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4289*いとし・いとし・ゆらり・ゆらり*銀月2/3 21:0:262182cfLMvpixotkc6
君を思う時 君は誰を思い

君に恋する時 君は誰に恋し

逢いたいと 触れたいと この小さき心の海で

思いは流るる ゆらり ゆらり


いとし いとしと ゆらり ゆらり

銀月2/3 21:2:12182cfLMvpixotkc6||99
*きせきの風*

夏の匂い 忘れたはずのあの思い

ああ 風にのって いつの間にか 届いてたんだね

誰もが笑うけど この風は

誰もが取りこぼしてきた 沢山の

夢を運ぶ きせきの風

銀月2/3 21:3:262182cfLMvpixotkc6||521
泣くのは恥ずかしいから 適当に笑えって

時々思うけど

しっかり泣いた後は いっぱい笑えることも

知ってるから

その時にいらないものを零して

銀月2/3 21:4:12182cfLMvpixotkc6||959
きっと またいつか あの風が

昔に捨てた何かを 運んでくれる

銀月2/3 21:5:492182cfLMvpixotkc6||671
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/3 21:9:282182cfLMvpixotkc6||481
*僕の好きな人*

いつまでも傍で笑っていて下さい

君を思う気持ちを力に変えて 僕はあの空を飛ぶ


優しすぎる君だから すぐに涙が零れるけど

その優しい雫が 僕が飛ぶ空の汚れを流してくれる

銀月2/3 21:9:472182cfLMvpixotkc6||522
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/3 21:11:362182cfLMvpixotkc6||826
*あとがき*

心が穏やかなれば 文字もまた同じく

誰かを愛するならば 文字もまた同じく

その想いが続くように 続くように

想いをくれた君に最上の愛と最大の感謝を込めて

ベベル2/3 22:0:262201cfM3VNQik5YAQ||24
一番風呂でありますように・・・(*゚Д゚)†
改めまして(*・ェ・*)ノ~☆コンバンワ♪w

恋をすると常に、もしくはふとした時に相手を重ね、思い出すものだよね♪
逢いたい、今何してるんだろ?とかね(*/∇\*)キャ

零れた涙も愛しくなるほどの想いを詰めたおもちゃ箱を貴女に・・・
箱を開けた貴女の顔が見たい・・・けど少し怖い
複雑な顔はしてませんように・・・なんてね

銀月2/3 23:12:02182cfLMvpixotkc6||66
いっちばんぶろw 感想ありがとう*^^*

恋愛詩は苦手な私だけど、素直に書けばそれなりの言葉になるはず・・・。
捻くれてるからストレートには言えないんだけどね(笑

素敵な言葉まで一緒にありがとう><ノシ☆
おもちゃ箱は大事にしまっておきますw

Cherry2/3 23:48:292191cfudIbKcIdpYA||612
|* ゚ー゚){銀月様、こんばんは・・・でございます♪
僭越ながら、感想寄せさせて頂きます^^

大好きな人がいるだけで、力が湧いてくること。
大好きな人を思うだけで、何でも出来る気がすること。
そんな素直な気持ちが、心に思い浮かびます。
どれも素敵な詩でしたが、
“君を思う気持ちを力に変えて 僕はあの空を飛ぶ”のフレーズが
ずっと余韻に残って・・・好きですね^^

あの、合気道・・・一緒に習って一緒に誰かを投げませんか?ソノホウガタノシソウ♪

銀月2/4 16:56:572182cfLMvpixotkc6||529
Cherryさん、こんにちは^^
感想ありがとうございます≦(._.)≧

想う気持ちって、とても強いんだなぁと感じる事がありまして、
思わず書いてしまいました(///o///)ゞ
まだまだ恋愛には青い私です(笑

合気道・・・出来れば、上手な人に優しく投げられたい方ですw(ぇ

ナイト2/4 17:42:522201cfyoNMyV/u0tE||409
こばんざめ!(ぇ
愛しいと想う心がじんわりとにじみでていて好きですw
優しい気持ちに包まれて、笑っている人を見るのが大好きです
願わくば、貴女の笑顔が永遠に続くものでありますように

marinoe2/4 18:42:522181cfbQYavsl4esk||153
銀月様、こんばんは☆
いとしという小舟に揺られるといつでも暴風雨に巻き込まれがちな海に無謀に飛び出してしまう私です。
でも今は、ほんわかオブラードに包まれた蒼りんごを丸齧りしたみたいな気分です。
人を恋しいと思う気持って、こんなに、温かだったんだねと
しみじみと嬉しくなってしまいました。
*僕の好きな人*の君は今日のような抜けるような青空の中、
いったいどこまで飛んでいったのかしら・・・
きっと想いは翼になって、すてきな飛行機雲を残していったことでしょう。
すてきな気持のお裾分け、ありがとう☆

癒杏♪2/4 19:1:542205cf.2xy1Gm7JKs||298
銀月さん こんばんわ♪
あたしは きせきの風が 特に 好きです (//v//)
次回も 頑張ってくださいネ♪ 
(短くてすいません。。。。。。。
それでは さようなら♪

銀月2/4 19:46:42182cfLMvpixotkc6||147
おばんです!(原型ナシ
夜ちゃん、感想ありがとうですw
頂いた感想を読めば読むほど何だか恥ずかしくなってきた銀月です(*ノェノ)グ
笑顔を見つめる夜ちゃんの微笑みも、きっと優しいんだろうなぁと
想ってます♪

