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6392「黄泉」第弐話ラフィーナ8/14 21:31:182192cfFtnUAjXxyYU
「ホラー映画じゃないんだからさぁ・・。」
俺の口から出た言葉。
そりゃそうだわな。 アタリマエ。
一般人は誰だって思うことだよな。
いきなり
「メールを見たヒトは1週間以内に『黄泉の扉』と言うのを開いて、帰ることの出来ない『黄泉の世界』に行かないといけない。そうしないと自分の身近なヒトが一人ずつ、消える」
とか言われて、間に受けるヒトってよっぽどビビリ屋さんだよな。

ラフィーナ8/14 21:32:122192cfFtnUAjXxyYU||166
「・・・なにいってんだよ?森鮠(モリハヤ)サン。・・・・・君もしかしてそういうホラー系好きな子?」

「ち・・・・違うよ。私は、このメールが来た時怖くなって・・・・・パソコン捨てて、神社に行ってお祓いしてもらった時に・・・・・そのとき、お祓いしてもらったお坊さんから聞いた話なの。・・・お坊さんの娘さんにも同じメールが来て、その1週間後、自室でパソコンやってる最中に・・・・亡くなったんだって。ちかも、パソコンの画面が血でべっとり濡れていて、・・・・・・・・・・・・・その血をふき取った画面に、『黄泉の扉は開かれた。この者は黄泉へと期す』って打たれてたんだって。」


ラフィーナ8/14 21:32:332192cfFtnUAjXxyYU||320
「・・・・・その娘さん、自演自作じゃないのか?来たメールを自分で「呪いのメール」とか偽って、元から自殺しようとしていたんじゃないのか?つーか・・・そんなホラーしんじられねぇっと。なぁ聖(ヒジリ)。」
心の底からそう思った。 
信じたくないだけかと聞かれればそれだけかもしれないが、俺は、本当にこの世に『黄泉』や『呪い』があったら見せて欲しいよ。って思ってる立場の人間だった。
「そうだよな〜ありえないよ。森鮠サン。悪いけど僕は紅亮(コウスケ)に賛成だね。」
そう聖が言うか言わないか、俺は教室を出た。

ラフィーナ8/14 21:32:382192cfFtnUAjXxyYU||867
「ど・・・・・何処行くの?もう先生来るよ・・・・・?」
「・・・・紅亮。またフケる気だな。」
「ふ・・・・・・フケ?」
「フケる。サボるともいうね。」
「ええ!?と・・・・・とめないと。先生、来ちゃうよ。」

俺は聖と森鮠サンを置いてずんずん教室を離れていく。
サボるのなら、あそこしかない。

屋上だ。

ラフィーナ8/14 21:33:222192cfFtnUAjXxyYU||474
タンタンタン・・・・と足音を立てて俺は屋上へと上っていく。
「ハァ・・・・なんで逃げてきたんだろ。俺。」
全くもっておかしい。呪いとか黄泉の世界とか信じてない立場の俺が、何故逃げる必要があったのだろう?
怖い、とかそんな感覚でもないし。
どうこう考えても拉致があかないと思った俺は屋上へ出、へたんと座り込んだ。
そして、学校では禁止されている携帯電話を取り出し、受信フォルダを開いた。
    

    メールが2通来ています。

そう出た。


ラフィーナ8/14 21:33:382192cfFtnUAjXxyYU||41
一通は今、満点塾の強化合宿に行っている友達、「藍川隼(アイカワジュン)」だった。
もう一通は題名、送信者名・・・・・・・・なし。

どうやって届いたのかが不思議だ。

少し嫌な予感もしたが、まずは隼のメールからあけてみることにした。

『紅亮。俺は今満点塾の強化合宿に来てるぞ〜すんげぇいいところだぜ?
ホントいい環境で勉強させて頂いてます。って感じだぜ!
紅亮もこればよかったのにな〜。
そうそう。コレ聞いたら紅亮も来たくなるだろ〜w
塾長がなんと女性なんだぜ!結構美人だしさ。
って塾の話ばっかになっちまったな。
んじゃな!かえったらまた遊び行こうな!』

