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6132トモダチ〜第二章〜翠雨7/26 13:24:262192cfWS2pUhoUbCE
第一章☞ http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-6108.html

〜次の日、学校〜
パラ・・・・パラ・・・純はつまらなさそうに本のページをどんどんめくる。
そうしているうちに、どこかから
「純〜!!」
と、呼ぶ声が聞こえてきた。続いて親友の越美が、
「純・・・あんたのこと、河野さんが呼んでるよ・・・?」
と、小さな声耳打ちしてきた。
純は最初のうちは周りの空気が読めなかったが、皆が何を思っているのか、だんだんわかってきた。
(庶民の私が、あの不良の河野さんと友達になるなんて変だと思ってるんだ・・・。)
純はほんの少し、友達になることをOKした自分を恨んだ。

翠雨7/26 13:25:272192cfWS2pUhoUbCE||38
「なっ・・・なーに?光!!」
本当は”河野さん”だけれど、この場は皆に恐れられている光が友達だということを見せてやりたかったのだ。
「ん、純。ちょっとこっちきて・・・。」
と、光は教室のドアからほんの少し顔と手を出して、手招きした。
純は無言で光の側に行った。
「・・・・何?とにかく、誰も居ないところに行こう。」
さっきとは考えが変わって、不良の光と居たら、皆が純までをも恐れるだろう、という考えが純の頭を過ぎった。
だから、皆の前ではあまり光に近づきたくなくなった。
「・・・うん?」
と、光は不思議そうに目を丸くして、純を見つめた。

翠雨7/26 13:26:292192cfWS2pUhoUbCE||630
純たちは、誰も居ない旧校舎に来た。中は埃まみれでゴホン、と小さな咳がでた。
「大丈夫?」
光が心配そうに聞いてきた。
「うん、大丈夫・・・・・ありがとう。」
―――――”ありがとう”いつの間にか純の口から出ていた言葉。
純は、光の”大丈夫?”という言葉を聞いて、光を信じれるようになった。
数分間、光は黙りこくると、
「ねぇ・・・純。今日はさ、授業さぼらない?今日だけよ。」
純は、今まで一度も授業をさぼったことはなかった。もちろん、友達にさぼろう、なんて言われた事もなかった。
それなのに、今、ここ、旧校舎で「さぼろう」なんて言われたのだ。
純はどうしていいかわからず、しきりに辺りを見回していた。

翠雨7/26 13:26:442192cfWS2pUhoUbCE||726
「いいじゃん。今日だけだよ。」
光が何度もそう言って来るのでとうとう純もさぼることになってしまった。
もちろん、純が自分の口から「さぼる」と言ったわけではなく、光が強引に決めてしまったのだ。
そして、光に腕を引っ張られ、純は高校の門を出た―――――。

翠雨7/26 13:27:152192cfWS2pUhoUbCE||2
光は何人かの女子高生と待ち合わせをしていたらしく、門の外にいた女子高生と何かをしゃべり始めた。
そして、一番怖そうな女子高生が光の手に青く輝く指輪を握らせた。
その時の光の顔は指輪のように輝いて見えた。
――――キーンコーンカーンコーン
休み時間終了のチャイムが校内に鳴り響いた。もちろん門の側にいた純たちにも聞こえた。
チャイムの音を聞いて、やっぱり純は気が変わった。
(戻らないと・・・!)
そう思うと光の手を思い切り振り払って・・・振り払おうとした。
だが、すごい圧力。どうしても光は純を逃がそうとはしない。

翠雨7/26 13:27:462192cfWS2pUhoUbCE||322
純も諦めた。今、ここで光たちに逆らったらどんな目にあうかわからない。
そのうち、光たちが歩き出した。
純も下を向いて、無言で光たちの後をついていった。
光たちが足を止めたのはコンビニの前だった。
そのコンビニの店長は純の母親と親しくて、よく物を格安で売ってくれたりする。
また、光たちが純やコンビニを指差して小さな声で話し始めた。
純には光たちが何を話しているのかは聞こえなかった。ただそこで立ち往生していただけだった―――――。


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