5209 | ―サザンライド大冒険日記― | sIs | 5/3 0:1:57 | 2182cf9tXTCvemDjk |
二十章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-5047.html 二十一章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-5133.html 二十二章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-5162.html 一章〜十九章までは、二十章にURLが載っています。 第二十三章 『激動のカナカン地方 〜ラグラストの街〜』 |
sIs | 5/3 0:2:12 | 2182cf9tXTCvemDjk||554 | ||
題名失敗。第二十三章です。 |
sIs | 5/3 0:2:31 | 2182cf9tXTCvemDjk||102 | ||
十字暦1000年5月7日午前11時頃、聖地ラグラスト――――― カナカン地方。 自然が豊かな宗教地方として名を馳せている、あまり広くない地方だ。 今回、キドーとリディがここに来た理由と言うのは、鏡の魔力復活の為。 詳しくは、ウェドナ編とリノルダム編をご覧いただきたい。 |
sIs | 5/3 0:2:40 | 2182cf9tXTCvemDjk||946 | ||
「あれがラグラスト大神殿?」 「・・・だな」 「変な建物の多い街だな。ここが聖地とは、笑わせてくれる」 アバルトは陽気に言うが、どこからどう見ても笑ってはいない。 |
sIs | 5/3 0:2:54 | 2182cf9tXTCvemDjk||673 | ||
トリスは周りに沢山いる聖職者を見て言う。 「とにかく、何か堅苦しいわ。早く出ましょ」 「何をしてから?」 キドーが的確に突っ込む。 場の空気が固まった。そう、何をしたらいいのか誰も知らないのだ。 |
sIs | 5/3 0:3:5 | 2182cf9tXTCvemDjk||648 | ||
「・・・」「・・・」「・・・」 「・・・」「・・・」「・・・」 沈黙が四人を支配して、周りの空気を重くさせる。 |
sIs | 5/3 0:3:19 | 2182cf9tXTCvemDjk||258 | ||
「何も手がかりが無いままここまで来たの?私よりお馬鹿さんね」 「シノみたいにボケじゃないけどな」 「な、何ですってぇ」 シノが怒りで震える。でも、シノのボケっぷりは第三者から見てもよく分かるだろう。 「で、どうするんだ」 アバルトが言う。 「とりあえず手がかりを探さなきゃ意味ないネ」 キャストが腕組みをしながら言う。この人、かなり神経が太いみたいだ。 |
sIs | 5/3 0:3:32 | 2182cf9tXTCvemDjk||126 | ||
そして、また重い沈黙の中、近くにいた住民の会話が聞こえた。 「ねぇねぇ、今日は何を御加護して貰った?」 「このお皿よ。大事だから、割れないようにって」 「そのお皿、ルサカのお土産だっけ?綺麗な白よねぇ」 「でしょ。割れたらまた買いに行くぐらいよ」 ―――お皿を御加護して貰ったのか。 ・・・お皿?何で物質を御加護して貰うんだ? |
sIs | 5/3 0:3:42 | 2182cf9tXTCvemDjk||96 | ||
「・・・何よ、皿を加護して貰ったって。相当イカレてるのね」 リディはいつでもどこでも腹黒い。 そこへトリスが発言。 「・・・お皿って言ってたわよね。鏡も、同じなんじゃない?」 「どうしてだ」 「だって、物質じゃない。生命を持ったものじゃなくて、ただの物質」 確かにトリスの言うとおり。理論上はそうなる。 だが、まさかそんなことが・・・。 |
sIs | 5/3 0:3:53 | 2182cf9tXTCvemDjk||511 | ||
「とりあえず、行ってみましょ。大神殿でも行けばいいのかしら」 リディは軽い足取りで大神殿へ向かう。 |
sIs | 5/3 0:3:59 | 2182cf9tXTCvemDjk||278 | ||
―――まさか、こんなことが出来るとは思いませんでした、えぇ。 |
sIs | 5/3 0:4:12 | 2182cf9tXTCvemDjk||938 | ||
神殿の中はかなり厳かな雰囲気。 騒がしいトリスにとって、この雰囲気はキツイだろう。 案の定、トリスがすぐに音を上げた。 「ぅー、あぁ、騒ぎたいッ!」 ―――十分騒いでますよ、貴方。 |