メールはそこで終わっていた。

ラフィーナ8/14 21:33:582192cfFtnUAjXxyYU||4
問題は、無題・無送信者のメールだ。
ウイルス入りだったらどうしよう・・・等とも少し考えたが、どうしてもコレを見なければいけない、という衝動にかられ、俺はメールを開けた。

カチ。

ラフィーナ8/14 21:34:382192cfFtnUAjXxyYU||529
無題
『鳳南 紅亮
黄泉の扉 開かないつもりかい
忠告したよね 皆 なくなるって
じゃあ 皆 なくなってもいいんだね
いいんだね じゃあ 1人 なくなるよ
君が 黄泉の扉を開かない限り 皆 なくなりつづけるよ』


ラフィーナ8/14 21:35:62192cfFtnUAjXxyYU||393
「・・・・・・・・・なんだよ・・・・これ。」
俺は愕然とした。
まだパソコンだけならいたずらメールで済む。
だが、携帯にまでメールが入ってくる。

「・・・・も・・・・もしかして、森鮠サンの言ってた事って・・・・。」

認めたくなかった。
だが、認める以外このメールとパソコンのメールが何故個人名入りで送られてきたかを証明する事実が無かったからだ。

ピリリリリリリ・・・・・

携帯の着信音。
先生にバレないように割と地味にしていたにもかかわらず、よく響いている。

あんなメールの後だからだろうか、妙に通話ボタンを押すのが怖い。

ピッ。

「も・・・・・・もしもし?」

いつもの俺じゃ、考えられないほど弱い声を出した。

ラフィーナ8/14 21:35:362192cfFtnUAjXxyYU||9
「・・・・・・・・・」

「だ・・・・誰だよ!」
電話は無言。

「・・・・・・くすくす。」
幼い少女のような声。

「だ・・・誰だ!?」

「皆なくなるよ?」
急に氷のように冷たくなる声。

俺は、急に怖くなって電話を切った。

すると、また着信音が鳴り響いた。

電話をかけてきたのは隼だった。

ラフィーナ8/14 21:36:292192cfFtnUAjXxyYU||679
ホッ・・・・・隼かよ。脅かすなってんだ。」
心のどこかで、またあの少女じゃないか・・・・と少しビビった。

ポチ。

「連れて行かれる・・・・紅亮!助けてくれっ・・・・。紅亮・・・紅亮・・・コウ・・・紅亮・・コウスケ・・ああァあああ!!!!」

それに続いてズリュリュリュ・・という音が携帯の向こう側から聞こえた。
「お・・・・・・おい!隼!!!!隼!!!!!」
俺は必死で隼の名前を呼んだけれど、隼から返事は返ってこなかった。

かわりにさっきの少女の声がした。

ラフィーナ8/14 21:36:532192cfFtnUAjXxyYU||87
「扉開かないと この子みたいに 皆なくなるよ」

プツン。

「・・・・・・・・・。」

隼はどうなったのだろう。


分からないことだらけだった。
あの少女は誰・・・・とかいろいろ。

けれど、はっきりわかったことが1つだけある。

決して森鮠サンの話を信じたわけじゃないけれど、もうこれは人知の範囲を超えた、呪いだとか黄泉だとかの話じゃないと分からないレベルだ。

そして、隼は・・・・・・。

ラフィーナ8/14 21:37:62192cfFtnUAjXxyYU||618
俺は携帯をポケットにしまって、階段を降りた。
そして、教室では森鮠サンもどうやら同じような事があったらしく、顔が青ざめていた。

ラフィーナ8/14 21:37:282192cfFtnUAjXxyYU||919
「お・・・・・紅亮!森鮠サンがとった校内連絡の電話が先生からじゃなく女の子の声がして・・・後・・捺原里依(ナツハラサトイ)って言う満点塾の強化合宿行ってるこの悲鳴と『皆なくなる』って女の声で電話が・・・・・。」
聖も相当あせっているらしい。喋っている途中に何回も噛んでいた。
「俺もおんなじような電話、かかってきたぜ。・・・・多分その子・・捺原は・・・・・。」
それ以上は口にしないでもお互い分かった。もちろん森鮠サンも。
「・・・・で、大丈夫?森鮠サン。」
森鮠サンはガタガタふるえ、床に座り込んでいた。
「・・・・里依ちゃん・・・・・。」
「森鮠サン。・・・・・」

