達は簡単な仕事を2,3こなした頃には一時を過ぎていた。 |
いおり♪ | 7/20 18:48:55 | 2202cfhF6BXvvoJwM||4 | ||
「ふう、疲れた・・・」 私はポツリとつぶやいた。 「ああ、今日は付き合ってもらって悪かったな」 「ううん、私が言い出した事だもん」 私達は道場に帰る事にした。私達が歩いていると道場の前に人影がいるのが見えた。 「あ、レン君の道場の前に誰かいる!もしかして、お師匠様?」 私は道場の元に駆け出した。 「あ、ちょっと待て!一穂!!」 しかし、私が道場の前に来ると、そこにいたのはお師匠様ではなく、ガラの悪そうなおじさん達だった。 「おう、おじょうちゃん。ここのレンっていうガキを知ってるか?」 「レン君ならあそこにいるよ」 私はおじさん達に聞かれたので素直に私を追いかけてくるレン君を指差した。 |
いおり♪ | 7/20 18:49:7 | 2202cfhF6BXvvoJwM||431 | ||
「そうか・・・ありがとうよ」 「いえいえ」 でも、おじさん達はレン君にどんな用事なんだろう?道場の人とも違うし・・・ 「一穂!そいつらから離れろ!」 レン君が走りながら言った。 「へ?」 私は言ってる事が良く分からなかった。 「レンさんよぉ、いつになったら借金返してくれるんだ?いい加減にしないと俺達も黙っちゃいないぞ」 へ?もしかしてこの人達・・・俗に言う借金取りって言う奴? 「う・・・それは・・・」 レン君が言いよどむ。 「今ギルドでお金を稼いでいるところだ」 「ギルドでなんとかなる金額かねぇ・・・」 ああ、なんだかやばいふいんき・・・ |
いおり♪ | 7/20 18:49:19 | 2202cfhF6BXvvoJwM||111 | ||
「・・・・・」 レン君!黙ってないでなんか言い返してやれ! 「いい加減にしないと・・・」 「お金ならここにありますよ」 「へ?」 突如現れた声に借金取りのおじさんは言葉を止めてしまった。 「お師匠様!」 そこに現れたのはお師匠様だった。華奢な体に似合わず大きな袋を担いでいる。 ドサッ! お師匠様が大きな袋を借金取りに放り投げた。 「これで借金のお金に足りると思いますが?何か問題でもありますか?」 |
いおり♪ | 7/20 18:50:11 | 2202cfhF6BXvvoJwM||506 | ||
「う・・・別にねえよ」 借金取りのおじさん達の五人が協力して大きな袋を重そうに持って行った。それにしても、大の大人五人でやっと持てるほどの重さを軽々と一人だけで担いでいるお師匠様って・・・ 「あ・・・ありがとうございます」 レン君が少しあっけに取られて言った。 「いえいえ」 お師匠様は相変わらずのニコニコ顔で言った。 「お、お師匠様・・・どうやってこのお金を?」 私もびっくりした。こんな大金をどっから持ってきたんだろう?もしかして、盗んできたのかな? 「なあに、ちょっとギルドで簡単な仕事を2,3やってきただけです」 |
いおり♪ | 7/20 18:50:24 | 2202cfhF6BXvvoJwM||311 | ||
『な・・・』 私達は言葉が出せなかった。いくらギルドでもこれほどの大金が稼げる訳は無いのだが・・・やっぱり、お師匠様は謎だ。 「じゃあ、あまり私達もあなたのお世話になるわけにはいきませんのでね。そろそろおいとまさせていただきますか」 お師匠様がゆっくりと歩き出した。 「あ、はい・・・」 私はお師匠様のあとを着いていく。 「あ、ちょっと待ってください!お礼くらいは・・・」 「なあに、お礼を言われるほどの事はしてませんよ」 レン君が呼び止めようとするがお師匠様は止まる事無く言った。 「・・・・」 レン君は呆然としてお師匠様の背中を見つめていた。 |
いおり♪ | 7/20 18:50:38 | 2202cfhF6BXvvoJwM||432 | ||
「ええええええええ!?」 ベックは声を張り上げた。 「ちょっと待ってください!兄貴!!!そんなの困ります!」 「これはもう決めた事だ」 ベックの必死の制止にも関わらずレンは言い放った。 「・・・」 ベックは黙ってしまった。 「これからは道場をよろしく頼む」 レンはそのまま道場を後にした。 |
いおり♪ | 7/20 18:50:54 | 2202cfhF6BXvvoJwM||533 | ||
「お師匠様、本当にいいんですか?」 私はスピリト町から少し離れたところを歩いている時にお師匠様に聞いた。 「いいって何がですか?」 お師匠様は歩く歩調を変えずに言った。 「だってレン君は魔剣を持ってるんですよ?あのまま放っておいて、もし私みたいな事が起こったら・・・」 「そのことなら大丈夫です」 お師匠様は足を止めた。 「どうしてです?」 お師匠様は私の言葉を聞いているのか聞いていないのか後ろを向いた。 「ほら、隠れてない出てきなさい」 「へ?」 私が後ろを向くとレン君が岩陰から出てきた。 「ど、どうしたの?レン君・・・」 |