sIs | 5/3 0:4:27 | 2182cf9tXTCvemDjk||85 | ||
赤絨毯が敷かれた廊下を進むと、大きな扉が見えてきた。 両脇に聖職者がいる。 扉の手前まで進むと、聖職者が六人を止めた。 「・・・ようこそ、ラグラスト大神殿へご参拝にいらっしゃいました」 「御加護を受けたい品を拝見させていただきます」 (何よ、偉そうに。こっちはサザンライド王女よ) この思考が誰のものか分かるだろう。 分からない方はストーリーの大事な部分を忘れている。 |
sIs | 5/3 0:4:43 | 2182cf9tXTCvemDjk||969 | ||
「・・・この鏡ですね。分かりました。では、この鏡以外の荷物を置いてから中にお入り下さい」 言われて、全員が鞄を置いた。 キドーの剣や、リディの杖も一緒。 「・・・盗まれないのかしら?」 トリスが要らぬ心配をする。 聖職者なんだから、犯罪を起こすわけが無かろう。 |
sIs | 5/3 0:4:58 | 2182cf9tXTCvemDjk||553 | ||
扉を開けると、非常に広々とした空間が眼に映った。 柱という柱は綺麗な装飾が施され、天井には可愛い天使の絵が描かれている。 赤絨毯は廊下のものよりも豪華で、質がいいものだ。 キドー達が装飾に見とれていると、奥から声がした。 「どうぞこちらへ」 その声は、あまりにも幼い感じだ。 神殿の奥にいるのは大抵年配の神父だが・・・。 そういう概念を砕かれる、意外な人物だった。これは誰でも驚くだろう。 |
sIs | 5/3 0:5:15 | 2182cf9tXTCvemDjk||781 | ||
「・・・?どうなされました?」 その人物が困惑したように言う。無理もない。 六人全員が自分の顔を見て驚いた顔をしているから。 「・・・ど、どうなされました?」 更にその人物が問う。 が、誰もが口をポカーンと開けているので、返答は返ってこない。 「うっそ、信じられなぁい・・・」 トリスまでもが驚いている。それでも自称ミステリアスですか? |
sIs | 5/3 0:5:28 | 2182cf9tXTCvemDjk||469 | ||
少女だった。髪を丁寧に梳かしてあり、聖職者の証明である青い服を着ている。 リディよりも背が低く、かなり大人しそうな雰囲気だ。 そして、しばらくしてからキドーは正気に戻った。 「・・・あ、す、すみません」 キドーが謝る。 それに続いて全員が謝った(少女はもっと困惑した表情を見せた)。 |
sIs | 5/3 0:5:46 | 2182cf9tXTCvemDjk||174 | ||
「失礼ですが貴方、お年おいくつ?」 トリスが問う。 「私ですか?私は十三歳です。この神殿の祭司、エミリアと申します」 エミリアは薄化粧をした顔で少し微笑んでお辞儀をした。 それに続いて六人もお辞儀をした。 |
sIs | 5/3 0:5:58 | 2182cf9tXTCvemDjk||752 | ||
「それで、ご用件は何でしょうか」 キドーが鏡を出す。 「えっと、この鏡の加護をお願いしたいのですが」 「分かりました。あ、盗まないから手を離して下さい。でないと加護の儀式が出来ません」 言われてからキドーは手を離した。 聖職者が、しかもこんな幼い少女が盗みを犯すわけないだろう。なのに何をやっているんだ、自分は。 |
sIs | 5/3 0:6:17 | 2182cf9tXTCvemDjk||620 | ||
「この鏡に念じる願いを教えて下さい」 「えーっと、魔力が戻るように、って」 「ま、魔力・・・?わ、分かりました、やってみます」 さすがにちょっと驚いたらしい。 その様子を見て、トリスが小さく呟く。 「世の中は奇想天外なことで一杯なのよ」 しかしエミリアは聞こえない振りをして、儀式を始めた。 眼を閉じて、静かに呟き始める。 |
sIs | 5/3 0:6:30 | 2182cf9tXTCvemDjk||570 | ||
「火神、水神、風神、雷神、地神、天神、そして全てを司る神よ。この鏡に、永遠の魔力を授けたまえ!」 エミリアが言った途端、鏡が光り始めた。 そして、光は光を呼び、さらに光を呼び・・・。 一分は経っただろうか。 鏡の物凄い輝きが収まった。 「これで大丈夫です。これからも、この鏡を大事にして下さい」 エミリアはまた微笑んだ。 トリスとキャストを除く四人がお辞儀をした。 |
