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253KIA―ズパングの少女―』ピゅナ5/19 22:30:462211cf/bop.gvszNM
○●○あらすじ○●○
ズパの少女チナツはペットのアルマーメイドと甘栗くんで、早朝にこっそり
街を抜け出した途中で国の番人に襲われそうになる。
それを見ていた冒険者・キアがチナツを助けてくれる。
そしてチナツはお礼をする為、自宅の宿へ案内をした。

ピゅナ5/19 22:37:582211cf/bop.gvszNM||583
「あぁ…。いいトコだなぁー…」
キアは言われた通りの部屋へ来ていた。
部屋の奥の窓際に腰を下ろしている。
「キュウッ」
ブルーチビどら2匹はすっかり目を覚ましてはしゃいでいた。
部屋は和風だった。
床は畳で、壁にはいくつかのふすまがある。
キアのいる窓にぶら下がっている風鈴が、涼しい音を響かせていた。
「あぁ…。本当に落ち着く場所だ…」
すぅっと息をすると和風の独特な木の香りがした。
時折、風が迷い込んできて、海の塩のにおいを運んできていた。

花枕5/19 22:40:192202cfmYl2V.hyRTQ||494
はじまった〜>v<

ピゅナ5/19 22:44:262211cf/bop.gvszNM||687
「おまたせしましたー…」
不意にふすまの向こうからチナツの声がした。
キアがどうぞと言うと、チナツはゆっくりふすまを開けた。
「あれぇ?振袖似合ってるねぇ」
チナツは一瞬キョトンとし、少し耳を赤らめた。
チナツは緑の振袖を纏っていた。
髪もかんざしで綺麗に飾られている。
「あの…朝食です…」
そう言ってチナツは部屋に入り、料理をのせたお盆を小さなちゃぶ台にのせた。
「うわぁ、美味しそうだね!お米は久しぶりだよ。うん…魚も美味しそうだ」

花枕5/19 22:46:122202cfmYl2V.hyRTQ||691
ほのぼの〜>v<

ピゅナ5/19 22:52:212211cf/bop.gvszNM||455
一通り見て、感想を言うとキアは、いただきます♪と上機嫌で食べ始めた。
あとからマーメイドのアルも入ってきて、ブルーチビどら達にご飯を上げた。
「ではまた後で片付けに来ます…」
スッと立ち上がり、その場を去ろうとするチナツにキアがストップをかけた。
「んぐ!…ふぉっ、ふぉっふぉふぁふぇ〜」(んぐ!…ちょっ、ちょっと待って〜)
チナツは首を傾げた。
「…?何でしょうか?」
キアは急いで口にあった物を飲み込んだ。
「…はぁ。…あのさ、悪いんだけどこの街の案内をしてくれないかなぁ?
 どの街や村でも案内をしてもらってるんだよ」
それを聞いたチナツはみるみる表情を明るくした。

ピゅナ5/19 23:1:582211cf/bop.gvszNM||275
「はっ、はい!わたしに出来ることなら喜んで!何処でも案内します」
「それは嬉しいよ。是非、案内願いたい」
チナツとキアは顔を合わせて互いに微笑んだ。

―――――――――――――☆―――★―――☆――――――――――――――――

ガヤガヤ ザワザワ…
チナツ達は宿をでて、ズパの街をゆっくりと歩いていた。
アルと甘栗くんはお店の手伝いをする為、宿に残った。
「賑やかなとこだね」
チナツとキアが歩いているのはゆったりとした上り坂で真っ直ぐのびていた。

ピゅナ5/19 23:10:42211cf/bop.gvszNM||532
横には沢山の和風のお店。
振袖を着た人やワンピースの人、チナツが見たことも無いような鎧を着ている人…。
沢山の人が買い物をし、ゆっくりと歩いていた。
「はい、この先には有名なお寺があるんです。休みの日はこんな風にいろんな人が
 集まります。お店も豊富で、ここでしか買えない食べ物も多いですよ」
チナツはキアと会ったばかりの時と比べて、明るく、ハキハキとしていた。
それを見て、キアは嬉しそうな顔をした。
「手馴れたもんだね。案内はよくやるの?」
「はっ、はい…。たまに案内希望のお客様がいて…。わたし、人と話すのは苦手…
 なんですが、案内は好きなんです」
「へぇ…なんで?」

