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4309―サザンライド大冒険日記―第八章sIs2/6 11:40:22221cfIUUAmmR7WA6
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ようやく八章まで着ましたよ^^;
前置きは・・・まあ置いといて、さっさと始めましょうかね。

第八章 『勝手な判断は身を滅ぼすぞ、爺さん』

sIs2/6 11:40:142221cfIUUAmmR7WA6||502
十字暦1000年4月17日午後0時/18日午前0時頃、ウェドナ鉱山―――――

「・・・うっわぁ」
リディが声を上げた。
 ここはウェドナの北西に位置するウェドナ鉱山だ。真夜中なのでさすがに誰もいない。辺りは不気味なほど静まり返っていた。町から少し離れているし、何よりあの町の近くにあっても賑やかではないだろう。

sIs2/6 11:40:302221cfIUUAmmR7WA6||150
 ウェドナの歴史はここから始まったそうだ。この鉱山で金が見つかってからウェドナは急速に発展したのだ。そしていつしか国内随一の工業都市になり・・・現在は同国内であるグラスラッグと戦争をしている。まあ、簡単な理由の戦争だ。
「・・・随分静かだが・・・ここで合ってるのか?リュウロクとかいう爺さんのいる場所は」
キドーは確かめる。相手がリディだと大分不安だが。
「そこに看板がでっかくあるわよ?気付かなかったの?」
リディにそう返された。

sIs2/6 11:40:402221cfIUUAmmR7WA6||253

 『ウェドナ鉱山』


sIs2/6 11:40:542221cfIUUAmmR7WA6||662
 あ、ホントだ。
そしてやっと気付いたキドーに対してリディはメモ帳を取り出す。
キドーの鈍くさメモ・・・

『でっかい看板に気付かない』

リディが作ったキドー観察日記の一部だそうだ。キドーは隙があればこれを奪おうとしている。

sIs2/6 11:41:62221cfIUUAmmR7WA6||715
「ま、まあ、ここがウェドナ鉱山なんだな。よし、そんじゃ入るか」
そうごまかしてキドーは中に入っていった。
「・・・ちょっと寒そうだけど・・・大丈夫かな・・・」
リディが不安そうに呟く。そしてキドーに着いて行った。・・・そういえば、リディ、魔札は仕入れた?
 中は外よりも静かだった。そして寒かった。やはり洞窟というのは寒いものなのだろう。トロッコはゴミ石を積んだまま線路上に放置されており、あちこちにツルハシも転がっている。ランプはついていた。この様子だと無人みたいだが、一体なぜついているのだろう。
「・・・途中放棄したって感じだな」
キドーが呟く。

sIs2/6 11:41:192221cfIUUAmmR7WA6||563
「うす気味悪いわよ、ここ・・・早く探して出ましょう」
リディが声を震わせた。
 ところが、老人はそう簡単に見つからなかった。何しろ坑内が広い。歩けど歩けど同じ壁。茶色い、硬そうな壁が続く。だが・・・
「おっ?これは・・・金か?へぇ、まだ残ってたんだな」
キドーが壁を観察しながらそういった。

sIs2/6 11:41:302221cfIUUAmmR7WA6||984
 坑内の茶色い壁に、あちこちキラキラ光るものがあった。ウェドナ鉱山の産物、金塊のかけらだ。いくらなんでもまだ掘り尽くしてしまった様ではない。
「少ないけど、まだあるのね・・・これ、持って帰れるかしら
リディが言う。だが、持って帰れる程の量はない。

sIs2/6 11:41:442221cfIUUAmmR7WA6||326
 そんな会話も何度か交えながら、坑内を進んでいく。かれこれ一時間は歩いただろう。だが、不思議なことに二人とも汗を全然かいてなかった。二人に向かって向かい風が吹いているから、むしろ寒いのだ。
「うぅぅ、寒ぅ・・・」
体を震わせながらリディが言う。腹黒かろうが所詮は王女だ。こういうのは苦手なのだろう。

sIs2/6 11:41:562221cfIUUAmmR7WA6||580
 やがて、道の向こうに光が見えてきた。弱々しいが、出口を示すような光である。キドーとリディは足を速めた。そして、光の外に出ると、二人は思わず足を停めた。
「・・・綺麗・・・」
リディが感動したように言う。
 へえ、リディでも綺麗なんて言葉、使うんだ。キドーはまずそれに驚いた。だが、リディが言ったとしても、その言葉はとても当てはまった。

sIs2/6 11:42:112221cfIUUAmmR7WA6||621
 そこは、花畑だった。赤、青、黄、白・・・鮮やかな色の花が咲いている。周りは、広葉樹の森だ。普通、北国といえば植わっているのは針葉樹だが・・・。
「暖かいな・・・?ここはウェドナじゃないのか?」
キドーが呟く。
 キドーとリディが花に見とれていると、突然「ひゅっ」っと空を切る音がした。キドーはそれを聞くと、すぐに身の危険を感じ、その場から離れた。離れた次の瞬間、キドーの心臓があった辺りを、小型ナイフが通過していた。音が聞こえていなかったら、キドーは死んでいただろう