いおり♪ | 7/20 18:51:5 | 2202cfhF6BXvvoJwM||823 | ||
「俺も・・・一穂達と一緒に旅をさせてくれ!」 レン君が思いっきり大きな声で言った。 「えええええ!?」 私は驚いた。 「親父の剣を封印させる訳にはいかないけれど、もし俺に何かあったら、あなたがいなければどうしようもないような気がするんです。だから・・・」 そっか、確かにお師匠様と一緒にいるんならお師匠様の言ったとおり大丈夫だね。 「もちろん、私もそのほうが安心です」 お師匠様はいつものニコニコ顔で言った。 |
いおり♪ | 7/20 18:51:15 | 2202cfhF6BXvvoJwM||382 | ||
「それじゃあ・・・」 「ほら、行きますよ。一穂さん、レンさん」 「ありがとうございます!」 こうして、私はレン君とお師匠様と一緒に旅をする事になりました。 かくいう私も嬉しいです。魔剣の事を隠す必要の無い仲間が増えたのですから。 |
いおり♪ | 7/20 18:52:40 | 2202cfhF6BXvvoJwM||887 | ||
オオオオオオオオオオン・・・・・ 暗い場所に奇妙な音が鳴り響く。いや、もはや暗闇ですらない。『闇』、言葉で表すならそれしかないだろう。 ボウッ 急に四つの炎が燃え上がる。四隅に燃え上がる炎は四角形の中心に人影があることを初めてはっきりさせた。 「・・・・なんだ?」 影の言葉と共にもう一つの人影ができる。 「私達の組織が経営している『裏ギルド』ですが、珍しい客が見えたので報告に参りました」 新たに現れた影は炎の中心の影にひざまずく様にしているところを見ると、どうやら炎の中心の人影の方が地位は上らしい。 |
いおり♪ | 7/20 18:52:50 | 2202cfhF6BXvvoJwM||404 | ||
「ほう・・・奴だな?」 中心の影はにやりと笑う。 「ええ・・・」 もう一つの影も不気味に笑う。 「それで?それだけではなかろう・・・」 炎の中心の影はもう一つの影に向かって言った。 「ええ・・・『鋭』の所有者となっている少年も『延』と共にその客といるようです」 そう言い終わると、ひざまずいていた影が消えると共に四つの炎が消える。 「ふふふふふ・・・・そうか・・・・」 再び闇と化した空間から不気味な笑い声がこだました。 |
いおり♪ | 7/20 18:57:50 | 2202cfhF6BXvvoJwM||37 | ||
この章は苦労しましたぁ。本当は昨日書いたんですが、間違えて完了押してしまったので、スレ立て直したのでさらに苦労しましたぁ。 と言うわけで魔剣物語第五章「不気味な影」をお送りしました。感想、意見、印象など待ってます! |
祥大 | 7/20 19:6:17 | 2192cfjwWTQQyXEQ.||207 | ||
こんにちは^^祥大です 二回目のスレ、お疲れ様でした^^ 感想は前書いたとおり、レン君の不幸が見たい(ぇ では、次回も待ってます^^ |
イクス | 7/20 19:42:53 | 2202cfwKIgBablNMk||468 | ||
今晩は^^ なんかこの掲示板を使うと幼稚に見えやすくなると思うのですが、 そんな中でいおりさんの文体は全然幼稚じゃありません しかも、さらに幼稚に見えやすくなるこの文体をつかって。 いや、かないませぬ。 文体もさることながら、展開のテンポも良い感じです。 焦ってしまう私とは大違いです。 がんばって下され^^ |
いおり♪ | 7/21 11:55:28 | 2202cfhF6BXvvoJwM||378 | ||
祥大さん>二回目の感想ありがとうございます。レン君の不幸は書くのか書かないのか決めてないんですよぉ。でも、もしかしたら書くかも知れないので、その時はよろしくです。 イクスさん>こんなにお褒めの言葉ありがとうございます。なるべく、気をつけているんですが、時々幼稚になってしまうかもしれませんけど許してくださいね。 |
花枕 | 7/21 17:55:39 | 2202cfZeqWFeotgis||466 | ||
おもしろいよ〜>< 続きが予想できない・・・(*´∀`*) しばらく感想書けなくてすいませんでした! 続きがんばってね!!! |
いおり♪ | 7/22 22:2:12 | 2202cfM4l0e2OssHQ||988 | ||
ありがとぉ!続きは僕も予想できない!(いいのかそれで?) 頑張って続き書きます! |
特殊文字 by.チビファンタジー |