2352 | *across_V_噂の二人* | 銀月 | 8/10 16:51:45 | 2182cfLMvpixotkc6 |
「どーも、セーナです。作者が亀なせいで、ようやく3回目ですね」 「こんちゃwミルサでーす。今日は、一応キャラ使用報告をした二人が 出てくるよ〜っ☆」 「あれだよな、案外口調とか掴めずに苦労してたよな」 「苦労っていうか、書けずにサボってただけだけどねぇ」 「・・・そんな事言ってると、キャラとか変えられるぞ・・・極悪作者に」 「大丈夫だってwボク、結構大事にされておるわい」 「・・・ほら」 「うわーんっ!やだ、こんなのボクじゃないでごわす〜っ」 「というわけで、どうぞー」 「セーナ助けておくんなましぃぃ」 「・・・や、お前結構それ面白い」 |
銀月 | 8/10 16:52:49 | 2182cfLMvpixotkc6||357 | ||
2.ウツキ 「兄貴、俺なんかすっげぇ罪悪感」 とある廃墟ビルの暗がりで、一つの声。ため息が続いて、返事を待っているのか無言が広がる。 ほんのりと、月の明かりが容姿を浮かび上がらせた。さっぱりとした顔立ちは、まだ幼さを残している。ブロンドの短髪は重力に逆らい、右耳たぶにどくろがぶら下がっていた。声は諦め気味で、低め。 「俺だってそうだよ・・・何が正しいのか。取りあえず、この子の言葉を信じてやろうな」 返事をしたのは、彼より少々背の高い男。同じく、ブロンドの髪は少し長めだが綺麗に切りそろえてある。整った顔立ちは、年相応には見えないが服装や声からして20代に突入したばかりだろう。 |
銀月 | 8/10 16:53:39 | 2182cfLMvpixotkc6||526 | ||
一見すると、二人は全く逆の容姿に見えるが根本的なつくりは良く似ていた。 なぜなら、二人は双子だからである。 彼らの足元には、毛布に包まって眠る少女がいた。安心しきった寝顔は、悪夢に歪む事無く穏やかである。兄はかがんで、頬にかかった髪をかき上げてやった。その仕草を見て、弟がからかい半分に言う。 「ウツキが心配?あいつなら、俺と違って考えてるから大丈夫だろ」 家に残した幼い妹と、足元の少女をだぶらせて見ていた兄は弟の言葉に顔をしかめる。さすが双子、感情を気取るのは母親よりも鋭いのだが、余計な一言が多いのは欠点である。 |
銀月 | 8/10 16:54:7 | 2182cfLMvpixotkc6||114 | ||
「お前、一言多いんだって。・・・まぁ、心配なのは心配なんだがね。ウツキは少々お転婆というか・・・」 「まぁ、簡単に言やぁ、血の気が多いってやつだよな。勢い余って捜しに来てなきゃいいけど」 何となく、予想が当たりそうで二人は顔をあわせて苦笑いをした。 「まさかなぁ・・・」 「・・・ウツキの事だから、否定出来ない」 彼女の性格を良く知っているだけに、二人は心配でならない。兄・ヴァインに似て物事をしっかり考え、弟・ブロンゾに似て行動力もある。ただ、亡き母に似て無鉄砲かつ、計画性というものがないのだ。 「まさかなぁ・・・」 「・・・」 朝まで、似たような会話が続いたのは言うまでもない。 |
銀月 | 8/10 16:54:16 | 2182cfLMvpixotkc6||738 | ||
銀月 | 8/10 16:54:29 | 2182cfLMvpixotkc6||400 | ||
「おかわりーっ!」 その頃、当のウツキはというと。 「お前食いすぎ・・・誰の財布から金が出てると思ってんだよ」 「・・・セーナのじゃない事は確かだよねぇ」 無事取れた宿屋の食堂で、食事タイムを満喫していた。相当おなかが空いていたのか、それとも普段の量なのか、皿の空き具合は逆に心地良いくらいである。 |
銀月 | 8/10 16:54:58 | 2182cfLMvpixotkc6||986 | ||
ウツキの宿を取るのに小一時間(その間、宿主を脅す事30分)、あまりいい買い物ではなかったというミルサの愚痴に付き合ってやる事小一時間(その間、夢の世界へ20分)、ミルサをウツキに紹介して、二人が意気投合するまで5分程度(その後、ウツキの身の上話が小1時間)。 その間も、昼食を取ったりなんだりしているうちに、太陽は沈んでしまった。 (まぁ、別に他の仕事でもいんだけどなぁ・・・何ていうか、無駄な一日を過ごしてしまったような) 予定では、ミルサが帰って来てから依頼主宅に伺い、詳細を尋ねるつもりだった。 |
