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3818OBATYAN大奥〜第三章〜OBATYAN12/22 23:16:382192cfSsjm/.A8kSA
前のスレが古くなったので、臨時で立てました。できれば一章から見てくださいね。

OBATYAN12/23 11:40:182192cfSsjm/.A8kSA||952
〜第三章〜第六話〜
くり「風呂場〜」
隆浩「はぁ〜。」
座知「御背中流しましょうか?」
隆浩「誰じゃ?」
座知「申し遅れました、側室の座知です。どうぞお見知り置きを・・・」
隆浩「そうか。では頼む。」
くり「早乙女様は香様が逃げ出した後、上様の機嫌を損ねぬ様、座知様を送り込んだのでした。」
香「申し訳御座いませんでした。」
早乙女「側室とも有ろう者が、上様との夜渡りを拒むとは何事じゃ!!」

OBATYAN12/23 11:51:202192cfSsjm/.A8kSA||131
鳴門「早乙女様、もう宜しいではないですか。」
早乙女「失礼ながら、大奥総取締りはこの私に御座います。お言葉はお控え下さい。」
お橋「でも、鳴門様だって側室ですよ。あなたは人の権利を何だと思って・・・」
早乙女「とにかく、しばらくは行動を控えて貰います。では・・・」
お橋「なんて自分勝手な・・・」
鳴門「落ち着きなさい。」
お橋「はい・・・」
鳴門「香様、さぞや不安だったでしょう。何か有ったのですか?」
香「いえ。でも家族に会いたい。」
鳴門「そうですか。解かりました、上様に相談してみます。」
香「ありがとうございます。」

OBATYAN12/26 15:43:92192cfSsjm/.A8kSA||518
鳴門「上様、側室の香と言う方がご家族に会いたいと・・・」
隆浩「あの女はわしを拒んだのだぞ!許せる者か・・・」
鳴門「許してやって下さい。故郷を思い出し辛かったのでしょう。上様にも謝っていましたし・・・」
隆浩「しかし早乙女が何と言うか・・・」
鳴門「大丈夫です。お話して置きますから。」
隆浩「うむ・・・」
くり「長局〜。」
早乙女「何!上様との奥泊まりを拒んだあげく、家族に会いたいと!」
鳴門「さように御座います。」
早乙女「合わせては成りませぬ!ここは天下人の住まわる大奥に御座います。庶民の立ち入る所では有りませぬ。」

OBATYAN12/26 15:55:392192cfSsjm/.A8kSA||707
鳴門「しかし・・・」
早乙女「成りませぬ!法度にも有るように・・・」
隆浩「わしからも頼む、早乙女。」
早乙女「そんな・・・上様・・・」
隆浩「きっと心細いのであろう。一度だけ会せてやってくれ。」
早乙女「ですが・・・」
隆浩「わしからの命令だ!聞け!」
くり「こうして隆浩様は有無を言わさず、会せてやったのでした。」
香「母さん!こんなに元気になって・・・」
母「おかげで私は医者に掛かって元気になって、兄さんは幕府の偉いさんになって。ほんまにありがとう。」

OBATYAN12/26 21:45:32192cfSsjm/.A8kSA||728
香「ええって。」
早乙女「そろそろ時間に御座います。」
香「じゃあね。」
母「うん。」
くり「短いながらもこの時間は香様にとって心安らぐ時となりました。」
早乙女「尼寺から連れて来たは良いが、最近勝手な行為が目立つな・・・何とかして動きを封じんと・・・」
吉良「実は・・・でも上様から口外するなと言われたし・・・」
早乙女「何じゃ?!言ってみよ。上様と私は親子の仲じゃ。さぁ言って見よ!」
吉良「実は、笛吹きの根木・・・」
早乙女「根木?」
吉良「一時鳴門様と情を通じたと言われた・・・」

