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1935第六章〜魔剣〜「幻の影」いおり♪7/25 13:19:552181cfkamRL.ytYYw
魔剣物語第六章です。皆さん感想、意見、印象がありましたら書いてくださいね!

 今までの話しは
第一章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1482.html
第二章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1515.html
第三章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1544.html
第四章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1688.html
第五章〜http://chibifantasy.com/bbs/t12-1754.html
                         です。

いおり♪7/25 13:20:442181cfkamRL.ytYYw||456
                              『魔剣』
             それは、魔物も魔族もいないこの世界にあるまじき存在・・・
                昔、魔王と人間の戦争の中心にあった存在・・・
              今、人間の記憶からその存在が消えかけている存在・・・

                 そして、ここに魔剣を持つ男女がいる・・・

一穂と言う名の少女、蓮と言う名の少年、そして・・・魔剣を封印する謎多き魔術師の旅が始まる。

いおり♪7/25 13:21:152181cfkamRL.ytYYw||859
 静かな夜が来た。私とレン君とお師匠様は適当な所で野宿する事にした。
「まだ次の町に着かないんですかぁ?」
私はお師匠様に聞いた。しばらく歩きっぱなしだから、もうくたくたに疲れてしまった。
「後もう少しです。今日はもう暗いから、また明日に出発しましょう」
暗闇の中、お師匠様が答えると同時にレン君が薪を持ってきて火をつける。
「そうだな。今から無理に行っても真夜中に着くだけだからな」
薪の光に照らされながらレン君が言った。
「じゃあ、そろそろ寝るか」
レン君はあくびをしながら言った。
「うん、そうだね」
私も疲れていたのですぐに同意して寝る事にした。

いおり♪7/25 13:22:162181cfkamRL.ytYYw||145
             チチチチチチチチチチッ
虫の声がうるさく聞こえてくるほど辺りは静かだった。薪の小さな火が三人の人影を映し出す。三人の寝息がかすかに聞こえる。
「う・ううん・・・」
私は寝返りを打った。私は夢を見ている。またあの時の夢だ。嫌だなぁ・・・最近この夢を見ることが多い気がする。
「起きろ!一穂」
レン君の大声で私は夢から解放された。
「どうしたの?レン君・・・」
私は重いまぶたをこすりながらレン君に聞いた。良く見ると、お師匠様も起きている。
「周りを見てみろ」
私はレン君に言われた通りに辺りを見回してみる。たくさんの小さな光が点々と私達を囲むように光っている。

いおり♪7/25 13:23:422181cfkamRL.ytYYw||830
「囲まれているぞ」
レン君は小さな声で言った。
「何?これ・・」
「多分、何かの獣だろうな」
私の質問にレン君が答えてくれた。小さな光がだんだん近づいて来る。
「どうする?」
「相手が姿を見せたらこちらから攻撃を仕掛ける」
レン君が地面に置いてあった剣を手に取った。
「倒すの?」
「二人共、おしゃべりはそこまでです。来ますよ・・・」
レン君の答えを聞く前にお師匠様が言い放つ。たくさんの小さな光が私達の前に現れる。
 最初に見えたのは大きな紅い(あかい)目、さっき光っていたのはこの目の光だっ
た。
 次に見えたのは、悪魔を思わせる不気味な黒い体。胸とお腹の部分に奇妙な幾何学模様が描かれている。

いおり♪7/25 13:24:332181cfkamRL.ytYYw||570
獣と言うより、怪物のようだ。私はこんなの今まで見たことがなかった。
「なに?これ・・・こんなの今まで見たことも無い」
私は「姿を見せたら攻撃」という作戦を忘れて突っ立っていた。レン君も私と同じ様に呆然としている。
「あれは・・・」
お師匠様が独り言のようにつぶやく。
「ま・も・の・・・です」
『へ?』
お師匠様の言葉に私とレン君は同時に声を上げた。
「今、魔物って言ったんですか?」
私はお師匠様の言った事が信じられなかった。

