4430 | ―サザンライド大冒険日記―第九章 | sIs | 2/25 17:40:37 | 6112cfjD8ohLnRx5k |
過去の話 http://kamakura.cool.ne.jp/kadukiria/ 『入口』→『創作活動』→『sIs』より、過去の話が全部読めます。 あー、未練がましくてとうとうやっちゃったorzこれだけUPしておさらばします(笑) さて、コピペ頑張るぞw 第九章 『おかしな村にも程があるからいい加減にしろよ』 |
sIs | 2/25 17:40:56 | 6112cfjD8ohLnRx5k||252 | ||
十字暦1000年4月22日午後3時頃、リノルダム大森林南部───── チチチチチ・・・ 鳥の鳴き声が森に響く。辺りはまだ三時頃なのに薄暗い。 「ふぅ、もう少しかな。随分長い道だったな」 キドーが言う。 「もうすぐ着く?ホントに?よかった、ようやく野宿地獄から抜け出せるのね」 リディがほっとため息をつく。 |
sIs | 2/25 17:41:13 | 6112cfjD8ohLnRx5k||85 | ||
いやいや、たった二日の野宿で地獄は大げさだろう。ま、一国の王女ともなれば仕方ないかもしれないが。・・・そういえばリディは王女だったね。 「にしても、広いわよ、この森。さっきから木しか見てないような気がする」 まあ、それもそうだ。リノルダム大森林ほど大きな森はサザンライドには他にない。木の葉が、さながらトンネルのように頭上一杯に生い茂っている。そのせいか結構冷え込む。 「・・・お?分かれ道だな」 キドーが前を見て言う。 「立て札があるわよ。気付きなさいよ、馬鹿」 リディ腹黒発揮。 |
sIs | 2/25 17:41:28 | 6112cfjD8ohLnRx5k||199 | ||
『 ↑リノルダム村 ←レイガル湖 →キゼミ 』 |
sIs | 2/25 17:41:41 | 6112cfjD8ohLnRx5k||489 | ||
立て札にはこう書かれていた。実はこの立て札は厳密に言えば正確ではない。キドーは顔をしかめた。 |
sIs | 2/25 17:41:52 | 6112cfjD8ohLnRx5k||945 | ||
三十分ほど歩くと、人の気配がしてきた。どうやらとうとうリノルダムに着いたようだ。長かった。ウェドナを出発してなんと四日経っている。サザンライド城下町経由で来たからそれだけかかるのも仕方はない。 「確かに村っぽい感じだけど、オイ、建物どこだ?全然見当たらないが」 キドーが辺りを見回す。リディも同じようにして探す。だが見つからない。建物がない場所に人がいるのは不自然なのだが・・・。 |
sIs | 2/25 17:42:5 | 6112cfjD8ohLnRx5k||444 | ||
「ん、あれか?あの木」 はっ?とリディが言ったが、リディもキドーの指の先を見る。木製のドアに小さい小窓が付いた、妙に人工的な木。そう、この村は・・・ 「変なのっ!」 リディが笑う。決して腹黒い笑いではなさそうだ。 |
sIs | 2/25 17:42:15 | 6112cfjD8ohLnRx5k||94 | ||
リノルダム。サザンライドでは『森の村』として名高い村だ。それはキドーも知っていた。だが、ここまでやることはないだろう。そう、この村は元々ここにあった大きな木をそのまま建物にしてしまったのだ。結構やるじゃないか、リノルダム。 「アハハハ!こいつらも騙されてやんの!ここに来た奴って絶対驚くんだよなぁ。変な奴ら」 後ろで甲高い声が響く。二人は素早く後ろを振り向く。 |
sIs | 2/25 17:42:40 | 6112cfjD8ohLnRx5k||49 | ||
ガキだ。男の子だ。まだ七歳かそこらの、普通の・・・ガキじゃない。やけに裾の長い上着を羽織って、赤色の下着と一緒に腹の辺りで紐で縛っている。ズボンも変な半ズボンだ。で、足に変な形の靴を履いている。 「変な奴らってどういうことよ。あんたのその格好のほうがよっぽど変だけど?何、その靴」 リディが持ち前の悪口で言い返した。ところが、 「これは靴じゃなくて『草履』さ。うちの村じゃ皆履いてるぜ。その上まで覆ってる靴じゃ暑くて嫌だろ」 と返された。 |
sIs | 2/25 17:42:50 | 6112cfjD8ohLnRx5k||235 | ||
「あんたの寒そうなその『ゾウリ』とかの方がよっぽど嫌ね!キドー、行くわよ!」 胸糞が悪いのか、リディは言い返し大会を中断してスタスタ歩き始めた。キドーは慌ててそれについて行く。 「何よ、あれ!口悪いにも程があるわよ!」 リディがぷりぷり怒る。ここで「あんた程じゃないけどね」と本人に向かって言えたキドーは勝ち組だ。その後は・・・まあ、想像におまかせしよう。 |
sIs | 2/25 17:43:7 | 6112cfjD8ohLnRx5k||857 | ||