銀月2/4 19:48:162182cfLMvpixotkc6||827
マリーちゃん、こんばんは♪
暴風雨の先に目的の小島は見つけられたのでしょうか?
勇敢な冒険者のマリーちゃんなら、最後に最高の宝を見つける事でしょう^^b
言葉少ない詩に素敵な余韻を付け加えてくれて嬉しいですw
飛行機雲を追いかけて、私も幸せのお零れをもらおうかな(*´σー`)

銀月2/4 19:49:432182cfLMvpixotkc6||861
癒杏♪さん、こんばんはー☆
好き、と言って頂けるなんて光栄ですヾ(〃^∇^)ノ
それだけで単純思考の私はやる気を出しますので(笑
また機会がありましたら、読んでやって下さい♪
感想ありがとうございましたw

雷木2/4 20:46:122118cf.CAQIaOP4OQ||172
こんにちわ^^

いつも、銀月さんの詩読ませていただいてます^^
人の思い、恋、せつないですよね。
ほんと、河、海のように「ゆらり ゆらり」流れてるようなきがします^^

銀月さんの詩はすばらしいので、いつまでも書いてくださいね^^

銀月2/4 23:24:62182cfLMvpixotkc6||443
雷木さん、こんばんは^^ノシ

読んで頂けてるとはΣ(゚Д゚)
とても光栄です・・・w
調子に乗って書いておりますので、ダメな部分もどんどん指摘して
やって下さい(*´σー`)
レス有難うございました(o_ _)o))

桃代2/5 11:20:342101cfZZI1tWtb4Oc||23
銀月様、おはようございます。
清々しい朝にぴったりの詩ですね^^

私もいつかこんな暖かい関係が作れたらいいな。
異性でも同性でも、どんな人とも。

ほんのりと輝いて、貴女がくれたオレンジ色の灯は
いつまでも消える事は無いでしょう。



銀月2/5 20:22:202182cfLMvpixotkc6||464
桃代さん、こんばんは☆
そうですね、異性だけでなく出会う人々全てと優しい関係が作れたら
とっても幸せな事ですよね♪
いつも、素敵な感想をありがとうございます^^

銀月2/13 2:39:42182cfLMvpixotkc6||274
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/13 2:41:12182cfLMvpixotkc6||510

ボクには翼がありません
彼には大きな翼があります

ボクは空を飛べません
彼は飛び方を忘れました

出来ない苦しみ
出来なくなった苦しみ

ボクと彼は仲良しです
 

銀月2/13 2:41:142182cfLMvpixotkc6||907
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/13 2:59:532182cfLMvpixotkc6||912
【シシャ】

銀月2/13 3:0:442182cfLMvpixotkc6||207
……やぁ、やっと君はボクに気がついた。

気分はどう?

その手を染めたものの感想は?

銀月2/13 3:2:152182cfLMvpixotkc6||208
君が世界だと信じていたものは、彼の作り上げたメルヘンの物語さ。

本当は、あの時に気づいておくべきだった。

それなのに、臆病風が吹いて君は耳を塞ぎ、望まれるままにお人形を演じた。

銀月2/13 3:4:132182cfLMvpixotkc6||191
真実を知らないのに、垣間見て何になる?

何も知らないままに兄に失望するだけなら、このままの君を演じればいい。

奇麗事の好きな君の事だ、そう苦でもないだろう。


銀月2/13 3:6:442182cfLMvpixotkc6||870
知らないからこそ、私は見なくてはならないのよ。

奇麗事だって、何だって関係ない。

私は自分が生きている世界の真実を知らなきゃいけない。

銀月2/13 3:8:592182cfLMvpixotkc6||769
どんな所でも、そこで生きていかなきゃいけないんだから。

人は綺麗なままでは生きていけないのは、貴方が一番知っているのでしょう。

黒い部分さえ抱きとめる勇気が必要なのよ。

銀月2/13 3:11:62182cfLMvpixotkc6||11
兄が何を思って嘘の世界を作り上げ、セピアが何を思ってそれを守るのか。

それを知るためには、ナイフを握り続けなければならないの。

人形は動き出してしまった。後悔なんて一つもないわ。

銀月2/13 3:13:352182cfLMvpixotkc6||836
じゃあ何故、君はボクを見つけた?

必要だったからだろう、「黒い部分を抱きとめてくれる」存在が。

知らないふりでボクをずっとここに閉じ込めて、

幸せなふりをしている君が大嫌いだ。

銀月2/13 3:15:72182cfLMvpixotkc6||610
……貴方がそう思うなら、そうなのかもしれないわ。

でも、私は貴方が大好きよ。

いつだって心配していてくれたのよね。

だから、見つかったふりをした。

銀月2/13 3:15:502182cfLMvpixotkc6||130
もういい、疲れた。

後悔してもボクのせいにはしないでくれよ。

ボクは寝る。

銀月2/13 3:16:492182cfLMvpixotkc6||864
ええ、眠るといいわ。

きっとこれからは、貴方との会話が増えてくるはず。

その時までおやすみ……シティエル。

銀月2/13 3:20:162182cfLMvpixotkc6||255

噛み合わない会話は途切れて、再び部屋は沈黙の闇に包まれた。

少女は決意を秘めた瞳で、鏡に映る少年を見つめた。

泣き疲れて眠る小さな少年は、誰かに似ているような気がした。

銀月2/13 3:22:332182cfLMvpixotkc6||982

鏡に貼られた写真の中で、兄のお下がりのシャツを着て微笑む彼女と、

何処か不安げな青年が並んで立っていた。

少女は青年と少年を見比べて、まるで兄弟のようだと思い、

その小さな眼をそっと閉じた。

銀月2/13 3:24:402182cfLMvpixotkc6||833

選んだ道は正しいかなんて誰にも決められない。

彼女がそうするのなら、それが彼女にとっての正しい選択だ。

おやすみ、死神の仮面をつけたレィディ。

血に染まりゆく手をお大事に。

銀月2/13 3:25:112182cfLMvpixotkc6||67
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/18 5:52:232182cfLMvpixotkc6||291
*painful lady*

