4555 | サザンライド大冒険日記―第十章― | sIs | 3/10 0:34:11 | 6112cfjD8ohLnRx5k |
はい、お久しぶりです。ようやく小説に着手できました。そしてまだ十章なわけで。 むー・・・スローペースな割りに長く続いてますね。 第八章まで http://kamakura.cool.ne.jp/kadukiria/ 第九章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-4430.html もう前置き書く時間ないので、さっさと始めちゃいますね。 第十章 『いきなり暗闇から出てくんな!ホラー映画より怖いから!』 |
sIs | 3/10 0:34:37 | 6112cfjD8ohLnRx5k||924 | ||
十字暦1000年4月23日午前1時半頃、リノルダム西の塔1階――――― 「・・・?」 キドーはその場で固まったまま、動かない。リディも、動く気配を見せない。いや、動きたくないのだろう。だって、こちらに銃の先端を向けて、「動いたら殺す」って顔をされてるのに、そこで動く馬鹿はいないだろうから。 |
sIs | 3/10 0:34:52 | 6112cfjD8ohLnRx5k||388 | ||
「何じゃぁ、おめぇらはぁ。まぁたサザンライドの馬鹿どもかぁ?」 妙に方言っぽい訛りの喋り方だ。ちょっと分かりづらい。 「ん・・・と、サザンライドのキドーと、王女のリディと・・・ですけど」 キドーが言葉に困って使い慣れてない敬語を口にする。リディが思わず吹き出す。 「・・・王女、かぃ」 その人物がまた言う。そこでキドーは初めてその人物の顔をしっかり見る。 |
sIs | 3/10 0:35:5 | 6112cfjD8ohLnRx5k||538 | ||
老人。だが、リュウロクとは違って、全く生気が感じられない。今にも倒れそうな感じだ。だが、見た目とは裏腹に、今度はとうとう銃を一発、なんと国の王女に向けて撃った。 そして、撃った後、 「帰れ、帰れぃ!ここは神聖な塔じゃぇ!おめぇらみてぇな野蛮な奴らがぁ、この塔のぉ鏡ぃを触るなどぉ、リノルダムの名折れじゃぁぁぇ!」 と叫んだ。 |
sIs | 3/10 0:35:22 | 6112cfjD8ohLnRx5k||681 | ||
ごめんなさい、おじいちゃん。全く言葉が通じません。もっと普通に喋れ。と、それはおいといて。キドーはリディの方を向く。 「ぅおい、怪我してねぇだろな!」 「うるさいわね!あんたみたいな鈍くさい生物と一緒にしないでよ!ちゃんと避けてるわよ。でも、それより、いきなり撃つのは失礼じゃない!?」 リディが誰に向かって発してるのか分からない言葉で怒鳴った。老人はその声をものともせず、 「失礼などあるかぁ!サザンライドがリノルダムに口答えなど、一生できんわぁな!」 方言の直らない言い方で怒鳴り、また銃で撃とうとする。今度はキドーに向けている。 |
sIs | 3/10 0:35:42 | 6112cfjD8ohLnRx5k||28 | ||
「・・・ちっ!メンドイな!」 キドーは悪態をつくと、老人の手にしっかり握られていた銃を剣で叩き落とした。銃は鈍い金属音を立てて床に転がる。 「・・・くそっ!」 老人も悪態をつく。サザンライドはどうも変な性格の集合体らしい。 老人は悪態をついていたが、やがてこう言った。 「・・・むぅ、失礼したのぉ。また『裏』が出よったかぇ。銃を捨てようと思っとっただけだっちゅうに。すまん、わしゃぁ銃さ握るとぉ、性格が変貌するんじゃぇ」 |
sIs | 3/10 0:35:52 | 6112cfjD8ohLnRx5k||40 | ||
多重人格とは二度と会いたくないです。 |
sIs | 3/10 0:36:11 | 6112cfjD8ohLnRx5k||795 | ||
キドーもリディも思ったことは一緒だった。いや、当然だろう。ここまでされると冗談にも思えないが、どこかふざけた感じがある。 ま、どうでもいいか。そんなことは。 |
sIs | 3/10 0:36:30 | 6112cfjD8ohLnRx5k||381 | ||
そしてキドーとリディはいつものように状況説明をした。ここのやり取りはあえて載せない。もうウンザリされた方もいるだろうから。 で、 「まぁ、降りてくのは別にいいがぁ・・・」 老人はいきなり意味不明なことを言い出す。 「は?降りてく?何よ、ここ塔なんでしょ?登るんじゃないの?」 「おめぇさんたちゃぁ、国の地理さえぇ知らんのかぇ?いぃじゃろぉ、この際話してやろうか」 |
sIs | 3/10 0:36:59 | 6112cfjD8ohLnRx5k||367 | ||
そしてお決まりの昔話始まり始まり。 ―――リノルダム地方は、地震が多いことでも有名だ。地盤が緩いから、揺れも伝わりやすい。だから、リノルダム村は古くから地震対策を施してきた。 だが、高い建物は地震に弱い。ここは元々地上四階建ての塔だった。ところが、ある年にやってきた大地震で、塔は跡形もなく崩れ去ったのだ。 それ以来、大事な『鏡』を守るためにも、地震に強い構造にする必要があったから、今のような『降りていく』塔となった――― |
sIs | 3/10 0:37:15 | 6112cfjD8ohLnRx5k||328 | ||
