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2950BR(アルルさんリクエスト)Mr・XV9/17 19:51:232032cfPMjcuLhLJYE
BRで全員生き残らない話があります
では逝ってらっしゃい(何?)

Mr・XV9/17 19:52:202032cfPMjcuLhLJYE||963
水城小百合が目を覚ますと、小百合達を乗せたバスはまだ舗装されきっていない小道で止まっていた。「ん、」と、小さな声をあげて起き上がると、すでにみんなは寝てしまっているらしく、バスは静まり返っていた。窓から外を見ると、バスの横には数台のトラックが止めてあり、そのトラックには何かのロゴがペイントされていた。
「B…R…、」
そうロゴを読みあげると同時に、小百合の頭に衝撃が走った。

Mr・XV9/17 19:54:242032cfPMjcuLhLJYE||768
「みなさあん、起きてくださあい」奇妙に間延びしたその声によって、小百合は目を覚ました。そこは「教室」、だった。後頭部に痛みが蘇る。それから何秒もしないうちに他の生徒も起き出して、教室中に話し声が響きわたった。そして、五分ほどたった頃、先ほどの声の主である女性が、黒板に何かを書きだした。そして、教卓を叩いて、こう言った。「みなさあん、はじめましてえ。私の名前はあ」そこでさらに黒板を叩き、「篠原由紀って言いまあす。」そこで不良グループのリーダーの相川剛志が立ち上がり、

Mr・XV9/17 19:56:62032cfPMjcuLhLJYE||218
、「おい、ここ何処だよ、」と、落ち着いた声で言った。それを聞いた篠原は一度ふぅ、とため息をつき、「発言するときはあ、手を挙げてからにしましょうねー。ここはあ、H山にあるう、公共施設のお、ひとつですう。」そこで、演劇部のアイドルの七瀬津奈美が手を挙げ、
「それで、あたし達なんでここにいんの?ってか、修旅はどうすんの?」
と言った。
そして篠原はこう言った。
「修学旅行は中止でえす。あなた達はあ、ここでえ」
そこで篠原は言葉を一度きり、今までと違うはっきりとした口調で言った。

・・・・・
「殺し合いをしてもらいます。」

Mr・XV9/17 19:57:202032cfPMjcuLhLJYE||762
みんながいっせいに、篠原の顔を見た。
「ちょっとあんた何いってんの?!」
「あたしやだ、殺しあいなんてしたくない!」
「これってもしかして・・・」
バトルロワイアル。
みんなが、さっきの話し声とは比べ物にならないくらい大きな声で叫び出した。
「はい、静かにしてー!!」
再び篠原が話し出した。それと同時に、教室中の兵が一斉に身がまえた。
「こぉなりまぁす。」
ばばばばば、という爆発音と、目が間けられなくなりそうなほどの光がした。
気づいた時には、教室の前の方が、
「きゃあー!!!!」

Mr・XV9/17 19:58:272032cfPMjcuLhLJYE||372
・・・真っ赤になっていた。
「なおきぃ、おきてよ!ふざけないでよ!!」
嶋根葉月が叫んだ。葉月は学級委員を勤めていて、めったな事では取り乱さない性格だが、今は見たことも無いくらい泣いていた。
死んだ。
死んだのは多分、彼氏の栗原直樹だろう。あまり話さないので詳しいことは知らないのだが、暗い奴で、なぜか葉月と付き合っていた。
そいつが死んだのだ。

Mr・XV9/17 20:0:262032cfPMjcuLhLJYE||565
今度はだれも喋らなかった。ただ葉月の泣く声だけが響いていた。
「はぁい、葉月さん。悲しまないで下さぁい!」
前と変わらない声で篠原が言った。
「死なんてこんなものなんです。近くにいたから、殺された。これがBRなんでぇす!!」
悪夢のような現実に、小百合はおもわず吐き出しそうになった。
これが、BR…。
涙が流れはじめた。

Mr・XV9/17 20:1:332032cfPMjcuLhLJYE||848
ルール説明が始まった(ここは長くなるのでカット)
・・・・・・
ルール説明のビデオが終わり、生徒が一人ずつ出発していった。そして、小百合の番になった。
「水城小百合さん。」
篠原の明るい声が響いた。
「はい」
涙をふいて、立ち上がった。

Mr・XV9/17 20:3:132032cfPMjcuLhLJYE||985
施設の門をくぐると、そこは小さな運動場になっていた。
とにかく。はやく遠くへ行かないと…。
そう思いながら運動場を見回すと、道への出口から誰かが歩いてきた。
やばい、見つかる!
小百合は、近くの柱に隠れようとした。そのとき、その人物が問いかけた。
「小百合?」
小百合は、その鈴のなるような声に聞き覚えがあった。親友の神月鈴音だ。
「すずなの?」
「よかったぁ…。」
そう言うと、鈴音はその小柄な体で抱きついてきた。
「あたし、怖かったの。みんなが怖かったの。」
その目は、涙であふれていた。