鏡の前で着飾って 気づいてしまった18の夜
「あたしはヒロインなんかじゃない」

無理矢理買ったスカートをハンガーにかける
本当はお気に入りのジーンズに足をとおす

鏡の前でポーズとって 気づいてしまった18の朝
「うん、これがあたしかな」

お姫様にはほど遠い

銀月2/18 5:52:482182cfLMvpixotkc6||973
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/18 5:58:282182cfLMvpixotkc6||866
*××に×××ら*

思えば思うほどに 壊れていく心
願えば願うほどに 落ちていく心

理想郷はやってこない 決して

見上げた満天の星達が答えをくれるならば
毎晩だって尋ねようじゃない

いつでしょう? 誰でしょう?
……聞いてるの?

銀月2/18 5:58:522182cfLMvpixotkc6||451
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/18 6:12:542182cfLMvpixotkc6||581
*laziness*

銀月2/18 6:13:232182cfLMvpixotkc6||368

「雨が降ってるねぇ」

「降ってるねー……」
 

銀月2/18 6:13:382182cfLMvpixotkc6||432

「そろそろ起きようか?」

「雨が降ってるのに?」
 

銀月2/18 6:13:522182cfLMvpixotkc6||423

「うん、もうちょっと寝ててもいいかも」

「まだ夢の続きがあるからね」
 

銀月2/18 6:14:102182cfLMvpixotkc6||881

「じゃあ、晴れたら起きよう」

「そうだね、止まない雨なんてないから」
 

銀月2/18 6:16:212182cfLMvpixotkc6||74


雨はまだまだ降っている。
 

銀月2/18 6:17:52182cfLMvpixotkc6||141

(晴れたら二人で散歩に行こう)

(このまま二人でごろごろしてたいな)

 

銀月2/18 6:18:72182cfLMvpixotkc6||832
 
 repetition

銀月2/18 6:18:252182cfLMvpixotkc6||561
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/18 18:53:562182cfLMvpixotkc6||213
*For You*

ハローハロー

此方は快晴、気分も好調!

ハローハロー

其方は快晴?気分は好調?


会いたいぞー!

銀月2/18 18:54:342182cfLMvpixotkc6||306
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/19 8:28:42182cfLMvpixotkc6||564
*アケ*

雨が上がるように(乾かない水なんてないから)

夜が明けるように(世界はずっと闇じゃない)

僕を包む霧もいつかは晴れるのだろうか

許される事を願って 待ち続けたけど

僕を許せるのは僕しかいないのかもしれない


嗚呼、ここから歩き出してもいいのだろうか

銀月2/19 8:28:312182cfLMvpixotkc6||754
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/20 1:1:562182cfLMvpixotkc6||134
【Wing】

銀月2/20 1:4:162182cfLMvpixotkc6||18

世界の何もかもが色褪せて見えた。
あまりにも息苦しくて、窒息しそうだ。

あの大空を飛べるなら……パパに会いに行けるのに。
 

銀月2/20 1:6:362182cfLMvpixotkc6||235
「夜11時、それまでに帰って来ても家には入れないわよ」

 日毎に私の門限は遅くなる。
 母親から家に帰ってくるな、何て言われる女子高校生が他にいるだろうか?

「……先週の男は」
「子供が生意気な口利くんじゃないの。さっさと学校行きな」

銀月2/20 1:10:512182cfLMvpixotkc6||638

毎日の繰り返しは、苦痛でしかなかった。
朝、コンビニで買った栄養ドリンクを飲みながら排気ガスにまみれた街を歩く。
昼、誰もマジメに聞いてなんかいない噂話をBGMにパンをかじる。
夜……暇を潰すために、ただひたすら歩く。

「織江、今日もカラオケだめ?」
「お金ないもん」

銀月2/20 1:12:512182cfLMvpixotkc6||289
再びコンビニに足を向ける。
いい加減飽きてきた弁当をレジに出すと、いい加減見飽きたレジの男が意味ありげな笑みを向けてきた。
……何。

「523円、ちょうどお預かりしますねー。どうも」
レシートと一緒に渡されたのは、携帯番号の並んだメモ。

銀月2/20 1:14:342182cfLMvpixotkc6||296
制服を着た私は、夜の街の男達には絶好のカモらしい。
レシートと一緒に、店先のゴミ箱に投げ込んだ。
(くそくらえ)

男なんて、大嫌いなんだから。

銀月2/20 1:17:262182cfLMvpixotkc6||972
私より不幸な人間なんて、この世に何万と溢れてるんだろう。
その中の何人が、不幸に屈せず歩いていけるのか。

