4622 | おとぎ話:「私の王子様」─4 | 弥月 | 3/15 19:2:20 | 2194cfK1DYPQmecrw |
弥月 | 3/15 19:3:6 | 2194cfK1DYPQmecrw||897 | ||
夢のようなひとときは、曲と共に 終わった。 周りの者やセイグラール王子にとって、それは残念なことだった。しかし、ローラ 姫は夢のようなひとときなどあまり思っておらず、ただ「楽しかった」と思っている だけだった。 一礼し、そそくさと逃げるように、会場をでた。パーティーが終わるにはあと数時 間もある。なにか聞かれるのも、踊りにまた誘われるのも分かっていたから、城の中 をすこし歩いて時間を潰そうと考えているのだ。 |
弥月 | 3/15 19:3:19 | 2194cfK1DYPQmecrw||53 | ||
コツ コツ コツ ・・・ |
弥月 | 3/15 19:5:47 | 2194cfK1DYPQmecrw||968 | ||
二度目の演奏曲がだんだんと遠くなり、ヒールの靴が、大理石を踏んで高い音を響 かせる。その音も、会場からすこしはなれた所で一旦止まった。いつの間にか二重に なっていた音もとまる。きっと、王子がまわした護衛だろう。一人でいるのは、たと え城の中であろうと危ない。特に王族は、いつ誰に狙われるかも分からない。 くるっと180度回転して後ろを向く。薄暗い廊下では、何歩か離れている相手の顔は 見えなかった。 |
弥月 | 3/15 19:6:25 | 2194cfK1DYPQmecrw||48 | ||
数歩近寄り、廊下に入る時に渡された明かりを高くあげ、自分からは相手の顔を、 相手からは自分の顔を見えるようにした。きっと甲で相手の顔は見えないだろうとも 思いながら。 ニィッと笑った相手の顔が見えた。 (・・・!) 少し驚くが、顔には出さない。 甲をつけていないことにも驚いたが、まさか相手が笑っているとは予想外だった。 イヤミもたくらみもない、なぜか楽しそうな笑顔。 街でもないのに・・・どこかの城の中で、しかも男性のこのような笑顔を見れると は思っていなかった。 |
弥月 | 3/15 19:7:3 | 2194cfK1DYPQmecrw||58 | ||
無邪気な明るい子供なら、笑っていたって驚かない。むしろ安らぐ。しかし、ここ は城内だ。しかも、王族の。 国民を洗脳している国があるという話も聞くし、金に物を言わせて国民を従えさせ ている国もあるという。身内ないのいざこざは、どこの国でも起きている。 『キタナイコト』はつきもので、『キタナイヒト』もつきもので こんな、ただ楽しそうに笑う人なんて、久しぶりにローラは見た。 ただそれだけなのに、目の前の人と仲良くなりたくなった。 |
弥月 | 3/15 19:7:55 | 2194cfK1DYPQmecrw||482 | ||
「今晩は」 「・・・ウィッス」 またも驚くはめとなる。こんな挨拶をされたのは城下町でしかない。上級のものな らば、自分が偉いとばかりに態度を崩すが、見る限り、上級のものとは思えない・・・ いや、たとえ上級のものであっても、ここまで無礼な挨拶を招待客にしないだろう。 しかし、ローラ姫の顔に不快の色はない。むしろ楽しそうで、あかるい『ローラ』 にいつのまにか戻っている。 |
弥月 | 3/15 19:11:19 | 2194cfK1DYPQmecrw||188 | ||
ボサボサとした飴色の短髪に、セイグラール王子より一回りどころか二回り以上で かい体格。ローラより頭一個半ほど大きい背丈。いったい何割が筋肉なのだろう。護 衛でなくても、いま国ではやっているラグビー選手としてもやっていけそうだ。 甲はつけていないが、鎧は着ている。腰には剣もつけていた。 が、ここのような薄暗い廊下と、彼の雰囲気は不釣合いのような気がした。 |
弥月 | 3/15 19:11:57 | 2194cfK1DYPQmecrw||885 | ||
「図書室か、どこか、本の読めるような所へ案内してもらえませんか?」 他の城へ来て、一回踊っただけで図書室のようなところへ行ってしまったとメイデ ンがしったら、『なんという恥をかかせるの!』っと高いヒステリックな声をあげて 大激怒ものだろう。しかし、ローラには踊る気もないし、ずっと城内を歩いている体 力も考えてみたらない。そうしたら、大好きな本を読もうと思うのは当然だ。 この暗いところから、抜け出したいという思いも少しあった。 「・・・あーっと・・・踊ったり、しないんすか?」 頭をかきながら、すこし申し訳なさそうに男が言う。別に王子の踊りが気に食わな かったわけじゃないのだが。 |
弥月 | 3/15 19:13:3 | 2194cfK1DYPQmecrw||494 | ||
「踊りより、本が好きなんです。私」 笑いながらいう。本当のことで、笑いも作り笑いじゃなかった。 今度は、男が驚く番だった。 先ほどのように、すこし近寄りがたいほど綺麗なときや、無表情で人形のようなさ めたときのローラ姫は見たことあるが、今のように無邪気に笑った顔を見るのは初め てだった。 「どうかしましたか?」 どうやら驚きをローラのように隠せなかったようだ。顔が明かりに照らされ、やや 吊り気味の蒼い瞳が光る。 「い、や、なんでもないです。・・・図書室は・・・」 そうして、ごまかしながら図書室に案内する。許可は取ってないが、いずれ王子と 結婚する相手だ。別にいいだろうと思っていた。 |
弥月 | 3/15 19:13:11 | 2194cfK1DYPQmecrw||972 | ||
しかし、そう思っているのはローラ以外の人間だけだったようだ。 |
弥月 | 3/15 19:18:3 | 2194cfK1DYPQmecrw||432 | ||
なかがき(4) 自分でも分からなくなってきたので題に番号をつけることに。 ・・・姫様いいかげん結婚相手見つけないと お父さん疲労で倒れちゃうよ? っと人物にツッコミ。というか今のままでお父さん危ないです。 すでに倒れそうです。最近抜け毛がひどいらしいです(笑) 感想、指摘、誤字脱字の発見などなど、 書いてくれれば私は喜びの舞を披露しますw(イラン |
特殊文字 by.チビファンタジー 過去ログ | ||||
![]() |