sIs2/6 11:42:342221cfIUUAmmR7WA6||27
「・・・誰だっ!」
キドーは叫んだ。
「ふん、よけられたか・・・まあいい、次は外さんぞ。覚悟せいっ!」
しわがれた老人の声。・・・まさか。と思ったもの束の間。すぐにさっきの音が聞こえた。
「ちょ、ちょっと待ったぁ!」
キドーは逃げながらまた叫ぶ。

sIs2/6 11:43:52221cfIUUAmmR7WA6||204
「またよけおったか。ちょこまかとうざい奴じゃの。今度こそ・・・」
「だから待ったぁ!あんたがリュウロクだろ?ちょっと教えて欲しいことがあるだけだ!だから攻撃をやめてくれ!」
キドーは今度こそ攻撃をやめてくれるように、と願いながら叫んだ。
声の主はそれに対し、
「・・・おぬし、名前は?」
と聞いた。キドーはそれに対してこう言う。
「俺はキドー。で、こっちの女がリディ」
「・・・サザンライドの、キドー殿とリディ殿か?」
「ええ、そうよ」
リディが返す。
「なんと、それは誠に失礼したの。すまぬな、勝手な思い込みをしてしまって」
誤解が解けたことにほっとする二人。

sIs2/6 11:43:152221cfIUUAmmR7WA6||720
 そして、キドーとリディはいままでの一部始終を話した。一言も漏らすことなく全て言った。
 話を聞いたリュウロクは、
「ふむ・・・王がそのようなことに・・・。人を永遠に眠らせる薬、か。・・・おお、一つ昔話があるぞ」
そういってリュウロクは話を始めた。

sIs2/6 11:43:242221cfIUUAmmR7WA6||732
 ―――昔、この国のある島で大量生産されていた。その薬は大きな犯罪組織に売られていた。そして、犯罪組織は、『キゼミの町』を実験台に選んだ――ここでキドーが顔をしかめた――。町はその薬で全体が眠ってしまった。それを救うべく、一人の若者が旅に出た。そして、旅の果てに、若者は一枚の鏡で町を起こした。その鏡は今、リノルダム西の塔に眠っているそうだ。しかし、鏡は塔に置いたときに魔力を失った。魔力を復活させるには、カナカン大聖堂と聖地ラグラストで洗礼を受けなければならない―――

sIs2/6 11:43:372221cfIUUAmmR7WA6||463
 「・・・つまり、王を起こすためには、まずその鏡を手に入れなければならんのだ。だからまずはリノルダムを訪ねるがよい。そのあとカナカン地方へ行けばいいだろう。
ただ・・・キドー殿が言うには、その男は『暗黒に染まる』と言ったそうじゃな。暗黒・・・暗黒か・・・。そういえば、キゼミ跡沖の小島に、『暗黒の神殿』という場所があったの。気になるようじゃったら、そっちも寄ってみるが良い」
 勿論、キドーもリディもその神殿に行くつもりだ。

sIs2/6 11:43:572221cfIUUAmmR7WA6||98
「さて、わしゃこれからまた用事があるんで、ここで失礼するよ。お二方とも、お気をつけて」
リュウロクはそういってその場から素早く去った。
「・・・行ったか・・・」
キドーが呟く。
「ねぇ、キドー、あのお爺さんさ・・・」
リディが口を開く。何を言うか、と思いきや、
絶対緑茶が好きそうなタイプだよね
と言った。
それがどうかしたか。キドーは呆れた。だがすぐに立ち上がってまた歩き出す。

sIs2/6 11:44:72221cfIUUAmmR7WA6||894
 リノルダム・・・サザンライドから見て、ウェドナの反対方向だ。今度は長い旅路になるだろう・・・。

sIs2/6 11:44:192221cfIUUAmmR7WA6||41
〜作者の独り言〜
ふう、やっと出来たよ、やっと。
まさかこんなに時間がかかるなんて思いませんでした(^_^;)
ようやくウェドナも終わり、今度は三番目の舞台「リノルダム」に移ります。
どんな町かは・・・次の章まであれこれ想像しててください。
それと裏設定では、リュウロクは緑茶が大好きです(爆)

李亞2/14 19:11:262182cfPPkTUCF2dqo||935
(*´∀`*) 寿司殿お久でつw
明後日からテスト一週間前だってのに呪怨撮るぞゴルァ、とか粋がってる副総隊長ですw

今回一気に八章までうpいたしました。
緑茶大好きなリュウロク氏にPCの前でニヤニヤしてたのはシミツです(*´m`*)

では、今日は存在を主張しにやってきただけなのでサラバw

sIs2/18 17:41:192202cf6S67VVNCJwk||522
遅くなって申し訳ありません。
リュウロク氏はバリバリ好きっすよ、緑茶(ぁ
PCの前でニヤニヤしてもらうとかなり嬉しい次第ですwちなみに一日五杯はノルマなリュウロク氏。同じ緑茶でも抹茶はダメだそうでw

あとうpお疲れ様です^^


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