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2213現代陰陽師・五話えりんぎ8/3 9:52:512111cf/P/kuQTLn/s
 そんな声がして、沙耶は急に振り向いた。しかし振り向いても、もう誰も居なかった。まるで、今までが夢のようだ。
「沙耶さん?どうされたんですか?」
「今まで・・・人いたよね?樹些。」
「?やっだなぁ!沙耶さん!そんなのありえないですよ!今まで私たち相原さんと喋ってたんですよ?」
 樹些の矛盾した答えに沙耶は耳を疑うしかなかった。車の中で移動しながら、沙耶はゴチャついた頭を整理していた。
そして沙耶はひとつの結論に辿り着いた。ただひとつの事件が解決しただけなのに、沙耶は妙に顔がニヤついた。

えりんぎ8/3 9:59:242111cf/P/kuQTLn/s||701
「ここです!シオリの家は!」
 そう言って、相原はシオリの家を指差した。その姿に沙耶達は圧巻された。たしかに相原達の学校はお嬢様学校だ。しかし、それにも程がある。家と呼ぶには豪勢すぎた。沙耶達の事務所も豪華だが、それをも上回る。
「さぁ、早くシオリのお母さんに・・・「相原さん、あなたなんか隠してない?」
 沙耶がそう尋ねると、相原は今よりもっと笑顔を明るくし答えた。
「嫌ですよぉ!陰陽師さん!私は何も隠してませんよ!だから私は事件については、何も関わってませんよ!シオリの事も!」
「・・・今、シオリの事も関係ないって言ったわね?じゃあ、なんでさっきシオリと仲良くしてるって言ったの?」

えりんぎ8/3 10:14:72111cf/P/kuQTLn/s||427
 尋ねられると、相原は急に気を強くした。
「だったら陰陽師さんは私がシオリを殺したって言いたいんですか!?」
「えぇ、そうだけど?何か。」
「そう言うなら、理屈を教えてくださいよ!」
 そう言うと、沙耶は相原のすぐ前に立った。これは相手の心理状態を揺さぶる動きだ。
「まず、相原さんが私達に向かってきた時。事件が起きたのは、二号舎。あなた達が授業を受けているのは四号舎。少なくとも、四号舎〜二号舎に行くには最低5分の時間が掛かるの。それなのに、どうして相原さんは30秒くらいで来たのでしょうね」

えりんぎ8/3 10:19:282111cf/P/kuQTLn/s||792
 相原は少し顔を暗くした。手には握りこぶしがある。
「次に。生徒さんから偶然聞いたんだけど、仲良くなかったみたいね。それにもし、仲が良かったらあの後すぐに行われたお葬式に行ったハズでしょ?って事はやっぱりあなたとシオリさんは仲が良くなかったんじゃないの?」
 沙耶が理屈を言い終わると、相原は強気な笑みを浮かべた。
「フン!そんなに私を疑うの?でもね、まだひとつ解決してないわよ?それはねぇ、シオリの殺され方よ。人の手であんなにまっぷたつは出来ないわ!」
「それはオレが説明しよう。」
 

えりんぎ8/3 10:31:392111cf/P/kuQTLn/s||796
 全員が誰かと思い、振り向くとそこには上司に連行されたはずの祥大がいた。
「さっき藤崎シオリの死体検証をしてきたトコロなんだが、普通霊の仕業で死んだなら何も反応は出ないんだ。けど、死体から僅かな金属反応が出たんだ。だったら殺し方は簡単だよな?・・・そうだな、チェーンソーでも使えば真っ直ぐに体を切る事はいくらでも可能だよな?」
 相原は祥大の話を聞いて、笑みを少しだけ浮かべその場に倒れた。そして、相原からは漆黒と深い藍色の布を身にまとったモノが出てきた。
「やっぱりアンタか・・・。祥大!警察呼んできて!樹些は御形盤持ってきて!早く!」
 沙耶は数珠を右手に絡みつかせた。

えりんぎ8/3 10:35:522111cf/P/kuQTLn/s||356
☆☆第五話終了でございます。今回あとがき短く行きます!事件の解き方は適当です(ぇ)作者自身、あんまりミステリー系は読まないので^^;


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