OBATYAN12/27 0:48:452192cfSsjm/.A8kSA||564
早乙女「あの笛吹きか!それで?」
吉良「実は上様に斬りかかったのです。」
早乙女「何と!」
吉良「キリシタンで、姉の仇とか何とか・・・」
早乙女「何と言う角違いな理由で・・・キリシタンめ。」
くり「次の日〜。」
座知「貴方が香様ですね?」
香「はい・・・」
座知「上様との奥泊まりを断ったそうな。」
香「はい、でも今日こそちゃんとします。」
座知「そうですか。ま、せいぜい頑張りなされ。」
香「ええ。」

OBATYAN12/27 12:13:112192cfSsjm/.A8kSA||469
〜第三章〜第七話〜
くり「この時から香様と座知様の争いが始まったのです・・・」
くり「一週間後・・・」
座知「今日の奥泊まりに上様は私を選んだのじゃ。二度の奥泊まりでな。」
香「うっ、うっ・・・」
ドスン
付き人「香様!香様!大丈夫ですか?お匙を!」
くり「この後香様は産休に入られ、座知様はいらだっていたのでした。」
くり「さらに一週間後〜。」
座知「まだ私には子が授からぬ。なぜじゃ!全く!!」
くり「その頃呉服の間では・・・」

OBATYAN12/27 15:54:122192cfSsjm/.A8kSA||122
アル「薩摩藩から香様への贈り物、芋ようかんの余りを持って参りました!」
愛良「さすがアル!じゃあ戴きます!モグモグモグ・・・美味に御座います〜!」
佐野「美味美味!」
愛良「座知様、まだ子が生まれぬと嘆いておられたな〜。」
佐野「そりゃそうじゃ。香様に先を越されたからな〜。」
アル「敵対心剥き出しでしたしね〜。」
佐野「ほんとにこの大奥は女の戦場と化してしまったな〜。」
愛良「あ〜恐ろしい!私には関係無いけど。美味な物が有ればそれで良し!」
アル・佐野「そうじゃな〜。」
佐野「これも一様天下泰平にしてくれてくれている上様に感謝じゃ!」
佐野・アル・愛良「ありがたや〜、ありがたや!」

OBATYAN12/28 11:15:162192cfSsjm/.A8kSA||385
香「・・・」
早乙女「目を覚まされましたか。」
香「春日様・・・」
早乙女「おめでとう御座います。」
香「ありがとう御座います。」
早乙女「では失礼用が有りますゆえ。ごゆるりと・・・」
香「はい。」
くり「早乙女様はお世継ぎの事が済み一安心し、笛吹きのことを鳴門様に問い質そうと思われたのです。」
鳴門「香様の赤子の服と帯に御座います。」
香「ありがとうござ・・・」
早乙女「これは私がお預かりいたします。」

OBATYAN12/28 15:5:432192cfSsjm/.A8kSA||415
お橋「お祓い!?これは鳴門様御本人が呉服の間でお選びになった・・・」
早乙女「鳴門様、笛吹きの根木をご存知ですね?」
鳴門「はい。」
早乙女「その笛吹きと情を通じたのでは御座いませぬな!?上様と言う方が居りながら!」
鳴門「根木様とは仲良くしていましたが、決して情など通じて居りませぬ。」
早乙女「では何故上様が斬りかかられた時・・・」
使い「早乙女様!早乙女様!」
早乙女「何事じゃ。」
使い「大変です。実はコソコソコソコソ・・・」
早乙女「何!!今すぐ。」
使い「はい。こちらです。」

OBATYAN12/28 18:11:312192cfSsjm/.A8kSA||51
くり「上様は天然痘にかかり、早乙女様はその日からお世継ぎの事、鳴門様の事も忘れ、看病に明け暮れました。」
医者「早乙女様、今日の夜が峠です。これで治らなければもう・・・」
早乙女「そんな・・・」
くり「その時、早乙女様にはラフィ与様が見えたのです。」
早乙女「ラ、ラフィ与様・・・上様の命を取りに来られたのか!それだけは、それだけは・・・私の命に代えてでも!もし病に倒れても、薬も服さず医者にも掛かりませぬ!どうかどうか・・・」
くり「ラフィ与様はそっと微笑まれました。」
早乙女「ありがとうございます・・・」

