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3763大好き。のかわりに亜瑠華12/18 12:24:402228cfmIhN3en6DLc
草薙&由紀のお話です。すっごく甘々です・・・。

亜瑠華12/18 12:25:232228cfmIhN3en6DLc||411
付き合ってみないとその人となりはわからないものよね。
私はそっと溜息をついた。
成績優秀、運動抜群、品行方正、硬派なオカルト研究部部長と勤める先輩にはいろいろな噂がある。
「難攻不落のクールボーイ」だとか「鬼の草薙」だとか。
出会って最初のころは私もそう思うことがあった。
きっかけは『夢』
私は先輩を見続けているうちに、ただポーカーフェイスが上手な情熱的な人だとわかって。
それを見つけた自分に驚いた。
私は先輩を『好き』になっていたのだ。
でも黙ってちゃわからない、そう思って、告白して。

亜瑠華12/18 12:25:482228cfmIhN3en6DLc||951
以外にもその思いは叶ってしまって。
私は本当に嬉しくて、幸せで・・・・。
そうして私は先輩のもう一つの顔を見つけた。
それは・・・。


亜瑠華12/18 12:26:232228cfmIhN3en6DLc||529
「鈴原くん・・。」
名前を呼ばれて顔あげたその先に。
柔らかに目元を緩ませて熱く私を見つめる先輩がいた。
すいっと伸ばされた指が頬に触れて、私は反射的に目を瞑る。
髪の中に指をもぐらせ、僅かに力を入れられるだけで、私の顔は自然に上を向いてしまう。
ふわりと空気の動く気配がして、先輩の匂いがだんだんと強くなって。
私はきゅっと唇を引き締める。
それを合図にふんわりと柔かく温かいものが唇を掠めて。

それはほんの一瞬なのに、しばらくはその感触が残る。


亜瑠華12/18 12:26:542228cfmIhN3en6DLc||20
不思議なキス。
そっと目を開ければさっきと変わらぬ優しい顔。
その秀麗さにうっとりと見とれてしまう。
「・・・もっと?」
意地悪そうに囁かれた声は耳元で。
「ひゃ!?」
耳を押さえてあせって飛びのいた。
かぁっと火が出そうなほど顔が熱い。
ぶんぶんと強く首を横にふったのに。
先輩は私の腕を掴むとぐいっと引き寄せてまたキスをする。


亜瑠華12/18 12:28:172228cfmIhN3en6DLc||12
さっきと違って、それは長く唇の上に留まっていた。

時々離れてうっとりと息を吐き。角度を変えてまた押し当てられる。
「・・ふ・・」
鼻から息が漏れる。
それは甘えているような響きを持って私の耳に飛び込み、妙に今の状況を頭へと伝えていた。
「・・・・飽きない、な・・。」
夢を見ているみたいに呟いて言葉どおり飽きることなく何度も何度も唇を寄せる。
私はいつの間にか先輩の服の裾を掴んでいた。


亜瑠華12/18 12:29:52228cfmIhN3en6DLc||138
立っているのがやっとで、膝が震えないように必死に力を入れていた。
先輩はそんな私を見て、のどの奥を震わす。
「大丈夫か?」
私を支える腕に力を込められると身体がぴったりと密着する。
「あ、ありがとうゴザイマス・・・。」
お礼を言ってからハタと気づく。
私がこうなった原因は元はと言えば先輩の所為じゃないですかー!!
じろっと私が上目遣いで睨むと、先輩は背中をぽんぽんとあやす。
優しいその仕草だけど、私の肩口あたりで笑ってる気配は消えない。
悔しい。私だけが翻弄されてるみたいで!!