ラフィーナ8/14 21:38:382192cfFtnUAjXxyYU||229
彼女はしばらくそのままふるえていた後、何かを決意するように顔をバシッと叩き、そして強気な声で言う。
「・・・・・・・大丈夫です。・・・・それより、職員室が心配だわ。・・・先生いくらなんでも遅すぎだし、電話かかってきたのも職員室からだし・・・・・・。」
「じゃあ、職員室見に行ってみよう。聖、森鮠サンと一緒に降りてきてくれ。」
そういって俺はおもむろに時計を見た。

ラフィーナ8/14 21:39:212192cfFtnUAjXxyYU||203
現在の時間。 4時30分。

下校時刻は2時30分。(夏休みの登校日なので早い。)
「・・・・・もう下校時刻から相当すぎてるな・・・・・ってなんでだよ。俺上に行った時、時計見たけどまだ1時30分だったぜ!?」

「何かが・・・おかしくなってる。とか?」
森鮠サンはこわごわ口を開いている。
やはり女の子だ。と思った。
まぁ、こんな共通点がなければ彼女としゃべったりすることもなかっただろうし、この場しのぎの仲良しでも作って損はない・・・・とでも思ったのだろうか。
それとも、さっきの弱気な顔を見てほっとけないとでも思ったのだろうか。
俺は森鮠サンにいつのまにか喋りかけていた。

ラフィーナ8/14 21:39:462192cfFtnUAjXxyYU||950
「ねぇねぇ。森鮠サン?」
「な・・・・なんでしょうか?鳳南君・・・・。」
俺はにこっと笑って森鮠サンの方を向いた。
「聖と俺だけ名前で呼び合うのも変だし、これから夏休み・・だけでもさぁ、名前で呼び合ったりしない?」

「ええ!?」

森鮠サン・・・もとい光は相当驚いている。

「俺ンことは紅亮で、聖ンことは聖で、いいだろ?俺も光って呼ぶから〜」

「・・・・は・・・・はい/////」

彼女はにこっと笑った。
それが俺の心に妙に残った。
こんな状況で笑っていられる自分がどうかしてる・・・とも思ったが、逆にこの状況で笑っていられる強さもあるのだな。といい方に考えてみよう。
職員室まで、もう少し。

ラフィーナ8/14 21:40:412192cfFtnUAjXxyYU||464
だが、俺たちはまだ知らなかった。


――――――――――――恐るべきことの始まりが、職員室で始まるのだと。

ラフィーナ8/14 21:42:562192cfFtnUAjXxyYU||124
■□あとがき?□■
黄泉の弐話です^^;
タイトルに色つけるの忘れましたorz

話は・・・・微妙に進んできたのでしょうか?
次回からめちゃくちゃ急展開だと思います^^;
ちなみに壱話は

http://bbs.chibicon.net/bbs/t12-6369.html

です^^

ラフィーナ8/14 21:44:422192cfFtnUAjXxyYU||950
脱字ではなく脱文orz

(脱文)
彼女はにこっと笑った。
それが俺の心に妙に残った。
こんな状況で笑っていられる自分がどうかしてる・・・とも思ったが、逆にこの状況で笑っていられる強さもあるのだな。といい方に考えてみよう。
職員室まで、もう少し。

(訂正)
彼女はにこっと笑った。
それが俺の心に妙に残った。
つられてかは分からないが、俺も笑った。
こんな状況で笑っていられる自分がどうかしてる・・・とも思ったが、逆にこの状況で笑っていられる強さもあるのだな。といい方に考えてみよう。
職員室まで、もう少し。

でした〜^^;

ラフィーナ8/14 21:50:342192cfFtnUAjXxyYU||878
脱字大量発見なのでこのスレは完了させていただきます^^;

次回20件たった後に再び弐話の改良版を書かせていただきます。


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