OBATYAN12/28 23:51:92192cfSsjm/.A8kSA||585
くり「朝〜♪」
吉良「お目覚めに成られましたか。」
早乙女「・・・上様!」
吉良「早乙女様!」
早乙女「上様!」
隆浩「早乙女、もう大丈夫だ。」
早乙女「はぁ良かった。」
くり「隆浩様は奇跡的に回復し、完治されたのです。」
隆浩「早乙女一つ言っておく。鳴門には指一本触れるな。そして一切関わるな。良いな?」
早乙女「・・・はい。かしこまりました・・・」

OBATYAN12/29 18:44:262192cfSsjm/.A8kSA||677
〜第三章〜第九話〜
くり「笛吹きの根木は、上様の計らいで出獄させ、寺で働き始めました。」
鳴門「根木様、明日大規模なキリシタン狩りが行われます。注意して下さい。」
根木「大丈夫です。私がキリシタンだと言う事は誰も知りませんから。」
鳴門「しかし、早乙女様は知っているかもしれません。」
根木「解かりました。注意します。」
鳴門「気をつけて。あまり一緒に居ると怪しまれるのでこれで・・・」
根木「はい。ありがとうございます。」
くり「次の日〜!」
早乙女「この寺に笛吹きが居るはずじゃ。くまなく探せ!」
武士「はっ!」

OBATYAN12/29 21:21:532192cfSsjm/.A8kSA||639
隊長「ここにキリシタンが居るはずだ!
和尚「ここにキリシタンなぞ居りませぬ。お引取り下さい。」
武士「とりあえず中を見せてもらおう。」
和尚「ちょっと待ってくれ!誰も居らんと言って居るだろうが!ここは通さん!」
武士「退け!さもなくば斬る!」
和尚「・・・・」
隊長「逃がすな!絶対見つけよ!」
くり「その頃根木様は上様に渡す手紙を書き、逃げる準備をしていました。」
和尚の妻「根木さん、幕府の役人があんたを探しに来たよ!早く逃げな!」
根木「はい・・・」
武士「ここに居たか、根木!キリシタンとして処刑する!」

OBATYAN12/30 0:32:432192cfSsjm/.A8kSA||54
根木「・・・・」
武士「早乙女様、いかがなさいます?」
早乙女「泰平の世を乱す不届きものめ!成敗してくれる!首を切り落とせ!」
武士「ははっ!」
くり「早乙女様は根木様をひざまずかせ、武士に刀を用意させました。」
武士「やります。ふんっ!」
根木「(十字を切る)」
早乙女「あっ!止めよ!」
くり「上様の言葉を思い出し、踏み止まったのです。」
根木「私たちキリシタンは上様に逆らう意思は有りません。この手紙に書き記しております。」

OBATYAN12/30 16:19:352192cfSsjm/.A8kSA||392
くり「早乙女様はその手紙を松明で燃やしました。」
早乙女「今後二度と上様の前に姿を現すな!行くぞ。」
武士「はい!」
くり「その後オバ城のカラクリ部屋に姉が居ると言う噂を聞いた根木様は、オバ城に侵入し探し回りました。」
根木「姉上〜、姉上〜!居たら返事してくださ・・・」
姉「ここ、ここに・・・」
根木「姉上!ここに居られたのか。ひどい目にあって・・・さぁ逃げましょう、さぁ。」
くり「姉は根木様におんぶして貰い、雑木林を抜けていきました。」
くり「その頃オバ城では〜?」

