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6054―サザンライド大冒険日記―第二十九章sIs7/18 21:16:456112cfhq1NMfGRRKo
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一章〜十九章のURLは、二十章に載っています。

sIs7/18 21:16:586112cfhq1NMfGRRKo||70

人の心の奥底に悪が潜んでいるのではない。人という存在自体が悪なのだ―――
                         小説家 オーク・ディシュルマ


sIs7/18 21:17:176112cfhq1NMfGRRKo||312
十字暦1000年5月22日午前2時頃、謎の島沖―――――

海峡の波というものは、大抵荒れている。
サザンライド本土とグラスラッグ島の間にある海峡も、長い間船が通れなかった程荒れていて、故にグラスラッグは長い間未踏の地だった。
サンガルドとグラスラッグ島に定期船が結ばれたのは、今から60年ほど前の話だ。

sIs7/18 21:17:476112cfhq1NMfGRRKo||660

天候は雨、強風が北東から吹いてくる。
キゼミにいたときの晴れが嘘のような天候に、全員がうんざりしていた。


sIs7/18 21:18:56112cfhq1NMfGRRKo||19

「うー、何か気分悪い」

リディがフラフラ歩きながら言う。
恐らく船酔いだろう。2日間も船に揺られていればいくらリディでもおかしくはない。

sIs7/18 21:18:176112cfhq1NMfGRRKo||103

「壁に背中をぴったりくっつけて、足を伸ばして座れば少しは楽になるさ」

漁師が沢山いた町で育ったキドーは、その辺の知識はしっかりしている。
今一番頼りになるのは絶対彼だろう。
何故なら、他の三人は皆酔っていたから

sIs7/18 21:18:316112cfhq1NMfGRRKo||854

「・・・いつになったら島につくんだ?」

一番早く酔ったアバルトがキドーに聞く。
アバルトは、確か船に乗って三時間経つ前に酔ったんだっけ。

sIs7/18 21:18:446112cfhq1NMfGRRKo||974

「ん・・・暗いからよく分からないんだよなぁ。もう少しだと思うんだけど」

とーっても曖昧な答えを言いながら、キドーは舵を取り続ける。
キドーしか船の操縦が出来ないから、彼も二日寝ていない。
小休憩できる小島があれば良かったのだが、目的地である島までそんなものはない。

―――すっげぇ辛いです、皆さん。

sIs7/18 21:19:66112cfhq1NMfGRRKo||776

そんな辛い時間を何とか乗り過ごし・・・


sIs7/18 21:19:586112cfhq1NMfGRRKo||841
二時間後―――

朝日が水平線から顔を出し始め、辺りが少しずつ明るくなってきた。

「・・・」

疲労がピークに達したか、全員が無言だった。
そして、いささか不安も感じていた。
漂流しているのではないか、と思うくらい長い時間が経っても、全然見つからなかったが、やっと、本当に、ようやく―――

sIs7/18 21:20:146112cfhq1NMfGRRKo||475

「・・・あ、アレか?」

キドーが小さく声を上げた。
その声を聞いた三人も、体を起こす。

「・・・随分暗い雰囲気の島だな・・・」

アバルトが気分悪そうに言う。

sIs7/18 21:20:266112cfhq1NMfGRRKo||318

島の周りは絶壁で、波が岩壁にぶつかって飛沫を上げている。
上空には紫色の暗雲が広がっていて、空が見えない。

「何ていうか、最終決戦の地って雰囲気があるわね」

リディが震えながら言う。
確かに船内は寒いが、大げさに震えすぎだろうと思う。

sIs7/18 21:20:476112cfhq1NMfGRRKo||570

「しかし、周りが絶壁じゃぁ、近づけないな・・・」
「・・・その辺は問題ないんじゃない?ホラ」

キドーが悩んでいる横で、シノが絶壁のある場所を指差した。
その先にあったのは、小さな桟橋。

「すぐそこに洞窟あるじゃない?多分、あそこから行けるんだよ」
「ああ、成る程・・・」

取りあえず、他に打開策がないので、桟橋へ寄ってみることにした。


sIs7/18 21:21:16112cfhq1NMfGRRKo||606

―――桟橋は鉄製だったが、度重なる大波で錆び果てていた。
一番最初にシノが降りてみる。

「うぇぇ、揺れないでよぉ・・・」
「桟橋に文句言ったって仕方ないんじゃねぇの?」

冷静に、かつ的確にキドーが突っ込んだ。

sIs7/18 21:21:176112cfhq1NMfGRRKo||315

「早く行ってよ」
「まだシノが降りてないんだよ」
「時間がなくなっていくぞ。急いでるんじゃねぇのか?」
「だからシノ、早く行けって・・・」
「押さないでよ・・・わっ」

一体、この四人は何をしに来たのだろう。
まるで遊園地に来た子供達だ

―――スイマセン国王、鏡を取り戻す気がなくなってきました

sIs7/18 21:21:336112cfhq1NMfGRRKo||139

一番最後に降りたリディが、キドーに向かって聞いた。

「船、どうする?」
「錨下ろしとけ」
「・・・いかり?」

・・・錨も知らんのか。

「リディはホンット無知だな」
「無知で悪かったわね」

あ、コイツ拗ねやがった。


sIs7/18 21:21:496112cfhq1NMfGRRKo||838

「錨なんていいから、早くこうよ」

後ろを振り向いてシノが言った。
―――字、間違ってない?

(・・・ったく、これじゃ本当に取り戻せるか心配になってくるな)

キドーは心の中で毒づいた。

sIs7/18 21:22:16112cfhq1NMfGRRKo||891
〜作者の独り言〜
夏は文章を書くには適さない時期・・・と…φ(´ω` )
詩を載せようか小説を更新しようか凄く迷ったのですが、小説の最後の章が流れかけていたので急いで小説を更新しました。
半月の間、ずっと音沙汰なしでスミマセンでしたorz

最近シリアスになり過ぎな気がしたので、今回はちょっとギャグを入れてみたりしました。
3時間で酔うって何事よ、アバルトさんorz
錨知らないのかよ、無知のリディ嬢orz

ピート7/19 0:9:182182cfMsAhBDZZF9I||955
ンマー、キドー君、大変ですね。
二日間一睡もせずに操縦するとは・・・
御疲れ様です。
今度の休みにピートワールドにいらっsy(銃声
それとキドー君、リディさんに船のことについて色々知識詰め込んであげてくださいな。
無知すぎます。(ソレハイウナ

sIs7/19 20:33:566112cfhq1NMfGRRKo||498
ピート殿

キドーはいつも貧乏くじを引く、運のない人です(笑)
2日間の彼の功績に拍手。
リディは元々海や船には詳しくないですから、少しぐらい知らないのは仕方ないですね(言ってること矛盾)

多分、来週の土曜日辺りにでもピートワールドに行くと思いますよ、キドーくn(砲撃)


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