戻る
3707==truth==みりん☆12/11 14:47:472022cfA810ohfz0Lg
   お兄ちゃん
http://chibifantasy.com/bbs/t12-3061.html

    消えた
http://chibifantasy.com/bbs/t12-3086.html

   独占欲
http://chibifantasy.com/bbs/t12-3113.html

  しあわせな、うそ
http://chibifantasy.com/bbs/t12-3160.html

   ストーカー
http://chibifantasy.com/bbs/t12-3268.html

     死夢
http://chibifantasy.com/bbs/t12-3349.html

復讐
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-3492.html

みりん☆12/11 14:49:382022cfA810ohfz0Lg||17
==truth==

0、はじまりがあるとするならば
http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-3685.html

みりん☆12/11 14:51:572022cfA810ohfz0Lg||349
いままでのおはなし

世界は『トイ』を植え付けられた人が行う悪事により混乱を極めていた。
そこで現れたのが『トイ』を回収・消滅させる『回収者』。

これは一人の『回収者』と金髪碧眼の美少年のおはなしです・・・

みりん☆12/11 14:53:532022cfA810ohfz0Lg||537
用語解説

トイ・・・黒真珠のような物体で、これを首筋に埋め込まれると本能のままに殺人などを犯すようになる。しかしこれを抜き取られたら死んでしまう

回収者・・・トイを回収、破壊する事の出来る者を指す。一般人にはトイの気配なんて分からないが、回収者はなんとなく分かる。
しかしそんな能力を持って生まれついたものは回収者になる事が義務付けられている

トイを作成・散布している者の正体は分からない。
むしろそんな者はいない、自然発生だという説もある


みりん☆12/11 14:54:212022cfA810ohfz0Lg||60
登場人物

デイル
黒髪で漆黒の瞳をもつ長身の『回収者』。
顔も整っていて素晴らしいが、性格は無愛想。

クルス
金髪で碧眼の美少年。
『トイ』を植え付けられた中年を殺そうとしているところでデイルと出会う。
何か訳アリのようだ。
無邪気に見えるが、時折真剣な表情・言葉も垣間見える。

デイル・クルスはそれぞれなにか人には言えないような過去があるようです

みりん☆12/11 14:55:122022cfA810ohfz0Lg||812

       犠牲の上にしか 

           
            ひとは生きていけないと言うならば



みりん☆12/11 14:55:472022cfA810ohfz0Lg||151



        1、想う心 想われる心



みりん☆12/11 14:57:272022cfA810ohfz0Lg||404
「げっ、デイルって俺のふたつ上ぇ?!」

賑やかな街中を歩いていた2人。
ぬけるような青空の下、デイルの年齢を訊いてクルスは本気で驚いた素振りを見せている。


みりん☆12/11 14:58:252022cfA810ohfz0Lg||704
「・・・なにを驚いている」

デイルはぶすっとした表情で存外だ、とでもいうようにクルスを睨む。

「だぁってさぁ、デイルって俺よりおとなっぽいからさ、てっきり俺よりかなり年上だと思ってたもん」
「・・・それはお前が幼いだけだろ、容姿も精神面も」
「幼い?はっ、精神面はともかく容姿は美少年って言ってくれよ」
「・・・」
クルスがふざけて言った言葉を、デイルはさらっと無視しながら歩き続ける。

みりん☆12/11 14:58:372022cfA810ohfz0Lg||805
「ちょ、ちょっとなにかツッこんでよ!俺がなんかむっちゃ馬鹿みたいじゃん!!」
「・・・近づくなこっちまで馬鹿と思われる」
「えっひどい!」
「・・・・・・・・」
「無視すんなよデイル〜!」

みりん☆12/11 15:0:42022cfA810ohfz0Lg||250
2人がそんなやり取りを繰り返していると、脇の建物から幼い少年が飛び出してきた。

「わっ、あぶねっ!!」
クルスに勢いよくぶつかったその少年は、顔をぐちゃぐちゃにして泣いている。
「・・・大丈夫か?」
デイルはその少年のそばにしゃがんで、優しく頭をなでてやっている。
「・・・俺にはそっけないくせになんだよ・・・。げっ、足に鼻水ついてら!」
拗ねながら一生懸命足についた鼻水をぬぐっているクルスを横目に、デイルはその少年に問いかける。

