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2364花鳥風月のユメレモネード8/11 14:47:32224cfz7paMJLKqxw
花鳥風月。この地球上、最も美しい景色と呼ばれる4つの名。

その名前を司る二人の人間、そして二人の精霊。

四人が出会ったファンタジックな幻想。


―花鳥風月―

レモネード8/11 14:55:12224cfz7paMJLKqxw||742
櫻庭学園中等部3年C組。一番奥の窓際。今日も空を眺めているのは、月風鈴(ツキカゼリン)。そしてその隣の席で、鈴の幼なじみ、雨野晴(アマノハル)。
二人とも、特に成績が良い、という訳でもなく、運動神経はそこそこ。
顔もまぁまぁで、友達も多くは無かった。…ただ、クラスメイトからは冷やかされる。
本を読むのが大好きで、今日も図書館に寄るつもりだった。
そして、いつも本のことで盛り上がるのが好きだった。

放課後。二人で家に帰る。家が隣だから、ずっと一緒に本の話で盛り上がれる。
一度解散した後、晴が鈴の家の前で叫ぶ。
「鈴ー!行こうぜっ!」
「分かった!ちょっと待って!今準備する!」

レモネード8/11 14:58:212224cfz7paMJLKqxw||715
鈴は2階の窓から叫び、カバンを取る。そして階段を駆け下り、ドアを開ける。
両親は仕事中で、夜まで帰ってこない。…まぁ、本に熱中できるからいいけれど。

家から図書館までは、そう遠くない。歩いて15分だ。

図書館に入ったら、別行動。自分の好きな本を探す。

鈴はファンタジー小説が大好きだった。そして、晴も好きだった。
鈴は、今日は気分を変えてみようと思い、別の棚から本を探した。
そして、ある本を見つけた。背表紙に金色の文字で、「花憐」と書かれていた。
その隣には、同じ背表紙に銀色の文字で、「鳥圭」と書かれた本もあった。

鈴は急いで、晴にその本を渡した。

レモネード8/11 15:1:102224cfz7paMJLKqxw||446
晴もその本を気に入ったらしく、一緒に借りることにした。
晴は「鳥圭」を、鈴は「花憐」を取った。

借りた後、図書館を出て、晴の家に行った。
借りた後は、いつも晴の家で一緒に読む。一人より楽しいから。

「ガチャ。」
晴の家も、両親は昼間仕事。そのため誰もいない。
鈴は先に晴の部屋へ入る。…いつもの事だ。
晴は、麦茶とお菓子を持ってくる。

そして、テーブルに置き、本のスペースを開ける。

レモネード8/11 15:4:462224cfz7paMJLKqxw||288
「開けてみようか。」
「うん。」
鈴と晴は、あの本を取り出した。結構厚い本だ。
鈴の本の表紙には、花憐と思われる美しい女の精霊の姿が描かれていた。
晴の本の表紙にも、鳥圭と思われる神秘的な男の精霊の姿が描かれていた。

「「せーのっ」」

二人は同時に本を開けた。すると、本のページの間から、眩しいほどの光がさした。
鈴と晴は、眩しそうに目を覆った。

レモネード8/11 15:9:202224cfz7paMJLKqxw||439
光がだんだん弱くなる。二人は、目を覆っている手をだんだんと下ろした。

すると、そこに居たのは…


おいしそうに二人のお菓子を食べている人が二人。
「あっ!」と晴が叫ぶと、その人達は「ん?」とこっちを向き、また食べ始めた。

少しして、鈴はあることに気づいた。
「ねぇ…この人…花憐と鳥圭じゃない?」

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鈴が言った通り、二人は本に描かれている精霊とそっくりだった。
その精霊達(?)は、お菓子を食べ終えると、いきなり晴のベッドに座った。
「はぁ〜…食った食った!」
鳥圭らしき男の人は言った。
「本当ねー!!」
花憐らしき女の人も言った。
「あのー…もしかしてあなた、花憐さんと鳥圭さんですか…?」
晴が恐る恐るたずねてみた。

