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468KIA―ズパングの少女―』ピゅナ5/28 13:43:02221cfhAEpjfXo3yw
○●○あらすじ○●○
ズパの少女・チナツはモンスターの「国の番人」に襲われそうになったところを
偶然通りかかった冒険者・キア(全身バットマン装備)に助けてもらう。
お礼をする為、街案内をすることになったチナツだが、途中でキアに冒険したいかを
尋ねられ、チナツが肯定するとキアはチナツを抱えてお寺へと走り出した。
そして大勢の人が見る中、キアはチナツ誘拐宣言をしてその場からチナツと共に
消えたのだった。
そして着いたのは《虹の草原》だった。

ピゅナ5/28 13:48:442221cfhAEpjfXo3yw||307
キアの言っていた森は、異様に静かだった。
静かな森―そのまんまだよ、とキアが説明してくれた。
「なんか…寒くなってきた…」
チナツがぼそりと呟いた。
「ズパは平均気温が高いからね。それで慣れちゃっているんだろう。戦ったりすれば
 汗が出るくらい熱くなるよ」
キアは振り返ってチナツに言った。
「はい…」
チナツは力無く頷いた。
不意に―。
ザザッ
「っ!?」

ピゅナ5/28 13:54:412221cfhAEpjfXo3yw||776
物音と同時に、チナツの顔が引きつった。
「メェ〜!」
音のした方を振り返ると、そこには一匹の白いコヤギがいた。
「な…なんだ…」
ホッとしているのもつかの間、そのコヤギはいきなりチナツに向かって体当たりを
くらわしてきた。
「きゃあっ」
ドサッとチナツは派手にしりもちをついた。
「メーメーだ!チナツちゃん、大丈夫?戦える?」
チナツは落としてしまったロングスピアを握りなおして立ち上がった。
「はいっ!…戦います」

ピゅナ5/28 14:0:212221cfhAEpjfXo3yw||158
そう言うと、チナツは更に体当たりを仕掛けてこようとするメーメーに向かって
走り出した。
その後をブルーチビどら2匹が追う。
「…いい動きだ」
キアは改めてチナツを見直していた。
「えいっ!」
チナツはメーメーの体当たりをぶつかる直前で右にかわし、すれ違うところで
ロングスピアを横に突き出した。
「メェッ」
体当たりをするために走ってきたメーメーはそのまま止まれず、ロングスピアに
激突した。

ピゅナ5/28 14:8:152221cfhAEpjfXo3yw||158
メーメーはドサッとその場に倒れたが、またゆっくりと立ち上がった。
そこへ一匹のブルーチビどらが走ってきて、そのメーメーに体当たりをくらわせた。
メーメーは1mくらい飛ばされ、倒れたまま動かなくなった。
「うまいなぁ!……あぁ、メーメーは気絶してるだけだから安心して」
心配そうにメーメーを見つめるチナツに、キアは説明してくれた。

ピゅナ5/28 14:11:492221cfhAEpjfXo3yw||927
それから調子を良くしたチナツは、静かな森で数回戦った。
バトルにも大分慣れ、だんだん相手の攻撃を見切るようになった。
「上手いもんだね。チナツちゃんはいい素質をもってるよ」
「あ…ありがとうございますっ。おじいちゃんに教えてもらってたんです、戦い方。
 そのころは見習い戦士をやっていたので…」
キアに褒められ、チナツは照れくさそうに言った。
チナツがふと顔を上げると、もう何mか先で森が終わっている事に気がついた。
「…っ!?」
それと同時に、チナツは今までに無い物凄い悪寒を感じた。
そんなチナツの頭をキアは優しく撫でた。

ピゅナ5/28 14:18:292221cfhAEpjfXo3yw||109
「これ…一体…」
森の向こう側は虹の草原とは比べものにならないくらいに暗く、どんよりとした空気が
辺りに広がっていた。
「ここはね…」
キアはチナツと一緒に、ゆっくりと森を出た。
「墓場なんだ」
キアが言うまでもなく、チナツは目の前に広がる光景にここが何処であるか理解し、
同時に青ざめて立ち竦していた。
「全部…お墓?」
墓石はぎっしりとその空間に収まっていた。

