5448 | ―サザンライド大冒険日記―第二十四章 | sIs | 5/23 17:55:25 | 2182cf9tXTCvemDjk |
二十章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-5047.html 二十一章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-5133.html 二十二章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-5162.html 二十三章 http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-5209.html 一章〜十九章までは、二十章にURLが載っています。 尚、十一章までは過去スレではございませんのでご了承を。 第二十四章 「シヅオカ家と五人と茶畑と」 |
sIs | 5/23 17:55:54 | 2182cf9tXTCvemDjk||404 | ||
―――・・・ここは・・・どこ? 私は・・・何をしてるの―――?この感覚は―――何・・・? ―――・・・痛っ――― ”君は死んだんだよ” |
sIs | 5/23 17:56:26 | 2182cf9tXTCvemDjk||727 | ||
―――・・・誰?誰なの―――? その声は・・・誰?――― ”私に名前や姿は無い” ―――死んだって、誰が・・・? ”君が、さ” ―――・・・どうして・・・? ”君の住んでいた街が爆破されて、それに巻き込まれたからさ” |
sIs | 5/23 17:57:9 | 2182cf9tXTCvemDjk||708 | ||
―――ラグラストが、・・・爆破された・・・? ・・・嘘よ―――そんな事は絶対・・・ ”ここには「有り得ない」という言葉は存在しない” ―――・・・。 ”君が帰る場所はもうない。しかし、行くところならある” ―――・・・それは・・・どこ? ”私のいる世界さ” |
sIs | 5/23 17:58:21 | 2182cf9tXTCvemDjk||16 | ||
―――・・・それって、つまり「死後の世界」ってこと・・・? ”そう・・・かもな。どちらにしろ、早く来たほうが楽になれる。どうせ君は生き返られないのだ。早くここに来て楽になったほうが得だ” ―――でも、行きたくない・・・。 ”我侭を言っている暇はないぞ” ―――・・・。 ・・・分かったわ、行きましょう。その代わり、そちらでの生活は保障されるのでしょうね? ”それは私にも分からないな。全ては来次第決まることだ” |
sIs | 5/23 17:58:24 | 2182cf9tXTCvemDjk||548 | ||
―――変な人ね、貴方は・・・。 ”私は人ではないぞ” ―――分かってるわ。だって・・・私の瞳で見抜けないものはないもの。 ”随分な自信だな。なかなか有望だ” ―――何の有望かしら・・・? 楽しみね・・・―――。 |
sIs | 5/23 17:58:42 | 2182cf9tXTCvemDjk||427 | ||
こうして、ラグラスト大祭司エミリアは、その短い生涯に幕を閉じた。 |
sIs | 5/23 17:58:58 | 2182cf9tXTCvemDjk||525 | ||
十字暦1000年5月10日午前11時頃、シヅオカ家茶畑――――― 「八十八夜も過ぎて、暑くなってきたなぁ。そろそろお茶も美味いのが採れる頃だな」 半袖に半ズボン、そして麦わら帽子を被った少年が呟く。 彼の遥か上空からは沢山の太陽光が降り注ぎ、彼の肌を確実に黒くしていく。 「そういえば、そろそろリュウロクの爺ちゃんが来る頃だな。今日は沢山収穫しねぇとな」 そういうと、彼は背中に籠を背負い、広大な茶畑の中に入っていった。 |
sIs | 5/23 17:59:15 | 2182cf9tXTCvemDjk||861 | ||
山裾の一面に広がる彼と彼の父親の茶畑は、サザンライド国内でも随一大きい。 しかし、その四分の一ほどは自分達が飲む用の畑だったりする。 だからそんなに裕福でもない。しかし、彼は別に裕福になりたいとも思っていない。 |
sIs | 5/23 17:59:26 | 2182cf9tXTCvemDjk||412 | ||
「そういえば、あの人たち起きたかな?三日前に突然空から降ってきたけど・・・大丈夫かどうかさえ分からないよな、あれじゃ」 |
sIs | 5/23 17:59:40 | 2182cf9tXTCvemDjk||9 | ||