楽しいはずの出来事を、楽しいと笑えなくなった。
悲しいはずの出来事に、素直に泣けなくなった。

感情が、錆びる。ぎちぎちと音を立てながら……。

銀月2/20 1:19:152182cfLMvpixotkc6||66
「パパ、お腹減った」

すれ違う家族連れの子供を見ると、何て世界は不公平なんだろうって思う。
あの子には、両親がいて、私にはパパがいない。
だから、ママだった女は男を作る。

……そして、私はお荷物だ。

銀月2/20 1:20:312182cfLMvpixotkc6||243

愛されない子は、愛を欲しがる。

でも、素直に愛して欲しいなんて言えないの。

嫌われたくないから、ただただ我慢する。

でも、気づいてなんかもらえない。
 

銀月2/20 1:23:392182cfLMvpixotkc6||895

メール受信:アサト

『元気かぁ〜? こっちは最悪。テストの赤点ばれて、外出禁止ってさ」

メール送信:オリエ

『……死のうかな』
 

銀月2/20 1:24:502182cfLMvpixotkc6||150

着信:アサト
 

銀月2/20 1:27:42182cfLMvpixotkc6||282

止まらない着信音に我に返ると、私は学校の屋上に立っていた。

ああ、ここから飛んだらパパに会いに行けるのかな。

こんな私にも翼が生えるのかな。
 

銀月2/20 1:28:372182cfLMvpixotkc6||114

闇に押しつぶされていくグラウンドは、まるで夜空が口をぽっかり開けているように見えた。

何で、今夜はこんなに寂しいんだろう。
 

銀月2/20 1:30:552182cfLMvpixotkc6||932
「……もしもし?」

『何やってんだよ、俺が死ぬかと思ったよ!』

「アサト、翼が欲しい。空を飛んで、パパに会いに行きたい」

『バカ、お前に翼なんか生えるか! 人間なんだから、歩いて会いに行けよ」

銀月2/20 1:33:312182cfLMvpixotkc6||997
「……歩いて?」

『墓に行きゃ、いつでも会えるだろーが!』

顔も本名も知らないアサトの声は、微かに震えていた。
大した科白なんかじゃない。
意味も全然分かんない、けど。

銀月2/20 1:37:402182cfLMvpixotkc6||514

飛ぶのはもうちょっと先でもいいかな、なんて思った。

だって、アサトの声が優しかったから。
 

銀月2/20 1:38:522182cfLMvpixotkc6||347

世界は何一つ、変わってなんかない。

相変わらず私は夜の街を息苦しさを覚えながら歩く。

でも、ちょっとだけ寂しさは薄れた気がした。

銀月2/20 1:39:422182cfLMvpixotkc6||503

メール受信:アサト

『今度、羽根のついたアクセサリー送ってやるよ』
 

銀月2/20 1:40:92182cfLMvpixotkc6||990

...fin

銀月2/20 1:40:292182cfLMvpixotkc6||576
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/20 1:44:432182cfLMvpixotkc6||697
グハ 読み返すと意味わかんねー……。
思いつきで書くといけんね、こりゃあかんね。

不幸にも読んでしまった人がいたら謝るしかない。

銀月2/20 1:45:222182cfLMvpixotkc6||400
何て言い訳しておやすみなさい。
ばいばいべいびー。

◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/21 2:23:362182cfLMvpixotkc6||824


想いが流れて 不安だけ残ってしまって

優しくされるほど 苦しくなる

会えただけで幸せなんて奇麗事 もう言えないよ

銀月2/21 2:26:142182cfLMvpixotkc6||423
?藤◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/21 2:27:02182cfLMvpixotkc6||871
(´`:)

銀月2/21 7:12:42182cfLMvpixotkc6||657
?後◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆?悔

銀月2/21 7:12:172182cfLMvpixotkc6||142
【ナイトメア】

銀月2/21 7:12:532182cfLMvpixotkc6||531

 涙が枯れたら笑えるなんて、誰がそんな無責任な事言ったのさ。
 

銀月2/21 7:14:522182cfLMvpixotkc6||314
(眠れない……疲れてるのに)
 深夜1時、ベッドに入る。こたつで十分暖めた体は、何枚も重ねた布団の中でもその温度を保っていた。
 普通ならすぐにでも寝入れそうな状態、遊び疲れであくびまで出る。
 のに、私は眠る事が出来ない。

銀月2/21 7:18:402182cfLMvpixotkc6||111
 目を閉じると、ほの暗い部屋から一転して闇の世界へと転がり込む。
 いつものように、背中をぎゅうぎゅうと壁に押し付けて、足を曲げた。この体勢が一番寝心地がよく、無駄な隙間がないので暖かいのだ。
 けれど、私は落ち着きなくまぶたを開いた。

銀月2/21 7:21:492182cfLMvpixotkc6||926
 眠たい、それは確かで体も睡眠を訴えている、が目を閉じていられない。
 我慢は数分と持たず、私はシーリングライトの世界に舞い戻った。
(何かして、それでも寝れなかったら睡眠薬飲むしかないよなぁ)
 

銀月2/21 7:23:572182cfLMvpixotkc6||9
 3時、私は突然目から溢れた水に違和感を覚えながらベッドに再び入る。
 睡眠薬に頼るのは出来れば避けたかった。
(何であんなに薬って高いんだろ……)
 何気に財布を圧迫してくれる、白の錠剤を恨みながら目を閉じる。
 今度は、そう待たずに眠りが訪れた。
 

銀月2/21 7:24:462182cfLMvpixotkc6||682
 
夢を見たような。

そうでもないような。

定期的に訪れる目覚め、感覚60分。
 

銀月2/21 7:26:452182cfLMvpixotkc6||302
 6時過ぎ、目が覚めると外は明るく、丈の少し短い出窓のカーテンの下から凍った窓が見えた。
(雪、降ってたからなぁ……鼻が寒い、もうちょっと寝たい……)
 理由もなく、体の向きを変える。壁に顔を向けて、耳に響く微かな自分の心音を確かめながら、一瞬で眠りに引き込まれた。

