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4174―サザンライド大冒険日記―第四章sIs1/20 22:59:352221cfIUUAmmR7WA6
第一章、第二章 http://kamakura.cool.ne.jp/kadukiria/
『入口』→『創作活動』→『sIs』→『小説』
第三章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-4152.html

上を読んでいただければ過去の話は全部分かりますから、無駄に説明はしません。
それと、キドーとかの登場人物については詳しい説明はしません。小説でどんなのか分かると思います。

第四章『活気が無いのも程々にしてくれよ』

sIs1/20 22:59:432221cfIUUAmmR7WA6||757
十字暦1000年4月15日午後6時頃、緑の村宿屋―――――

 土砂降りの中、二人は小さな村に到着した。ここが恐らく『緑の村』だろう。証拠は、民家の屋根の色だ。名前どおり、緑色。
 緑の村。大雨のせいもあるかもしれないが、村全体が暗い雰囲気である。確かここは行商人の宿場だったはすだったが。そうであればもう少し明るくてもおかしくはない。何があったのだろうか、この村に。しかし、こう外に突っ立ってもいられない。寒い。とりあえず宿屋らしき建物を探して、そこに足を踏み入れた。

sIs1/20 22:59:572221cfIUUAmmR7WA6||93
 一応ノックしてみる。トントン・・・返事も何も無いので、ドアを開けた。宿屋だからいいだろう。いや、本当ならそんなことは無いはずだが。
 中は村の雰囲気同様、暗かった。暖炉の火も消え、屋根には蜘蛛の巣が張り、とても誰かが泊まっているとは思えない。

sIs1/20 23:0:172221cfIUUAmmR7WA6||771
 「ごめんくださーい・・・」
試しにキドーが声を出してみた。
 建物に声が響く。・・・返事が無い。今度は大声を出してみた。やはり返事は無い。だとすると、ここはもう廃屋なんだろうか。
 返事が無いので、仕方なく奥へ進んだ。返事が無いどころか、人の気配さえしないではないか。・・・アレだ、ここは宿屋ではなくて倉庫かなんかなのだろう。それは無いか、さすがに。表に宿屋の看板出てたし。

sIs1/20 23:0:332221cfIUUAmmR7WA6||738
 そう思いながら奥の部屋に入る。が、ドアが開かない。隣の部屋に入ってみる。ここは入れた。
 そこは恐らく客室だったと思われる部屋だった。部屋の隅に骨組みだけのベッドが置かれ、箪笥は埃まみれだったがしっかりあった。隅に置いてある椅子も埃が積もっている。窓はガラスが粉々。随分悲惨な風景だった。
 やはりここは誰もいない、そう思ったキドーは部屋の外にいたリディに引き返すように促した。リディは面倒くさそうに戻る。キドーもそれについていった。

sIs1/20 23:0:462221cfIUUAmmR7WA6||26
 宿屋跡の入り口の部屋に戻ると、明かりがついていた。ランプの光だ。それも、誰かが手から吊るしているランプの
 まさか、まさか、アレですか?本物の幽霊ってやつですか?って思った方、すみません。違います。

sIs1/20 23:1:32221cfIUUAmmR7WA6||62
 キドーとリディはランプを吊るしている影を見て、思わず武器を構えた。そういや、幽霊に物理攻撃は効くのだろうか。この時点では二人とも知らなかった。
 武器を構えた二人を見て、その影が慌てて言った。
「わ、わぁ、やめてよ。幽霊じゃないわよ。攻撃しないで、っていうか、その武器しまいなさいよ」
女の声だ。
キドーとリディは驚きながらも武器をしまった。素直すぎる。これで攻撃されたらどうするつもりだったんだろうか。まあ、そんな心配は余計だった。

sIs1/20 23:1:232221cfIUUAmmR7WA6||303
 キドーは持参の懐中電灯(ロウソク)で明かりをつけ、その影を照らしてみた。・・・大丈夫、ただの女だ。
「あぁ、ごめんね、驚かした?大丈夫、ただの村の人間だから。あたしはサラ。本業は主婦よ」
女はこんな中で悠々と自己紹介をした。こいつものんびりした性格だ。

sIs1/20 23:1:442221cfIUUAmmR7WA6||596
 まあ、幽霊なら自己紹介はしないだろう。二人は安心した。
ただの村人にしては怪しいわよ?誰もいない廃屋に何の用があるのかしら」
この口調は勿論リディだ。キドーも、まあそうだな、と思ったのは一緒だが。
 女はちょっと困った顔をして答えた。
「それはね・・・ここ、あんた達もそうだけど、時々旅人が間違えて入っちゃうのよ。表に看板が出てるでしょ?あれで勘違いするのね。で、そんな人がいると村としても困るから、こうやって毎晩あたしが見に来てるわけ」
 この女は随分面倒なことをするもんだな。それなら表の看板を撤去すればいい話だ。わざわざ毎晩来る必要性など全く無い。

