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2060日記〜ある平凡な男の平凡な夏休み〜シャール7/29 0:30:352031cfvSIrSb/CM3c
寝苦しい夏の夜のお供に暑苦しい旅行記を
(物理的な)お土産代わりに
優しく見送ってくださった方々に捧ぐ♪

シャール7/29 0:31:162031cfvSIrSb/CM3c||788
7月17日(土)

深夜2時頃。突然、携帯電話がお気に入りの曲を奏で始めた。
・・・ふと嫌な予感がした。
非常識な時間にかかってくる電話は大抵ろくなもんじゃない。
ディスプレイを見て「予感」が「予測」にレベルアップした。
そこには後輩の名前が表示されていた。
この男から、この時間にかかってくる電話のうち3回に2回はろくでもない内容である。
ある時は「酔っ払って倒れたから来てくれ」だったし、
またある時は「飲んでて終電なくなったから車で迎えにきてくれ」だ。
つい最近では「酔いつぶれて起きたらココがどこだかわからない」である。
・・・誰でもいい。こいつに酒を飲ませるな。頼むから。

シャール7/29 0:31:402031cfvSIrSb/CM3c||446
無論、無視するという選択肢も存在する。
が、以前にその選択をした際に、
留守番電話にこいつの歌が録音されていたことがあった。
ちなみに、その歌唱力は「未来のネコ型ロボットが主人公のアニメ」
に登場する某いじめっ子に匹敵する・・・。
ところで、留守番電話の2件目に同じ曲の2番が入っていたときの気持ちを
正確に想像できる人間がどれほどいるだろう?

シャール7/29 0:31:552031cfvSIrSb/CM3c||541
やむをえず、本当にやむを得ず、電話に出ると
「先輩、26日の月曜日休み取れますよね?どうせ暇でしょ?
 いつものメンバーで旅行いきましょ〜、23日の金曜日出発って事で。」
どうやら3分の1の方だったようだ。正直ホッとした。
ちなみに失礼な口調に関して突っ込んではいけない。
無駄な労力というものである。
なお、「いつものメンバー」というのは、「もう一人の不幸な先輩」も含めた3人のことである。
世間では仲良し3人組などと称する、けしからん傾向もあるようだ。
・・・ともあれ、事実上の夏休みとなる旅行が決定した。

シャール7/29 0:32:282031cfvSIrSb/CM3c||101
7月22日(木)

深夜2時頃。携帯電話が振動する。
ディスプレイは見るまでもない。
こんな非常識な時間に電話してくる人間がそうそういたらたまらない。
そう、たまらない、のだが、世の中ってヤツは
「朱に交われば〜」なんぞという有難くもないことわざの通りで、
携帯に電話をかけてくる連中はそんなのばっかりだったりする。
が、さすがに今回は間違いなく奴だろう。
なにしろ、前日だというのに、まだ旅行の予定が決まっていない。

シャール7/29 0:32:432031cfvSIrSb/CM3c||813
「先輩〜、旅行の準備終わりました〜?明日、直行したいんで、
 今日のうちに荷物預かりたいんですけど〜」
若干の違和感を感じながらも、深く考えずについ了承してしまった。
我ながら甘いことに、今から取りに来るのかな?くらいにしか思ってなかったのだ。
「じゃあ、ウチまで車で送ってくださ〜い。終電ないんです〜。」
・・・因果応報。軽率な言行は必ず報いを受けるものである。
後輩よ、言っておくが、この言葉はお前にも当てはまるぞ・・・。

シャール7/29 0:36:582031cfvSIrSb/CM3c||599
7月23日(金)

26日の休みを予約。
一日休むということは一日分の作業が残るということであり、
その分努力が必要なこともまた必然である。
なお、誰かが代わりにやってくれるということはありえない。
なぜなら自分が逆の立場であったら、やはりありえないから。

シャール7/29 0:37:192031cfvSIrSb/CM3c||881
ということで、この日はかなり疲れていた。
仮に後輩が運転する車の助手席で眠ってしまったとしても誰が責めるだろう?
「おい、こら!お前ら寝てんじゃねーよ!」
うーん、まぁ、こんな理屈が通用するとは思ってなかったけどな。
結局、同じ経過をたどっていたらしい先輩ともども叩き起こされた。
しかし、よく考えてみると、ここまで眠いのは
昨夜(というか今朝)誰かさんの家まで送らされたせいでもあるんだが。
まぁいい、この密閉された逃げ場のない空間の中で
子守唄を歌われるよりはマシだと思うことにしよう・・・

シャール7/29 0:38:12031cfvSIrSb/CM3c||272
7月24日(土)

「人生行き当たりばったり」の3人が集まっただけあって、
「旅行の計画」なんぞというものは存在するはずもなかった。
当然ながら、さてついたはいいものの、この後どうしましょう?ということなる。
とりあえず、それぞれが意見を出すこととなった。結果、
 その1 山でボーっとする
 その2 海でボーっとする
 その3 川でボーっとする
・・・なんだかどうでもよくなってきた。
結局、全員一致で一番近い場所である川に行くことに決定した。
こういうのを「気の合う仲間」と定義していいものだろうか?
語学に自信のある方の意見を待ちたいものである・・・。