みりん☆12/11 15:0:412022cfA810ohfz0Lg||772
「どうしたんだ?そんなに泣いて」
「・・・ ぼくの妹とお父さんが死んじゃったぁぁっ、うわぁああぁあっ」
その言葉を聞いて二人は顔を見合わせる。
「もうちょっと詳しく聞かせてくれ」
デイルがその少年の腕を掴みそう聞くと、少年は泣きながら
「お、お母さんが妹を包丁でね、ブスってして真っ赤でね、血がいっぱい出てね、い、妹は動かなくなっちゃってお母さんは笑っててね、お父さんもブスってしてね、ぼくもブスってしようとするのおっ」

みりん☆12/11 15:1:272022cfA810ohfz0Lg||51
「・・・トイだな」
デイルは今の話を聞いて即座にそう判断した。
しかしクルスは納得いかない様子で反論する。
「なんでさぁ?そうと決まったわけじゃ無いじゃん。なんでもかんでも決め付けるのは・・・」
「・・・言ったろ、俺達『回収者』はなんとなく分かるんだ。・・・とりあえずこの子の家にいくぞ」
「・・・わかった」

三人は、走り出した。



みりん☆12/11 15:3:492022cfA810ohfz0Lg||238
その家に入ると、辺りは血で真っ赤に濡れていた。
床も壁も。
テーブルの下には少年の妹だった女のコの肉塊が落ちている。

・・・何度も刺したようだ。


そして窓際にその少年の母らしき女が包丁を持ち、壊れたように大声をあげて笑っていた。

みりん☆12/11 15:4:172022cfA810ohfz0Lg||458
「お母さん!お母さんどうしちゃったの?!いつものお母さんに戻ってよ!お母さんっ」
「行くな!」
走って母親のもとへ駆け寄ろうとする少年をデイルは制しようとしたが遅く、少年は母親の振り回した包丁で腕を深く切った。
「ぅああああっ!」
「大丈夫か!?」
止め処なく血を流しているその少年に駆け寄り、様子をみているデイルの背後にその母親が近寄る。

みりん☆12/11 15:11:422022cfA810ohfz0Lg||796
「デイルっ!!」

デイルを刺そうとした母親をクルスが押し倒す。

母親はしたたか頭を打ちつけたようで気絶した。

みりん☆12/11 15:12:122022cfA810ohfz0Lg||132
「・・・すまない、助かった」
「いいよ・・・それよりこの母親、トイを抜き取って殺すの・・・?」
「・・・ああ」
「でもこの子の母親が死んだらこの子はどうするんだよ?!・・・家族が全員いなくなって一人きりだよ・・・?!」
「・・・仕方が無いだろう!」
悔しそうにデイルは吐き捨てる。
「でも・・・」
「じゃあこのまま野放ししとけというのか?!トイを植え付けられた人間は人を殺し続けるぞ?!」
「・・・」
「俺だってこんなことしたくはない・・・」

そう言ってデイルは気絶している母親に近寄る。

みりん☆12/11 15:12:572022cfA810ohfz0Lg||938
「お母さんをどうするの・・・?」
床にうずくまっていた少年が怯える目でデイルを見る。
「・・・・・」
何も言えず、ただ沈黙するデイル。
少年は痛みをこらえながらよろよろと母親の傍に寄り、話し掛ける。
「お母さん・・・」
するとその母親は目を開けた。
「! 危ないっ」

危険と感じたデイルは少年を引き寄せる。

みりん☆12/11 15:13:432022cfA810ohfz0Lg||38
しかしデイルの予想とは反し、母親はその目からぽろぽろと大粒の涙をこぼした。
「なに・・・?!」
驚いて目を見張るデイルとクルスをよそに、母親は横たわったまま苦しそうに言葉を漏らす。
「アレクス・・・ご、めんね・・・」
「お母さんっ」
母親は震える手でアレクスと呼ばれた少年に手を伸ばす。