「…えぇ。そうだけど?」

レモネード8/11 15:14:572224cfz7paMJLKqxw||97
花憐が答えた。
「自己紹介がまだだったかしら?
私は花憐。花鳥風月の「花」を司る精霊よ。」
「俺は鳥圭。花鳥風月の「鳥」を司る精霊。お前等は?」

「…あっ、私は月風鈴です。」
「俺は…雨野晴。」
「あれ??変ねぇ…鈴さんが「風」と「月」を司るの?」
「晴君は何なんだろう?」
ぶつぶつぶつ…
花憐と鳥圭はぶつぶつ言いながら話し始めた。

レモネード8/11 15:17:412224cfz7paMJLKqxw||776
「あっ…あのぉー…私の「月」を司るのを晴に譲る事出来ませんか??」
鈴がおずおずといった。
花憐と鳥圭は、目を丸くした。
「本気で言ってるの?それ。」「マジかよ。」

「…?はい。」

「別に良いけれど…あなた、私たちの間では「風鈴(フウリン)」よ??」
「ププッ」
晴が笑った。
「あと…あなただけど、「月野晴」で良いかしら?」
花憐が晴に言った。

レモネード8/11 15:20:182224cfz7paMJLKqxw||847
「…はい。」
晴がまだ笑いながら言った。

「それで、単刀直入に言うわね。あたし達の目的は、花鳥風月が欲しいの。」
「「は??」」
月風鈴と雨野晴…改め風鈴と月野晴が言った。
「…あたしらを呼び覚ました時点で、私等が封印してきた「花鳥風月」がどっか行ったの。」
「それで、その責任としてお前達に風月の名前を授けた。」
「で?」
晴が言った。「どうやって探せばいいんですか?」

レモネード8/11 15:22:592224cfz7paMJLKqxw||133
「んー…分からないっ。」
花憐が言った。鈴と晴は頭に?マークを並べている。
「とりあえず直感が来るまで分からねぇ。って事。だから家に置いてー。」
鳥圭が言った。

鈴と晴は、顔を見合わせた。そして、うなずくと、

「別に良いけど…邪魔するなよ?」
晴が言った。鈴もうなずいた。
「「やったー!!」」
二人の精霊は抱き合って喜んだ。

レモネード8/11 15:25:572224cfz7paMJLKqxw||448
それから、鈴の家には花憐が、晴の家には鳥圭が居候する事になった。
「あっ、ご飯はトウニュウがいい。」
花憐が言った。
「トウニュウ?豆乳の事?」
「多分そう!」
(変わった趣味してるなぁー…)

「俺のご飯は、シンブンシがいい!」
「新聞紙なんか食うの?!」
「うん♪」
(つくづく変なやつ…)

レモネード8/11 15:28:242224cfz7paMJLKqxw||529
その夜。精霊達はどこで寝るのかと心配になっていたら…

「晴。本開けて。」
「え?」
言われるままに本を開けた。すると、その中に鳥圭が入ってしまった。
本の絵には寝息を立てている鳥圭の姿がある。
鈴の家も同じだった。
花憐は本の中に入り、豪華そうなベッドで眠った。

さて…これからどうなるのやら…。


続く

レモネード8/11 15:31:242224cfz7paMJLKqxw||886
あとがきという逃げ場所

理紅さん、Verdandiさん、バスケさんにいただいた名前を使わせていただきました。
鈴と晴の名前を考えてくれた理紅さん、Verdandiさん、申し訳有りませんっっ!!!m(__)m
勝手に名前を改造してしまいました…。。。

そしてなんか精霊のでてきた意味が分からない・・・
バスケさん、申し訳有りませんっっ!!!m(__)m

そして、読んでくださった皆さん…
感想・ご意見・アドバイスなどお聞かせください。


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