銀月 | 8/10 16:55:29 | 2182cfLMvpixotkc6||953 | ||
写真でももらって、少女が行きそうな場所を手辺り次第歩き回り、ホームレスに小銭を握らせて宿にて情報を待つ。何とも手軽で経済的にも優しい計画が出来上がっていたのだが。 「そういえば、セーナとミルサって何歳?私と同じには見えないよねぇ。宿も取れてるし」 ウツキは13歳といった。容姿は相応にしろ、口調というか行動というか、何となく精神年齢は高そうに思える。 「俺は18歳。ミルサは・・・」 「ボク500歳・・・多分、そのくらい」 好物のエビフライを片手に、にっこり答えたミルサに、ウツキは変な顔をする。冗談を言ったのだろうと納得したのか、特に追及したりはしない。 |
銀月 | 8/10 16:55:47 | 2182cfLMvpixotkc6||198 | ||
「ふぅん。あ、そうか・・・宿は18歳から取れるんだっけ?」 「女は20歳からな。それと、一人旅って曰くつきが多いから審査は厳しいぞ」 とにかく、治安の悪いところでの被害者は若い女性か子供・お年寄りと力の弱い人間である。そんな旅人を狙った犯罪が多発しているため、ほとんどの宿屋はそれらの客に良い顔をしない。ここの宿主も、こっそり吸っていた阿片さえセーナが見つけなかったら首を縦には振らなかったろう。 「へぇ・・・あー、お腹一杯。ちょぉっと食べ過ぎたかな・・・でも、ごちそうさま!」 「若い時は一杯食べないとねぇ。セーナみたくがつがつ食べられたら、払う気なくなるもん」 「・・・おい」 |
銀月 | 8/10 16:56:10 | 2182cfLMvpixotkc6||218 | ||
いつもの通り、ミルサが支払いをしている間二人は廊下に出て待っている。と、そこに明らかに柄の悪い男二人組みがやってくる。ああいう輩はどこにでもいるんだな、と呆れ半分に眺めていると、二人組みは横を通り過ぎたカップルに絡み始めた。 「兄ちゃん、可愛い子連れてるねぇ」 「おじさん達も混ぜてくれよなー」 カップルの男の方が、困ったように彼女に目を向けた。彼女は、嫌そうな顔をして身を引いている。それにつけ込んで、二人組みは女の手を無理に掴んで引っ張った。女が何か叫んで彼氏に助けを求めているが、すっかり腰の抜けてる男は動こうともしない。 (情けない奴だな・・・) |
銀月 | 8/10 16:56:25 | 2182cfLMvpixotkc6||659 | ||
しょうがない、助けてやるか・・・と、セーナが見るに耐えかねていつもの救済精神に鞭を打った時、 「だっさい事してるわねー。普通にナンパくらい出来ないワケ?」 隣にいたはずのウツキが、いつの間にか二人組みの前で仁王立ちしている。どうやら、喧嘩を売る気満々らしい。 「ウツキ、お前何やってんだよ・・・」 宿主の精一杯の言葉、『部屋を貸すから、面倒事だけは起こさないでくれ!』、これをすっかり忘れているらしい。 「おーっ、ウツキちゃんかっこいいー!」 支払いを終えたミルサは、応戦体制。助ける様子もなく、へらへらと隣で笑っている。 |
銀月 | 8/10 16:56:42 | 2182cfLMvpixotkc6||415 | ||
二人組みは、小馬鹿にしたようにウツキを見た。片方が、その可愛らしい容姿を気に入ったらしく、舐めるようにつま先から彼女を眺めて笑う。 「へぇ、お嬢ちゃんがおじさんの相手してくれるのかい?」 「うん。ただし、私お兄ちゃんより強い人が好きなのねっ」 にこ、と可愛らしく笑ったのもつかの間。それを言い終える前に、ウツキはスカートの下にしこんでいた鉄棒を取りだした。カツン、小気味良い音が響いて連結されたそれを目一杯目の前の男の急所に叩きつけた。 |
銀月 | 8/10 16:56:56 | 2182cfLMvpixotkc6||115 | ||
「ぎぇっっ・・・!!!」 さすがのセーナも、口元が引きつる。いや、あれは絶対死ぬ。 |
銀月 | 8/10 16:57:15 | 2182cfLMvpixotkc6||387 | ||