ピゅナ5/19 23:20:242211cf/bop.gvszNM||62
そう訊かれて、チナツはうつむいてゆっくり喋りはじめた。
「わたし…、自分の考えを他人に伝えるのが苦手で…。でも、案内なら説明だけだし…。
 人の役に立てるのは好きなんです」
時々、うんうんと相づちを入れながら、キアはチナツの言葉を聞いていた。
「それは素敵だよ。将来は親のあとを継ぐのかい?」
キアがそう尋ねると、何故かチナツは悲しそうな顔をした。
キアには、その表情がどこか吹っ切れたような表情に見えた。
ちょっと間をあけてからチナツはこくんと頷き、切なそうな顔で笑った。

ピゅナ5/19 23:25:12211cf/bop.gvszNM||269
「…この街の女の子は絶対と言っていいほど親のあとを継いでいるんです。
 男の人ならそんな決まりは無いのですが、昔からのシキタリなんです…。
 わたしが男だったら今頃冒険者になっていたと思います」
キアは真剣にチナツの話を聞いていた。
何かを考えるように少し目を閉じてからチナツの前に立った。
「冒険したい?」
無表情でキアは短く尋ねてきた。
「えっ……」
いきなり真正面に立って、質問を投げかけてきたキアにチナツは驚いていた。
「冒険してみたいと思う?」
それはキアにとって質問ではなかった。

ピゅナ5/19 23:30:402211cf/bop.gvszNM||1
キアはチナツの気持ちを確認するために訊いているのだ。
「…したい。…ずっと憧れてた…」
チナツは独り言のように言った。
それを聞いたキアは満足そうににこりとした。
口元が楽しげに笑っていた。
そして、キアはポケットから最初に装備していた黒いマスクを被った。
「よし!じゃあ、行こう!あのお寺まで急ぐよ」
「えっ、えぇ?!」
キアはチナツを抱きかかえ―いわゆる《お姫様抱っこ》をするとそのまま軽快に
走り出した。
「ちょっと、あの!」

ピゅナ5/19 23:37:252211cf/bop.gvszNM||979
チナツは混乱していた。
(行こうってどういうこと?わたしを外の世界に連れてくの?じゃあなんでお寺なの??)
疑問が次々と湧き出てきて、結局何一つ訊くことができなかった。
「大丈夫。君が違う場所へいくワープアイテム使用禁止なことは知っているから」
少しも息を切らすことなく、キアは説明した。
しかし、それだけでは到底チナツにとって答えにならなかった。
「どど、どういうコトですか?あ、あの、わたし…」
キアはそれから何も喋らなかった。
マスクをしているせいで表情が伺えず、余計にキアが何を考えているのかが判らなかった。

ピゅナ5/19 23:38:352211cf/bop.gvszNM||929
「……」
チナツはどうすることも出来ず、そのままキアに身を任せるしかなかった。

ピゅナ5/19 23:47:532211cf/bop.gvszNM||896
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
花枕さん有難う御座います^^レス返しはまた今度します
一応、ズパの街のイメージは京都ということで書きました。
キアは次回ますます暴走します〜!!
この2人を最後まで見届けて下さるととっても嬉しいです♪

前回レス下さった
フォウむらさめさん*マジュニアさん*花枕さん*アーヤさん*有芽さん
有難う御座いました!!レス返し読んで下さると嬉しいです^^
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

フォウむらさめ5/20 18:16:432202cfI1GhJXwa7WU||93
おもしろいですね
何か予想しない事がおきそう

アーヤ5/20 19:26:452222cfAloxp2n6SQ.||338
わくわくしますね^^

ピゅナ5/22 20:57:552221cfriFGsfys7YM||267
花枕さん>ほのぼのして頂けました〜?嬉しいですww

フォウむらさめさん>予想できない様な事、起こして見せます!!(笑

アーヤさん>続けて読んで下さって有難う御座います〜

いおり♪6/15 17:52:52184cfLLIShuLI3Y6||860
面白いです!ちびファンタジーの世界じゃないみたいです。凄いです!


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