いおり♪7/25 13:25:262181cfkamRL.ytYYw||951
 『魔物』、魔族と同じ様に魔界に住んでいる獣の総称である。私達人間の世界、人界では伝説の中だけに記されているもので、誰もその存在を確認したものはいない。何故なら、1000年前の人間と魔族の戦いによって魔王が倒れ、人界と魔界が完全に隔離してしまい、魔物と魔族は人界から姿を消したからだ。しかし、魔王がいたという証拠なら私達が持っていたりする。
 『魔剣』、唯一人界に残されている1000年前の戦いの遺産だが、実際にそれを目にした者はなぜか少ない。とは言ったものの私とレン君が持っている剣も魔剣だったりする。

いおり♪7/25 13:26:42181cfkamRL.ytYYw||738
 そして、魔術も魔族がいた・・・いや、今も魔界にいる証拠でもある。魔術は魔界の魔族と契約を交わし、発動する術である。魔術は魔族の力でもあるのだ。
 とにかく、この人界に魔物が・・・しかも、これほどの数でいるはずも無い。しかし、それが目の前にいるのだ。
「ええ・・・私も信じられませんが、目の前にある事は信じるしかなさそうですね」
お師匠様はいつものニコニコ顔が消えている。珍しく動揺を目に表していた。
「だが、魔物は物理攻撃が効かないと聞いた事があるけど・・・」
レン君が思い出すように言った。
「魔術と魔剣があれば大丈夫です」
「魔剣・・・ですか?」
レン君がお師匠様に怪訝な顔で聞いた。

いおり♪7/25 13:26:452181cfkamRL.ytYYw||315
「ええ、魔術はもとより魔族の力ですし、魔剣も元々魔界の産物ですからね。十分にダメージを与えることができます」
魔術かぁ、私は魔術士だけど自信がないから魔剣を使おうっと。私は剣を握りしめる。
「そういえば、魔族さん・・・さっきから攻撃してこないね」
「こっちの様子を伺っているのか?」
私の問いにレン君がぼそりと答えた。
「ならば、こちらから仕掛けるまでよ」
私は言うや否や剣を持って魔物に向かって走る。レン君もそれに続いた。お師匠様はなぜか動かない。魔物の方を見ているだけだ。

いおり♪7/25 13:27:252181cfkamRL.ytYYw||444
「延びろ!」
私が言うと剣が延びて魔物に襲い掛かる。レン君はカモフラージュの刀身を刀の鞘のように腰に持って、柄を一気に引き抜く。
                シュバ!
レン君は目に止まらない程の速さで剣を刀身に戻した。
「・・・手ごたえが無い?」
レン君がつぶやく。私の剣も魔物に突き刺さっているはずなのに、まるで手ごたえが無かった。
               ユラリ・・・・・・
急に私達を囲んでいた魔物達の姿が揺らめく様に見えた。まるで幻のように・・・そして・・・消えた。残ったのは私達だけだった。
「・・・なに?今の・・・」
私は何が起こったか分からなかった。

いおり♪7/25 13:28:162181cfkamRL.ytYYw||747
「俺にも分からねぇよ」
レン君も私と同じようだ。
「どうやら、あれは幻だったようですね」
お師匠様が口を開く。
「幻って・・・それはつまり、誰かが魔物の幻を作ったって事ですか?」
幻を作る・・・そんな事魔術でさえ聞いた事が無い。ならば、どうやって作ったのか?それはお師匠様にもわからないようだ。
「分かりませんが・・・・もし、今のが何かによって作られた幻だとすれば・・・その「何か」は魔物の姿を完璧に知っていたことになりますね」

いおり♪7/25 13:28:582181cfkamRL.ytYYw||36
「・・・・そういえば、お師匠様もあの幻を見て良く魔物だって分かりましたね?」
確かに・・・それは気になる。魔物は誰も見たことが無いからだ。でも、それはお師匠様にも言えることだと思うんだけど・・・
「そ、それは・・・なんとなくそうかなぁって」
お師匠様はわざとらしく目をそらした。怪しい・・・確かに、幻を作った何かが魔物の姿を知っているのも気になるけど、その幻を見てすぐに魔物だと言ったお師匠様はもっと気になる。
「さ、さあ!明日は早いからもう寝ますよ!」
お師匠様はわざと大きな声で言った。やっぱり怪しい・・・まあ、元から謎が多い人ではあったけど・・・