銀月2/21 7:28:372182cfLMvpixotkc6||518
 
瞬間、来た。と思った。
何度と経験した、金縛りの夢……もしくは現実だ。
まるで、映りの悪いテレビの様な視界、霞む。
何故か仰向けに寝ている私、その視界に子供の手を見つけた。

銀月2/21 7:29:572182cfLMvpixotkc6||52
マグカップ……だろうか?
何かを握っている。それを、男の子の手だと私は何故か確信した。
(体が重い、痛い……髪を引っ張ってる!)
伸ばしっぱなしの髪の毛を、何かが引っ張っていた。
ありえない腕力で。ぎゅうぎゅう。

銀月2/21 7:31:132182cfLMvpixotkc6||358
(南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……助けて!)

笑っちゃう、仏教徒でもない私。
毎回、金縛りに合う度にこう叫ぶのだ、決して声にならない喉で。

髪を引っ張る力は一瞬ゆるみ、再び強まる。
痛い、痛い……!

銀月2/21 7:32:122182cfLMvpixotkc6||382
体は動かない、私は必死に心で叫ぶ。
(南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……)
(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい)

何に謝ってるの?
 

銀月2/21 7:33:212182cfLMvpixotkc6||260
そして、ついに髪の毛を引っ張る力は掻き消えた。
共に、確かに感じていた何かの存在感も消える。
私はあまりの恐怖感に震え、飛び起きた。

が、実際には寝入った時と全く同じ格好でまぶただけを開けていた。

銀月2/21 7:34:392182cfLMvpixotkc6||789
振り向けない。
震える手で枕元のリモコンで電気をつける。
年末に父が取り替えてくれたシーリングライトが、私を慰めるように優しくついて、やっとまともな世界に戻れた事を教えてくれた。

私は、年甲斐もなくパジャマのまま部屋を飛び出した。

銀月2/21 7:37:12182cfLMvpixotkc6||704

「あら、おはよ。寝れたの?」
 台所には既に、家族の弁当を詰める母と祖母の姿があった。いつも、寝れないとぼやく私が早起きしたのが珍しいのか、その顔は少し笑っているようだ。
「……3時間くらいかな。また金縛りの夢見た。すっごい怖かった」

銀月2/21 7:39:362182cfLMvpixotkc6||223
 まるで子供のように、私はストーブの前に丸まり、心臓が落ち着くまで軽く目を瞑った。
 金縛りの夢は毎回同じ、何かが私を強く押さえつけ……私は知る限りの経を唱えて許しを請う。正体など知りたくもない何かに酷く怯えながら。

 私は一体、誰に謝ってるの?
 

銀月2/21 7:43:82182cfLMvpixotkc6||364

 ごめんなさい、ごめんなさい、もう、許して。

 二度と、私を押さえつけたりしないで。


 ごめんなさい、ごめんなさい。
 

銀月2/21 7:43:332182cfLMvpixotkc6||362



                             ...again

銀月2/21 7:43:572182cfLMvpixotkc6||689
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/21 7:45:552182cfLMvpixotkc6||26
ものっそ一時間前の出来事だよ |||orz
ホラーとかを怖がる人は、霊感があるって本当っすかね?
何かを感じるから怖がるとか何とか。
数年前から、異常に金縛り・霊体験もどきに合うんですが……。
勘弁してくれヽ(;´Д`)ノ

銀月2/21 7:46:422182cfLMvpixotkc6||982
ああ、こえー。今夜寝れねー。
3時間しか寝てないのに・・・。

◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/22 2:32:12182cfLMvpixotkc6||966
其処にある救い

どんなに自分を傷つけ 罵っても

其処に彼らが居るから

僕は自分に同情しなくて済む

散々痛んでささくれ立った心を

優しく包んでくれる其処には

いつだって救いがある

銀月2/22 2:32:382182cfLMvpixotkc6||344
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

marinoe2/22 9:25:22101cfLXYNtwKoJz2||819
銀月様、お誕生日おめでとう^^と煩い位繰り返し過ぎでしょうか
でも、今日はやっぱり特別な日だからという事で、許してもらいましょう
年をとるのが億劫だった年代が過ぎるともうあるがままで居ても
大丈夫な程色んな皮が厚くなるようです
ここがこんなに宝庫に成っていたとは洞窟にヒッキーしすぎて気がつきませんでした
*laziness*と*アケ*という雨にまつわる詩、とても心地いいです
いつもいつも上天気だと青空の偉大さが解らなくなってしまう私にはいい薬です

色を変えて物語を構成するのって憎い技です・・・技あり1本♪
{Wing}というショートショートも好きだなぁ
こんな一言で言い表せないけどね

銀月2/22 17:32:332182cfLMvpixotkc6||828
マリーちゃん、ありがとう(*^^*ゞ
悔しいのですが、色々書いてたら文字制限で消されちゃって・・・。
チビの板で語るなんてことが出来なくなってましたヽ(;´Д`)ノ
私は、下の方に下がったスレで遊んでる事が多いです。
新スレ立てるのには結構勇気がいるし・・・。

