戻る
1904キミの声が聞こえるたけし7/24 14:56:582211cftSqWgpWefDU
ブンッ
浩介は田中の攻撃をかわす。
ブワンッ
またかわす。
ブンッ………ミシ
そしてまたかわす。それと同時に妙な音が浩介には聞こえていた。
【これってまさか…】

たけし7/24 14:59:402211cftSqWgpWefDU||616
・浩介「次にお前が攻撃した時、それがお前の最期だ。」
浩介は田中にそう言っていた。
先ほどまで押されていたのにもかかわらずだ。
・田中「あんなに押されていたのにか?」
・浩介「お前の弱点は二つある。」

たけし7/24 15:5:532211cftSqWgpWefDU||863
・田中「だ…だまれー」
田中はまた拳をくりだす。これもかなり速い。
浩介はこれをギリギリまで引きつけ右手で払ってかわしながら言う、
・浩介「一つ目、お前は筋肉を異常に大きくしすぎたせいで、直線的な動きは速くなったが、こうやってギリギリでかわされると、体がその筋肉の重みで、俺の動きについていけなくなることだ。拳のスピードだけ上がっても俺には当たらない。」
・田中「くっ」
田中はまたもやかわされる。すると、

たけし7/24 15:15:292211cftSqWgpWefDU||929
ブチ…ブチブチ
妙な音が聞こえてきた。そして、
・田中「ぐ…ぐわえあああああああ。」
田中が悲鳴をあげた。
・浩介「そして二つ目、こいつは致命的だ。お前は体の筋力を無理矢理上げて戦っているから、長時間の戦闘は体を壊すことになる。もって5分ってところだな。今の音は大腿二頭筋あたりがぶちきれた音かな?」
・田中「ち…ちくしょー」
田中は悔しさのあまり大声を出した。
そして、浩介に突っ込もうとしたが…

たけし7/24 15:27:452211cftSqWgpWefDU||266
ブチ…ブチブチブチブチ
・浩介「あーあ言わんこっちゃない。そんな体で動くからだ。本当に死んじまうぞ…まぁ」
浩介の表情がここで変わる。
暗くそして、悲しい表情に…
・浩介「ここで今俺がお前を殺すけどな。竹下の敵だ、死んでもらう。」
ヒュンッ
浩介の拳が田中に振り下ろされる。
バキッ
そんな音が静かな夜道で鳴り響く。
たったその一撃で、その場に似つかわしくない紅い羽根が舞う。
鮮血という紅い羽が。

たけし7/24 15:43:162211cftSqWgpWefDU||87
その頃、佐野は
・佐野「やべーよ。塾の先生に質問してたらこんな遅くなっちまったよ。母ちゃん怒ってねえかな?」
年は16で背は高い。がたいがよく、よく他人から運動部と思われがちだが、佐野一郎は天文部の部員であり、がり勉君である。
・佐野「母ちゃん怒ると怖いんだよな。」
佐野の不安はなんとも平和じみている。
今は夜の8時。そう遅い時間でもないのだが、彼の家は門限が早いのだろう。
その時、佐野は妙な声と音を聞いた。
声は浩介で、音は人が人を殴っているような音だった。

たけし7/24 15:45:512211cftSqWgpWefDU||93
佐野はもっと現場に近づいていった。
耳をすませば…ほーら聞こえてきた。なんだか痛々しい音。
バキ
ドゴ
グボ
・田中「ぐはっ」
・浩介「まだまだこんなもんじゃねえ。竹下の敵だー」

たけし7/24 15:49:32211cftSqWgpWefDU||851
浩介は殴り続けていた。
田中の顔はもう原型がどんなものだったか分からないくらい壊されていた。
バキッ
また殴る。
浩介の拳は田中の血がべっとりとついていた。
・浩介「くそくそくそくそー」
浩介は殴り続ける。

たけし7/24 15:53:552211cftSqWgpWefDU||452
ガシッ
浩介は田中の首をつかんで少し持ち上げた。
・田中「あ…う…もう…やめて。」
・浩介「気分が悪い。人を殺すことが、こんなに気分の悪くなることだなんて考えもしなかった。」
浩介は続ける。
・浩介「答えろ!!どうしてお前はあんなに簡単に竹下を殺せたんだ。どうしてそんなに簡単に人が殺せる!!」
浩介の目はもう普通に戻っていた。
田中がニヤリと笑った。