Mr・XV9/17 20:6:262032cfPMjcuLhLJYE||29
そう、その可憐な容姿の為、鈴音はいわゆる「いじめられっこ」だった。
ああ、なんて可愛そうなのかしら。
小百合は鈴音を強く抱きしめた。
「もう大丈夫だよ。ずっと一緒にいようね。」
「ん、うん。」
その時だった。後ろから声が聞こえたのは。
「水城!逃げろ!」
次の瞬間、背中に激痛が走った。
そして、緩んだ腕の間から、鈴音が飛びだした。小百合は薄れゆく意識の中で、少女が持っていた血に染まったナイフと、長い髪の間から見えた笑顔だけが異様に強く残った・・・・

Mr・XV9/17 20:9:272032cfPMjcuLhLJYE||714
七瀬拓郎は、走っていた。彼の金色の長髪が風になびく。
彼は探していた、自分達のリーダーである相川剛史を。
拓郎は彼を尊敬すると同時に、友情、そしてそれ以上のものを感じていた。「最高」と言う言葉がこれほど似合うものがいるだろうか。 
頭脳明晰、スポーツ万能、その上顔も広く、その筋のものにも知れ渡っている。
まさに彼は「最高」の不良なのだ。
しばらく走っていると、湖に近い小屋のドアに紫色のハンカチが貼ってあった。
やった!
拓郎は心の中で叫んだ。それは彼等の「目印」だった。
中にはいると、すでに二名の仲間がいた。そしてその奥に彼はいた。
「ボス、」
「やっと来たな。」

Mr・XV9/17 20:10:432032cfPMjcuLhLJYE||929
彼はイスに座り、黒斑の眼鏡を指で上げながら言った。
「あと来てないのは…」「鈴音だけです。」
仲間の一人の猪原龍治が小柄な体のわりに大きな声で答えた。
神月鈴音はみんなには気弱ないじめられっこと思われているが、裏の世界では剛志以上に顔が広い。現に、彼女をいじめた人はもう何十人もいなくなっていた。
「あの子は無理よ。」
すかさずもう一人の仲間の龍羅川陽菜乃がキャラメルブラウンの長く柔らかい髪をとかしながら答えた。
「あの子はこんなのどうって事無いのよ。」

Mr・XV9/17 20:13:52032cfPMjcuLhLJYE||874
そう言う彼女の顔は、どことなく寂しそうだった。
「これから、どうするんですか?」
拓郎の投げかけた質問に剛志は落ち着いた声で
「今俺達に残された道は二つだ。」
一瞬の間。
「このゲームに乗るか乗らないか。」
その時、外から小枝の折れる音がした。
「…どうやら時間のようだ。」
剛志は相変わらず変わらない口調でしゃべった。
「俺はもちろん乗るつもりだ。死にたくないからな。…お前等はどうする?」
そう言いながらも剛志には分かっていたのだろう、三人の仲間達の答えは一つだということを。

Mr・XV9/17 20:15:152032cfPMjcuLhLJYE||8
施設を出た津奈美は、これからの事を考えながら走っていた。支給されたバックの中には二つの武器が入っていた。一つは小ぶりのバタフライナイフ、もう一つは「おまけ」と書かれた小さな注射器と麻薬だった。
しばらくすると小さな小屋が見えた。隠れようと思い、ちかずくと中から話し声が聞こえてきた。あわてて隠れて聞き耳を立てると、四、五人の声が聞こえてきた。
これじゃあ戦えっこないわね。
津奈美は急いで逃げようとした。が、その願いは足元にあった小枝によって砕かれた。・・・・

Mr・XV9/17 20:18:272032cfPMjcuLhLJYE||61
小枝の折れる小刻みの良い音とともに、津奈美の置かれた状況は一変した。
あたしの馬鹿!気付けよ!
急いで逃げようとしたが、動揺していたためになかなか動けずにいた。
「だれだ!」
後ろから叫んで来たのは相川剛史 だった。その横にいるのは、彼の仲間もとい手下(ちなみにこれは津奈美の見解だ)だった。
「ん?あんたはたしか演劇部の…」
「つ、津奈美よ。あたし、あなたたちを襲いに来たわけじゃあないの」

Mr・XV9/17 20:21:402032cfPMjcuLhLJYE||470
津奈美は一瞬戸惑った。
どうしよう…。なんて答えたらいい?
その時、もう一人の仲間の猪原龍治がいった。
「もしかして、仲間になりに来たの?」
ナイスよ、そこのチビ!
「そうなの、そうなのよ!」
「ねえボス、こいつ信用できるの?悪い噂ばかりよ。それにいつ裏切るとも限らないし…」
下っ端のブス女(これも彼女の見解で、実際には良く整った美しい顔だ) が言った。
「そんな事無いよ!」
…え?