リディは眠っていた。夢を見ていた。 雷が城の上で鳴っている。城には一応避雷針があるが、それでも何だか心配だ。 決して口に出したことはないが、リディはネズミの他に雷も嫌いなのだ。 そんな自分が情けない、と思う。キドーよりも弱くなる時間が一瞬でもあるなんて、と思う。 そう思いながら部屋の隅で少し震えている彼女の後ろで、ドアが開く音がする。 「リディ、大丈夫か?雷ぐらいで部屋の隅に縮こまったら駄目じゃないか」 彼女は後ろを振り返る。 そこにいたのは、彼女の肉親である国王。 |
sIs | 5/23 17:59:59 | 2182cf9tXTCvemDjk||10 | ||
(お、お父様・・・?どうして?まだ起きてないはずなのに・・・) と思ったところで目が覚めた。 |
sIs | 5/23 18:0:13 | 2182cf9tXTCvemDjk||403 | ||
「・・・おっ、起きたか。いやいや、二度と目が覚めないんじゃないかと思って心配してたんだが、良かった」 中年の男の声がする。目の前に立っている男だろうか。 リディは目を擦って、その人物をしっかり見ようとした。 「貴方は・・・誰・・・?」 少し頭痛がする中、リディはそう言う。 |
sIs | 5/23 18:0:26 | 2182cf9tXTCvemDjk||721 | ||
「わしゃあキュウスだよ。君こそ誰だね?」 「私は・・・リディ・・・。ここは・・・どこ?」 「わしの家だよ。ラグラストの少し北かな」 |
sIs | 5/23 18:0:41 | 2182cf9tXTCvemDjk||788 | ||
・・・ラグラストの少し北? リディは下を向いて考える。 私はラグラストでキドーとシノとアバルトとトリスとキャストと・・・と・・・何してたんだっけ・・・。 とにかく何かをしてて、そしたらいつの間にかここにいたんだ。 何か抜けてる・・・? 上を向いてみると、キュウスの姿がなくなっていた。 |
sIs | 5/23 18:0:56 | 2182cf9tXTCvemDjk||673 | ||
「・・・?どこ行ったんだろ?」 取りあえず水が飲みたいと思い、ベッドから降りて水道まで行こうとする。 が、降りられない。 ・・・床の上で寝ていたのか?違う、確かにベッドなんだけど・・・? 彼女が寝ていたのは「布団」である。 茶畑から布団まで、和風の匂いが強い家はサザンライドでは珍しい。 |
sIs | 5/23 18:1:9 | 2182cf9tXTCvemDjk||993 | ||
取りあえず立って、水道まで行く。 勝手に飲んで良いのかどうか分からないが、まぁ王女だから許されるだろう。 流しに溜まっている水を掬い、飲んでみる。 かなり冷たくて、気持ちがいい。 リディは思わず夢中になって沢山飲む。 |
sIs | 5/23 18:1:30 | 2182cf9tXTCvemDjk||825 | ||
「こらこら、水を飲むときは許可を貰わなきゃ」 ふと後ろを振り返ると、キュウスと、彼女と同い年ぐらいの少年がいた。 「こっちはわしの息子、チャバ。仲良くしてやってくれな」 「やっと起きたかぁ。心配してたんだけど、良かった」 |
sIs | 5/23 18:1:45 | 2182cf9tXTCvemDjk||739 | ||
キュウスと似たようなことを言って安心するチャバ。 この親にしてこの子あり、とはよく言ったものだ。 「ところでリディ、君はどうしてこんな所に?」 キュウスが呼び捨てで呼ぶが、頭痛のせいでどうでもいいように感じる。 |
sIs | 5/23 18:1:57 | 2182cf9tXTCvemDjk||184 | ||
「分からない。ラグラストにいたはずなんだけど・・・」 「おいら、二日前にラグラスト行ったけど、全部なくなってたぞ?」 「チャバ・・・君、なくなっていたってどういうこと?」 いくら王女とはいえ、ここは最低限の礼儀として呼び捨てはやめた。 |
sIs | 5/23 18:2:15 | 2182cf9tXTCvemDjk||926 | ||
「何ていうか、廃墟って言うのかな?爆発した後のような感じだったぞ」 ・・・爆発?廃墟?全部なくなっていた? リディは考えるが、そこで大事なことを思い出す。 一番聞かなければならない大事なこと。今まで忘れてたけど。 「私の他に五人いたでしょう?どこにいるの?」 リディの質問にキュウスが首をかしげる。 |
sIs | 5/23 18:2:31 | 2182cf9tXTCvemDjk||407 | ||
「五人?君の他にいるのは四人だけだよ」 ・・・。 リディの顔が一気に青ざめた。 ―――キドーとかだったらどうしようか。それだけは非常に困る。 アイツには鏡を渡している。アレがこの旅の目的なのだ。 あ、トリスとキャストはどうでもいいや。勝手についてきただけだし。 「どこにいるの?」 動揺を隠そうと必死に質問する。 |
sIs | 5/23 18:2:54 | 2182cf9tXTCvemDjk||905 | ||
