4540 | ◇夏と誰かの死体2◇ | 有芽 | 3/8 18:6:20 | 2102cfUigEQuRCGRQ |
シリーズ紹介でつヾ(◎・ω・)ノ ◇夏と誰かの死体◇ http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-4374.html |
有芽 | 3/8 18:6:42 | 2102cfUigEQuRCGRQ||557 | ||
夢を見ているんだ。 でなければ、暑さで頭がまいってしまったのだろう。 こんなことがある訳無い。 |
有芽 | 3/8 18:7:19 | 2102cfUigEQuRCGRQ||597 | ||
蝉時雨が降り注ぐ中、俺は0に近い思考で必死にそんなことを考えながらじっと自分の右手を見つめていた。 |
有芽 | 3/8 18:7:48 | 2102cfUigEQuRCGRQ||137 | ||
「捺也、どうかしたのか?」 |
有芽 | 3/8 18:8:22 | 2102cfUigEQuRCGRQ||991 | ||
この声は翔二だ。案の定、振り返るとこちらへ向かってくる翔二が目に入った。 |
有芽 | 3/8 18:8:49 | 2102cfUigEQuRCGRQ||696 | ||
今は部活の合間に設けられている休憩の時間だった。 コートを出て少し行くと水道場がある。 その近くには1本の木とベンチがあった。 ベンチは丁度木陰に入る位置にあり、休憩中顔を洗ってここで涼むのはいつものことだった。 だが、今日は『いつもどおり』ではすまされなかった。 |
有芽 | 3/8 18:9:21 | 2102cfUigEQuRCGRQ||171 | ||
普段なら俺がここを訪れる際は翔二も一緒だ。しかし今日に限って後輩が怪我をし、 翔二がその手当てに当った。 ここに俺が来た時は、俺一人だったのだ。 |
有芽 | 3/8 18:9:36 | 2102cfUigEQuRCGRQ||296 | ||
そして『それ』を見つけた。 木陰のベンチに座る、セーラー服の少女。 ――先日、俺の家で見かけた少女だった。 |
有芽 | 3/8 18:10:6 | 2102cfUigEQuRCGRQ||9 | ||
少女は力なく両腕を投げ出し、重さに耐えかねたようにだらりと頭をたれていた。 まるで死体を無理矢理座らせているような・・・ そんな考えに、ゾクリと戦慄が走る。 夢だ。幻覚だ。現にあの時少女は一瞬で姿を消した。 母も俺以外に誰も見ていないと言った。 |
有芽 | 3/8 18:10:21 | 2102cfUigEQuRCGRQ||459 | ||
俺は少女の存在を否定するように水道で顔を洗った。 頭が冷えれば、あんなもの消えてなくなる。そう思って。 だが、無情にも顔を洗い終えて振り返った先には先ほどと変わらぬ光景が広がっていた。 木陰のベンチに力なく座る、セーラー服の少女。 ゾクリ。また嫌な感覚が突き抜ける。 どうしていいか解らず、暫く無言でその少女を見ていた。 あの木陰を作り出している木に蝉がいるのか、耳障りな声がどんどん思考を低下させていく。 気が狂いそうだ。そんなことを思った頃には、頭は殆ど働かなくなっていた。 俺は、少女の方へと足を向けた。 |
有芽 | 3/8 18:10:42 | 2102cfUigEQuRCGRQ||437 | ||
直正面に立ったが、少女は反応を見せない。普通の人間なら近づいてきたことに気付き、 顔を上げるはずだ。 もしかしたら寝ているのかもしれない。そんな些細な希望を胸に、俺は少女の肩に手をかけた。 それは、あの時と同様に酷く華奢で、今にも折れそうな印象を与えた。 ゾクリ。今までに無い感覚が走り抜ける。 戦慄ではない。寒気でもない。寧ろ、もっと熱い何かだ。 |
有芽 | 3/8 18:10:54 | 2102cfUigEQuRCGRQ||136 | ||
「おい、寝ているなら起きろ」 |
有芽 | 3/8 18:11:6 | 2102cfUigEQuRCGRQ||963 | ||
肩を揺すると、それにつられて頭ががくがくと揺れる。 本当に体中から力を抜いていなければ、こんなことにはならない。 一瞬、先日の光景が頭を過ぎった。 ピクリとも動かない胸。冷たすぎる青白い肌。 最悪の結論が頭を過ぎった。 「おい!」 |
有芽 | 3/8 18:11:28 | 2102cfUigEQuRCGRQ||662 | ||
声を荒げ、強く肩を揺するとグラリと少女の体が傾いた。 それは重力に従い、ベンチの上に横倒しになった。 そこで、俺はやっと気付いた。服越しに触れた肩の冷たさに。 倒れた際に顔にかかった髪は口元や鼻にもかかっているが、そよぐどころか1ミリも動かない。――呼吸をしていない。 少女はやはり死んでいたのだ。人のものとは思えぬほど青白い肌がそれを物語っている。 体が震えるのを感じた。それを抑えようと意識すればするほどガクガクと震えは増していく。 真っ白になった。目の前が、頭の中が、俺の全てが・・・ 最早何を考えているのかさえ解らない。 |
有芽 | 3/8 18:11:51 | 2102cfUigEQuRCGRQ||272 | ||
そんな中、体が勝手に動いた。震える右手が、少女の顔へと伸ばされる。 それは少女の顔にかかる髪を払い、頬へ触れた。それはやはり冷たかった。 けれど、俺の手は止まらない。 さらに目元を隠している前髪を払い、伏せられた目を露にさせる。 それを縁取る睫毛は驚くほど長く、またゾクリ、とあの熱い何かが走る。 ゴクリ、と喉が鳴った。 その瞬間 「っ!?」 |
有芽 | 3/8 18:12:6 | 2102cfUigEQuRCGRQ||972 | ||
それまで閉じられていた少女の目がカッと見開いた。 突然のことに、俺の体は弾かれたように後ずさった。 そして、瞬きをした一瞬のこと 少女は姿を消していた。 |
有芽 | 3/8 18:12:52 | 2102cfUigEQuRCGRQ||614 | ||
ここで話は冒頭に戻る。 「捺、顔色が悪いぜぇ?暑さに当てられたか?」 普段より少しだけ低いトーンでそんな問いをする蓮翔二。 だが、俺の耳には殆ど届いてなかった。 右手に残る生々しいまでの滑らかな肌の感触。サラリと指を撫でた黒髪。 異常なまでの冷たさ。 見開いた瞬間、俺を捉えた双眸。 それらが頭から離れない。手には感覚として残っている。 |
有芽 | 3/8 18:14:18 | 2102cfUigEQuRCGRQ||985 | ||
「捺也、どうしたんだ?」 なんだったのだ?あの少女は、一体――― 「おい、捺!捺也何か答えろ!」 「――あぁ、・・・わりィ」 ようやく右手から翔二へと向けた視線が捉えたのは 翔二の背後に佇むセーラー服の少女の姿。 to.next... |
有芽 | 3/8 18:15:19 | 2102cfUigEQuRCGRQ||922 | ||
ハイ 調子にのってシリーズ化しちゃいました。 この子一体何なんですか・・・(自分で書いといて何言ってんだよ ってコトで感想、ご意見お願いします(。・(エ)・。)ノ 今後の参考に致しますのでww |
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