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4858「天と地の彼方〜幼子と黒い獣」ミラル4/1 16:17:252182cfX6fuqXuruNo
再び舞台は、ルーイと謎の女の下へ。

http://yaplog.jp/fantasy-land/ 序章〜三話を載せてあります。
挿絵もところどころに。

ミラル4/1 16:18:152182cfX6fuqXuruNo||766
「あなたは……?」女はゆっくりと近づいて来た。
「わ、わたしは……クエヨのルーイ」

女は軽く首をかしげた。そしてはっと目を見開いた。
「そ、それは……」その目はルーイの胸元のペンダントに向けられていた。
ルーイはペンダントをつかんだ。「これが何か?」
「それは証……?」その声は震えていた。

ミラル4/1 16:19:252182cfX6fuqXuruNo||657
「えっ……?」
「見せてはいただけませんか?……何もしませんから」ルーイが顔をしかめたので付け足した。

ルーイは少しためらったが、助けてもらったのだからとさしだした。
女は青い石を持つと、爪で引っかいた。
「な、何を!」
「大丈夫。傷はついていません」そう言ってペンダントをルーイに返した。
見ると確かに傷はついていなかった。

ミラル4/1 16:21:122182cfX6fuqXuruNo||670
「下界で一体何があったのですか?」女は静かな声で言った。
「下界?……それにあなたは誰なの?」ルーイは訳が分からなくて言った。

「ああ、わたくしの名はアルル。火炎のアルルと呼ばれています。
……では、ご存じないのですね?なにひとつ」女、アルルは言った。
何一つ知らないと言われるのはちょっと癪に障ったがそのとおりなので、
「そういうこと」と、ルーイは頷いた。
アルルは首を振った。「ここは浮遊都市です。まあそう呼ばれていますが本当は、
<エヤイ>です。浮遊都市と呼ばれるだけって、エヤズの上に位置しています」

ミラル4/1 16:23:302182cfX6fuqXuruNo||270
それを聞いたルーイの目は真ん丸になった。浮遊都市?上だって?
「つまり浮いてるってこと?そ、空に?!」
アルルは頷いて続けた。「エヤイとエヤズ、つまりこの浮遊都市と地上国――あなたの国――は、
兄弟のようなものなのです。この地が生まれた時に同時に生まれたのが暗黒の国。
この三つの関係は、二人の幼い姉妹と一匹の獣みたいなもの」
「……姉妹を狙う黒い獣ってこと?」
「そう。今も襲い掛かってきているかもしれない」アルルはそこで一瞬止めた。
そして言った。「どうなのです?」

ミラル4/1 16:24:62182cfX6fuqXuruNo||894
「天と地の彼方」
    第四話       終

                        つづく


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