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4284つまらないものですがヤホー2/2 23:29:472211cfJMUUS0YtzAw
初ですが。
はっきり言って駄作ですよ。
しかし作ると分かるけど、作成者の皆様よくかけますね。
もう2度と書きたくないorz
とりあえずこれに関してもイベントもあります。
俺がんばった。


ヤホー2/2 23:31:252211cfJMUUS0YtzAw||225
「―問おう、お前が私のマスターか?」
・・・影は深い闇の中へと消え去っていった。

 彼は王というにはあまりにも気高すぎた。政を好まず、彼の一切の情熱は芸術のほうへと向かっていた。自然を愛し、詩を読むことに心血を注ぎ、国への干渉を一切行わなかった。周囲の人間からは変人と呼ばれていたが、王もまた周囲の人間に対して哀れみの感情を持っていた。なんと薄汚いのだろうと。

ヤホー2/2 23:31:542211cfJMUUS0YtzAw||572
そんな王にも一人の、たった一人の友人がいた。名をパラディスという。彼は芸術への興味など一切なく、政治に長け、実質国の政治を切り盛りし、武道にも長けていた。が、なぜか王とは気があった。お互いの地位が違えども、自分にないものをお互いが補完し尊敬しあうというものだろうか。理由はどうあれ二人はマスター、パラディスと呼び合う仲がもう十年にもなろうとしていた。
 

ヤホー2/2 23:32:42211cfJMUUS0YtzAw||456
そんなある日、王は后を迎えることになった。国中総出で王の婚姻は祝福され、王への祝いの言葉が宮廷内に響いた。しかしこの結婚は仕組まれたもの、つまり政略結婚だった。政に興味は無いが、彼の気高き心はこの事に強い拒絶を示していた。なんと醜いことか、自分の周囲の人間など、この自然の荘厳さ、華麗さに比べるとなんと卑しいのだろうと。この考えは次第に王の心を蝕み、王の顔色は日に日に悪くなっていった。

ヤホー2/2 23:32:272211cfJMUUS0YtzAw||736
そんな王を心配してか、パラディスはある日王にこう提案した。
「マスター、気分転換に町外れの森にでも散策してはいかがでしょう。城に籠もっていても気が滅入ってしまわれます。」
すぐさま王は護衛を数人引き連れ、散策へと出かけた。
「そういえば私も運動不足気味だ。どれ、宮廷内でも散歩するかな。」

「・・・言えないよなぁ、妻の父と妹が嫌いだなんて・・・」
「我は放つ、光の白刃!」
「俺の番だ、ドロー!」
 庭を散策していると兵士たちの取りとめの無い会話が聞こえてくる。平和であるいい証拠だ。王の婚姻の結果でもあるが・・・。

ヤホー2/2 23:33:212211cfJMUUS0YtzAw||788
「しかしいい天気だ。そこらの兵士でも捕まえて運動でもするかな。」
突然庭内に一人の兵士が駆け込んできた。
「パラディス様、大変です、王が、王が・・・。」
「ん、確かお前はコルベットといったな。どうした、王の身に何かあったのか?」
「実はウェスパー王が・・・」
兵士の話によると、王の形相が何かに取り付かれたように急激に変化し、森の奥のほうへと駆けて行ったというのだ。
「どういうことだ。しかも森の奥はけわしい山がそびえ立つ山岳地帯だというのに。
すぐさま探索部隊を編成、準備ができ次第出発せよ。」

ヤホー2/2 23:36:152211cfJMUUS0YtzAw||11
王の部屋の机には手紙が置かれていた。まるでこのことを計画していたかのように。
『私は宿命的に放浪者なのだ。探さないでくれ。』

ヤホー2/2 23:36:302211cfJMUUS0YtzAw||73
それから二週間がたったが、王の行方は知れなかった。代わりに、最近森の奥の山道で、一匹の虎が出現するという報告が次第に多くなった。その虎というのは、山道に急に現れ
時に人を襲い、時に何か狼狽しているかのように体を震わせそのまま山の奥へと駆けて行くこともあるそうだ。その時に人語を話しているという報告も聞くが、話している内容は分からないそうだ。外的な特徴としては鼻の頭に何か傷のようなものがあり、横方向への切り傷のようなものがあるらしい。

ヤホー2/2 23:36:442211cfJMUUS0YtzAw||970
「マスターが消えた次の日から虎出現の報告がされている。しかも確かマスターにも鼻に傷があったな。まさかとは思うが・・・。考えていても仕方ない。真実はいつも一つだ。私も探索部隊に参加するとしよう。」