ピゅナ5/28 14:25:122221cfhAEpjfXo3yw||232
その数は到底、数え切れない。
「…そうだよ。…チナツちゃんのおじいちゃんの名前、教えてくれないかな?」
キアは首を傾げながら、チナツに優しく尋ねた。
「…フィーゴ。…フィーゴ・ドゥ…。それがおじいちゃんの名前…」
意外にも、チナツはあっさりとその名を口にした。
「……フィーゴさんか…。ついておいで」
キアは少し考えた後、右に曲がって歩き出した。
チナツは遅れまいと必死に後を追った。
ふたりはしばらく、黙って歩き続けた。
たくさんのお墓を通り過ぎて行く。
「……」

ピゅナ5/28 14:30:582221cfhAEpjfXo3yw||6
時々、花やお供え物も見かけた。
「グランデュールの者は―」
不意にキアが喋りだしたので、チナツは一瞬ビクッとした。
「みんな最期はここで眠るんだ。先祖代々のお墓にね。たまに墓参りに来る人も
 いるんだよ」
「へぇ…」
チナツは心ここに有らず、気の無い相づちをうった。
それからどれぐらい歩いただろう。
チナツの足が重くなり、あとどれぐらいか尋ねようとした時、キアが突然止まった。
「わっ」
チナツはキアにぶつかりそうになり、すんでのところで止まった。

ピゅナ5/28 14:37:262221cfhAEpjfXo3yw||315
「あ、ごめんっ。…ここがおじいちゃんのお墓だよ」
その墓は、至って質素なものだった。
50cmくらいの薄くて黒いその墓石に『フィーゴ・ドゥ ここに眠る』と
小さな文字で書かれていた。
「最近のお墓だったから、覚えていたんだよ」
「……」
チナツは瞳を閉じ、その場に座り込んだ。
(おじいちゃん…)
キアもその隣に腰を下ろした。
ぴくりとも動かず、チナツはただ目を伏せてそこに座っていた。
しばらくキアは、チナツが動くのをひたすら待ち続けた。

ピゅナ5/28 14:45:12221cfhAEpjfXo3yw||230
「キアさん…」
突然チナツは目を開け、お墓を見つめたままキアに話しかけた。
「ありがとうございます。…おじいちゃんに会わせてくれて…」
キアは頷くと、またそっとチナツの頭を撫でた。
しかしその後の言葉に、キアはびくりとして撫でていた手を止めた。
「キアさん…!わたしを、わたしも連れてって下さいっ。このまま一緒に冒険させて
 下さい!!」
チナツはキアの方を向き、真っ正面から訴えた。
「わたし、おじいちゃんと約束したんですっ。ぼ、冒険して、いろんな場所に行って
 沢山の人と出会って…っ、成長しなさいって」
「チナツちゃん…」

ピゅナ5/28 14:53:452221cfhAEpjfXo3yw||284
キアが止めようとしたが、チナツは頭を振り、目に涙を溜めて更に言葉を続けた。
「わっ、わたし、キッ……キアさんが好きなんですっ…!!…このままお別れしちゃ
 うの…やだよぉ…」
(わがままだ…わたし…)
チナツは無理な事なんだと心の中でわかっていながら叫ぶように言った。
「チナツちゃん」
キアはボロボロと涙をこぼすチナツを優しく抱いた。
「気持ちは嬉しい…。…とても。とてもね」
そう言ってからチナツを離し、目を赤くしながらひゃっくりをあげるチナツを、
あの、優しい瞳でみつめた。
「落ち着いて…。大事な話を聞いてほしい…」