アレクスはその手をしっかりと握って涙を流している。

みりん☆12/11 15:14:182022cfA810ohfz0Lg||8
「おかあさんしなないよね」
「・・・ごめ、んね」
「おかあさんしなないよねっ」
「・・・ごめんね・・かあさんみんなを・・・たい、せつなひとを・・ころしちゃったから・・・こ、これは罰なのよ・・・生きちゃいけないし、いまは、こ、このからだのじゆうもきかないみたい・・・ごめんね・・・ごめんね・・・。
・・・ど、なたかぞんじませんが、わたしを、もう、ころしてください、お願いします・・・」
「おかあさんっ」

みりん☆12/11 15:15:82022cfA810ohfz0Lg||99
デイルは無言で母親に近寄る。
「いやだ、いやだああ」
必死に叫ぶアレクスに母親は伸ばした手で頭を撫ぜる。
「いいこね・・・アレクス・・・わたしのこども・・・」
「しなないでよおっ!やだぁああぁ」
「かあさんは・・・みんなのまつところへさきにいくけど、あ、あなたはみんなのぶんまでせいいっぱいいきるのよ」
「ぅああぁあっ」
「アレクス・・・愛してるわ」


みりん☆12/11 15:15:372022cfA810ohfz0Lg||230

デイルはその首筋からそっとトイを抜き取った。
母親は静かに目を閉じ、動かなくなった。
「ううぁああぁあぁああぁああっ・・・」
その場には、アレクスの嗚咽だけが響き渡った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

みりん☆12/11 15:16:532022cfA810ohfz0Lg||170

「・・・でも良かったね、あの子を引き取ってくれる人がいて」
「そうだな・・・でも、あの母親が最期にちゃんと意識を取り戻したのには驚いた。普通植え付けられたものは最期まで狂ったままなのに」

デイルとクルスは街を後にして歩いていた。
あの後アレクスは街の親切な老夫婦に引き取られ、他の家族三人は近くの墓地に埋葬された。

アレクスはひとしきり泣いていたが、「おかあさんが『せいいっぱいいきて』って言ったから・・・もう泣かない」と強い意志を持った表情でそう二人に言った。

・・・もう大丈夫だろう。

みりん☆12/11 15:17:212022cfA810ohfz0Lg||36

しばらく黙っていたクルスはふと顔を上げてデイルの目をじっと覗きこんだ。
「・・・なんだ?」
「・・・回収者って、つらく、ない?」
悲しそうな表情で訊ねるクルスに少し微笑んでやってから、デイルは目を伏せて
「つらいさ」
とだけ言った。そして
「でも、これ以上他の人々につらい事を増やすよりは・・・良いと思うことにしている」
と悲しそうに笑った。


みりん☆12/11 15:18:222022cfA810ohfz0Lg||506

   それでも 犠牲がでないようにと 
   

       願うのは 
                祈るのは 
 
   
               愚かな事なのだろうか


みりん☆12/11 15:30:452022cfA810ohfz0Lg||864
わわ・・・タイトル色つけミス致しました(w_−;

今回、エル・サイン様の『アレクス』を使わせて頂きました。
本当に有難う御座います(*´∇`*)

この連載モノ『truth』はなるべく速いペースで投稿しようとがんばっております><

本当にココまで読んで下さってありがとうございました><


でゎでゎ(o*。_。)oペコッ

みりん☆12/11 15:38:52022cfA810ohfz0Lg||972
===有芽様へ===

プレゼント受け取らせて頂きました><
い、いいのですか・・・!!こんな素晴らしいもの頂いて・・・!!
もう、咽び泣いております(w_−・・・

本当に、本当に有難う御座いました・・・!!

ベリ子12/11 17:12:112031cfmsEA.FDLOL6||928
こんにちわワン(w
初めてこんなに早く読ませていただいたかもです(^ー)
最近みりんさんを見かけなかったのでさみしかったんですが無事復活してたんで安心しましたwこれからも頑張って下さいね!
<お話の感想>
トイとは嫌なものですね。。。回収してもその人は死んでしまう。しかも回収しなければその人は人を殺す。そんなものがこの世にはないことが嬉しい事です。今回話しに出てきたアレクスは頑張って生きて欲しいです。これからの2人が見所ですねw