sIs1/20 23:2:172221cfIUUAmmR7WA6||858
「ちょっと半信半疑だけど・・・まあ、幽霊じゃないな。俺はキドーだ。で、こっちの無駄に偉い奴がリディ」
キドーは自己紹介をした(リディが小声で「あんた殺すわよ!」と言った)。
 サラはきょとんとした顔でリディを見つめた。
「リディって、あのリディ王女?サザンライドの」
「そうよ!あたしがリディよ!びっくりした?」
ところがサラはそれ程驚いてもいない様子だった。リディが叫んでも平然としている。
「へぇ・・・それじゃ、ここに居させるのも失礼ね。あたしの家に来なさいよ。お茶ぐらいご馳走できるわ」
そういうとサラは立ち上がって廃屋から出た。二人もそれについていった。

sIs1/20 23:2:482221cfIUUAmmR7WA6||578
 サラの家は随分質素だった。家に入ると、台所と食卓だけがあった。奥に部屋があったが、そこまでは行かなかった。サラに引き止められたからだ。
 「そういえば、宿はどうするの、あんた達。この村はあの宿屋以外は何も無いのよ」
キドーとリディは言われてから気づいた。今日は野宿しかないのか。スタート直後に野宿とは・・・何ともいえない気分だ。
 キドーがそう思っているとサラが無邪気な顔をして、
「あはは、そんな真剣な顔しなくてもいいわよ。うちはとりあえず宿を取らしてあげてるから、泊めてあげる。お金はいらないわよ。でも、粗末な寝床しかないわよ」
と言った。

sIs1/20 23:3:212221cfIUUAmmR7WA6||666
 キドーは心から感謝した。そして同時に安心した。リディはまだ難しそうな顔をしていた。恐らく、サラは自分たちを食べるのではないか、とか考えていたのだろう。童話の読みすぎ

sIs1/20 23:3:332221cfIUUAmmR7WA6||848
 そうやってキドーが和めるのもそこまでだった。奥の例の部屋のものだと思われる音で、何か危険な気配がしたからだ。

sIs1/20 23:3:592221cfIUUAmmR7WA6||861


ゲホッ ゴホッ ゲホッ ガタッ



sIs1/20 23:4:112221cfIUUAmmR7WA6||645
随分大きな音と、鼻を刺激させる変な臭いが奥の部屋から漂う。
 その音を聞いたのと同時に、サラは踵を返して奥へ走っていった。二人もそれについていくように走った。
 一体、今の音は何だったんだ。

sIs1/20 23:4:232221cfIUUAmmR7WA6||76
〜作者の独り言〜
前回が少ない分、今回は多めに書きました。
本当なら廃屋は出さない予定だったのですが、緑の村の実態も知らせておこうかな、と思ったので出しました。そして次回はほんの少しグロい場面入ります。いえ、ほんの少しですから、ホラー小説のような期待はしないで下さい。
いつになれば戦闘シーンがかけるんだろう・・・とか思っている作者の内心でした。

ガリオン1/21 17:27:92212cfov9mzId/faU||615
人の気配もいないのに誰かが手からランプを吊るしてると誰でもビビリますよね。(恐らく御前だけ)。
無駄に偉い・・・・このことばでリディが怒らないとは……これは鈍感という奴でしょうか(笑)。

自分達を食べるのではないか、、、これもにやけてしまいました(表現がいやらしい、、、)
童話の読みすぎってあんた何歳だよッ!!っと、言う突込みを入れてしまうのは俺だけですか?。奥の部屋から聞こえる不気味な音、、、、席の様にも見えますね。一体何なんでしょう、、。次回期待してます!!。

ガリオン1/21 17:27:282212cfov9mzId/faU||918
長すぎるレスすみませんでした。

ガリオン1/21 17:41:212212cfov9mzId/faU||901
あんた何歳だよッ!!っていうのはりディの事です。
どうでもいい感想&無駄な連レス失礼、、、

sIs1/21 19:46:32221cfIUUAmmR7WA6||909
ガリオンさん>
長い感想ありがとうございます^^
リディはしっかり怒ってますよ。何せ「あんた殺すわよ!」って言っちゃいましたからね(ぁ ここにリディの気の強さと腹黒さが詰まっていますw
 あとは・・・リディの年齢、ですね。これは後々出てくると思うので楽しみにしててください。童話読んでるところからするとあまり高くはないみたいですが・・・

ガリオン1/21 21:28:242212cfov9mzId/faU||462
あんた殺すわよって、、、、


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