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4653おとぎ話:「私の王子様」─5弥月3/18 16:35:92194cfK1DYPQmecrw

弥月3/18 16:37:122194cfK1DYPQmecrw||242
「ローラ!」
 予想道理、ヒステリックな声を上げて、メイデン・アイル・セイグラム・ダスト・
ティーム
がつかつかと駆け寄ってくる。
 やっぱり来ますか・・・
 顔は変えずに内心げっそりとする。態度に出したりすると怒りもヒステリック声も
倍になるのだ。表情や態度に感情を出さないことがうまくなったのは、彼女のおかげ
といってもいいのかもしれない。
 パーティーは終盤の終盤。もうあと10分もしないうちにお開きとなるであろう。
大体のものが帰っていた。

弥月3/18 16:38:502194cfK1DYPQmecrw||369
 図書室に案内されたローラは、適当に本をとりそのまま時間も忘れて読んでいた。もちろん護衛としてあの男・・・聞いたところ、ライアン・ウイゼラーもいたが、彼
は本を読まないらしくそのまま寝てしまった。護衛がそれでいいのかとも思ったが、
別に命など狙われそうにないので安心して読書にふけっていた。
 そして、結果・・・終わり30分ぐらい前に帰ってくるつもりが、気づかず10分前になってしまい、逃げていたのがばれた。せっかく回りの人からほめられて浮かれ
ている時をねらって逃げても、終わりがだめでは元も子もない。

弥月3/18 16:40:242194cfK1DYPQmecrw||291
 会場の少し手前でライアン・ウイゼラーとは別れた。が、姿は視界の中に入ってい
る。メイデンと共に、セイグラール王子が人のよい笑みでやってきて、その近くに彼
は居た。
「聞いたよ。図書室に行っていたそうだね。あそこには読みごたえのある本がいっぱ
いでいいだろう。僕も、本は大好きなんだ」
 もちろん、君の次にね なんてウインクと☆つきでキザキザなことを言われ、さむ
い思いをする。なんとか笑顔で答えて見せたが、さすがにこれは引きつっていたかも
しれない。

弥月3/18 16:41:72194cfK1DYPQmecrw||920
「すみません。勝手に抜け出し、しかも勝手に本を拝借してしまって・・・ですが、
王子の言うとおり、いい本が沢山でとても楽しめましたわ。特に『シルバー・レイ』
なんか・・・」
 王子に話しを合わせる。これでメイデンの怒りもすこしは抑えられるだろう。
 王子は王子で、ローラとの共通点を見つけて喜んでいた。彼も『シルバー・レイ』
が気に入っていたらしい。冒険話に憧れるのは温室育ちにありなのか・・・ローラも
人のことを言えないが。

弥月3/18 16:41:172194cfK1DYPQmecrw||440

 カーン・・・─ カーン・・・─ カーン・・・─ 


弥月3/18 16:42:222194cfK1DYPQmecrw||34
 パーティーの終了の合図である鐘。それを聞いて、セイグラール王子はさびしそう
な顔をする。せっかくローラと話ができたのに、別れてしまうのがさびしいのだろう。
(私なんかの、どこが良いのでしょう)
 いつも、聞きたくなる。
 明るいとか、冷静だとか、さめているとか、
 すべて情報でしかないのに
 作っている気はないけど
 『ツクリモノのローラ姫』かもしれないのに
 自分でも分からないのに、私のどこがいいのだろう。

弥月3/18 16:44:202194cfK1DYPQmecrw||195
「じゃぁ、ローラは今晩、一人でこの城で止まりなさいな」
「え?」
 考えこんでいるあいだに、変な方向に話が進んでいた。
「せっかく王子と息が合いましたんだもの。一晩ぐらいなら、止まってもセイディア
王はお許しになると思いますわよ」
 というか大喜びしそうだ。
「い、いいんですか!?」 
 王子が顔を赤くして言う。一目ぼれ、というやつだろうか。誰が見てもローラ姫に
ほれていると分かった。
 ・・・改め、ローラ姫以外が見たら、姫にほれていると分かった。

弥月3/18 16:45:442194cfK1DYPQmecrw||331
 ローラはだれもが認めるほど恋愛というものに鈍感だ。へたすれば、きっと王子が
告白しても、友達としての好きとして受け取ってしまうだろう。
「いわよねぇ?ローラ?」
 人の悪い笑みをメイデンは顔に浮かべている。セイグラールは気づいてはいない
が、隣のライアン・ウイゼラーは気づいて苦い顔をする
 明らかにイジメだ。
 初めて来た城に一人、姫を置いていく。うまくいけば国のため・・・自分にも利益がまわり、そうでなくても、パーティーではメイデンよりちやほやされるローラへの
いわば復讐にもなる。

弥月3/18 16:47:222194cfK1DYPQmecrw||158
 しかし、ローラはそんなことを考えてはいなかった。それより、これはチャンスだ
と思っていた。
───私のどこがいいのだろう
 もしかしたら、答えが見つかるかもしれない。
 少し考えてから、返事をした。
「はい。王子がそれでよろしいのでしたら」
 その声は、長い間解けなかった問題が、解けるのではないかという思いで、とても明るくなっていた。

 知らぬ間に、ローラ姫の高感度急上昇となる。

弥月3/18 16:52:192194cfK1DYPQmecrw||322



なかがき(5)

行変え失敗すること数回・・・ドンマイ自分(笑)
いや笑い事じゃないんですけどね・・・
次回から行変えしないでそのままやっちゃおうかな。失敗すると見にくいし。

軽く考えてみた所、先は長そうです・・・
でもおわらしますよ〜頑張って。
終わり方は決まってるんですけどねぇ・・・あと所々つながりも・・・
でも間が・・・間がね・・・うん。一番重要な間が(w


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