2894 | 小説「永遠の隙間」---(小説初挑戦です^^; | setzna | 9/12 14:35:36 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q |
はじめましてです;; 小説書くの初めてなので、変なところとかあるかもしれませんけど、 読んでくださると嬉しいです。 それでは、はじめます^^; |
setzna | 9/12 14:36:12 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||897 | ||
『ある世界のある時代。 そこは魔女に支配されていました。 知らない間に人が居なくなっている、 そんなことは日常茶飯事でした。 あるところに、恋人を魔女にさらわれてしまった男が居ました。 その男は、魔女の城に忍び込み、魔女を倒してしまいました。 そして世界は平和になり、彼は恋人と幸せに暮らしました。』 「・・・そんな風だったらよかったんだけどなぁ・・・。」 窓際でため息をついている一人の青年。 彼の名はシフ。 大いなる魔女を倒した、英雄。 人々には、そう慕われていた。 けれど彼には、ある秘密があった。 |
setzna | 9/12 14:36:33 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||588 | ||
魔女がシフに倒されてすぐに、人々の左手に数字の刺青が現れた。 その数字は、日が経つごとに減っていった。 ”この数字が0になったら死ぬ” いつの間にかそんな噂が経ち、人々はこれを「魔女の呪い」と呼んだ。 しかし。 いつになってもシフの左手だけには刺青は現れなかった。 ( ――だから僕は左手を隠した。 呪いよりも人々の視線が怖かったから。 ) |
setzna | 9/12 14:37:14 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||161 | ||
そして、あっという間に時間は流れ、 人々の刺青の数字は1になった。 その日の深夜12時前。誰もが恐怖で震えていた。 「もし、死ぬことになっても、シフと一緒なら、怖くないよ」 シフの恋人、レリィはそう言った。 ( ――僕は、君と一緒じゃない― ) (時計の針の音がこんなに気になったことなんか、無かった。 せめて最後は、時計なんかじゃなく君を見ていたかった。) |
setzna | 9/12 14:37:28 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||2 | ||
深夜12時。 (一瞬、何も起こらなかったのかと安心した。 でも。 それは間違いだった。 何もかも動かなくなっていた。 僕、以外が。) ふと夜空を見上げる。 流れていたはずの星さえ、止まっていた。 レリィは、こわばった笑みを浮かべたままだった。 (やっと気づいた。 呪いにかけられていたのは、僕だったんだ。) |
setzna | 9/12 14:37:43 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||11 | ||
シフは走った。 もう居ない魔女の城へ。 (―君と同じ、世界と同じ呪いを、僕に。) シフは、魔女が自分以外にかけた呪いについて探した。 魔女の城は大きく、調べるのに一月かかった。 最後の部屋の一番奥。 その呪いを記した本を見つけたいなや、シフは物凄い速さで読み始めた。 読み終わると、その本を大事に抱え、自分の街へと走った。 (―時が止まるのなら、君の隣で。) |
setzna | 9/12 14:38:26 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||511 | ||
息を切らしながらシフは自分の街にたどり着いた。 そして、目を疑った。 「お久しぶり。私を倒した英雄さん。」 あの日倒したはずの魔女が、街の真ん中に立っている。 「そんな・・まさか・・・。」 「取引がしたいのよ。」 「・・・・。」 「私は何度でも復活できるの。魔力があるうちはね。 でも今、あなた以外を止めている為に魔力を使い続けている・・・」 ゆっくりと魔女はシフに近づいてくる。 「だから、世界を戻す代わりに、私を見逃してくれないかしら?」 |
setzna | 9/12 14:38:45 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||277 | ||
「断る」 「そう。じゃぁ悠久の時を一人で彷徨うがいいわ!!」 魔女は高笑いをしながら消えていく。 「さよなら、魔女さん。」 シフも、微笑む。 (―この本があれば、そんなの怖くない。) |
setzna | 9/12 14:39:6 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||171 | ||
ゆっくりと、こわばった笑顔のレリィの前に立つ。 本を開く。 (―魔女が世界を止めるために魔力を使い続けているのなら) 魔女の城から盗み出した薬を自分にかけた。 (―いつかは呪いが解ける日が来る) 慎重に、呪いの言葉を紡ぐ。 (―その日まで、僕も止まり続ける) (―僕も、ずっと笑っていよう) (―その日まで。) |
setzna | 9/12 14:39:27 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||806 | ||
どれくらい時が流れただろうか。 百年、いや、千年だろうか。 夜空で止まっていた流れ星が、消えた。 「・・・あれ?何も起こらないね。」 こわばった笑顔が、動き出す。 左手を見て、シフを見て、それは、満面の笑みになった。 シフも、それを見て笑った。 シフは、左手の布をそっとほどいた。 それは、風にあおられて夜空へ舞い上がっていった。 (――もう左手も隠さないでいいんだ) |
setzna | 9/12 14:41:52 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||92 | ||
―――――――――――おしまい。 どうだったでしょうか^^;感想お願いいたします^^; |
みりん☆ | 9/12 14:44:45 | 2022cf.e3OQ5W62tA||386 | ||
リアルタイムで思わず読んでしまいました^^ すごく読みやすくてよかったです^^ すばらしいですねw 作品の内容も文章力も。。 では乱文失礼いたしました^^; |
おぐ | 9/12 14:50:15 | 2201cfJk0yG0WLZuI||478 | ||
すごく良いと思うよ〜〜面白かった!!また書いてね☆☆ |
setzna | 9/12 15:0:1 | 2111cfJ7gQXMdgD1Q||554 | ||
><;きゃぁー、みりん☆さん、おぐさん、 感想ありがとうございます^^ 出来たらまた書きたいと思います>< ありがとうございました★ |
アルル | 9/12 15:9:3 | 2221cfkpqGcE4WAQg||909 | ||
初めてにしてはすごすぎますね 私なんて足下にも及びませんよ^^; |
スタイナー | 9/12 15:18:43 | 2029cfe.H3NM.JIe6||162 | ||
感動ですね・・・。 |
setzna | 9/12 19:55:42 | 6112cfutAC2IE5efE||228 | ||
アルルさん、スタイナーさん感想ありがとうです^^ ><;いええ、私だってまだまだですー! |
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