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3200小説:2人のメロディー雷伝10/5 23:4:192212cfHSXmtZXTVec
久しぶりの小説です。
下手かもしれませんが、がんばって書きました。
終わるまでレスはしないようにお願いします。
では2人のメロディーの始まり。

雷伝10/5 23:4:552212cfHSXmtZXTVec||91
満月の下の草原から笛の音が聞こえてきた。
さみしそうなメロディーを吹く少年。
この国を治めるアルバート家の王子として生まれてきた。
皆、優しかった・・・ けどその優しさは少年にとっては苦しみでしかなかった。
その優しさは自分が王子だったから、特別な存在だったから優しかった。
当然怒られる事はない。
国王お気に入りの王子に怒ったりしたらどんなことになるのか・・・
それを恐れて皆優しく接した。少年はいつか特別な存在ではなく
普通の人としてみてくれる人を探していた。

雷伝10/5 23:5:332212cfHSXmtZXTVec||980
「僕の友達は君だけだよピャオルーン」
「ピャオー」
「俺の気持ちをわかってくれるのは君だけ」
「ピャオ?」
「君は自由でいいね。特別じゃないもんね」
そして少年は魔女の森へと歩み始めた。
魔女の森で魔女に会えばきっと願いしかなえてくれるかもしれない。
そんな希望を持ちながら、歩み始めた。
「はぁ はぁ さすがに疲れてきた。このまま死にたいよ。
 苦しむことなく自由に森を歩きながら死にたい」
「そこにいるのは誰!!」
急に声が聞こえてびっくりした。しかし振り向く気力はもうない。

雷伝10/5 23:6:92212cfHSXmtZXTVec||432
意識が遠のいていき、森の中で倒れた。
「もう死ぬんだね。自由なままでしねるんだ・・・」
遠のく瞬間、声をかけた少女は駆け寄ってきたが顔を見ることなく意識は途切れた。

雷伝10/5 23:6:582212cfHSXmtZXTVec||582
「・・じょ・・ぶ?  ・・ねぇ」
「う・・・ん? ここはどこ?」
「大丈夫?ここは森の中の小屋。ずっと倒れたのよ」
「なんでほっといてくれなかったの?」
「ほっとけるわけないでしょ。いきなり倒れてる人を見かけたら」
「あのまま自由に死なせてくれよ。もう苦しいのは嫌だ」
「なに言ってるの! 死にたいなんて・・・」
「けどもうやなんだ!もう自由になり痛ッ」
「動いちゃダメよ。まだ安静にしてなきゃ。ところで名前は?」
「そっちが先に言ったら?」
「私? 私はエルナ」
「俺はカイ・・・カイ=アルバートだ」

雷伝10/5 23:7:52212cfHSXmtZXTVec||459
「アルバート?・・・王子じゃない!」
「王子って呼ぶな!!皆、王子王子って言って特別扱いする。
 もう嘘の優しさなんて苦しすぎるんだ。
 だから・・・死なせてくれ。最後ぐらい自由に死にたい」
パシンッ
「バカ!死にたいなんて軽々しく言わないで。」

雷伝10/5 23:7:372212cfHSXmtZXTVec||28
カイは驚いた。なんせ国で怒ってくれる人など誰もいなかったから。
「どうして苦しいからって死ぬの!逃げてるだけじゃない!」
「ああ逃げてるさっ 誰も人としてみてくれない。苦しすぎるんだ」
「私は人として見てる。だって国には住んでいないから、私はカイを人だと思ってる。
 特別な人じゃないと思ってる。今まで特別扱いで嘘の優しさに苦しんでたんでしょ?
 私は特別とは見てない。今、こう思ってる気持ちも偽りじゃない。心から思ってる」

雷伝10/5 23:8:82212cfHSXmtZXTVec||39
「ホント?」
「嘘をついてどうするのよ」
「もう特別じゃないんだね。偽りの優しさじゃなくて本当の優しさなんだね?」
カイの目には涙がたまっていた。そしてついに・・・
「本当よ。もうカイは苦しまなくていいのよ」
「ううっ うわーん」
涙がこぼれた。
カイは嘘の優しさという鎖を外し。本当の自分を、そして本当の気持ちを解放した。
それからと言うもの、カイは明るくなりエルナの家にも通うようになった。
偽りではなく本当の優しさをくれたエルナの家に・・・


雷伝10/5 23:8:142212cfHSXmtZXTVec||528
満月の下、草原から笛の音が流れてきた。2人の笛の音が・・・
暖かく包み込むような笛の音が・・・

雷伝10/5 23:10:172212cfHSXmtZXTVec||597
終わりです。
感想や指摘などをもらえると大変うれしいです。
続編を今書いているのでもう少ししたら載せるかもしれません。
続編はたぶんファンタジー風になると思います。


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