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551KIA ―ズパングの少女― 』ピゅナ5/30 21:11:82221cfs7e1GmcABZs
○●○あらすじ○●○
ズパの少女・チナツはモンスターの「国の番人」に襲われそうになったところを
偶然通りかかった冒険者・キアに助けてもらう。
お礼をする為、街案内をすることになったチナツはその途中で冒険してみたいと言う。それを知ったキアはチナツを抱えてお寺へと走り出した。
そして大勢の人が見る中、キアはチナツ誘拐宣言をしてその場からチナツと共に
消えたのだった。
そして着いたのは《虹の草原》だった。キア達は静かな森を抜け、墓地へと向かった。
そこでチナツはキアから衝撃の事実を知る。
そして、キアとチナツは別れを告げたのだった。

ピゅナ5/30 21:14:442221cfs7e1GmcABZs||966
ナツ…
(うん…?)
…チナツ…
(…なに?)
「チナツッ!」
「うわあぁっ」
チナツはガバッと体を起こした。
「ふにゃ…?」
目を擦り(こすり)ながら見渡すと、いつも見慣れた景色があった。
すぐ目の前には心配そうなチナツの母親の顔があった。
「大丈夫?」

シェーラ5/30 21:15:206121cf66afweQNsKA||49
まってました!

ピゅナ5/30 21:22:482221cfs7e1GmcABZs||56
どうやら自分の家に居るようだった。
住み慣れた部屋の布団の上に、チナツは寝ていたのだ。
「家の前で倒れてはるからビックリしたんよ!…怪我は無いようね」
チナツはぼんやりとした頭で、自分が何をしていたのかを考えていた。
ふっ、と頭を過ぎったのは、キアのあの優しい笑みだった。
何故か物凄く懐かしく感じられた。
「チナツー!にょかったにょ〜。誘拐されたって聞いてビックリしたにょ…。
 ホントにホントに無事でにょかったー!」
「ほんま心配かけやがって。…やっぱり知らん奴には気ィつけへんとな」
チナツのペットのアルと甘栗くんがほっとした声でチナツに話しかけた。

ピゅナ5/30 21:29:592221cfs7e1GmcABZs||278
アルはそのままぴょーんとチナツに抱きついた。
「ヒドイ事されなかったぁ?」
アルが心配そうにチナツの顔を窺った(うかがった)。
(ゆーかい…?あぁ、そうだった…!)
チナツはようやくすべての事を思い出していた。
「ズパの中の人みんながチナツを探してくれたんよ。本当に心配したんやから…」
母親はふぅっと深いため息をついた。
「今お茶もってくるから。ゆっくり休んどってぇな」
そう言うと母親は立ち上がり、その部屋を出て行った。
「…………」

ピゅナ5/30 21:37:192221cfs7e1GmcABZs||614
ふと窓の方に視線をやると、窓からの夕日を浴びて部屋の隅のアイテムペンダントと
ロングスピア、青銅の盾がきらりと光っていた。
チナツは立ち上がり、キアから貰った武器と防具をを手にした。
「それ、チナツのまわりに落ちてたんや。…そんなモン持ってたか?」
甘栗くんの問いかけにもチナツは上の空で聞いていた。
「……」
チナツは手にした物を黙ってみつめていた。
「チナツー、アイテムペンダントの中にもなんか入ってるにょ」
アルが床のアイテムペンダントを覗きながら言った。
「…えっ?」
チナツはそれを拾い上げると、中のものを取り出した。

ピゅナ5/30 21:42:52221cfs7e1GmcABZs||656
「あ…」
それは、綺麗な一枚の羽根だった。
よくよく見るとそれは鳥の羽根ではなく、一枚一枚白い花びらで出来ていた。
「花の羽根…」
ぽつりとチナツは呟いた。
――それはすべての始まりの地、城下町へのワープアイテムだった。
目を細めながらさらによく見ると、その羽根の芯の部分には小さな―極小さな
細くて黒い文字で
『キミは自由さ』
と書かれていた。
「……っ!!」

ピゅナ5/30 21:47:322221cfs7e1GmcABZs||916
チナツは熱いものが込み上げてくるのを全身で感じた。
「どないしたんや?」
チナツは持っていたロングスピアをぎゅうっと握り締めた。
「行こう!」
チナツは元気良く、部屋の外へと歩き出した。
「はぁ?おい、チナツ、どういうこっちゃ?!」
「チナツ?」
事情がまったくわからない2匹はチナツに呼びかけた。
チナツは腕で顔を擦ってから笑顔で振り返り、
「あとで説明するぅー!」
と言い残してその場を飛び出していった。
「あぁ、おいっ」

ピゅナ5/30 21:52:232221cfs7e1GmcABZs||647
甘栗くんは呼び止めようとしたが無意味だった。
「甘栗くん、行こう!…あんなにウキウキしているチナツははじめてだにょっ」
アルはそう言うと、急いでチナツを追いかけた。
甘栗くんも、おいてくなー!と言いながらあとに続いた。