「やっだぁ、この村にサザンライドの連中がいるわ、アルクさん」 「ん?大丈夫、野蛮な連中からは俺が守ってやるさ、シャル」 「んまぁ、頼もしいわ。サザンライドの連中は早く出てってらっしゃい」 口悪いガキに続き、今度はバカップル。とうとう我慢できなくなったか、リディ、 |
sIs | 2/25 17:43:27 | 6112cfjD8ohLnRx5k||936 | ||
「こういう村って燃やしたくな「らねぇよ、乱暴者」 |
sIs | 2/25 17:43:40 | 6112cfjD8ohLnRx5k||262 | ||
キドーが途中で遮って言った。これを村人に聞かれたら溜まったものではない。 |
sIs | 2/25 17:43:50 | 6112cfjD8ohLnRx5k||314 | ||
同日夜─── |
sIs | 2/25 17:44:2 | 6112cfjD8ohLnRx5k||166 | ||
すっかり村も寝静まり、ようやく森の村という雰囲気が出てきた頃、二人も宿屋で寝ていた。二日も地面に寝そべっていたので、ふかふかのベッドはまさに天国だ。そのせいかキドーもリディもぐっすり眠れた・・・はずだった。 「・・・ん・・・?」 キドーが目を覚ました。まだ少し夢の中に意識を置いてきたままだが。 何やら外が妙に明るい。月光にしても明るい。人のざわめきも聞こえる。祭りか何かか?と思ってカーテンを開けたキドーは外を見て驚いた。そして、すぐに着替え、リディを起こす。 |
sIs | 2/25 17:44:19 | 6112cfjD8ohLnRx5k||882 | ||
「おい、リディ、起きろコラ。火事だ、火事」 「んあ・・・?あー、折角お父様が起きたのに・・・?」 「何言ってんだ、起きろ。火事だぞ。面倒ごとに巻き込まれる前にさっさと行くぞ。ほら、鏡取りに行くぞ」 「鏡っ!?」 リディは跳ね起きた。・・・よし、これからはリディを起こすときにこれを使おう。キドーは心の中でニヤリと笑った。 |
sIs | 2/25 17:44:50 | 6112cfjD8ohLnRx5k||547 | ||
そしてリディも支度が出来たところで宿を出た。深緑の森の中で赤々と燃える炎はとても目立つ。村人はバケツを持って慌てている。まぁ、周りが木じゃ慌てるのも仕方ない。 「ごめんなさい、アルクさん。テンプラ油こぼしちゃったら燃えちゃったの」 「いいさ、シャル。君の為なら俺は何を失っても構わない」 「んまぁ、アルクさんったら」 夕方会ったバカップルの会話だ。はっきりとキドーの耳に聞こえた。随分ふざけた話だ。テンプラ油で燃えるか?普通。っていうか、その前に、テンプラって何だ? ※サザンライドに天ぷらはないと思われます。 |
sIs | 2/25 17:45:12 | 6112cfjD8ohLnRx5k||319 | ||
「でっ、さっきからっ、走ってるけどっ、どこ行くつもりっ?」 リディがキドーの後ろで息を切らしながら言う。そういえばそうだ。キドーは西の塔に向かって走ってたつもりだが、方角さえ調べてなかった。いいや、方位磁針あるから。・・・多分この方角であってるだろう。 小一時間は走った。辛い、辛すぎる。一時間も走るなんてまるで拷問だ。普段あまり動かない二人にとってはそう感じられた。 |
sIs | 2/25 17:45:20 | 6112cfjD8ohLnRx5k||784 | ||
「これかな、西の塔。塔って言うよりは小屋だけど、地図ではここを指してるんだよな」 キドーが地図を確かめながら言う。 二人の前にある建物は、小さな小屋だった。最近建てたばかりのような新しい小屋だ。 「これ、塔?」 リディが返す。 「さあ。解体でもしたんじゃねぇの?」 「えぇっ!じゃ、鏡はどこなのよ、キドー!」 「知るか!俺に聞くな!」 「はぁ?ふざけんじゃないわよ。とにかく入ろうじゃないの。真偽を確かめてやるわ」 リディがため息混じりに言った。 |
sIs | 2/25 17:45:32 | 6112cfjD8ohLnRx5k||403 | ||
そしてキドーが先導して鉄のドアを開く。耳をつんざくような「キイイイン」という鋭い音が二人の耳にダメージを与えた。 中は暗かった。ほとんど真っ暗だ。ロウソクも火が消えて、窓も少ないから月光も入ってこない。キドーは持参していたロウソクに火を付けた。 「ま、これで明るくなるだろ・・・ぅわっ!」 キドーが驚く。リディは急いでキドーの目線の先を見る。その先にあったのは・・・。 |
sIs | 2/25 17:45:41 | 6112cfjD8ohLnRx5k||733 | ||
〜作者の独り言〜 あー、ものすごく中途半端だorz えー、テスト期間中に頑張って仕上げました。パソコンを取り上げられる前にです。辛かったですよ。何せ学校に行ってまで仕上げましたからね^^;皆の冷たい目が気になって仕方なかったです。そんな目で見なくても・・・。 次の章はテスト後の8日以降になると思います。ってかなります。テスト頑張るぞーorz |
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