亜瑠華12/18 12:29:412228cfmIhN3en6DLc||792
私は先輩の胸を押してキッと顔を上げた。
「先輩ってキス魔ですよね!!」
お返しとばかりに言った私に、眼鏡の奥で目を丸くする。
「キス魔?」
心底驚いたという顔をする。
「だって、そうじゃないですか!先輩いつも、・・・キス、するし・・!!」
付き合い始めてからというもの先輩は所構わずキスをする。
それこそ人のいない時は必ずといってもいいほどに。
「嫌、だったのか?」
低く僅かに揺れる声に、私は少なからず動揺した。

亜瑠華12/18 12:30:102228cfmIhN3en6DLc||711
「や、ってワケじゃ、ないですけど・・・。」
正直言って、先輩とのキスは、嫌なんかじゃない。
いつもいつも幸せな気持ちになるし、気持ちイイ、とも思う。
「なら、どこに問題がある?」
「問題って・・・・。」
至極真面目に返されて、私の方がうろたえる。
これって普通なの?気にする私の方がおかしいの?
私がうーんと唸っていると、頬にちゅっと柔かいキスが降ってきた。
「君は鈍感だからな。」


亜瑠華12/18 12:30:572228cfmIhN3en6DLc||202
「鈍感?」
今、それがどんな風に関わってきているのかが、私にはわからない。
首を捻る。
すると先輩は眼を細めて、軽くキスする。
「っ!センパ・・・」
「これは俺の愛情表現だ。」
文句を言いかけた私を遮る。
「君は鈍感だから。だからそんな君にもわかるようにこうして態度で示している。」
「・・・・・。」


亜瑠華12/18 12:31:342228cfmIhN3en6DLc||715
私は何も言えなかった。
つまり、何・・・?
先輩がキス魔なのは、私の所為だって言うの?
好きだよ、って。
大好きだよって?
そう言うかわりにキスをするってコト?
ガクリ、と私はうなだれる。
「そんなの、口で言ってくれたらいいじゃないですか・・・。」
情けなく言えば、先輩はふいっと視線を逸らした。
「そう何度も、言えるわけないだろう。」


亜瑠華12/18 12:32:32228cfmIhN3en6DLc||607
目元を染めて、拗ねるみたいに。
もしかして・・・照れてる?
「でも、言ってくれたほうが嬉しいです。」
ちょっとだけ意地悪な気持ちも手伝って私はそう言っただけなんだけれど。
「口にしたら、止まらなくなる。」
いつもよりずっと熱い視線。
「口にしたら、気持ちが溢れて、止まらなくなる・・。」
いつもよりずっと熱い声。
「それでも、君は構わない、か?」
いつもよりずっと熱い吐息。


亜瑠華12/18 12:32:352228cfmIhN3en6DLc||735
私は一気にボボンッと真っ赤になった。
「え・・あ・・・う・・・・」
アワアワと意味を成さない言葉しか出ない私を。
熱く見つめて、強く目を閉じて、ふーと息を吐く。
次に目を開けたとき、それはいつもの先輩だった。
「そういうことだ。わかったか?」
「は、はい!!」
勢いよく首を縦に振る私に、先輩は苦笑して、その胸に深く抱きしめる。
そして、ぽつりと何か言った。


亜瑠華12/18 12:32:542228cfmIhN3en6DLc||330
「え?何ですか?」
「・・・・いや。」
そうして熱いキスをした。



『――でも、もうあまりキスで誤魔化す事もできないが。』


亜瑠華12/18 12:33:502228cfmIhN3en6DLc||741
完成いたしました。すっごく甘いですね・・・;;
読んでくださった方、ありがとうございました。

感想などいただけたら嬉しいです。

パンダ12/18 14:3:522181cfMFZzL1LX9lo||660
甘〜イ

パンダ12/18 14:4:32181cfMFZzL1LX9lo||544
ネェ

ベリ子12/18 17:35:562031cfmsEA.FDLOL6||3
もぅとろけちゃいそいですね〜(#^.^#)
私も一度でいいのでこんな恋もしてみたいなぁ〜ww
これからも頑張って下さいね^^

りょうきち12/19 21:20:582203cfYw1zKopXByY||786
すっごく甘〜いねぇ〜!
私もこんな恋したいなぁ〜
・・・・・すっごくよかったと思います!
これからも頑張ってくださいね!

亜瑠華12/20 17:55:62101cfVHeEx6eF4SE||592
パンダさん、ベリ子さん、りょうきちさん、感想ありがとうございます。

自分でも書いてて(打ってて??)恥ずかしくなってしまうぐらい甘いお話でした。応援、ありがとうございます。


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