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2397単純系小説『鋭利な刃物』第九弾beloved8/13 18:20:592201cf8VdpWjou.ZI
 過去ログ。 サブタイトル。
  第一http://chibifantasy.com/bbs/t12-2065.html 泡沫唄胡の殺人講座
 第二http://chibifantasy.com/bbs/t12-2101.html 虐殺 命 衝動
  第三http://chibifantasy.com/bbs/t12-2140.html 死神 氷室朝霧
  第四http://chibifantasy.com/bbs/t12-2169.html 愛しき感情 醜い愛情
  

beloved8/13 18:21:202201cf8VdpWjou.ZI||999
  第五http://chibifantasy.com/bbs/t12-2197.html 破壊衝動あるいは狂気
  第六http://chibifantasy.com/bbs/t12-2318.html 刃物の形 すなわち虚像
  第七http://chibifantasy.com/bbs/t12-2342.html 我 神故に人を裁く
  第八 http://chibifantasy.com/bbs/t12-2366.html 影を喰らう虚像 鎖と縛め

beloved8/13 18:21:402201cf8VdpWjou.ZI||244
 A powerless feeling dilemma and a sexual desire.
 There are many things which bind you.
 I want to become the thing which binds you.

 Put it out of order with love which fainted.
 He wants to bury me to the body which screams.

 It may be called a transformation.
 Since he does not want to speak about you.
 Since there is a wish which wants to monopolize you.

beloved8/13 18:22:82201cf8VdpWjou.ZI||344
「私とルイは一対闇が私光がルイ誰もそれを覆すことは許されないの」


 『彼女』はルイに対する独占欲が、肥沃に貪欲に根付いている。
 かき消えるように抱いて、消えないように必死に祈ってる。
 鏡の虚像に映った自分のように嫌いで、愛しい。

beloved8/13 18:22:592201cf8VdpWjou.ZI||357
「貴方はルイの客人。只それだけ」

 頬に張り付いた灼熱色を無造作に払って、べたつく闇のように笑む。

チバ8/13 18:23:442182cfjJiQS3BkOh.||713
すいません、下の小説でルイという名前を使ってしまいましたが、
これは貴方様の小説の登場人物のパクリなどではありませんので・・・
横レスすいません

beloved8/13 18:24:32201cf8VdpWjou.ZI||34
「だから食べちゃっても、良いんだもんねぇ……!」

 訥々と語っていた小さな唇から、粘膜が引く。
 口全体から、粘膜がひいては堕ち。
 其れは桃色の押し込めた肉と共に滑り落ち。

beloved8/13 18:26:42201cf8VdpWjou.ZI||714
あ、ちょっと小説中断して。
チバさん、大丈夫ですよ。パクリじゃないって仰ってるし。
あとでチバさんの小説を覗きに行かせていただきますねv

では小説再開☆

beloved8/13 18:26:302201cf8VdpWjou.ZI||570
 世界の終わりのようで。
 月からぼたぼたと滴る涙のようだ。

beloved8/13 18:27:52201cf8VdpWjou.ZI||240
「あんた誰。っていうかルイの何」

 彼女のその古ぼけて煤けた髪の内から、闇が凝り固まってわかだまった様な瞳が、透かし見えた。
 堕ちる粘膜だけが、彼女のこの世に縛りつけている。

beloved8/13 18:27:332201cf8VdpWjou.ZI||663


「エル=ルドワール。ルイの妹」



beloved8/13 18:28:42201cf8VdpWjou.ZI||413
 言葉を聞くだけで。
 心臓が呼吸を止め手足には鉛がまとわりつき、躯全体にぐっとした重みが加わるような錯覚が、在る。

beloved8/13 18:28:232201cf8VdpWjou.ZI||712
 狂ってる。

beloved8/13 18:29:22201cf8VdpWjou.ZI||967
「閻魔の妹たる食人主義者とも、言われてるけど…。
  その肩書きは、あんま気に入ってないんだよなぁ」

 言葉を求めてない。
 あたしの衝動を突き動かす何かを頂戴。
 ほとんど不確かだけど。

beloved8/13 18:29:272201cf8VdpWjou.ZI||76
「お腹空いちゃったし、貴方、食べちゃうから」

 嫌だ。

 言葉すら通用しないほど、彼女の錯乱は可笑しかった。
 言霊ならば通用するかもしれないけど。
 彼女に使う言霊なんて更々思いつかない。

beloved8/13 18:29:462201cf8VdpWjou.ZI||695
 ナイフを構える。

 此処にいるのすら不確かなあたしの存在は、ゆらゆらと揺れて消えそうだ。
 ジェンガのように崩れそうで、恐い。
 握ったナイフですら、あたしを裏切りそうだ。

beloved8/13 18:30:202201cf8VdpWjou.ZI||674
 『戦い』の前にこんな風に萎縮するのは、初めてだった。

beloved8/13 18:30:482201cf8VdpWjou.ZI||886
「…っあ!」

 彼女の異様に伸びた生爪が、あたしの躯を捉えようと動いたが、其れを何とか防いでナイフを刺し出し、弾かれ軌跡を歪めて手を伸ばされて掴む。

beloved8/13 18:31:432201cf8VdpWjou.ZI||132
 強い。
 彼女は生半可な強さじゃない。

 技術は在れども頭が無い霊喰いとは違う。
 腕も立ち限度も解ってるルイとは違う。
 誰が善で誰が悪かが解りきってる朝霧とは違う。
 『サディズム』の名に基づき母の暴行とは違う。

beloved8/13 18:32:532201cf8VdpWjou.ZI||818
 食欲と言う名の、人間の大いなる欲で動いてる。
 止められない。
 歯止めが利かない。

beloved8/13 18:33:432201cf8VdpWjou.ZI||173
「あんたにだけは殺されたくない」

beloved8/13 18:35:342201cf8VdpWjou.ZI||348
「あんたなんか、死んでしまえ」

 嗚呼糞。
 自分で言った言葉に自分で悪態を付くその馬鹿さ加減は、いい加減改めたい。
 兎に角苛つく。

beloved8/13 18:36:52201cf8VdpWjou.ZI||454
 腹を蹴り上げると、右手のナイフを背中に叩きつけた。
 正面を向かせ口元から溢れる肉を刺すと、絶頂にも達したような戦慄を見せる。