それから母親が気付いた時には、チナツは外へでていて花の羽根を使おうとしていた。
「チナツ!何して…!それはワープアイテム?!ちょっ、チナツ…!!」
慌てふためく母親にチナツは笑顔で軽く手を振った。
「またね、お母さん」

ピゅナ5/30 21:55:502221cfs7e1GmcABZs||192
その言葉と同時に花の羽根は、ばぁっと飛び散り、母親が押さえ込もうとしたその
両手は空を掠めた(くうをかすめた)。
「まったく…」
やれやれ、とたった今までチナツが立っていた場所で、母親はため息をついた。

ピゅナ5/30 22:3:202221cfs7e1GmcABZs||182
≪おまけ≫
満天の星の下、夜色に染まった海にひとつの小さな船が浮かんでいた。
1・2人用の大きさのその船の中に、一人の人間がのっていた。
「いいのか?結構名残惜しかったんじゃなぁいの?」
わずかに濁った、小さな男の子のような声がした。
「まぁね…。…そっちこそ結構気に入ってたんじゃなぁいの?ずっと猫かぶりしてたし」
さっきとは別の、少し高くて澄んだ声がした。
どうやらその船に乗っているのは一人だけではないらしい。
「うるせー」
最初の声が、照れ隠しのように言った。

ピゅナ5/30 22:12:152221cfs7e1GmcABZs||794
「ずっと喋らないでやんの。とっくに言葉覚えてるくせにサ」
「なんだよっ!キアこそあの子、騙してた(だましてた)くせにぃー」
何かトカゲのようなものが、ぴょんと動いた。
キアと呼ばれた人間は、まぁねとさっきと同じ言葉を言った。
「…どら、あの子どうしたと思う?花の羽根、使ったかなぁ」
どらと言われたトカゲのような生き物はしばらく考えた。
「……おいらは予知能力者とかじゃないけど…。あの子は使ったな…絶対」
それを聞いて、キアはくすっと笑った。
「やっぱり?ボクもそう思うよ」
それだけ言うと、キアは船にあった毛布に体を包んで動かなくなった。」

ピゅナ5/30 22:16:162221cfs7e1GmcABZs||114
「もう寝るよ。おやすみ、どら。ルーはもうぐっすりみたいだけど」
「あぁ、おやすみ、キア」
それからその船の上からは――たまにどらの《ルー、もっとあっち行け》という
声が定期的に聞こえるが――音はしなくなった。

その船はゆっくりと何処かに導かれるように、広い海をゆらゆらと流れて行った。

                                 おわり

ピゅナ5/30 22:23:342221cfs7e1GmcABZs||857
★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
ふぅ〜〜。やっとKIAの《チナツの章》が終わりました^^
今までで、一度でも読んで下さった方々に感謝しますm(__)m
でも、まだまだキアは謎のベールに包まれています。(そのつもりです^^;
それらすべてを明らかにしていきたいので、またキアを主人公に書いていこうと
思ってます。
私の中では、まだまだこれはKIAのプロローグのようなモノなので・・・。
厚かましいですが^^;;
これからも目を通して下さると、とても嬉しいです(*´ω`*

ピゅナ5/30 22:32:52221cfs7e1GmcABZs||443
シェーラさん、待っていて下さってありがとうございますww

前回レス下さった
+なみ+さん*鋼の錬金術師さん*メイちゃん*ぷっちさん*シェーラさん*いおり♪さん
リナ=インバースさん*恵梨さん*ロルスさん*アーヤさん*有芽さん
ありがとうございました^^
またレス返ししているのでお暇な時にでも読んで下さると嬉しいですw


★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

リンリン5/30 22:39:312192cf7ErwugDvzTo||851
お疲れ様でしたぁ〜♪
レスするのを対外忘れてましたけど、読んでます^^
チナツ可愛いぃ(*゚∀゚)
また書くのかな?(´・ω・)
書くのであれば、頑張ってください!w

リナ=インバース5/30 22:57:406122cfrsqw60h3r62||703
きゃぁ!終わってしまった??そんなぁ!お師匠!!(誰)まぁ、キア様がでてくるお話があるのなら・・・・!!(実はウレシイwww)
 

アーヤ5/30 23:4:132227cfhL8VjjBTBYw||651
終わっちゃった・・・と思ったら、まだキアの話は続くのですね^^
チナツの旅立ちのシーンがすごく好きですww
これからも楽しみにしてますね^^

ぷっち5/30 23:10:212224cfpeJ2Smm0ppI||220
終わっちゃった・・・と思ったら
コレはプロローグだったのね!
よかった・・・・
とても面白いです!
本当・・・羨ましいわぁ・・・こういう小説書ける人・・・

+なみ+5/31 6:1:162194cflnYVXyJclnM||378
う〜む
やはり
・・・・・・・・・・・・
こりゃあすごいんじゃないか?