「びーんごっ!んで、もういっちょ♪」 悶絶する相方の様子にびびって、怯んだ相手の後ろに素早く回った。膝の後ろを突いて、バランスを崩し、脳天から一気に振り下ろす。 ごつん。一発KO。 呆気に取られたセーナを尻目に、 「ウツキちゃん、ナイス〜っ」 「えへへ、うぃなーっ!」 二人は大はしゃぎである。そうだ、彼女の兄は二人とも傭兵と言ってたっけ・・・。 |
銀月 | 8/10 16:57:47 | 2182cfLMvpixotkc6||869 | ||
「ミルサ、お前知ってたんなら・・・」 「え?セーナも一緒に聞いたじゃん・・・あ、寝てたんでしょ?話が長くなると寝る癖、直した方がいいよ」 カップルにお礼を言われて照れているウツキを眺めながら、ミルサ。 「あれだね、ちょっとでも機嫌損ねたら後が恐いタイプ?」 「・・・あ、あいつの扱いはお前にまかせるよ・・・急所突きだけは勘弁だ」 ウツキ、ここにて堂々の仲間入り。彼女も、そしてその双子の兄二人も一癖以上ありそうである。 |
銀月 | 8/10 16:58:3 | 2182cfLMvpixotkc6||85 | ||
続く |
銀月 | 8/10 17:0:40 | 2182cfLMvpixotkc6||760 | ||
□あとがき□ 「あー、楽しかったぁw」 「ボクもーw」 「俺、何かあの急所突かれた男が可哀想に思えてきた・・・」 えと、こんにちは。作者です。 そろそろ、シリアスシーンに行く予定だったのですが、ギャグ人間の私には テンション的に難しく、こうなりました。あんまりぐだぐだと話を続けるのは 読み手も書き手も飽きてしまいそうなのですが・・・。 ついに、双子の兄も出てきました!キャラ掴み切れてなくて、誰が分からないかも。 ご意見・ご感想、お待ちしておりますm(__)m |
ベベル | 8/10 17:9:58 | 2191cf58mi/3KIhAA||457 | ||
銀つん´ω`)ノ こんちゃ 相変わらずおもろいわぁ〜♪(´▽`)はぁぁ・・♪(うっとり) みんなイイキャラやし(・∀・)ニヤニヤ ウツキ・セーナ・ミルサの三人の掛け合いも楽しいし(´▽`*)アハハ ってか最初から惹きつけるよねぇ∬´ー`∬ウフ♪ んん?何だかミルサが鹿児島弁っぽいのは気のせいかなぁ?(´∀`*)ウフフ もしかしてミルサは銀チャのあの・・バキっ!!グエっ!! 銀月さんこんちゃぁ!シルバです。この誤字・脱字作者は俺がしっかり管理してるから安心して^^ それとこの作者が書いてる小説の登場人物のみんなも貴女のファンです(照) 頑張ってくださいねペコリ(o_ _)o)) |
銀月 | 8/10 17:17:33 | 2182cfLMvpixotkc6||756 | ||
ベルちゃん、こんちゃw ミルサのあれは、適当に引っ付けたんだけど・・・やはり元キャラの影響が・・・(ぇ おぉ?ベルちゃんの安否が気遣われますが、銀チャで元気なんで大丈夫でしょw(ぁ シルバさん、こんにちは^^ノシ 初めましてm(__)m 素敵な皆様に読んで頂けるとは光栄ですw いつか、そちらの世界と彼らがacross出来たらなとか、勝手に期待なぞして みたり・・・(='m')くすくすっ♪ 応援、ありがとうございますw |
marinoe | 8/10 17:34:55 | 2191cfDcDp9.F9Bi2||185 | ||
月様、こんばんは^^ 双子の兄弟登場でしたが。。。私の脳みそでは考えの及ばない人たちでした。 しかし、相変わらず、個性的な主人公達、大暴れの巻きですね。 とうとう、ウツキちゃんもしっかり、物語に加わったようで、 セーナとミルサの旅も賑やかになりそうですね。 ミルサは500歳、なんなのだろうとまた、思考能力ゼロの頭で考え始めた私でした. 妖精か、コロボックルか、。。。。天使。 物語はほろりとしながらも能天気な方が私の好みだったりして。。。。 |
銀月 | 8/10 17:44:51 | 2182cfLMvpixotkc6||486 | ||
