3012 | 共通世界―左腕鋼鉄領主―その四 | 龍華 | 9/21 0:56:44 | 2201cf8mTKHDYGkB2 |
第一話:http://chibifantasy.com/bbs/t12-2408.html 第二話:http://chibifantasy.com/bbs/t12-2483.html 第三話:http://chibifantasy.com/bbs/t12-2787.html 領主になれないことを突きつけられたエリザの前に 突如現れた僧侶の少女。 彼女は一体何者なのだろうか……? |
龍華 | 9/21 0:57:38 | 2201cf8mTKHDYGkB2||454 | ||
僧侶の法衣を身に纏った黒髪のオカッパの少女は、しばらくエリザを見つめていた後小走りで近づいてきた。 「…あの…何か憑いてます?」 じっと瞳をあわせたままの少女にエリザは話しかける。 しかし少女は目を見たままで口を開かない。 しばらく其の状態が続き、少女は納得したようにエリザの横に腰をかけた。 「貴方、今悩んでるでしょ。」 今度は今までと逆で目線は空のかなたを見つめてる。 「…え?」 「貴方、今悩んでるでしょ。…いいのいいの…私は僧侶よそれくらいわかるわ。」 妙に大人びた口調の少女はまたも遠くを見つめてる。 |
龍華 | 9/21 0:58:45 | 2201cf8mTKHDYGkB2||807 | ||
エリザは内心ドキッとしていた。 こんな子供に悩んでる事が見透かされたのが少し悔しい。 もしかしたら当てずっぽうで来たのかも知れない、そう考え直し少女に言葉を返す。 「どうしてそう思ったの?」 「一人で居た、空を見たり手元の…その武器を見たり、でも貴方の目は空も見ていないしその武器も見ていなかった。貴方の瞳は…悲しそうだった…」 「……驚いた……、凄い観察眼だわ。」 本物だ… エリザはそう思った。 が、少女は急にエリザのほうを向き頬を膨らます。 「皆そう言うの、その後にはきまって『将来が楽しみ』とか『小さいのに偉いね〜』とか貴方もそう言うの?!」 |
龍華 | 9/21 0:59:22 | 2201cf8mTKHDYGkB2||896 | ||
「…そっか…早く一人前として扱ってほしいんだね。」 エリザがそういうと少女は立ち上がりもと来た方向へと歩いていく。 顔を俯かせたまま… 「…待って!!」 エリザの呼びかけに少女の足は止まる。 「私、エリザベート=カイラムっていうの。貴方は?」 なぜそんな事を聞くのか不思議そうに少女は振り向く、エリザを見るその瞳には先ほどのような力強さは無い。 だが次の瞬間その暗い顔に笑顔が灯った。 「お願い教えて。貴方に私の悩みを聞いてほしいの!」 |
龍華 | 9/21 0:59:49 | 2201cf8mTKHDYGkB2||685 | ||
少女の名前はラナルマ=K=パトラトス 僧侶は出家した時にそれまでの家族姓を捨て、その教会の名を名乗る事になる。 ラナルマの場合、Kは家族姓の名残り、パトラトスは教会の名前となる。 エリザはラナルマに―漠然とだが―自分の夢が二度とかなわない泡と消えてしまった事を話した。 『領主』『審査会』などの単語は出さずに、漠然と話した。 しかし、ラナルマは自分が頼られている、必要としてくれたというその事実の方が嬉しくてしょうがないの かあやふやな事など気に掛からないみたいだった。 「…って事、そこの生まれじゃないから私は夢を手放す事になったの。」 説明していてこの世の理不尽さにエリザは腹が立ってくる。 |
龍華 | 9/21 1:0:31 | 2201cf8mTKHDYGkB2||50 | ||
―しかし、ラナルマに話した事により気が楽になっていた。 そのうち話は脱線してゆく。 ―誰に話しても気が楽になっていただろうか? ラナルマもいつの間にか年相応の表情をしている。 ―否、多分この子の不思議な魅力が楽にしているに違いない。 |
龍華 | 9/21 1:1:4 | 2201cf8mTKHDYGkB2||793 | ||
気がつけば日はどっぷり暮れ落ち空には星や月が輝きを放っていた。 「あ、もうこんなに暗くなっちゃったよ。どうする?教会まで送って行こうか?」 「大丈夫!一人で帰れる。この街は治安はいいから。」 「そうじゃなくて、この時間までほっつき歩いてた理由をつれてった方が、怒られる確立は低くなると思うな〜。」 『怒られる』 其の言葉にラナルマはギクリと肩を窄ませる。 「…じゃあ、お言葉に甘えてお姉ちゃんに送ってってもらおうかな…」 |
龍華 | 9/21 1:1:22 | 2201cf8mTKHDYGkB2||147 | ||
「よし、決定!道案内お願いね。」 そう言って立ち上がったその時だった。 裏通りに面する通りからガシャガシャと聞きなれない金属音が聞こえてくる。 街の人はみなその通りを振り向きあるいは近づいて見ている。 エリザとラナルマも振り返りそちらを見る、が暗闇で何も見えない。 複数の金属音だけがしだいに広場に近づいてきていた。 |
龍華 | 9/21 1:1:40 | 2201cf8mTKHDYGkB2||635 | ||
―続く |
龍華 | 9/21 1:2:49 | 2201cf8mTKHDYGkB2||696 | ||
一点だけ改行消すのを忘れてしまいました… 気にしないで読んでください… |
タロー | 9/21 20:27:55 | 2221cfazQiQXhirac||843 | ||
金属音・・? もしや敵・・?恐怖感を出すのが上手で憧れてしまいます>< 「複数の金属音」っていうのが恐いです>< 僕のは主に「―シャオン ガッ」とかですけど・・。自分でもたまに思うんですが「ガッ」ってなんやwとか思っちゃうんですよw |
龍華 | 9/21 23:3:43 | 2201cfVcTrVhvK5hE||423 | ||
タローさん毎度ありがとうございます☆ 褒められると図に乗っちゃいますよ〜/// あ〜、私も使いますね〜 ガ グ ボン キィィィ とかの擬音系^^ 画面の前で「違う!何かが違う!!」とか叫びながら爆発音を考えてたり |
龍華 | 9/22 0:2:16 | 2201cfVcTrVhvK5hE||93 | ||
そういや今共通世界の執筆してるのって 何名だろね? 次々に見かけなくなってきてる気がする… |
特殊文字 by.チビファンタジー |