Mr・XV9/17 20:24:182032cfPMjcuLhLJYE||627
「きっと寂しかったんだよ、こんな状況だから…。そうだよねっ、津奈美さん?」
「…う、うん」
こいつ、信じてるの?こんな時なのに…。
「…でも、信じてもらえるわけ、無い、よね?」
そこで、今まで黙っていた七瀬拓郎 が提案した。
「じゃあ、誰かが見張ってれば?」
そして龍羅川陽菜乃の方を向き、
「…それなら、文句無いよなぁ、陽菜乃?」
「…まあそれなら、でも、良いの、ボス?」

Mr・XV9/17 20:28:412032cfPMjcuLhLJYE||985
「好きにしろ。それよりも、俺は此処から一時間くらい行った所にある市外地に行きたい、必要なものがあるんでなっ。」
「じゃあ、あんた残りなさいよ、拓郎。自分で言い出したんだから…」
「…分かった。」
その顔にはかすかな笑みがあった。
「じゃあ、後は任せた。こっちも…」

「行動開始だ。」


(ちなみにこの後の少女と言う人に関しては触れないで下さい)

Mr・XV9/17 20:30:282032cfPMjcuLhLJYE||659
「男なんてみんなこんなもんなのかなぁ・・・?」
それは、とても小さな声で、自分自身にぼやくような声だった。その横にあるのは、肉片。他に表しようの無いほどに粉々になった、拓郎の姿、だった。自分自身の拳銃と、津奈美のバタフライナイフによって、見るも無残な姿になった彼の、千切られた様な、どす黒い手の横にある注射器を拾い、中身がすでに無い事を確認すると、投げ捨てる。

Mr・XV9/17 20:30:582032cfPMjcuLhLJYE||474
効果は抜群だった。
そして、服を着ながら津奈美は思う。
あたしが、一番。他の誰かじゃない、あたし。
突然思い出した、教師の言葉。あの時は、どうでもいい、うっとうしいセリフだったけど、今ならわかる。
そう、これは自分自身の人生。他の誰にも、邪魔されない。邪魔されてはいけない。一度きりの、ドラマ。
思わず笑いがこぼれた。彼女はもう、正気ではなかった。
そして、首が回った。

(落ちます)

Mr・XV9/17 20:34:232032cfPMjcuLhLJYE||208
「何、これぇ…」
喉から絞りだすような―確かに絞りだしていたのだが―声だった。
180°回った首が、後ろにいた「悪魔」を見た。
裂けそうなほどに笑った、少女。
それが誰だか分かる前に、首が360゜まで回り、意識が無くなってしまったのだが。

(やっぱ落ちんわ)

Mr・XV9/17 20:39:112032cfPMjcuLhLJYE||357
「直樹、聞こえる?」
そこは崖だった。下には、海が見える。
いるのは葉月1人だけ。
「あのね、あたしね、今日のためにマフラー編んだんだぁ…。
みんな古くさいって言うんだけど、直樹寒がりだから、こういうのの方が良いよね…。」
空に向かって、マフラーをかかげた。
いるのは葉月1人だけ。
「なんで11月に合宿なんてするんだろね?
普通夏休みとかだよねぇ…。」
涙が出はじめた。

Mr・XV9/17 20:41:252032cfPMjcuLhLJYE||256
いるのは葉月1人だけ。
「なんで11月に合宿なんてするんだろね?
普通夏休みとかだよねぇ…。」
涙が出はじめた。
いるのは1人だけ。
「あたしもうだめ…。
直樹いないから、だめ…。」
ふらふらと立ち上がると、崖の端に立った。
いるのは葉月1人だけ。
「いまから行くね?
もう、あたし生きてらんない…。」

Mr・XV9/17 20:43:52032cfPMjcuLhLJYE||393
直樹との思い出が、どっとうかんできた。
いるのは葉月1人だけ。
「直樹、まっててね…。
もう寒くないよ…。」
飛んだ。
そしてだれもいなくなった・・・・。

(裏話:BRで生徒が全員が生き残れない話は少なくない)

Mr・XV9/17 20:53:502032cfPMjcuLhLJYE||778
_l ̄l○
終了

安生かずま9/17 21:24:492101cf8pCl3etlrQs||64
ご苦労様です。

アルル9/18 6:12:332221cfkpqGcE4WAQg||573
ぉぉおお!始まりましたね!
(・ロ・)ポカーン・・・・・・
怖すぎてあごがはずれましたね。ハイ。
すごかったです^^


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