マリーちゃん、こんにちは^^ 双子の兄弟は貴女の結構近くにいたりしました。 どうも、どたばた騒ぎが彼らにはあうようですw ウツキの兄弟は、なにやらメインストーリーに関わってきそうな予感。 ミルサの正体は、本編では明かさない予定になっています。 同時進行で、主役二人の出会いを書いていますので、いつか公開できたらなぁ。 能天気な方がお好みですか^^ 恐らく、シリアスシーンは一部になってしまいそうです。 命のテーマは掴みきれていない自分には重いのか・・・ちょっと悩み気味ですが。 |
ナイト | 8/10 17:45:41 | 6033cf5du6Rp4R97.||973 | ||
こんばんわ〜♪ 銀月さんのにカキコするの久しぶりすぎて・・・(ΦωΦ)ニヤリ キャラの一人一人が個性的でとってもステキですw 特にウツキちゃんを含めた三兄弟が!! 思わず「いい味だしてるなぁ」と一人でニヤニヤしてました これをやってるのが自宅でなく、ネットカフェだったらヤバイ人物決定(?)な表情だったこと請け合いです これからも続きを楽しみにしてますので、がんばってくださいませ♪m(_ _)mペコリ |
銀月 | 8/10 18:12:28 | 2182cfLMvpixotkc6||635 | ||
ナイトさん、ここではおひさですw ウツキを含めた、三兄妹はチビにいるあの方達です^^b 彼らの全てを理解しているわけではないので、ちょっとイメージは違いますけどね。 自宅で、思う存分ニヤニヤしてくださいw(ぇ 今後も頑張りますので、暇な時に読んでやってくださいな^^ |
死月 | 8/11 13:16:5 | 2184cf/wWtpq27xh6||112 | ||
銀月さん 初めまして![]() 最近始めたばかりで右も左も分からず、色々ボタンを押していたら・・・ ココは詩や小説をみなさんが書く所なんですね ![]() 銀月さんの小説楽しいですね(*^^) 何だかキャラが生き生きしていてこんな登場人物とお友達になりたいです ![]() みなさんの感想のように上手く書けないですが、また読ませてくださいね^^ 応援してます(^-^)頑張ってください♪ |
銀月 | 8/11 13:33:0 | 2182cfLMvpixotkc6||891 | ||
死月さん、初めましてw ていうか、もしやどなたかのお知り合いかなぁ・・・。 キャラが生き生きしてるのは、実際に私の中で飛び回ってるかもです。 もしかしたら、いつか貴女の隣で一騒動起こしてるかも^^b 感想を頂けるだけで、光栄ですw またお暇があれば、眺めてやってくださいね〜☆ |
loveless | 8/11 13:38:36 | 2201cfM0UJp6y0trs||428 | ||
こんにちわです(ぺこり) 生き生きと動く彼等が、とても素敵です>< ウツキちゃんの鉄拳制裁が、モロツボでしたw 何か、可哀想だなあ、彼等…… これからも、楽しみにしております! |
銀月 | 8/11 15:11:50 | 2182cfLMvpixotkc6||32 | ||
愛ちゃん、こんちゃです^^ノ ウツキちゃんは、案外やります。双子の兄に痴漢対策で しっかり教え込まれてますので><b どうも、この頃、芸術板を開いたり、創作したりがのろまさんです。 ちょっと遅くなるかもしれませんが、根性入れてがんばりたいとおもいます^^ |
☆悠☆悠☆ | 8/12 1:31:24 | 2191cf/vFARH2cJSw||667 | ||
銀さん^^こんばんは♪ やはり寝付けずチラッと覗いて 銀さんの名前を見つけてはニヤリッw で、読ませていただきました^^ 三人のこれからの旅の行く末が待ち遠しいね〜 キャラの個性が光ってて面白いっすよぉw ウツキはどこに仕込んでたんだ・・鉄棒w セーナファンなんでセーナ贔屓目で見ております^^ 次回も楽しませてくださいまし。 |
銀月 | 8/12 3:32:59 | 2182cfLMvpixotkc6||869 | ||
悠さん、こんばんはo(*^▽^*)o お手紙もくれたのに、感想までwありがとです^^ ウツキちゃんの獲物は、太腿にくくりつけてあるのだ。 イメージだと、ワンピースのナミさんの様な感じで・・・。 セーナファンかぁwやられきゃ…いや、自称クールボーイの♪ 今後も、暖かい目で見守ってやってねw |
特殊文字 by.チビファンタジー |