シェーラ5/31 7:40:356121cfYgiORuYAJNQ||127
チナツちゃんのこれからも気になるところですが
次はキアさんのものがたりですかぁ^^たのしみです

マジュニア5/31 8:44:402031cf3bsMkaB7C7.||714
とても面白かったです。キアの話が楽しみです。
題名から物語までとても良いものばかりでした。
キアの話も読むので頑張って下さい。

シェーラ5/31 10:4:206121cfYgiORuYAJNQ||620
あぁ、第1話もう残ってないみたい^^;
読んでなかったから^^;

アスキ5/31 13:4:132202cfwKIgBablNMk||531
レスは初めてですが・・最初から読んでました!!プロローグでこんなすごいなんて・・・
これからも頑張ってください!!

mei☆5/31 15:3:232182cfshTVx7A0bJk||664
うwwwん、とっても良かった・・(*TvT*)
本当に楽しく読ませてもらいました♪
次回作も、頑張ってね^^

花枕5/31 16:12:402202cfvevsRjSUqH6||418
おもしろかったです・・・
終わっちゃってちょっとザンネンです
次回作がんばってください!!!!

いおり♪5/31 20:14:532184cfLLIShuLI3Y6||94
最高です!また最初から読み直してみたいです!

ピゅナ6/1 18:39:262221cfel6OcydbjFA||709
● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ●
あちらこちらに誤字がある中、読んで下さって有難う御座いますm(__)m;;
この章は最後ということで、今回は長々とレス返しさせていただきます。(ぺこり

ピゅナ6/1 18:47:122221cfel6OcydbjFA||408
シェーラさん>この章の主人公は《チナツの視線からみたキア》なのです^^
       次作、楽しみにして頂けるなんて嬉しいです〜(*´`*)
       とあるサイト様に、キアのお話を載せて頂こうと投稿したので
       もし、みつけたら読んで下さると嬉しいです^^

リンリンさん>読んでいて下さったのですか?!ww嬉しいです(*>ω<*)♪
       チナツにはいろいろと思い入れがあるので、そう言って下さると
       嬉しい限りですww
       はい、続きも書いちゃいます〜^^

ピゅナ6/1 18:53:522221cfel6OcydbjFA||65
リナ=インバースさん>お師匠様なんてとんでもないです^^;;
           ピゅナと呼んで下さいまし^^
           キア様(笑)は主人公なので、じゃんじゃか書いちゃいます♪
           次作はキアの正体を明らかにしていきます☆

アーヤさん>そうです^^フェイントかけましたww(コラ
      アーヤさんにはとても感謝しています(*´`*)
      沢山のレスを有難う御座いました^^
      最後、気に入って頂けて凄く嬉しいです!!

ピゅナ6/1 19:2:332221cfel6OcydbjFA||664
ぷっちさん>はいwプロローグなのです♪(笑
      ぷっちさんには一番初めのときからレスを頂き、とても嬉しかったですw
      私が書きたい本当のキアのお話はまだまだあるので^^
      ぷっちさんに気長に見守っていただけると、すっごく幸せですw

+なみ+さん>そうですか?!ひゃ〜(*>ω<*)嬉しいですww
      今夢中になっている物語の影響をいろいろと受けて書きました^^
      たくさんの本を読むと、自分の中に浸透していくような気がします♪

ピゅナ6/1 19:8:432221cfel6OcydbjFA||971
マジュニアさん>題名、良かったですか?!w
        単純なようだけど、いろいろと試行錯誤して考えたので嬉しいです^^
        キアのお話もマジュニアさんに読んで頂けるなんて…(*>ω<*)
        はいっ!頑張ります(*´`*)

アスキさん>わぁ!本当ですか!?ずっと読んでいて下さったなんて感激ですww
      最後まで書き続けたかいがありますww
      アスキさんも小説、頑張ってください♪

ピゅナ6/1 19:15:282221cfel6OcydbjFA||909
メイちゃん>楽しんで頂けて、とっても嬉しいですww
      このお話を書いて、メイちゃんと仲良くなれて良かったです(*´`*)
      続きも楽しく読んで頂けるよう、がんばりたいと思います^^

花枕さん>そう言って頂けると幸せですww(*´ω`*)
     「KIA」はまだまだ続いちゃうので、読んで頂けると嬉しいですw
     本当のラストまで、ちゃんと書いていきたいと思います^^

ピゅナ6/1 19:18:282221cfel6OcydbjFA||442
いおり♪さん>最高の褒め言葉に、ちょっとくすぐったい気がしますww(笑
       読み直したいだなんて・・ww
       あたたかいレス、ありがとうございます〜^^

● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ●

有芽6/1 19:58:432182cfD2WKtSEYqq6||572
まってましたぁ o(≧▽≦)o

うわぁ・・・ホント面白かったですww

次回も頑張ってください

ピゅナ6/1 23:35:512221cfayU3k6hZRdc||184
わぁ♪有芽さんからのレス発見☆(*>ω<*)
ありがとうございますww(ぺこり)
私の中では、ホントにこれはKIAの最初の一部なので^^;;
本当のラストを迎えられるかわかりませんが、次回からも頑張りますww


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