銀月2/22 17:46:452182cfLMvpixotkc6||807
だから、こっそりひっそり^^v

ショートは本当に苦手で、ワードとか修正できるとこで書くと途中で断念しちゃいます。
だから、チビの掲示板(修正不可能だから)で一気に書く!
読み直すと変なとことか繋がらないとこがあってしょんぼりだけど、こうすると書ききれたりします(笑

銀月2/23 6:33:212182cfLMvpixotkc6||610
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/23 6:38:352182cfLMvpixotkc6||249
*誤字馬鹿り*

病みの老化をゆっくり歩く

消して 戻れぬヒビを思いながら

小夜なら 紗代なら また会えるでしょう

銀月2/23 6:38:542182cfLMvpixotkc6||277
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

marinoe2/23 16:11:272101cfLXYNtwKoJz2||376
銀つぁ〜ん、いったいどこまで行くのやら
眠気の固まりになると色んな脳内物質が噴出してくるようですね
老化は絶対病みではなく必然だと思います
ア〜、でも死に至る病とも言いますか、フムフム
関係ありませんが、小夜という名前好きです

銀月2/24 10:39:362182cfLMvpixotkc6||318
どこまで行くでしょう?
そうそう、眠たいと色々と変なものが出てきてしまうようです。
人間は生まれた時から老化が始まっているようで。
小夜ちゃんはいい響きですよね♪
漢字も、小さな夜、心に闇をひっそり秘めてる感で私も好きです('-'*)

銀月2/24 10:39:532182cfLMvpixotkc6||273
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/24 10:44:312182cfLMvpixotkc6||531
【御伽のお姫サマ】

 むかし、むかし。
 あるところに、髪の長いお姫様がおりました。
 彼女は、あまり美しい容姿をしてはいませんでしたが、とても優しく知的な女性でした。

 彼女には、異国の王子様という文通相手がおりました。
 全世界の女性が憧れ、好意を寄せるほど容姿の良い男でした。

銀月2/24 10:47:432182cfLMvpixotkc6||57
 お姫様は、王子様に会った事がないので、どんな容姿でどんな声で喋るのかは知りません。ただ、送られてくる手紙には、いつも一輪の薔薇が添えられ、愛の言葉で文末は締められました。
 姉妹のように容姿に恵まれず、憧れるロマンスにも縁のない彼女の唯一の楽しみが、彼との文通だったのです。

銀月2/24 10:51:102182cfLMvpixotkc6||873
「姫、王子が近々我が国に観光にやってくるそうだ。どうだい、会ってみては」

 ある日の夕暮れ、王がやって来て彼女にそう言いました。
 年の割にはハンサムな彼女の父は、三人娘の中で一番この姫を可愛がっておりました。

銀月2/24 10:52:562182cfLMvpixotkc6||874
 他の娘のように、身分をわきまえず多くの男との浮いた話もなく、優しく落ち着いた彼女は、彼の自慢の娘なのです。
 王子が文通相手の娘を探している、と耳に挟んだ時、真っ先に使者を送ったのがこの王でした。

銀月2/24 10:54:512182cfLMvpixotkc6||516
 
「父上、私は美しくありません。どうか、お姉さま達をご紹介してあげて下さい」
 姫のコンプレックスは、かなりのものでした。
 それも仕方ありません。上の二人の姉は母に似て美人と噂高く、そのプライドも並行して姫に毎日の様に説いたのですから。

銀月2/24 10:56:122182cfLMvpixotkc6||863
「お前は可愛そうに、もっと美人なら沢山の男から求愛されたろうに」
 その度に、姫はこう言いました。
「沢山の愛よりも、私は一人の方からの愛が嬉しく思います。けれど、姉様達のように美しい姫となると、男性が放っておかないのでしょうね」

銀月2/24 10:58:352182cfLMvpixotkc6||800
 王は何度も姫を説得しましたが、朝がやってくると諦めたように肩を落として部屋を出て行きました。
 姫は、申し訳なさそうにお辞儀をして、少しの後悔を感じながら眠りにつきました。

 そして、ついに王子様はやってきました。

銀月2/24 11:1:242182cfLMvpixotkc6||573
「パパ、長女の私を一番に紹介してちょうだい。この美しい瞳で、王子の心を掴んでみせますわ」
 一番上の姫が美しく輝く青色の瞳を輝かせて言いました。
「次は次女の私。この色っぽい唇と磨き上げた体で、王子を誘惑してあげましょう」
 次の姫が、整った体をくねらせて熱っぽく囁きました。

銀月2/24 11:4:472182cfLMvpixotkc6||57
「マリアーヌは来ておらぬのか……」
 王は、三女の姫の事を心配して、彼女の部屋の前を行ったり来たりしましたが、王子がついたとの知らせを聞いて諦める事にしました。
 何て不憫な娘だろう。容姿はしょうがないが、心は一番美しいものを。

銀月2/24 11:6:112182cfLMvpixotkc6||177
 見た目ばかりに磨きをかけて、男を誘惑することばかり考える上二人の姫を、王はあまり好ましく思っていませんでした。
 王子の手紙には、いつも素晴らしい言葉が書いてあると姫は言っていた。
 彼なら、きっとあの娘を気に入ってくれると思ったのに。

銀月2/24 11:7:262182cfLMvpixotkc6||454
 無理強いは出来ぬものの、どうしても三女を紹介したい王でありました。
 そのために、何度か届いた求婚の話を断ってきたのですから。
 美しくはないが、優しく知的な姫の噂は、意外にも全国へ知れ渡っていたのです。

