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2761魔道力学白書第2編〜P7〜たけし9/4 20:21:492211cftSqWgpWefDU
〜回想終了〜

たけし9/4 20:31:112211cftSqWgpWefDU||567
ガサッ
外で何かの気配がする。
八巻はその音で目を覚した。
いつのまにか、眠っていたようだ…
囲炉裏の火は消えている。
「何かがいるでござるな…」
八巻は外の気配を探る。
(一人…いや二人か…)
八巻はじっとしたまま動かない。

たけし9/4 20:41:352211cftSqWgpWefDU||360

「ちょっと飛鳥、動かないでよ。気付かれちゃうじゃない。」
髪型はポニーテール、15・6程の歳の女が隣の男に言う。
「しょうがねーだろ、鈴。こんな小さな草むらん中に3人もいるんだからよ。」
男が言い返す。
「あの二人とも…そんな言い合いをしていたらもっと気付かれるんじゃ…」
もう一人いた女が口論している二人をなだめるように言う。
しかし、そんな女の言葉も空しく…
「そこかっ」
3人は家の主に見つかってしまった。
八巻小五郎に…

たけし9/4 20:48:172211cftSqWgpWefDU||492

「な、なんでござるか…これは?」
八巻の目にはズパでは少々珍しい格好をした3人の男女がいた。
そうは言っても、戦争が終わってから4年。
ズパにも随分大陸の分化が入ってきて、彼等の服装も徐々にだが浸透し始めている。
「あなたが八巻小五郎ね。」
ポニーテールの女が八巻に言う。
「私達は魔道同盟機構の依頼で貴方のもってる刀とあなたの命を奪いに来たわ。」
「そういうことだ。」
もう一人の男がそう言いながら立つ。
剣を構えて。

たけし9/4 20:57:222211cftSqWgpWefDU||451
(困ったでござるなぁ)
八巻はピンチだった。
今手に持っているのは、力を封印した刀(鎖でぐるぐる)だけ。
相手は3人。
「拙者、お主達とは戦いたくはないでござる。」
そうは言ってみるものの…
「はっ、そっちの言い分なんて聞きたくないわよ。この依頼は1000万よ。1000万!こんなチャンス滅多にないんだから。」
(金にがめついの〜)
八巻は刀を相手に見せるようにして言う。

たけし9/4 21:0:342211cftSqWgpWefDU||983
「今、この刀は封印してるでござるよ。だから、これを盗んでも意味はないでござるよ。」
そう言ったが…
「何だ、そんなの簡単に解けるわよ。」
ポニーテールの女が言う。
「この美少女魔道師、舞原鈴に解けない封印はないわ。」
そう言い、呪文を唱え始める。

たけし9/4 21:3:52211cftSqWgpWefDU||171

(何これ、すごい封印…)
鈴は思ったより苦戦したが、
パキンッ

封印の解除に成功した。
「よしっ」
「よしじゃね−よ」
飛鳥が鈴に言う。
「敵の武器の封印解いてどうすんだよ。奪ってから封印解きゃよかっただろ!!」
その通り、鈴は敵に塩を送ってしまったのだ。

たけし9/4 21:5:12211cftSqWgpWefDU||793
「あ……………。えへ」
ごまかす。
「えへじゃねー。もういい、さっさと終わらせるぞ。」
そう言って、飛鳥は八巻の方へ走っていく。

たけし9/4 21:49:82211cftSqWgpWefDU||290
「くらえ!!」
ヒュンッヒュンッ

飛鳥は八巻に剣を繰り出すが全て紙一重でかわされる。
(くっ刀抜いてねーのにこいつの強さは何なんだ!?)
ヒュンッ

そして、また攻撃をかわされる。
次の瞬間、八巻が視界から消えていた。
(ど、どこだ。)
必死で探す飛鳥。

たけし9/4 21:52:452211cftSqWgpWefDU||237

ドゴッ
八巻の蹴りが飛鳥のわき腹を貫く。
しかし、
「ゲッホゲホゲホ…」
セキをしながらもすぐにその男は立ちあがった。
(こいつは驚いた…なんて反射神経だ。)
その男は八巻の死角からの蹴りを超人的な反射神経でわずかにズラしたのだ。
(なかなかやるでござる。)
そして、目の前の男は剣を構える。