たけし7/24 16:4:182211cftSqWgpWefDU||793
・田中「お…お前と、し…親しいっていう理由もあったが…あいつの正体が≪対能力者討伐隊東京支部≫の第2班の隊長だったからさ。」
浩介の表情が凍りつく。
・田中「い…意外そうな顔だな。で…でも考えてもみろ。学校関係者がお前の能力のことを知らないはずがないだろう。知っててお前に近づくのは、そんな輩以外いないさ。」
・浩介「そ…そんな。だったら、とっくに俺の能力で正体が分かっているはずだ。」
・田中「あ…甘いな。俺達の能力を防ぐ道具なんぞ、とっくに奴らは開発しているよ。お…お前のそのちんけな能力もな。」


たけし7/24 16:10:52211cftSqWgpWefDU||77
浩介はその場で崩れ落ちる。
・田中「ひ…皮肉なもんだな。へ…下手したら自分を殺していたかもしれない奴の敵討ちのために、お前は俺と戦ったわけだ。くくく、バッカじゃねえの?」
・浩介「キサマ―」
浩介は拳を振り上げた。
殺すつもりで。しかし、
ガシッ
誰かに後ろから拳をつかまれた。
浩介はふりかえってみると、後ろでは
佐野が浩介の右腕をつかんでいた。

たけし7/24 16:15:102211cftSqWgpWefDU||92
・佐野「浩介、そのへんにしておけ。これ以上やったら本当にそいつ、死んじまうぞ。」
・浩介「構うもんか!!こいつは、こいつは竹下をこ…」
バキッ
浩介に負けないくらいの拳で佐野は浩介をなぐった。
・佐野「甘ったれるんじゃねえ。」
佐野の目つきはいつもと違い鋭かった。
・佐野「話は途中から聞いていたよ。意味のわかんねえとこもあったけど、そいつが竹下を殺したってことは分かった。けどよ、そいつを殺しても竹下は生き返んねぇんだぞ。」

たけし7/24 16:21:472211cftSqWgpWefDU||755
・佐野「そんなことしても無駄だ。こんなことじゃ天国に行った竹下に顔向けできねえだろ!!てめえが積み重ねたって竹下は喜ばねぇんだよ。」
・浩介「くそーくそー。ちくしょー」
やり場の行き場を無くした少年の怒りが声となって夜空に響いた。
その後、佐野が田中を警察に連れて行くことで話はついた。
なぜか田中は反抗しなかったが、
それで、一旦この事件は幕を引いた…
…かのようにみえた。

たけし7/24 16:33:02211cftSqWgpWefDU||196
〜翌朝〜
朝食を食べながら、浩介はテレビを何気なく見ていた。
昨日の戦いのせいで包帯を頭とお腹に巻いていた。
親にはけんかをしたとうそをついたが、心の中では信じてもらえなかった。
朝食も食べ終わり、テレビを消そうとした時、信じられないニュースが流れた。

たけし7/24 16:36:292211cftSqWgpWefDU||947
『続いて、次のニュースです。本日未明、○●警察署に自主してきた田中浩二容疑者(15)は、取調べを受けている途中の休憩時間に、署内で何者かに殺害されるという事件が起こりました。死因は…爆死?で容疑者も、まだ特定されていません。今警察は、署内のの管理体制は十分だったかなどの責任者の責任を追求をするとともに、容疑者の特定を急いでいます。続いて次は今週の占いです…』
・浩介「は?」
浩介はうまく事態を理解できずにいた。

第9部 完

たけし7/24 16:37:182211cftSqWgpWefDU||564
第9部どうでしたでしょうか?
読んでくださった方は感想よろしくおねがいします。

えんどう7/25 1:57:542031cfmsEA.FDLOL6||210
ハジメマシテですm(__)mペコリ
面白かったです!!なんか展開がすごい・・・
次も絶対読みます!頑張ってくださいp(●^o^●)q


本文(<>," shift+7使用不可)
 ※メルアドや電話番号を公表してはいけません、荒らしを批判するのは「俺が神掲示板」以外は禁止!
 
特殊文字 by.チビファンタジー