「・・・と、いうことじゃぁ。だからぁ、降りていくとぉ言うわけじゃなぇ」 「ふーん。で、いいでしょ?この塔を『降りて』も」 「まぁ、ええじゃろぉ。ただしぉ、この塔には罠が仕掛けてあるぞぁ」 「罠?」 「わしぃの栽培しちょる食人草とぉ、水路とぉ、あと、わしぃのペットの『フォレストラット』ぉ」 「お前何してんだ!」 キドーは馬鹿馬鹿しくなった。全然罠じゃない。ラット――ネズミ――に負ける人間が、まさかいるわけないだろう。 |
sIs | 3/10 0:37:44 | 6112cfjD8ohLnRx5k||618 | ||
「んまぁ、さっさと行くがええのぉ。わしゃあぁ今から寝るかいのぉ」 そう言って老人は奥のドアへ足を向けた。その前に。 「そういや、あんたの名前は?」 キドーが言う。 「わしゃあぁ、ダースのじじぃじゃぇ」 ダースはそう言うとドアを閉めた。最後のほうは無愛想じゃなかったか? |
sIs | 3/10 0:37:55 | 6112cfjD8ohLnRx5k||90 | ||
「じゃ、行くか」 キドーが言う。あの変な方言爺さんに汚染されてないようなのでよかった、と思った。キドーだった。 |
sIs | 3/10 0:38:9 | 6112cfjD8ohLnRx5k||169 | ||
地下一階――― 床は暗い。そして、静かである。ウェドナの炭坑ぐらい静かだ。 「何よ、何もないじゃない。拍子抜けしたわね。さっさと行くわよ」 リディが偉そうに言う。 地下一階は何もない。階段を遮る壁も、罠のような物体も、何もない。 |
sIs | 3/10 0:38:44 | 6112cfjD8ohLnRx5k||928 | ||
「つまんなーいの。さっさと何か出てこりゃいいのに。ね、キド・・・・キャァァ!」 リディがすっ転んだ。うっわ、鈍くせぇ。キドーは心の中で大笑い。腹を抱えて必死に我慢している。 「何よぉ、さっさと起こしなさいよ!・・・イヤァァアッ!」 リディがまた叫ぶ。キドーは変な違和感を感じた。そしてとっさにリディの方を振り向く。 |
sIs | 3/10 0:38:57 | 6112cfjD8ohLnRx5k||260 | ||
リディの体に、何かが巻きついて・・・これは・・・植物の蔓だ。太い幹のような蔓が、リディの体をどんどん覆っていく。 |
sIs | 3/10 0:39:14 | 6112cfjD8ohLnRx5k||584 | ||
「うわっ、リディ、オイ・・・わわっ!」 キドーもすっ転んだ。何と、キドーの足にも巻きついて・・・。 「バーカ、気付きなさいよ!」 「てめぇもな!」 喧嘩開始、そして終了。それどころではない。早く逃げなければ。でもどうやって? 考え、そして考えずに済んだ。解決策は目の前にあったからだ。 |
sIs | 3/10 0:39:38 | 6112cfjD8ohLnRx5k||278 | ||
「リディ、そこだ!俺の左手前のでっかいボールっぽいやつ!燃やせ!」 キドーは喘ぎ喘ぎ言った。 「何よ、燃やすって・・・あ、そうか。焼き尽くせ、『フィアーズ』!」 ボシュッ。よく分からない音と共に、一瞬明るくなる。リディは的確にボールに火をつけた。そして、ボールに火がつくと同時に、強く巻きついてた蔓が一斉にヘナヘナとなった。キドーもリディも命からがら抜け出す。 |
sIs | 3/10 0:39:54 | 6112cfjD8ohLnRx5k||789 | ||
「・・・あ、何だこれ、『蔓腕草』だったのね」 リディが言う。安心感たっぷりの言い方だ。 「うわっ、何ていうか・・・可愛い。いやマジで」 いやいや、キドー君、そんな「連れて帰りたいぐらいだ」って言いかねない口調やめてくれない?あんた一応腐っても男だし、それに何より主人公じゃん。 『蔓腕草』。見た目は確かに可愛い。小動物のような目が特に可愛い。ところが、やる事は残虐だ。何の前触れもなしにいきなり蔓で巻きついて、巻きついた人間の生気を吸い取ってしまう。人(?)は見かけによらない、とはよく言ったものだ。 |
sIs | 3/10 0:40:18 | 6112cfjD8ohLnRx5k||120 | ||
「はぁ。おい、リディ。『何もない』なんて最初から言うなよな。おかげで大変な目にあったじゃ・・・」 「さ、さっ、次の階を目指してレッツゴー!」 リディがやけに元気そうに言う。ごまかされたキドーは「何だかなぁ・・・」などと呟いている。 地下二階、三階も気が抜けない。リディが心配なのはいうまでもないが。 |
sIs | 3/10 0:40:30 | 6112cfjD8ohLnRx5k||282 | ||
〜作者の独り言〜 この小説書き始めて早二ヶ月。ようやく十章が出来上がったという、スローペースな小説です。それにも関わらず、読んでくれている皆さんには感謝しています。はい、本当に。 物語はようやく序盤も終わりになるか、というところ。ウェドナも凄まじかったけど、リノルダムも負けず劣らず凄まじいです。特に、ダースさんの台詞はかなり苦労しました。 小さい「ぁぃぅぇぉ」を使いすぎましたね。読みづらかったらごめんなさい。 ではまた。これからもこの小説をよろしくお願いします。 |
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