 此こそ快楽。
 あたしを求め、求められていた物。
 とろけるようで切り裂かれるようで。
 其れだけ。

beloved8/13 18:36:302201cf8VdpWjou.ZI||423
 満たされる。

beloved8/13 18:36:512201cf8VdpWjou.ZI||461
「……!」


 まだだ。
 本能の一部が、静かに蠢いた。

beloved8/13 18:37:222201cf8VdpWjou.ZI||568
 ギターを滅茶苦茶にかきたてるアグレッシヴな音楽が、あたしの脳を駆けめぐる。

 溢れる奔流をスピーカーに収めて流すだけで、孤独のようなどうしようもない溝を埋めてくれる気がしたから。

beloved8/13 18:38:112201cf8VdpWjou.ZI||613
 狂ったあの家で、唯一あたしを裏切らなかった。
 現実味は皆無の様で気迫すら帯びた、ギタープレイと叫ぶようなヴォーカルが、止め処なく蜜の如く溢れ出す衝動に楔を打ちつけ留まらせてくれたけど。

beloved8/13 18:38:332201cf8VdpWjou.ZI||515
 結局ナイフを握らせたのも、裏切らぬその音。
 楔が外れ鎖を明け放たれた開放感は、どんな行為も御及びが付かないほど麗しい。

beloved8/13 18:39:52201cf8VdpWjou.ZI||332
 結局あたしを救うのは、衝動と鋭利な刃物だけ。

beloved8/13 18:40:152201cf8VdpWjou.ZI||825
 目の前が弾ける。

 焦点のない闇の瞳が、あたしの目を捉える。

beloved8/13 18:40:382201cf8VdpWjou.ZI||63
 其れは命の終わり。
 全ての始まり。

 悲壮感。
 悲しみ。
 喪失感。
 裏切り。

beloved8/13 18:41:592201cf8VdpWjou.ZI||678
血肉を求める唇や、飢えた両手の軌跡など詮索すべき事じゃない。
其れを退けて行くのみ。

beloved8/13 18:42:242201cf8VdpWjou.ZI||453
 左のナイフで爪を弾き、右の手で彼女をはね除けた。
 彼女は退けられた手を伸ばし、あたしの肩をゆっくりと倒す。
 結果、彼女に組み敷かれる形となる。

beloved8/13 18:43:132201cf8VdpWjou.ZI||951
「やっぱり、美味しそうよねぇ…」
「……この変態が」

 あたしの言葉に、彼女はごもっともと言いたげに頷く。
 焦れったい。

beloved8/13 18:43:432201cf8VdpWjou.ZI||183
早く、逆転の機会を頂戴。

beloved8/13 18:44:72201cf8VdpWjou.ZI||986
「っああああ!」

 唇から零れた異常な鋭さの八重歯が、あたしの血肉を容易く破って啜り出す。
 蒼白だった其れは、見る見るうちに血の気を取り戻し、掠れて消え去りそうな雰囲気がかき消えていく。

 肉が削がれ血が啜られるという非常事態。
 あたしはSOSも出すことが出来ない。

 咬まれた其の部位から、香り立つようにたゆたう痛み。

beloved8/13 18:48:02201cf8VdpWjou.ZI||424
 其程迄に甘美。
 此程迄に苦痛。

beloved8/13 18:48:212201cf8VdpWjou.ZI||436
 肩から首へ、首から下腹部へ。
 甘咬みとは言えぬ痛みを伴う其の行為は、全くと言っても良いほど破綻してる。

 葬り去ってよ。
 あたしの言葉が濃く薄汚れた空気に混じり込む。

 折檻して頂戴。
 人知れず呟く。

beloved8/13 19:23:132201cf8VdpWjou.ZI||532
 ふぃー。終わりました。
 泡沫嬢ばっかりピンチになって居るので、今度は氷室君でもいじめてみたいです。(サディストじゃないです、私)
 泡沫嬢の躯に秘密があると思って、見守ってやってください。そう言う体質なんだと思いつつ。

 そうだ、今回の訳を載せておきます。 

beloved8/13 19:23:492201cf8VdpWjou.ZI||788
 無力感やジレンマや性欲。
 貴方を縛る物は沢山ある。
 あたしは貴方を縛る物になりたい。

 卒倒した愛情で狂わせて。
 泣き叫ぶ其の躯にあたしを埋めてみたいの。

 変態と言われても良い。
 貴方を話したくないから。
 貴方を独り占めしたい願望があるから。

おぐ8/14 8:47:282201cfuikPAMVFdiM||839
ほう・・・。そういう意味だったのですか。前回の訳も見ました。なるほどって感じです。
今回はちょっとブラッキーでした^^けど読めました。
あのぅ、こんな事、失礼なのかもしれませんが、呼び名を教えてくれませんか?

近々、新小説を出そうと思っている私です。見かけたらヨロシクです。
では、続きを楽しみにしています♪

beloved8/14 9:40:412191cfGafnvhfMhEw||55
こんにちわです。
お、新小説ですか。良いですね!
ところで呼び名――と会ったんですけども、何の呼び名でしょうか(失礼だよ)

こんかいはちょっとブラッキーでした。スイマセン。許してください。(え)


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