たけし9/4 21:57:332211cftSqWgpWefDU||251

「こいつを使うか…」
そう言って、飛鳥は懐からタリスマンを3つ取り出す。そして、
「タリスマン、属性『炎』『水』『雷』。全部まとめて魔剣にセット!主属性は炎だ!」
そう叫んだ。
「あのぅ…。」
飛鳥の後ろから真優の声。
「なんだ?」
「飛鳥さんって勇気あります。」
「うるせぇ!!」
離れたところで鈴が腹を抱えて笑っている。

たけし9/4 22:1:222211cftSqWgpWefDU||490
(いかん、いかん。気を取り直して…)
前を向く。
敵の表情は冷たい。しかし
「ぷっ…」
少しふきだし、顔を背ける。
「ムカツク反応だな、おい!!」
飛鳥は怒る。
(くっどいつもこいつも…)
「くそ、どうにでもなれ!!くらえ。」
飛鳥が剣を振る。
そこからは炎がでてきた。

たけし9/4 22:5:302211cftSqWgpWefDU||844

「何!?」
八巻は驚きながらも炎を避ける。
少しふいをつかれたが、避けれない速さではない。しかし
「まだまだぁ。」
男が叫ぶ。
今度は白い煙が出てくる。
(ガス…?いや、水蒸気でござるな…)
八巻は水蒸気に包まれる。
(これが西洋の魔道の技術か…最初に出した炎に、水を出し、水蒸気の目くらましをつくったか。あの剣の性能もすごいが使用者の応用力にも驚きでござる。)

たけし9/4 22:8:262211cftSqWgpWefDU||708
しかし、
「そんな目くらましでは、拙者に勝てないでござる。」
八巻には気配を読む力があった。こんな目くらましは効かない筈だが…
「知ってるよそれぐらい…」
男の声。次に
ビリリリリリッ

八巻の体に電撃が走る。
「くはっ」
八巻は地面に倒れた。

たけし9/4 22:11:552211cftSqWgpWefDU||489

「水蒸気は目くらましにもなるが、電気を通す道にもなるってわけだ。」
飛鳥は倒れた八巻に言う。
「すごーい。」
後ろでは真優が拍手をしている。
「いやーそれ程でも」
調子にのる飛鳥。
「はじめて飛鳥さんのことをすごいと思いました。」
こける飛鳥。
「ま、まぁ、『雷』が主属性じゃなかったから死んではいないだろ。」
そう言うと、

たけし9/4 22:15:252211cftSqWgpWefDU||869
「くっ…さすがに…こたえたでござるよ…」
八巻が立ちあがった。
「油断はできねぇからなぁ。なんたって4年前に1000人殺しをした凶鬼らしいからな。」
飛鳥は剣を構える。
「そうか…」
八巻の表情がすこし悲しげなものになる。
「そっちが本気なら―」
そう言い刀を抜く。
「こちらも本気でいかせてもらうでござる。」

たけし9/4 22:17:242211cftSqWgpWefDU||756
ドン
飛鳥に、さっきまでとは違う八巻の気が襲う。
(こ、こりゃさっきまでとは別人だ…)
「そうか…なら、死んでも恨むなよ。」
両者の気合がぶつかる。

たけし9/4 22:19:502211cftSqWgpWefDU||117

「鈴さんは加勢しないんですか?」
真優は鈴に聞く。
二人はのんきにお茶をすすっている。
八巻の家の縁側で、八巻のお茶を。
「いいのよ、飛鳥がやる気なんだし。そう言うあんたはなんなのよ。」
逆に鈴が真優に聞く。
「え、えっと…私は」
お茶を少し飲んで真優は言う。

たけし9/4 22:23:32211cftSqWgpWefDU||76
「あの人は悪者には見えないいんで…」
「相変わらずあんたはあまいね。」
二人はお茶をすする。
「ま、確かにこの依頼はどこか臭いけど…」
「え…?」
「なんでもないわ。」
真優の問いに対し、鈴はごまかした。

つづく

たけし9/4 22:24:272211cftSqWgpWefDU||32
今回はこれで終わりです。
祥大のキャラを使わせてもらいました。
祥大、ありがと^^
読んで下さった方、ありがとうございます。
感想の方もよろしくおねがいします。


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