ヤホー2/2 23:36:562211cfJMUUS0YtzAw||527
パラディスは隊の中で優秀な人間を三人選び、残りの兵士に森周辺の探索を命令した。そしてパラディスが自ら王の探索部隊へと参加し、三日が経ったある日、急に彼の目の前に黒い影が現れた。その影は縦横無尽に部隊の周りを駆け回り、その目は殺意を表しているかのように金色の線を描いていた。

ヤホー2/2 23:37:102211cfJMUUS0YtzAw||474
「お前が噂の虎か。私の仲間は誰一人死んでもやらん!かかって来い。」
すると虎は彼の声に反応するかのように急に動きを止め、のどの奥からこもったような唸り声を出した。
「・・・なんだって!まさか本当に人語をしゃべるとは。」
パラディスは虎の子に耳を傾け、虎の言わんとしている事を聞き取ることに集中することにした。
「・・私は・・スパー、・・王だ・・・。」

ヤホー2/2 23:37:232211cfJMUUS0YtzAw||642
彼は耳を疑った。まさかその様なことがあるわけが・・・。しかし彼の思いとは裏腹に徐々に虎の話す言葉は明瞭になり、その詳細が明らかになり始めた。
「私の名前はウェスパー、元王だったものだ。そうだな、私がこうなった経緯を語ろうか。実は私にも詳しいことは分からないのだが、あの散策に出かけた日、急に何かわからない衝動に駆られ、気がつくとこの姿になっていたというわけだ。それからというもの、周囲の私に対する反応が変化し始めた・・・。」

ヤホー2/2 23:37:322211cfJMUUS0YtzAw||552
王の語ることは実に信じがたく、この世の常識を外れていた。彼がこの姿になってどんな気持ちで過ごしていたのだろう。王の語る言葉からは、想像を絶するほどの悲痛さが感じられた。あれほど彼が愛を傾けていた自然からは疎まれ、動物は彼を恐れ近くに寄ってくることも無かった。彼の好きだった詩は他者を恐れさせるものになり、ますます彼は孤独になり心を病んでいった。

ヤホー2/2 23:38:222211cfJMUUS0YtzAw||710
「この姿になったのは自業自得かもしれないな。つまらない自尊心と虚栄心が私の姿を心同様に獣の姿にしたのだろう。今この時も私の心は獣の心に徐々に侵食されている。このように会話できることももう無いだろう。」
パラディスは元王だったものの前に立ち、のどから声を絞り出した。
「本当なのか、本当なのか。問おう、お前が私のマスターか?」
彼は何も返答しない。
・・・彼の形相は徐々に獣のそれになっていった。

ヤホー2/2 23:38:342211cfJMUUS0YtzAw||732
「もう時間が無い。このまま行くと私の自我は消えてしまう。そうなる前に私の目の前から去ってくれ。私の意識がある前に早く。今更言うのもなんだが、ありがとう。君を傷つけたくないのだ、さあ早く。」
それでもパラディスは納得できないように言葉をつむいだ。
「・・・私とあなたの距離は三歩しかない。だが、お互いの心の距離は遥かに遠い。なにがいったいこうなったのか、マスターよ。」
彼は何も返答しない。

ヤホー2/2 23:38:492211cfJMUUS0YtzAw||687
諦めたパラディスは王の最後の命令を遂行するため、三人を引き連れ町のほうへと向かっていった。
月が闇夜を照らし、まるで光のカーテンのように森を覆っていた。パラディスが後ろを振り向くとそこに虎の姿は無く、黒い影がかすかに光の中を動いていた。その影は周囲の深い深い闇に溶け込み、徐々に徐々に見えなくなっていった。


ヤホー2/2 23:38:542211cfJMUUS0YtzAw||669
その後その虎の姿を見たものは誰もいない。

ヤホー2/2 23:39:102211cfJMUUS0YtzAw||108
長かった。

ガリオン2/3 7:9:142212cfov9mzId/faU||328
我は放つ、光の白刃・・・・これを小説で読んだ事があるのは私だけですかねぇ〜。
我は砕く…とかいうの呪文が出たり末う小説なんですけどね。

ヤホー2/3 10:36:442211cfJMUUS0YtzAw||53
無理やり組み込んだんで不自然な部分は多々あるんですけどね。


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