ベリ子12/11 17:20:452031cfmsEA.FDLOL6||373
すみません!!前回のものを見逃していたらしく今見つけて読んでまいりました(ぁ

アルル12/11 17:36:272182cfoYK/6kPUQPY||70
こんでっす^^
何か・・悲しいてんかいになっていますね。。。。読んでて泣きかけました。。
今回はデイルもアルクスもつらかったと思います・・・。
たまにはハメハズしてお笑い系にするのもいいかも(v^)
でもでも、とても今回も良かったと思います^^
では、アルルでしたっw(・w<)ミ☆

ケット・シー12/11 17:43:272221cfuw/6fjAIy3w||564
なんだか、次が気になってきましたよ^^
早く続編が見たいです^^v
トイは嫌な物ですね。取らないと犠牲者がでる、取っても犠牲者が出る…
どっちがいいのか分からなくなってきましたがw取り合えず
壁|-`)b 続編も期待してます。

華奈12/11 20:3:112102cfXbQ7HfLWz7g||539
こんばんわ〜。
めっちゃいいですっ!!この話。
トイ・・・嫌ですねぇ。
最初は回収者がとっちゃえばそれでいいんだ。とか思ってたけど
その人の家族もいるから、そんな簡単にできることじゃあないんですよねぇ・・・。
う〜ん、回収者も大変ですね。
それでわ、このへんで〜。
あ、前回のを今日みつけて、そっちにも感想&名前のアイデア書いたんで、よかったら見といてくださいね。

有芽12/11 20:4:472182cfD2WKtSEYqq6||791
こんばんわぁ((。´・ω・)。´_ _))

読ませていただきました...
すっごく、すっごく感動しました!!

最後に母親が死んでしまった...
そこらへんなんかもう特にです..

あ、プレゼントの件、
Gなかったんでそれで許してください;;

でわぁ、2話も待ってますww
頑張って下さい♪(*・д・)ノ

natsumi12/11 20:52:146035cfRhP0.bC0IzU||961
こんばんゎw
感想ぉそくなってスイマセン(汗
言葉の表現で頭の中にイメージが浮かんでくるって
スゴイことですよね。
今、ぁたしの中でそれがぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるg(強制終了
と行われているんですょね。
次のも楽しみにしていますw
日常生活の中でひそかな楽しみになりそうです^^
でゎでゎ。(^^ゞ

牙龍12/11 22:37:392193cfYhj6BHIbqI.||483
とてもよかったです〜〜〜〜
みりんさんファンタジーでもいけるじゃないですか^^;
まぁ今度はちょっと暗めのお話が見てみたいです。

Mr・X12/12 9:1:292204cfc99zkUIclhU||939
うぃ
久しぶりに書きますが毎回読んでまっす
というかトイをとっても死ななくしては?とか俺はアホだから思っちゃいました
ちなみに俺が一番好きだったのは「おにいちゃん」です

るは12/12 13:17:122221cfS6o1UOEnsCY||424
こんにちは☆みりん☆様!!
…金髪碧眼ですと…?…黒目黒髪ですとっ!!
金髪碧眼と黒目黒髪って、私の中で一番萌える設定なんですヨw
ラストいいですね〜。人はトラウマを乗り越えてこそ強く
なれるんですよ!!(何)
次回作もかなり楽しみにしておりますので、
頑張ってくださいねッ!!!!

安生かずま12/13 17:19:172101cf8pCl3etlrQs||33
こんちゃ〜
久しぶりで〜ス^^
いつのまにか新作が出ていてビックリしました^^;
今回のは短編じゃないようなので、頑張ってください^^

morotyu12/13 20:38:402221cf9yYmOrL.x4g||961
前作に引き続き、見させてもらいました
今回もとても読みやすかったです
次回作もがんばってください

みりん☆12/17 15:34:452022cfIwo0/X40B8Q||878
みなさま感想有難う御座います><

お返事が遅くなってしまい申し訳在りません(w_−;

ここ最近パソコンをする時間が少ししかなく、

みなさまの有り難い感想に目を通すだけで精一杯でして・・・

次回からはきちんとみなさまの感想一つ一つにレスしますので><

次回までもう少しかかりますが、お付き合いいただけたら本当に嬉しく思います。(>ヘ<;)


本文(<>," shift+7使用不可)
 ※メルアドや電話番号を公表してはいけません、荒らしを批判するのは「俺が神掲示板」以外は禁止!
 
特殊文字 by.チビファンタジー 過去ログ
無料ゲーム総合サイト