銀月2/24 11:10:292182cfLMvpixotkc6||970
「私がアルファートから参りました、リテイル=アルファートです。本日は、美しい姫君と、賢君と名高いセルジュの王にお会いできて光栄です」

 リテイルと名乗った王子は、甘い瞳に綺麗な金髪、噂以上にハンサムな男でした。物腰も静かで、人当たりも良く二人の姫はすっかり夢中になりました。

銀月2/24 11:13:382182cfLMvpixotkc6||821
「……私の文通相手はどなたでしょう?」

 王子がこの国へやってきた一番の理由は、文通相手の姫に会う事でした。
 いつも、知的で毎日の素晴らしさを語る姫に、王子は恋心を抱いていたのです。
 きっと美しく聡明な女性であろう。彼女こそが、この自分の結婚相手に相応しいのだ。

銀月2/24 11:15:512182cfLMvpixotkc6||337
「失礼なお話ですが、文通をしていたのは今ここにいない一番下の娘なのです。今日は体調が優れぬゆえ、自室で養生しております」
 王は、王子が姫に興味を持っていた事を喜びながら言いました。

銀月2/24 11:17:462182cfLMvpixotkc6||452
「せっかくここまで来たのだから、一度でもお会いしたいものです。どうぞ、お会いする許可を頂きたい。今日は、手紙を直接渡そうと持ってきたのですから」
 王子は、熱心に王を説きました。

銀月2/24 11:20:82182cfLMvpixotkc6||567
 その横で、二人の姫はつまらなさそうにつぶやいていました。
「こんな美女を目の前に、あの王子は目もくれない。それどころか、美しくなんて全くないマリアーヌに会いたいと言う」
「お姉様、でもマリアーヌに会ったら王子の興味はなくなるでしょう。やはり、男は美しい女性を好むものですから」

銀月2/24 11:22:252182cfLMvpixotkc6||415
 姫は、互いの顔を見るとにっこりと微笑み、化粧の乱れがない事を確認すると、
「父上、せっかくですからマリアーヌの部屋までお連れしては……」
「マリアーヌもきっと喜びますわ。もう何年も文通している方とお会いできるのですから」

銀月2/24 11:23:372182cfLMvpixotkc6||231
 二人の姫の優しさに感動して、王は王子と付き人一人だけを姫の部屋に通す事にしました。
 マリアーヌは頑固に断ったが、いざ会えば気持ちも変わるだろう。
 こんなに素敵な王子なら、嫁に出しても惜しくない……。
 王は、姫に来るだろう春を予感して上機嫌でありました。

銀月2/24 11:25:382182cfLMvpixotkc6||142
 一方、マリアーヌは寝室で一人髪を梳いていました。
 腰まで伸びた、綺麗なブロンドのストレートヘアは、唯一の彼女の自慢であり、実際上の二人の姉はそればかりは羨ましがっておりました。
 今頃、王子様は二人の姉と楽しくお話をしている頃だわ。

銀月2/24 11:27:12182cfLMvpixotkc6||259
 切ない思いが胸をよぎりましたが、手紙の中の自分を壊したくはなかったのです。
 王子の文面には、必ず「貴女はきっと美しい姫であろう」とありました。
 それに、彼女はただ「貴方に相応しい姫であれば、幸せなのですが……」と濁すばかりでした。

銀月2/24 11:28:542182cfLMvpixotkc6||689
「姫、入るぞ」
 突然の訪問に、姫は驚き固まりました。
 ドアが開かれ、その向こうには父と……美しい王子が立っていたのです。
 そして、その王子の表情は、
「初めまして、マリアーヌ姫。お目にかかれて光栄です」
 明らかに拍子抜けしたように、落ち込んでいました。

銀月2/24 11:30:42182cfLMvpixotkc6||707
「リテイル王子、こちらこそ光栄に思います。こんな格好で失礼を……」
 姫は、泣きたい気持ちを抑えて出された右手に手を重ねました。
 王子は、挨拶に必ず欠かさない手の甲への接吻をしませんでした。

銀月2/24 11:31:232182cfLMvpixotkc6||848
「せっかくお会いできましたが、お体の具合がよろしくないようで……私は、これにて失礼させて頂きます」
 王子は、最後まで笑顔でそつなくこなしましたが、王も姫も、その言葉が本音ではないことをすっかり悟ってしまいました。
「ええ、お心使いに感謝します。また、お手紙を……」

銀月2/24 11:33:102182cfLMvpixotkc6||606
 手紙など、かえってくるのだろうか。いや、もう届くことはないのだ。
 申し訳ない表情の王と、がっかりした表情の王子が部屋を出て行くと、姫は静かに泣き出しました。
 このまま、ずっと会わなければ……けれど、いつかはこうなると分かっていたのだ。

銀月2/24 11:35:132182cfLMvpixotkc6||248
 あまりにも悲しくて、彼女は誰かが部屋に入って来たのに気づきませんでした。
「姫、ご無礼を承知でお話を聞いてください」
 声に驚いて顔を上げると、王子の付き人が手紙を持って立っておりました。
「部屋に勝手に入って来るなど……」

銀月2/24 11:37:242182cfLMvpixotkc6||138
 姫は、身なりは綺麗なれどどこか野暮ったい男に枕を投げようとして、やめました。
 八つ当たりなど、恥ずかしい事はよそう。この人には何も関係ないのだから。

銀月2/24 11:37:292182cfLMvpixotkc6||598
「私は、リテイル王子の付き人をしております、フェイエルと申します。本日は姫にお目にかかれて……とても光栄です」
 フェイエルという男は、まことに嬉しそうに言いました。

