2118 | せみしぐれ | たけし | 7/30 15:48:49 | 2211cftSqWgpWefDU |
読みきりです。 いつもと少し違うものでいきます。 主人公は7歳くらいにします。 |
たけし | 7/30 15:51:51 | 2211cftSqWgpWefDU||50 | ||
今年も夏が来た。 そして、今一人の男の子が木に登っている。 「うんしょ、うんしょ。」 どうやら、木にとまっているせみを、捕まえようとしているようだ。しかし、 「ああっ」 あとちょっと、というところでせみに逃げられてしまった。 |
たけし | 7/30 15:58:44 | 2211cftSqWgpWefDU||195 | ||
そこへ、大学生ほどの男がやって来た。 「やあ健太君、今日もせみ捕りかい?」 「あ、雄二お兄さん。」 男の子の名前は健太、男の名前は雄二という。 二人は同じマンションに住んでいる。 健太は雄二によく遊んでもらうので、仲がいい。 「健太君、今度はお兄さんと一緒にせみを捕ろうか?」 「うん。」 健太はうなずいた。 |
たけし | 7/30 16:5:31 | 2211cftSqWgpWefDU||84 | ||
「おっきいの捕れたね、雄二兄ちゃん。」 日も暮れて、人も少なくなってきた公園を後にし、二人はマンションに帰っていた。 「そうだね。でもね健太君、これだけは覚えておいて。」 そう言うと、雄二は健太の方を見た。 まるで、親が子供を注意するような表情で。 「何?」 健太は聞く。 |
たけし | 7/30 16:22:41 | 2211cftSqWgpWefDU||854 | ||
「せみはね、少しの間しか生きられないんだ。」 「それで?」 「ずーっとかごの中に入れていると、空をほとんど飛べないうちに死んでしまうんだよ。だから、明日にでもせみを外に離してあげよう。」 そう雄二が言うと、 「いやだ!!」 健太がごねた。 「だって、せっかく雄二兄ちゃんと一緒に捕ったんだもん。死ぬまで飼う。」 そう行って、健太は走っていった。 一人、雄二を残して。 |
たけし | 7/30 16:25:49 | 2211cftSqWgpWefDU||680 | ||
〜翌日〜 「おはよう」 健太はかごの中のせみにあいさつした。 「今日は一緒に外に遊びに行こうな。」 |
たけし | 7/30 16:40:47 | 2211cftSqWgpWefDU||754 | ||
今日も日差しが強い。 外に出て、直射日光を浴びようと考える人はそうはいまい。 そんな中、健太は虫かごを抱えて、外に出ていた。 「暑いね、健次。」 健太はせみに名前をつけていた。 「何してあそぼっか?」 そんなことを言いながら、健太は歩いていた。 そこへ、 「健太君。」 雄二がやって来た。 |
たけし | 7/30 16:43:59 | 2211cftSqWgpWefDU||906 | ||
「健太君、せみの寿命は短いんだ。早く離してあ…」 「ヤダ!!」 健太が声を張り上げた。 まわりの人が一斉にこっちを見たので、雄二は困る。 「絶対やだかんね。健次は絶対離さないから!!」 そう言って、健太は走り去っていった。 |
たけし | 7/30 16:49:36 | 2211cftSqWgpWefDU||692 | ||
〜夜・雄二の部屋〜 「健太君はああ言うけどな。」 雄二は窓際でビールを飲んでいた。 雄二は健太とせみのことを考えながら。 (もうせみに名前をつけているなんて…一人っ子だから弟ができたみたいな感じなんだろうな。) 雄二はビールを飲む。 「でも、早めになんとかしとかないと、せみが死んだ時に一番悲しむのは健太君だしな。」 雄二はそう言って、ビールの缶をクシャっと潰してごみ箱に投げ入れた。 |
たけし | 7/30 16:54:20 | 2211cftSqWgpWefDU||914 | ||
〜翌日・公園〜 「昨日は楽しかったなー、健次。今日はなにしよっか?」 健太は公園で虫かごを抱えながらうろついていた。そこへ、 「健太君!!今日こそ、そのせみを離してあげなさい。」 健太の背後には少し眉をつりあげた、雄二が立っていた。 「い…いやだ。」 「あ、こら待て。」 健太は逃げる。 雄二は追いかける。 そして、健太が車道へ出た。その時、 プオウー |
たけし | 7/30 16:58:6 | 2211cftSqWgpWefDU||585 | ||
大型トラックが健太の向こうから迫ってきていた。 「うわあ」 健太は驚いてずっこけた。 プオウー トラックは健太の目の前にまで迫る。その時、 「危ない!!」 雄二が車道へ飛び出した。 そして、健太を突き飛ばす。 プオアー グッシャーン |
たけし | 7/30 17:3:39 | 2211cftSqWgpWefDU||676 | ||
健太が目を空けた時、そこには歩道に突っ込んだトラックと 血まみれの雄二があった。 「お、お兄ちゃん!!」 健太は雄二のもとへ駆け寄る。 「雄二お兄ちゃん大丈夫?しっかりしてよ雄二お兄ちゃん!!」 健太は顔中を涙でぐしゃぐしゃにしながら、泣き叫ぶ。 雄二は健太の方へ顔を向けて、にっこりと微笑んだ。 そして、そのまま息をひきとった。 |
たけし | 7/30 17:6:6 | 2211cftSqWgpWefDU||596 | ||
〜雄二、葬式後〜 健太は自分の部屋に戻っていた。 窓際に置いてある虫かごをのぞくと、せみが死んでいた。 その瞳には青空が映っていた。 せみしぐれ 完 |
たけし | 7/30 17:8:45 | 2211cftSqWgpWefDU||575 | ||
いつもと違うないようです。 格闘、無いです。魔法、無いです。超能力、無いです。 どうでしょうか? 読んでくださった方、感想よろしくお願いします。 あと、悪いとこや読みづらいとこなんかあったら、指摘してもらうとありがたいです。 |
改xxx | 7/30 19:50:0 | 2202cfk53/4gw7cgc||547 | ||
こんばんわ(;;) 雄二もせみも死んじゃうなんて… 悲しい落ちですね^^; こういう話もたまにはいいですね^^ ではではー |
たけし | 7/31 15:16:16 | 2211cftSqWgpWefDU||336 | ||
改xxxさんいつもありがとうございます。 |
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