「外でのんびりしてるよ。怪我してたのに、危ない外で過ごすとはなぁ」 チャバが言うや否や、リディはいきなり走り出し、外に出る。 その顔には冷や汗が伝う。 ―――キドーだけは絶対にいますように・・・! そんな心配も杞憂に終わった。 なぜなら、目の前に見慣れた金髪があったからだ。 「ぅぎゃぁっ!?」 叫びとも分からぬ大声を出して、リディが急ブレーキをした。 |
sIs | 5/23 18:3:10 | 2182cf9tXTCvemDjk||724 | ||
「お、リディだ。やっと起きたのか」 どこか寝ぼけたような声、嫌というほど視界に入った金髪、そして顔を見る。 その人物はやはり・・・ 「キドーっ!」 「んぁ?うるせぇよ。傷に響くっつーのに」 そんなのどうでもいいってば。 リディは心の中で突っ込んだ。ぶっちゃけ、彼女はキドーが死んでも鏡が大丈夫なら結果オーライだと思っている。 さっすが黒い王女リディ。考えることに白いことは皆無。 |
sIs | 5/23 18:3:32 | 2182cf9tXTCvemDjk||560 | ||
「えっと・・・他の三人は?」 キドーの他に誰がいるのかが気になる。 「シノは向こうで茶を観察してる。アバルトは・・・あ、アイツ寝てやがる。後はトリスなんだけど・・・アレ、いねぇな」 キドーは辺りを見回し始めた。 ところが、それと同時に叫び声が民家から聞こえた。 「キャストー、出てこないと殴るわよぉー!」 この金属音みたいな声は勿論トリスだ。 ということは、キャストだけがどこか別の場所へ吹き飛んだわけだ。 |
sIs | 5/23 18:4:2 | 2182cf9tXTCvemDjk||796 | ||
「キャストがいないのね・・・」 「あぁ、アイツだけいない。別のところで寝てるかもな」 キドーは空を見上げている。 いつでもマイペースな男だ。 「キャストがいないんなら、別にここを出発してもいいわよね?」 リディがキドーに訊く。 まぁ、答えは見えているものだが。 「アイツとトリスは元々関係ないしな。ここで別れても大丈夫だな」 |
sIs | 5/23 18:4:13 | 2182cf9tXTCvemDjk||815 | ||
うん、まぁ、そりゃあね。 勝手についてきただけだし、五月蝿いし、何よりヒロインのあたしが影薄くなった気がするから。 ―――気にしなくても貴方は充分人気があるし、影も濃いです、リディさん。 |
sIs | 5/23 18:4:26 | 2182cf9tXTCvemDjk||108 | ||
「あの濃いぃ人、あたし苦手だったな」 「俺も、少し馴染みにくかったな」 意見が珍しく一致し、笑う二人。 それを見下ろすかのように、雲がゆっくり流れている。 |
sIs | 5/23 18:4:41 | 2182cf9tXTCvemDjk||189 | ||
〜作者の独り言〜 やった、やった、やっと二十四章更新。テスト期間中頑張りました。 久々に書いてコレかよ、なんて言わないで下さい。ホンット忙しかったんですよ。許してorz さて、エミリアさん御免なさい。いきなり死なせて御免なさい。 本当ならもう少し出したかったキャラだったのですが・・・。 キドー達五人が無事なのはアレです。裏事情。 だけど、どうしても矛盾するので敢えて言います。 シノの補助魔札で助かったんです。彼女何気に凄いんです。 結局吹き飛ばされましたけど。 |
sIs | 5/23 18:5:6 | 2182cf9tXTCvemDjk||333 | ||
訂正箇所が2つ。 特殊文字の命令を間違えました。 今から訂正を始めます。 |
sIs | 5/23 18:5:48 | 2182cf9tXTCvemDjk||253 | ||
5/23 17:59:40 リディは眠っていた。夢を見ていた。 雷が城の上で鳴っている。城には一応避雷針があるが、それでも何だか心配だ。 決して口に出したことはないが、リディはネズミの他に雷も嫌いなのだ。 そんな自分が情けない、と思う。キドーよりも弱くなる時間が一瞬でもあるなんて、と思う。 そう思いながら部屋の隅で少し震えている彼女の後ろで、ドアが開く音がする。 「リディ、大丈夫か?雷ぐらいで部屋の隅に縮こまったら駄目じゃないか」 彼女は後ろを振り返る。 そこにいたのは、彼女の肉親である国王。 |
sIs | 5/23 18:6:32 | 2182cf9tXTCvemDjk||543 | ||
5/23 18:2:31 「五人?君の他にいるのは四人だけだよ」 ・・・。 リディの顔が一気に青ざめた。 ―――キドーとかだったらどうしようか。それだけは非常に困る。 アイツには鏡を渡している。アレがこの旅の目的なのだ。 あ、トリスとキャストはどうでもいいや。勝手についてきただけだし。 「どこにいるの?」 動揺を隠そうと必死に質問する。 |
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