sIs | 5/3 0:6:47 | 2182cf9tXTCvemDjk||911 | ||
「ふぅ、堅苦しかったわね。でも、これで騒げるわ!」 トリスが背伸びをする。 まだ大神殿の中だから騒げないぞ、トリス。 |
sIs | 5/3 0:7:4 | 2182cf9tXTCvemDjk||77 | ||
五分後、六人は大神殿を出て、街中をぶらぶら歩いていた。 「あー、大神殿とか堅苦しい場所は苦手なのよね」 「トリス姉はもう少しおしとやかになって欲しいネ」 「何よ。お喋りな女が駄目なの?」 義兄弟とはいえ、喧嘩が多いこの二人。 それを笑って見ているキドー達四人。 その六つの影を静かに見下ろす眼があった。 |
sIs | 5/3 0:7:16 | 2182cf9tXTCvemDjk||501 | ||
「・・・人数が増えているな。レイト様の言った数より、二人多い気がするが」 「多分どこかで仲間を増やしたのだ。それくらい考えろ、この下っ端が」 「下っ端は余計なお世話だ」 一人、下っ端と言われた男は誰か分かる。 リノルダムでキドー達と戦った(そして惨敗した)、レイバーだ。 「取りあえず、あの忌々しい王族を滅ぼさねば」 「だから言っているだろう、すぐに爆発させろ、と。モタモタしていると街を出られてしまう」 「街にこだわるお前の神経が知りたいな、ジン」 「エクレナス様と呼べ、この出来損ないが」 ジンは凄く冷たい眼でレイバーを睨んだ。 |
sIs | 5/3 0:7:36 | 2182cf9tXTCvemDjk||728 | ||
「ケッ。どうでもいいが、爆発させるぞ。死にたくなければ逃げとけ」 「その台詞、お前にそのままそっくり返してやる」 そう言うと、ジンの姿が一瞬にして消えた。 残ったレイバーは、何やら機械的なもののスイッチを押した。 そして、その機械をその場において、自分も姿を消した。 |
sIs | 5/3 0:7:46 | 2182cf9tXTCvemDjk||823 | ||
ラグラストから遠ざかるジンは、独り言を呟いていた。 「ラグラストだろうが、サザンライド王家だろうが、ベウェート大陸だろうが、どんなものでも構わない。全てまとめて一撃の名の下に粉砕してやる」 ジン・エクレナス。 この男の狂気に満ちた眼球が、世界を丸ごと崩壊させてしまうのか。 今、彼の遥か後方で爆発音が轟いた。 |
sIs | 5/3 0:7:56 | 2182cf9tXTCvemDjk||532 | ||
〜作者の独り言〜 いやぁ、二十三章、長かったですね。非常に長いですね。 でも、充実したんじゃないかな、って思います。 内容的にも結構重要な部分で、でも何だか中身はイマイチ。 もっと語彙を知らなければなりませんね、うん。 エミリア殿のエミリアはラグラストの大祭司、 ピート殿2人目のジンは敵キャラの一人、新しく出てきた方々がかなり重要な役割を果たしてくれました。 ジンの出しどころは昨日までかなり迷っていたのですが、ストーリーの展開としてコレが一番受け入れやすいのでこうさせて頂きました。 |
ピート | 5/3 16:9:40 | 2182cfzVJtCuwlpKQ||373 | ||
2人共悪ですね。(ぁ ジンなんて悪魔(ぁ もし三回目があったとしてキャラ作って性格が冷静系でそれもまた悪役になったら 冷静キャラ=悪役 という方程式が出来そう。 今度募集スレがあったらどんなキャラにしようかな。 ってこれ感想じゃ無いorz すいません。 感想書けないのに無理して今まで書いてきたので今回はお休みということd(半分ウソデス でもやっぱ書けないので一つ 全然長くないので安心してください。 僕の最初の作品は全章100行超えてますんで(ぇ |
sIs | 5/3 16:30:38 | 2182cf9tXTCvemDjk||673 | ||
凶悪そして狂悪(ナヌ ジンさんは冷静じゃなくて冷徹ですね。街一つを簡単に爆破させちゃうなんてね(ぉ あら、三回目も参加するのΣ(゚Д゚;) 次の冷静キャラは敵以外で出そうかなぁ、って思ってるんです。 って言うか、その前にキャラ募集するかどうか(ぁ 数少ない感想、毎回感謝しておりますよ。だから無理しても書いて下s(ry 長くないですか?第一章の三倍は軽く超えてる気がするんですが(´ω`;) |
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