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6771☆闇から光に変わるとき☆〜第二章〜☆バンビ☆9/24 13:23:142181cf5T7CJqQvELg
前回は、とても短くわかりにくい。。。ということがわかりました。
ので、今回は、長くしたいと思います。
遅いと思いますが、ぜひぜひ、読んでください。

☆バンビ☆9/24 13:28:32181cf5T7CJqQvELg||497
 母が毎晩お酒を飲み、立ち上がれないほど酔っ払うようになったのは、     いつごろからだったのかわからない。
「酔っ払わなきゃ、人生なんてやってらんないよ。」
と言いながら、コップ酒をあおる母に背中をを向けて、わたしは寝るしかなかった。
 そんな母を見たくないと思っても、住んでいるアパートを一間きりで、
逃げ場はなかったのだ。

☆バンビ☆9/24 13:38:262181cf5T7CJqQvELg||898
 ときどき、母は私を酒屋へ使いに出した。なるべく安くて、早く酔いがまわるお酒を買いに行かされたのだ。
「そんなに飲んじゃ体に悪い。」
 酒屋の主人が気にして売ってくれなかったことがあるけれど、母は酒瓶をもち帰らなかった私を叱った。
「あんたのお母さんはウワバミかも知れないよ。」
 酒屋に言われて、私は尋ねた。
「ウワバミって何?」
「大酒を食らう蛇の事だよ。起きているときはお母さんでも、眠るとウワバミになる。」
「ならないわよ。わたし、何回も見たもの。眠っているときだって、お母さんはお母さんだわ。」
「気に入ったよ。あんたは母親思いのいい子だ。」
 

☆バンビ☆9/24 13:40:322181cf5T7CJqQvELg||90



酒屋は私の頭をなで、つけでお酒を売ってくれるようになったが、母が飲む量は増える一方だった。はじめのうちは、つかれをまぎらわせ、寂しさから逃げるためのお酒だったのだと思う。けれども、毎晩浴びるほど飲み続けるうちに、母はアルコール中毒になり、あげくに命を落としたのだった。



☆バンビ☆9/24 13:46:482181cf5T7CJqQvELg||762
 私はおばさんに引き取られた。独り者のおばさんには、決まった仕事があったけれど、裕福ではなかったし、子供はキライだった。
「勝手に飲んだくれて死んだ上に、厄介者の大荷物を残すなんて、ろくでもない妹だよ。」
 おばさんは私を見るたびに言う。
「そうよ。お母さんはろくでなしのウワバミだったのよ。」
 はじめのうちこそ、言い返すことができた。言葉に出してではなく、胸の奥でつぶやくだけだったけれど、わたしは母の悪口を言うおばさんに抵抗していた。
母は母なりに、一生懸命生きたのだと思ってもいた。

☆バンビ☆9/24 13:50:62181cf5T7CJqQvELg||874


けれど、そんなふうに考える私は一人ぼっちだったのだ。アル中で死んだ母の生き方を、正しいと認めてくれる人なんて、わたしの周りにはいなかった。
 母は変わり者で、私も普通とは違う女の子だと、みんなが思っていた。

☆バンビ☆9/24 13:59:322181cf5T7CJqQvELg||824
クラスの女の子たちは、別の星から来た生き物を見るように私を見て、低いけれど
はっきりとわかる言葉を口にした。
 

          「ビンボーニン。」
 私が寄っていくと、女の子たちはするりと逃げる。逃げながら言葉で私をぶつのだ。


      
       「来ないでよ。ビンボーがうつっちゃう。」


 確かにわたしは貧乏だった。みんなが、当然のようにもらっているお小遣いをもらったためしがない。それにかわいい服を買ってもらった事もない。
でもそれが、私の生活だったのだ。

        

☆バンビ☆9/24 14:3:542181cf5T7CJqQvELg||465
「こんなに嫌われるなら、学校になんか行かない。」
 ある日、わたしは決心した。学校に行く変わりに町外れの丘に上って、一日を過ごしてしまうのだ。私の友は、何回となく読んでぼろぼろになってしまった
    「小公女」
酒びたりになる前の母が、誕生日にプレゼントしてくれた文庫本だった。

☆バンビ☆9/24 14:17:432181cf5T7CJqQvELg||451
ちょっと、休憩。
また明日書くのでレス厳禁でお願いします。

☆バンビ☆9/24 20:24:172181cf5T7CJqQvELg||497
復活!!!

☆バンビ☆9/24 20:30:322181cf5T7CJqQvELg||195
 夢見たいな物語に熱中しているときだけ。私は十三の女の子らしくなれた。
それなら学校にいけばいいのにと、自分に言い聞かせたこともある。が、
友達の顔を見たとたん、私の勇気は消えてしまうのだ。
 私はずるずると無断欠席を繰り返して、受け持ちの先生が、おばさんに知らせた。
「住まわせて、食べさせてやっているだけでもやっかいなんだよ。これ以上の迷惑はかけないでほしいね。」
おばさんは言い、「話し合いたいから学校に来るように。」という先生からの伝言を私に伝えた。
 

☆バンビ☆9/24 20:40:302181cf5T7CJqQvELg||103
次の日、私は学校に行ったけれど、何も変わっていなかった。クラスの子たちはわたしを避けるばかりだし、先生は叱り付けた。
「なぜ学校をサボったんだ、悪い事と知ってやったんだろうが。」
「サボるのが悪い事ぐらいわかっています。サボった理由は、学校に来てもおもしろくないからです。」
 胸をはって、私は答えた。
「学校は勉強するところだ。おもしろいところではない。」
「勉強は好きです。私にとっておもしろくないのは、友達なんです。」
「友達関係をどうするかは心がけ次第だ。先生が立ち入る問題ではない。」
「クラスの女の子たちは、私を馬鹿にします。貧乏が移ると、のけ者にするから・・・。」

☆バンビ☆9/24 20:52:142181cf5T7CJqQvELg||419
言いかけて、私は唇をきつくかんだ。
「ピピピピピ!」
私の胸の奥で、危険を知らせる音が響いた。告げ口はするな、先生に言いつけたら、
いじめはもっとひどくなる・・・・・・。
それは、いつの間にか、私の身についてしまった知恵だった。
物心ついてからずっと、愛された事のない女の子だった私は、自分で自分を守るほかないのだ。いじめられたくないのなら、学校に来なければいい。ずっと来なければ、先生と話をする必要もない。


・・・私はれっきとした登校拒否児になり、おばさんも先生も何も言わなくなった。
丘で空を見上げながら一日を過ごしたり、町をぶらぶらして時間をつぶす中学生に、
私はなったのだ。

☆バンビ☆9/24 20:54:522181cf5T7CJqQvELg||662
これで、二章は終わりました。
全部で何章になるかわかりませんが、これからもよろしくお願いします。
感想待ってます。

愛海9/25 13:36:486111cfkFeqv6LqlUs||793
可愛そうToT

スワロー9/27 17:40:276111cfyil7c1Ws9M.||956
ろくな大人がいない・・・!
彼女の人生が変わるような出会いが、あるといいなァ(;−;)


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