銀月2/24 11:38:472182cfLMvpixotkc6||727
「これは、王子が持ってこられた文です。お会いできた喜びで、お渡しするのをお忘れになられまして……」
 薔薇も添えられていない、くしゃくしゃの手紙が差し出されました。
 それを受け取る気にはなれず、姫は苛々と言いました。

銀月2/24 11:39:522182cfLMvpixotkc6||965
「あの方に、私の返事は必要ないでしょう。美しくない姫に、さぞがっかりされたでしょうから」
 自分で言いながら、姫は傷つきました。
 またも涙が溢れて、ベッドに伏せて泣き出した姫を痛々しく見守りながら、

銀月2/24 11:41:82182cfLMvpixotkc6||253
「私は、姫にお会い出来るのを何年も前から夢見ておりました。今日、貴女を一目見て、手紙の中の姫と全く変わらず美しい方だと思いました。手紙はここにおきます。薔薇は、来るまでに枯れてしまい……失礼しました」

銀月2/24 11:42:92182cfLMvpixotkc6||864
 フェイエルは早口に告げると、部屋を飛び出して行きました。
「……どういうこと?」
 姫は慌てて手紙を開きました。
 そこには、驚くべき真実が書かれていたのです。

銀月2/24 11:43:42182cfLMvpixotkc6||217
 今まで受け取った手紙のような、綺麗な文字ではなく、言葉もちぐはぐで読むのが大変でしたが、まとめるとこのように書かれていました。

銀月2/24 11:44:332182cfLMvpixotkc6||863
 姫からの手紙を読んで、自分の文に自信を失った王子は、フェイエルに返事を全て任せており、薔薇も彼が添えていたとの事。
 けれど、王子は姫に会える事が分かり、嘘はつきたくないから手紙を書いた、と。

銀月2/24 11:45:482182cfLMvpixotkc6||649
 姫の容姿にがっかりした王子は、その手紙を握りつぶすとフェイエルに捨てるように渡したのです。そして、美しい二人の姫とさっさと散歩に行ってしまいました。
 姫に申し訳なく思ったフェイエルは、無礼を承知で部屋に押しかけたのでした。

銀月2/24 11:47:392182cfLMvpixotkc6||865

「父上、このお手紙をアルファートまで届けて頂きたいのですが……」
 それから数日後、マリアーヌは王に手紙を渡しました。
「姫……その事だが」
 王子にやんわりと、文通の終了を告げられた王は口ごもりましたが、手紙の宛名を見て首を傾げました。

「アルファート国  フェイエル様」

銀月2/24 11:50:42182cfLMvpixotkc6||72

 三年後、マリアーヌは世界で始めて、ただの付き人の下へ嫁に行くこととなりました。
 王は少々残念そうでしたが、幸せな二人に最大の祝福を送りました。
 二人の姉は、王子を巡って大喧嘩となり、その間に別の国の姫と王子は結婚してしまいました。

銀月2/24 11:50:462182cfLMvpixotkc6||567
 マリアーヌは、二人の子供をもうけ、生涯幸せに暮らしたという事です。


Happy-end

銀月2/24 11:51:62182cfLMvpixotkc6||112
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

marinoe2/26 14:22:422101cfLXYNtwKoJz2||249
おとぎ話、素敵過ぎです
プリンスチャーミングの絵本は大好きです。
マリアーヌとフェイエルの物語も
しっかり、私の書庫に仕舞っておきます。
童話は、ヤッパリ、こうでなくっちゃ、ね☆

銀月2/27 4:34:352182cfLMvpixotkc6||532
暗黒童話、にするつもりだったのですが(笑
さすがに夢がなさ過ぎて、マリアーヌが可哀想になりました(*^^*ゞ
王子様は、私の嫌いなタイプの男を想像して書きました。
もちろん、フェイエルはその逆です(≧m≦)

銀月2/27 4:34:572182cfLMvpixotkc6||413
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月2/27 4:37:422182cfLMvpixotkc6||994
*雪*

必ず溶けると知りつつも 降り続ける雪

静かに 時に荒々しく

水になって彼等は何処へ行く

地上のゴミを流して行く

何処に? 何処に?

銀月2/27 4:37:572182cfLMvpixotkc6||759
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

marinoe2/28 14:22:122101cfQQLdlIWmeWM||719
雪が降っているのを見るのが好きです
落ち葉も何もかも隠してしまったくれていいのですが、
溶けると汚いのがちょっといただけないです
ゴミも全部どこか知らない所に運んでくれると助かるのですが、
やはり自分で片付けないとだめですね

銀月3/1 1:7:542182cfLMvpixotkc6||301
降ってたり、一面に積もってると綺麗なんですよね。
でも、結局は地球のゴミが集まって雪になるんだとか。
人間の心も、綺麗に見えて色々と溜まってるんでしょうね・・・
時々お掃除をしてやらねば、と思います*^^*

銀月3/1 1:8:162182cfLMvpixotkc6||450
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆

銀月3/1 1:11:432182cfLMvpixotkc6||195
*繋がって*

始めは一人だった其処に 誰かがやって来たのさ
握手をして互いを知り合い 語り合ったのさ

気づけば其処には沢山の人が居たのさ
だから気づけない 何が大事で必要な事か

優しい人ばかりだと 大切にする事を忘れてしまう
だから 時々悪い人が現れるのさ

銀月3/1 1:11:592182cfLMvpixotkc6||580
◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆・.。*†*。.・◆


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