ピゅナ5/28 15:2:272221cfhAEpjfXo3yw||896
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
しばらく更新遅れました^^;;
テストも終わり、これからは続けて書いていきたいなと思います(´・ω・);;
今回は中途半端な終わり方になってしまいましたが><あと2,3回くらいで
このお話も終わりになります。
前回レス下さった
花枕さん*mei☆さん*アーヤさん*フォウむらさめさん*有芽さん
有難う御座いました〜^^
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

ぷっち5/28 15:29:562225cfBiw1zboMsps||799
・・・・いい展開www(何

シェーラ5/28 16:1:496121cfoU3.61CfBZs||481
面白いお話ですね、私じゃとてもこんなふうに書けない^^;

鬼仁竃5/28 16:40:372191cfAd/ESZTy5wI||639
すごいです^^
いつでもイイから小説?ボッコちゃんをよんでくださいね^^

有芽5/28 17:5:542182cfD2WKtSEYqq6||241
すっごい上手いです!!
なんで私はああギャグになっちゃうのか・・・・
続き気になります〜w

いおり♪5/28 17:41:122184cfLLIShuLI3Y6||179
すっごくいいです!チナツちゃんがかわいいし、キアさんはかっこいいです。

浅漬け5/28 18:23:112211cfwdGUp7imX5Q||704
面白いですね・・・!!
自分の小説が
ちょっと情けなくなる・・・(泣
読んでやって下さい;;
どれだけ文章力無いかがすぐ分かりますよw(爆
こんな物語を書けるようになりたいです・・・(泣

浅漬け5/28 18:23:382211cfwdGUp7imX5Q||722
あ、付け足し。
私の小説は現を待ちてというものです。
ヨロシクです^^;

mei☆5/28 20:27:412182cft5Pwd7A1ykw||670
キアはこの後どんな話をするんだろう・・(´v`*
今回もドキドキしながら見させて頂きました♪

鋼の錬金術師5/28 21:22:312202cfI1GhJXwa7WU||711
がんばれ

アーヤ5/28 22:13:572227cfTDGN5lBaOKw||291
キアが何を言おうとしているのか気になりますね。
続きが待ち遠しいです^^

花枕5/28 22:21:362202cfrmK8UC.lbnA||353
おもしろすぎです!!!!
話が進むたびどんどんおもしろくなってます〜(*>v<*)
これからもがんばってください!!!!

ピゅナ5/29 13:18:542211cfTQBTvypLJ1o||377
○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○ ○ ● ○
ぷっちさん>えへへw私も好きなんですよ、こういう展開♪
      楽しんでもらえたのなら嬉しいです〜ww

シェーラさん>読んで下さってありがとうございます♪
       シェーラさんのお話も読ませてもらってます〜^^

鬼仁竃さん>はい〜^^読ませて頂きましたよ〜w
      次回も頑張ってください(*´ω`*)

ピゅナ5/29 13:25:32211cfTQBTvypLJ1o||866
有芽さん>そんなことないですよ^^♪毎回、有芽さんのお話楽しみにしてますww
     頑張って最後まで書き終えたいと思います〜

いおり♪さん>キャラ、気に入って頂けて嬉しいです(*´ω`*)
       いおり♪さんのお話も読んでます〜^^

浅漬けさん>そんな!滅相もございませぬ。
      浅漬けさんの書かれる小説や詩、凄く好きなのですww

ピゅナ5/29 13:29:32211cfTQBTvypLJ1o||474
メイちゃん>わぁ〜い♪また楽しんで頂けて嬉しいです(*>ω<*)
      続き、近いうちになんとか終わらせます〜!

鋼の錬金術師さん>応援ありがとうです〜♪はい、頑張ります^^

アーヤさん>続きが待ち遠しいなんて・・ww嬉しいです(*´ω`*)
      続けて読んで下さってありがとう御座います♪

ピゅナ5/29 13:30:462211cfTQBTvypLJ1o||744
花枕さん>うひゃ〜いwwそう言って頂けると幸せですww
     はいっ!これからも頑張ります!!

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