いおり♪7/25 13:29:112181cfkamRL.ytYYw||323
「そうだな。今のが幻なら襲ってくる事も無いだろうし・・・」
レン君は大あくびをしながら言った。
「うん・・・私も疲れたぁ」
私は疲れていたせいか横になるとすぐに眠ってしまった。
「ふう、何とかごまかせましたね・・・」
二人の寝息が聞こえるとお師匠様がつぶやいた。別にごまかせてはいないけどね。思いっきり怪しいし・・・

いおり♪7/25 13:29:452181cfkamRL.ytYYw||195

 一穂達から見てとても高い崖に二人の人影があった。
「けけけ・・・親分、あの剣やはり魔剣ですぜ」
「ああ、わざわざ魔物の幻を作ったかいがあった」
親分と呼ばれた男は崖の上から三人を見下ろしていた。その内二人は寝ているが、ローブを着た男だけは起きている。
「あの男はまだ起きているな」
「けけけ・・・親分、そんなに気にする事ないですぜ。どうせ、びびって寝付けないんでしょう」
もう一人の男は何がそんなに楽しいのかずっと笑っていた。親分が再び崖の下を覗くとローブを着ている男がこちらを見ている様に見えた。

いおり♪7/25 13:30:262181cfkamRL.ytYYw||941
「おい!隠れろ!見つかるぞ!」
親分はもう一人の男を慌てて引っ張って隠れた。親分は見つからないようにゆっくり崖の下の覗くとローブを着た男は何事も無かったかの様に眠っていた。
「・・・気のせいか・・・」
「気にしすぎですぜ。今の内にあいつらの魔剣を頂いちまいましょう」
「いや・・・今は止めとこう・・・」
何を思ったか親分はその場を後にする。
「ええええ!?獲物が絶好チャンスで狙えるのにあきらめちまうんですかい?」
もう一人の男は驚愕して親分を追いかける。
「あきらめる訳じゃない。ちゃんとした罠を張っておくのさ・・・」
親分と呼ばれている男の手には大きな剣が握り締められていた。

いおり♪7/25 13:32:162181cfkamRL.ytYYw||73
今日この章を書いていたら間違って消してしまって、急いで書き直すはめに・・・ですので、もしかしたら誤字やあいまいな所があるかも知れません。
ごめんなさい。感想、意見、印象があったくださいね。

花枕7/25 16:2:52202cfmYl2V.hyRTQ||31
おもしろいよ〜(*´∀`*
お師匠様何を隠してるんだろう・・・
続きが気になりますッッ!
がんばってください!!!!

祥大7/25 16:22:272192cfjwWTQQyXEQ.||509
 こんにちは^^祥大です
飛鳥「飛鳥だぜ!」
 しかし、幻とは思わなかったなぁ
飛鳥「あれは意外だったな!それに、魔物とわかったお師匠様のことも気になるし」
 いったいお師匠様って何者なんだろうね?
飛鳥「わかんねーよ!それより、なんかたくらんでる男たちもいるし、大変だな、こりゃ」
 そうだな、罠ってのも気になるし・・・
飛鳥「一穂とレン!罠にかかるなよ!」
 どんなのかわからないと対処できないと思うけど・・・
飛鳥「じゃ、次回も待ってるぜ!」

いおり♪7/25 16:34:22181cfkamRL.ytYYw||805
枕ちゃん>ありがとぉ!お師匠様は謎が多いんですよぉ。なにしろお師匠様ですから(関係あるんだろうか)
僕も色々案を考えて書いているので楽しみにしていてください!

祥大さん>いつも、ありがとうございます。罠はどんな罠かいずれにしても、レン君と一穂は引っかかりそうです。お師匠様は・・・どうでしょうか?次回をお楽しみに!

マジュニア7/25 19:24:282031cfPkRgr2C3mOI||84
面白かったですよ。これからも頑張ってください

いおり♪7/25 21:35:502181cfkamRL.ytYYw||727
ありがとうございます!頑張ります

マジュニア7/26 11:56:232031cfPkRgr2C3mOI||934
いおりさん、お中元ありがとうございました。

いおり♪7/26 13:50:282101cfhl7gKoZL8hA||105
いえいえ〜どういたしまして

マジュニア7/26 20:25:352031cfPkRgr2C3mOI||21
新しく小説書き始めるのでよろしくお願いします

いおり♪7/26 23:19:332181cfkamRL.ytYYw||594
はい!頑張ってください!


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