シャール7/29 0:38:292031cfvSIrSb/CM3c||692
川原につくと、全員がまず木陰を探す。
このあたり特に会話を必要としない、阿吽の呼吸である。
比較的平らな石を選び、寝転んで空を見上げた。
抜けるような青空を右から左へと移動していく白い雲。コントラストが美しい。
足元を流れ行く清流が石に衝突するたびに軽やかな音楽を奏でる。
ふと水の中を覗き込むと、小さな石ころが見えざる手に押され、
その身を削りながら転がっていく様子が見えた。

シャール7/29 0:38:472031cfvSIrSb/CM3c||477
思えば無数にある石ころも、一つとして同じものはなく、
水の流れに逆らい動こうとしないものや、
逆らうことなく転がり続けるもの。
鋭角をたくさん持つ、とげとげしいものや、
そうしたものをすべて削ぎ落とした丸いもの。
まさに千差万別であることに改めて気づかされる。

シャール7/29 0:39:52031cfvSIrSb/CM3c||197
転がり続けて丸くなり、やがて消え行く石ころのように生きるのもいいかもなー
などと感傷に浸っていると・・・
突然、大きな物体が水中に落下する音がした。
そして、その重量をもてあました水面から、
衝撃に比例する量の飛沫が、座っていた石ころの上に降りかかる。
その上にいる人間にも均一に降りかかったのは言うまでもあるまい。
「川で泳ぐの気持ちいい〜」
近くに居たはずなのに、いつのまにか避難していた先輩を見つけたとき全てを悟った。
・・・もはや何も言うまい。

シャール7/29 0:39:352031cfvSIrSb/CM3c||997
7月25日(日)

この旅行中、予定などというものは言葉すら存在しなかった。
「考えるの面倒くさいし、もう一度同じところに行くっていうのもいいか」
などという安直な考えにも異論を唱える者はいない。

しかし、昨日やさしく迎えてくれた川は、今日すっかり表情を変えていた。
到着した途端に振り出した雨は、やがて豪雨となり雷鳴を轟かせる。
天空に住まいする風の神にも、これほど厚く黒い雲を押しやるほどの力はなく、
いずれ、川の水かさが増すであろうことは容易に予想がついた。
大してこだわりもなかった我々は、あっさり撤退を決定した。

シャール7/29 0:39:522031cfvSIrSb/CM3c||358
川原を去った我々は雷神の咆哮からただ逃げ出すように、あてもなく車を走らせる。
小一時間、逃げ惑った我々の前にようやく天照大神が降臨あそばした。
「この中に、日ごろの行いが悪い人でもいるんですかね〜」
・・・あえて突っ込む気力もなかった。
結局この後、宿泊先でくつろぐことにした。

シャール7/29 0:40:82031cfvSIrSb/CM3c||653
7月26日(月)

旅行の最終日。ここまで世間並みの「旅行の雰囲気」は微塵もない。
まぁ明らかにインドア派の3人が集まれば所詮こんなもんである。
最終日くらい、それぞれの思い通りに過ごすことにしようという
案があっさり正式採用された。
無論、今回の旅行で思い通りに過ごさなかった瞬間が今までに
果たしてあったかどうかは議論の外である。

シャール7/29 0:40:222031cfvSIrSb/CM3c||445
「起きる」という人間としての最低限の生活習慣を徹底的に放棄しようとする者。
布団から動こうともせずテレビを眺めている者。
横たわったまま本を読んでいる者。
千差万別・・・でもないか。
「朱に交われば〜」意外と便利なことわざなのかもしれない。

シャール7/29 0:40:362031cfvSIrSb/CM3c||226
さて、諸行は無常であり、永久に止まらぬ時もないのが世の理である。
騒々しくも楽しい一時はいつのまにか始まり、静かに終わりを迎えた。
そして、また日々の喧騒が始まる・・・。

ジーンズ7/29 15:50:322196cfiGL7jPeZL4M||476
シャールさん^^こんにちは(*^-゚)ウィンクw そしてお帰りなさいませ♪
一本の携帯に掛かってきたお誘いから始まった 行き当たりばったりの旅。どことなくノスタルジックで、そしてちょっと可笑しくて^^v。でもシャールさんを含めた3人の方の個性がとっても味わいがあって、読んでいて心が温かくなりました。
旅っていいですよね。その言葉を聞くだけで非日常の世界に出発できるような・・・。豪雨だけが余分だったようですが、それもまた今回の旅を思い出すキーワードになったかもですw。とっても楽しい旅行記をありがとうございました。ペコリ(o_ _)o))

シャール7/29 19:29:572031cfz3fs8628PUc||372
ジーンズさん、こんばんは♪
長すぎて読むの大変だったでしょう(苦笑)
本当にありがとうございます♪
旅はとっても好きなんです。
一人旅でも仲間内の旅行でも♪

オマル8/1 2:22:292192cfIjpTH6apnGQ||132
シャールさん、おかえりぃ^^♪
素敵なお土産話し有難うございます。
後輩様、かなりうけます(*≧m≦*)ゥププッ(失礼)
私も「。。。。紅くなる」ほうでして(^^ゞ
共感を抱きながらも、とても楽しく拝見させて頂きました。
お疲れ様でしたぁ^^

シャール8/1 3:0:142031cfz3fs8628PUc||454
オマルさん、こんばんは♪
確かに、一緒に居て飽きることはないですねー
疲れることは・・・いつもですがw
実は「類は友を呼ぶ」の方が近いっていうのが世間の評価だったりします。
私としては百歩譲って「紅くなった」方だと思っているんですが^^;
ちなみに先輩は「はきだめの鶴」だそうです。
どうやら一歩も譲る気はないようですねw


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