OBATYAN12/30 18:19:282192cfSsjm/.A8kSA||219
吉良「さ、早乙女様!カラクリ部屋に捕らえていた、根木の姉が逃げ出しました。」
早乙女「何!武士たちを集め今すぐ追いかけ捕まえよ!」
吉良「はい。」
武士「どこじゃ〜!根木〜!」
くり「その頃根木様は・・・」
根木「故郷へ帰って、一からやり直しましょう。まだ家は残っている筈です。家に有った柿の木。もう実が生っているでしょう。ねぇ姉さん。」
姉「そうね。少し疲れたわ。降ろして。」
根木「はい。」
くり「降りた隙に姉さんは根木様の腰に有った、短刀を抜きました。」
姉「ごめんね、涼・・・」
くり「姉さんは泣きながら短刀で胸を貫きました。」

OBATYAN12/30 21:10:412192cfSsjm/.A8kSA||981
〜第三章〜第十話〜
根木「姉さん帰ったら貯めたお金で着物を買って上げましょう。ねぇ?・・・姉さん!寝たのか。」
くり「しかし根木様は姉の血を見て驚き降ろして手当てを施しましたが、もう手遅れでした。」
根木「何で・・・何で・・・一緒に帰るって言ってたのに・・・どうして・・・」
くり「泣きながら根木様は姉の亡骸に十字を切り、風の当たらない所に葬りました。」
根木「私一人逃げさせて貰います。」
くり「その頃武士達は・・・」
武士「居たぞ!おやっ死んでるようだな・・・」

OBATYAN12/30 22:31:552192cfSsjm/.A8kSA||817
武士「仕方ない、このまま持ってくか。」
武士「そうだな。」
早乙女「何!死んで居ったと・・・」
武士「申し訳御座いません。」
早乙女「で、根木は?」
武士「はい、今も逃亡中でして・・・」
早乙女「そうか。まぁ良い、姉さえ捕まれば良いのだ。」
くり「早乙女様は幕府が無慈悲なものと思わせたくなかったのでした。」
早乙女「これで一安心だ。」
くり「一週間後、鎖国無事完成を祈りに、隆浩様は日光東照宮に御参りに行かれました。」

OBATYAN12/30 23:13:412192cfSsjm/.A8kSA||343
早乙女「佐野、隆浩様に付いて行け。不審者が来ればすかさず斬れ。良いな?」
佐野「はい。」
くり「旅の途中〜。」
根木「どうにかして、この手紙を届けなければ・・・」
くり「根木様は家来の居なくなった隙を見て、手紙を渡しに向かいました。」
根木「上様、この手紙を読んで下さい。キリシタンは反抗しないと誓いま・・・」
佐野「何をしている!下がれ!」
くり「佐野の言葉で、武士達が集まり根木様を囲みました。」
根木「こんな所で終わって堪るか!」
くり「負けずに根木様は短刀を抜きました。」
根木「タァ〜!」


OBATYAN12/31 12:19:152192cfSsjm/.A8kSA||911
くり「少しばかりの戦いが有りましたが、一人と大勢。最後の抵抗に振り上げた刀が弾かれ、上様の肩を掠りました。」
さの「上様!大丈夫ですか?」
隆浩「ああ。」
武士達「やぁ!!」
くり「武士達は槍を四方八方から突き出し、刺し殺しました。」
根木「うぅ、うぅ。」
ドスン!
くり「その頃オバ城では・・・」
座知「はぁ、はぁ・・・」
くり「座知様が産休に入られ、早乙女様は大いに喜んでいました。」

OBATYAN12/31 23:29:252192cfSsjm/.A8kSA||33
くり「今年の大奥はこれで終わりで〜す!!皆さん良いお年を〜!!」


〜OBATYAN大奥〜第三章〜

?太終り!!?太終

OBATYAN1/1 1:40:422192cfSsjm/.A8kSA||492
ここで切ります。意見や感想どうぞ!!


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