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2330魔道力学白書〜P9〜たけし8/9 18:46:312211cftSqWgpWefDU
「思い出せ、カシム。お前にもそんな小僧(ベン)のような時があっただろう。」

ガキン
言葉とともに剣を振るカシム。
今、手にしているのは聖剣ルーナーである。
「何をいまさら…夢を見る少年時代はおわったんですよ。」

ドォーン
そう言って、シャモンが火の玉をカシムに出す。
避けるカシム。そして、また剣を振るう。
「見せてやるよ。この剣の力を。」

たけし8/9 18:50:232211cftSqWgpWefDU||878

「大丈夫か?ベン」
ヤンクがベンのところまで行く。
「あ、お師様。大丈夫です。」
とてもそうは見えない顔でベンが答える。
「結局助けられちゃいました。」
ベンはうつむく。
「ベン……」
「ぼくは…なんて弱いんだ…」
「ベン…」
ヤンクはそう言い、ベンの頭をクシャっとする。

たけし8/9 18:53:572211cftSqWgpWefDU||168
「くやしいのじゃな、ベン。自分の主張を通せる程強くなくて…」
「うっうっ……」
ベンは嗚咽を始めた。
「泣くがいい。お前はまだ子供じゃ。」
ヤンクは言う。
カシム達の闘いを見ながら。


たけし8/9 18:55:572211cftSqWgpWefDU||426
「なかなかやりますね。」
「おおよ。」
シャモンとカシムが言葉を交わす。
「聖剣ルーナーの力、くらいな!!」
カシムが剣を振るう。
剣は蒼い光を帯びている。

たけし8/9 19:34:102211cftSqWgpWefDU||596
ザクッ

カシムは剣で刺す。
自分自身を。
「ぐはっ」
カシムは体をくの字に曲げる。

たけし8/9 19:52:132211cftSqWgpWefDU||684
「自分に刺すとは…血迷いましたか。ふー」
シャモンはため息をつく。
瞬きをした次の瞬間、目の前で倒れていたカシムがいなくなっていた。
「ど…どこに!?」
「こっちこっち。」
シャモンが後ろを振り返ると、そこにはカシムが立っていた。
しかも無傷の。
「できればこの剣は使いたくなかった。」
そう言って、シャモンの方へカシムは動く。
(は、速すぎる!!)

たけし8/9 19:59:272211cftSqWgpWefDU||130
「か、風よ」
カシムの剣がシャモンに届くギリギリのところでシャモンは風の魔法で逃げる。
十分な距離をとってからシャモンは言う。
「ど…どうして彼にこんな力が…」
カシムの身体能力は異常に上がっていた。
しかも、それまでに与えたダメージもなくなっていた。
「これは超上級魔法の出番ですね。」
シャモンはつぶやく。
超上級魔法とは⇒下級・中級・上級の次にくるのが超上級魔法で、とにかくすごい。上級までは純粋の魔道師でなくても使えるが、超上級からはよほどのタリスマンでない限り使えない。
しかも、呪文を覚えるだけでは使えず、魔力のコントロールが必要になるのだ。

たけし8/9 20:3:162211cftSqWgpWefDU||633
「異界の大地の支配者よ、我、汝に契約す…」
シャモンが呪文を唱え始める。
「なんだかすごいことをやろうとしてんなぁ」
カシムがつぶやく。
「おーい、Dr、ベンここは危ねぇからもっと離れろ。」
カシムがヤンク達にそう言う。
しかし、すでにヤンク達の姿はなかった。
「な…なんて薄情な奴らだ。」
カシムがショックを受ける。
そして、シャモンの呪文が終わった。

たけし8/9 20:6:502211cftSqWgpWefDU||961
「どんな剣か知りませんが、これを受けてまともな人はいません。くらいなさい、
デス=グロール!!」
大きな、それはとても大きな黒い塊がシャモンの右手から出現した。
闇の属性の魔法だった。
それがカシムに向かってくる。
「うおおおおおおおお」
カシムがその塊に向かって走る。
常人では考えられない速さで。
そして、
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
気合を込めてカシムは、

たけし8/9 20:7:412211cftSqWgpWefDU||929
ザン



たけし8/9 20:8:02211cftSqWgpWefDU||186


その塊を切った。


たけし8/9 20:11:302211cftSqWgpWefDU||438
「何故だ!?」
シャモンの顔が驚愕で歪む。
そして、そのままカシムはシャモンのところまで駆ける。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおお」
「うわあああああああああああああああ」
カシムが剣を振りかぶる。
そして、シャモンに振り下ろそうとする。
シャモンはあまりのことに体が反応しない。
そして、カシムは剣を振り下ろした。

ブン

たけし8/9 20:18:172211cftSqWgpWefDU||581
はずれた。
際どいところで。
すぐに剣を構えると思いきや、カシムはそのまま動かない。
z…z…Z…Z
カシムは寝ていた。

聖剣ルーナー⇒その剣は持ち主の身体能力を限界異常まで上げ、さらに強大な魔力を与える。
その為、相手の強力な魔法さえも切ることができるようになる。しかし、その効果は一時的で、効果が切れると長時間深い眠りにつく。


たけし8/9 20:22:392211cftSqWgpWefDU||664
「どうやら助かったようだな。」
シャモンは驚いて後ろを向く。
そこには同じテンナンバーズの準魔道師がいた。
名をステテコといい、緑の髪のごつごつした奴だ。
「ステテコ、なぜここに?」
「召集命令だ。引くぞ。」
「しかし、まだ…」
そう言って、シャモンはカシムを見る。
「お前は負けそうだったじゃないか。まぁ途中で力つきたこいつもこいつだが。痛みわけだろ。」

たけし8/9 20:24:412211cftSqWgpWefDU||829
「どうやら、勝負はお預けのようです。また今度…」
シャモンはカシム(寝ているが)にそう言い残し、消えていった。
文字通り。
そして、ステテコも同じく消えていった。
同じく文字通り。


たけし8/9 20:26:192211cftSqWgpWefDU||81

「終わったようですね。お師様。」
「そうじゃの、ベン。」
物陰に隠れていた2人がそう言う。
そして、カシムの方へと歩み寄る。
闘いは終わったのだった。

つづく

たけし8/9 20:27:292211cftSqWgpWefDU||138
読んで下さった方、感想よろしくです。

たけし8/9 20:28:442211cftSqWgpWefDU||35
最初の文「思い出せカシム〜」とありますが、
カシム⇒×
シャモン⇒○
です。


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